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第155図   第154区】塊根肥大過程の地下部に  

おける可溶態空談含慮の   変化  

第155図塊般肥大過程の地下部に   おける蛋白態窒素合鼠の   変化  

考   察   

−・般に畑作物の栽培において,土壌水分がとくに過剰な場合にほ,種々な隙碍を生し(150155178215),いわゆる  

「湿害」をみるものである.しかして山崎(215)の研究によれば,湿害ほ根圏土壌の還元力と根の酸化力との均衡  

関係の如何に禅接な関係があり,還元状態にある土壌においては畑地植物の種類,あるいは品種の聞において明   らかにそれに耐え得る時間的の差異があるとしている.また同氏は湿地におかれた畑地地物の根に著しくリグニ   ンが集租する事実を顕徽化学的に確認し,この水化作用は根の組織における細胞の酸化還元電位常l凋係があり,  

さらに相の酸化還元電侶が高いか低いかほ根への酸素の供給,あるいは土塊そのものの酸化還元電位に姥偲憧れ   ることを確かめている…   

元来,甘藷ほ根の酸化力が強く(45152174),湖水状態下で試験した結果(1771107)からもその事実は認められてい   るが,玉井(192)によれば細舶の生育に最適の土壌水分ほ容水鼠の85%とせられている.また野口・菅原(149)によ   れば,土壌水分の過剰(容水昆の90〜95%)ほ如根の最を増す−のに対して,塊根の発育に好適する」二壌水分は紬   根の場合とは異なり,容水嵐のる0〜70%の鳩細庭あると報じて−いる.1‡凍,■1=l譜の魅漑栽培においては品種,  

土野,施肥嵐なと■によっても異なるが,概して少嵐濯漑区の収遥が最も高く,多昆雄漑区の収星が最も低くなる   傾向(2627214)が認められてい 

る.   

本実験の成紡によれば,まず土塊水分は標準区に比して一遇かに過剰であり,地上部の生育ならびに地下部の発   達状況からみても,過湿区における善作用がうかがわれる..すなわち伊束・」二屋(53)の諭したごとく,甘藷にお  

ける過湿の害の一個としては,これと土壌通気の問題との閑係が考えられる.さらに伊東・森(5i)は土中の通気   について試験し,根匿対して環境状態が不適である場合には根の発達が悪く,その結果として地上部の発達もま   た態くなり,それがまた椴の発達を低下させる原因となるという風に,循環的に相互に原園となり結果となる現   象がみられると述べているい また松岡(105)ほ傾斜地における甘藷の敷革栽培な実施し,反当占00員の小麦藁を敷き   込んだ区は小藷多く,かつまた全体として形状不整一であり,水田跡地においで栽培したごとき形状を呈したと   報じている.しかして同氏によれば,これは土壌水分の過剰とともに他区(反当150,500,550員数藁区および   対照区)に比し地温の較差最も少なく,他の呼吸作用の阻害などが原因したものと推察しているい さらに松浦・  

久保旺ド106)は甘藷栽培に対する土塊水分は敏接水分の接戦…のみではなく,地温ならびに地中の酸素張力に杉絆す   るように思惟されると述べ,山崎(214)が甘藷の拙漑効果について諭したのと相通ずる見解を採っている小   

これと類似の現象ほイ也の根菜類である廿日大船(川),燕苦(150)および戌鈴薯(178)などについても報曽され,過湿   条件は土壌空気「いの酸素を減少し,炭酸ガスを増すが,いずれも地下部の発育不良となることが認められてい   る.甘藷においても本‡.‡の成紋と同様に,適温のときにほ塊般の肥大が悪く,その長/径比が大となる傾向があ  

ることは′由崎(109),中川(182),西内(144),野口・菅原く149)らの報告にもみられるところである…   

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つぎに体内成分について検すると非還元糖,激粉および可溶態窒素の各含量とも塊根においては過湿区のはう   が標準区に劣るのに対し,他の部位においてははぼ相反する傾向が認められたが,これほ塊根の肥大不良あるい   は地上部の生育とも関連するものと考えられる..事実,過湿区の地上部,とくに茎および柴柄に顕著な花背嚢の  

発現をみたり   

この点は山崎(215)によれば,さきに述べた木化の場合と同様,土壌過湿という不良条件に対する−・種の適応現   象とも解し,小坂(93)もー・般紅栄養物質の充実あるいは停滞がその出現に関係すると述べているい   

また宮崎(109),中川(182)ら紅よれば,過湿区では塊根の乾物歩留,澱粉含退が低く,その澱粉澱は全般的に小  

さくて,塊根の皮も淡色であった.さらに春日井・松本・鶴岡(75)は甘藷の水耕における通気の影響について検   し,窒素舎監ならびにその吸収鼠ほ通気により,また通気時間の増加とともに増大する傾向のあることを確認し   ている・・  

他方,果樹の実生(11$114)あるいほ煙畢(8)の共においても,過湿区では全窒素の含量が低く,糖合嵐が高い傾向   があり,馬鈴薯(工7∂)に対する土壌通気の影響を検した成潰に徴しても,塊茎の敵粉および粕蛋白質に減少を認め  

ている…   

以上の諸点よりみると,塊根の肥大過程における土壌水分がとくに過剰な場合紅は,茎葉における養分の停滞   を招き,これが土壌通気の不足とも相まって,塊根への転流およびそれ紅伴・う肥大を妨げ,その結果貯蔵炭水化   物の蓄蹟を損じ,品貿収昆ともに低下をみるものと考えられる.したがって実際の栽培に当たってほ,耐湿性の   大なる品種を採用するのほ勿論であるが,滞水状態を避けるとともに,槌極的に土壌の通気を討るようにすべき   であると考えられる‖  

小   括  

甘藷の作付田における土壌水分が塊根の肥大に及ばす影響度追求するとともに,地上部の生育および体内成分   との関係を検するため,護国藷をノ削、て過湿区(容水足の92%)紅おける成撥を標準区(春水立との占8%)のそれ  

と比較し,つぎのごとき結果を得たリ  

1.地上部の生育状況をその総茎長についてみると,過湿区では概して標準区よりも劣っていた…   

2‖ 塊根の数は中期以降に過湿区が棟準区よりも多くなるが,塊根の議長は常紅過湿区のはうが標準区より劣  

るに反して,横根および細般の逼は過湿区が棟準区に優る傾向を示した八   

5.体内成分のうち,炭水化物の合遥でほ茎の頂部において非還元糖,微粉ともに過混区のはうが標準区に優   っていた..また茎の頂部に着生する共身および葉柄でも同様な傾向が認められたが,とくに過湿区における波粉  

の合嵐は著しく大であった、他方,茎の基部においては非還元糖,搬粉合嵐いずれも過湿屡のはうが櫻準区に優   り,細根でも類似の様相を呈したの紅対し,塊根では非還元糖,赦掛合起ともに過混区のはうが劣って−いたが,  

これほ塊根への炭水化物の転流柑害を示すものである.   

4,窒素イヒ合物では茎の頂部およびその柴身,集柄ともに可溶儲,蛋白態の両食通は過湿区のはうが概して標   準区よりも低く経過したい また茎の基部でも頂部とはぼ同様に推移し,細根において−も類似の様相を呈したい さ  

らに塊根でほ可溶儲窒索の合昆が他の部位におけると同様に,適温区のはうが標準区よりも劣るに反し,蛋白態   窒謀の合揖はむしろ過湿区が標準区に優る傾向を示した..   

5 以上の諸点よりみると,甘藷の作付閲における土塊水分がとくに過剰な場合には,茎葉に養分の停滞を招   き,これが土塊通気の不足とも相まって,塊根への転流およびそれに伴う肥大を妨げ,その結果旧蔵炭水化物の   蓄槌を損じ ,品空言収昆とも紅低下をみるものと考えられる,.  

第23章 日 照と 塊根の肥大  

 ̄目譜の塊根肥大紅及ぼす日照の道響に関しては,すでに一二の報告(66102)がみられるが,とくに肥大過程にお   ける遮光と体内代謝との関係については不明の点が多い..   

よって木章では,遮光区紅おける炭水化物ならびに窒素代謝の様相を標準区と対照して追求し,肥大過程にお   ける日照の意義を明らかにしようとした。.   

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材料および方法   

供試材料として−は護国諮を用い,19占0年占月21日,その占節苗を地下2節の直立挿しとして,上径約50cmの   植木鉢に一・本ずつ挿苗した..しかして植木鉢には砂壌土9.4kg,土塊改良剤ソイラック7.5g,硫安および過石   2,1g,硫加2 dgを・よく混和して詰め,土壌水分を容水屋の70%になるよう凋節した∴また標準区の作物は雨天の  

際ガラス室に収納したが,それ以外は綱室に放置したのに対して,遮光区では挿蔑後40日目に当たる7月51日よ   りガラス屋根を有する網室紅搬入し,寒冷紗を蚊張のごとく張り過らせた中で育成した一.なお両区ともに7月8   日より竹の支柱を立てて蔓の誘引を計った..   

以上のごとくして:育成した作物を対象とし,挿西彼それぞれ70日(前期),99日(中期),152日(後期)に当   たる8月501ヨ,9月28日,10月51日の5回にわたり,第21章に準じて生育状況を調査するとともに,炭水化物な   らびに窒素化合物の定嵐を実施した.   

なお遮光区に.おける照度は晴天時の平均値が標準区の約55%に相当していた.また気温匿は両区間に大差がみ   られなかったが,湿度は遮光区のはうが標準区よりも若干高く経過した(節15る図参照)…  

成   績   

まず地上部の生育状況をその総茎良についてみると,鞘に・遮光区が標準区に優り,しかも基数においても後期  

の落葉に基づく著滅を除けほ,はぼ同様な傾向を示した..他方,地下部の状況を検すると,遮光区でほ標準区紅   比し塊根の数,垂鼠ともにかなり劣り,肥大後期に・おけるその長/径比ほ遮光区に・おいて大であ′つた(第157図,  

欝71表,図版Ⅳ−8参照)l・   欝71表 肥大後期における塊根の形状   つぎに体内成分について述べると,まず炭水化物では第158′−  =  

遮光区 標準区   長  さ(cm) 1占.21    15い70  

虐 径(Cm) 5.52   4…51  

長/径 比  4…d1   5.18   145図に示すごとく,茎の頂部において遮光区の還元糖,非還  

元糖ならびに澱粉含量が概しで標準区に劣る様相を呈した… ま   た茎の頂部に.着生する柴身では遮光区が標準区に.比して,前期   に還元糖で若干劣㍉たはか,非還元培および澱粉合嵐にほ大差  

がなかつたのに対し,中期に・還元糖および非還元糖,後期には還元糖および汲粉含嵐がそれぞれ優っていた.さ   らに茎の頂部に着生する葉柄では,前期に還元糖,非還元糖ならびに汲粉合鼠が遮光区において標準区に若干劣  

つて:いたが,中期にほいずれも差異が少なくなり,後期に・至ると還元糖および非還元槻含鼠が遮光区において標   準区に優る傾向が認められるとともに,赦粉含嵐には両区間に殆んど差異がみられなかったい   

他方,茎の基部においては還元糖含嵐が前期に遮光区でやや劣っていたが,中期には標準区に優り,後期には   両区間に殆んと差異が認められなかったのに対し,非還元糖および澱粉合嵐は常に遮光区のはうが標準区に劣っ  

∴●・  

二:ニー ・・  

ニニ芸芸慧‡刺ミ瓜  

○−−一つ寸票都区  

●・・一・・・・●i!りさ  

○−−−・○ 標準区  

○−−−・○ 遮光区  

○− ・・○看貫郡区  

●−・・−○遁光区   こ二≡芸芝)矧肋)  

∴ユニー  ・  

第15る図実験期間中に.おける気   第157図塊根肥大過程における   狙および湿度の経過   生育状況  

第158図塊根肥大過程の地上部に  おける還元糖合嵐の推移