他方,地上部の炭水化物合二品を検すると,第102〜105図に示すごとく,還元糖は両屡とも各部で増加し,かつ
ーー 52−
湿潤区の伯はいずれも乾燥区に優っていた、また非還元糖ほ湿潤区の柴身で増加したの紅対し,葉柄でほ.殆んど 変動せず,茎においては減少がみられた.これに対し乾燥区では共身で減退が認められたのに反して−,集柄およ び茎でほ増加し,菓身ならびに葉柄における合嵐は湿潤区よりも劣って.いたが,茎では湿潤区に優ることが知ら れたい さらに澱粉では両区とも各部において増加し,葉身および茎の含鼠は湿潤区のはうが乾燥区よりも小であ
つたのに対し,葉柄でほ湿潤区において乾燥区に優る傾向がみられた.なお仝炭水化物含放としては,両区の各 部ともに増加が認められ,しかも兼身および葉柄では湿潤区のはうが乾煉区に優っていたが,茎においては両区 が殆んど同じ値を示したい
いま富田(199)が1ゴ藷再脚寺紅おける茎集中の炭水化物合鼠について検した報告を参帽すると,伏込み後50日頃
にほ茎,基ともに仝炭水化物の合鼠に増加がみられ,上述の成断と類似している.また湿潤区の薬身あるいは葉 柄における炭水化物の諸含扇が乾燥区に比して大であるのは,湿潤区における光合成が盛んであること(82139)と
関連して理解出来るとともに,煙卑の共においても土壌の湿潤な状態で生育したもののはうが,乾燥区のそれよ りも糖分含鼠が大であると報ぜられている点(84る142)ともよく符合する。
さら紅地上部の窒素イヒ合物含毘をみると,可溶態窒素は湿湖区の某身でやや増加したのに対して−,葉柄および
茎では若干減少するとともに,乾燥区の各部ではいずれも減退の傾向を示した.また蛋白領空素が柴身において 湿潤区でほ減少したのに反し,乾燥区でほ.増力l ̄tしたが,葉柄および茎においてほ両区とも大した変動が認められ
なかった.なお全窒素含還・としてみれば,両区とも各部の含鼠が減少し,かつ湿潤区の値はそれぞれ乾燥区に劣 ることが知られた(罪10占〜108図参照).
上述のごとき両区の茎における傾向は,節4章に記した育苗過程における茎内窒素化合物の成績と概して−・致 するが,同時に湿潤区の黄身内合毘における様相ほ,伊兎(49)がグラジオラスの発育に伴う葉内窒素化合物につ いて報告したものと近似している,.しかしてすでに記した煙華(848142)あるいは果樹(113114)の薬内要素化合物含 鼠に及ぼす土壌水分の影響について報ぜられたところと対比するとき,本期における両区葉身内窒素含量の差異 と共通する点が認められる..しかも両区における英柄内窒素含畏の間にも類似の傾向がみられたが,これらの現 象は恐らく土壌水分の差異に基づく地上部の生育皮と関連しているものと解されるい
以上のごとく木賊の湿潤区においては,地上部の仲良,繁茂が顕著とな.つて,炭水化物合敬ほ増加し,種諸に おいてもむしろ増大化の傾向を呈するとともに,窒素化合物の含鼠には地上部,種藷とも著しい変動がみられな かったが,これらの点ほ地上部が種譜より独立の栄養生活を営み,かつ称諸に対して貯蔵物質を供給する程度に まで発育していることを示唆するものと考えられる.他方,乾燥区でも地上部の生育は盛んになるが,湿潤区濫 比してその程度が劣るため,炭水化物含鼠ほとくに柴身および葉柄において低く,稀藷の皮屑部で減少皮が緩や かとなるに対し,窒素化合物含星ほ地上部で高く,種諸における減少度がやや弱くな′つた点からみれば,地上部 は腐譜より独立の栄養生活を営み始める時期に達して−いることを示すものと解される−
以」二腰するに育街過程の土塊が湿潤な場合には,諏芽を早めるととも紅,茎長および基数が大となり,顕著な 生育が認められた.これに対して土壌が乾燥する場合には,萌芽が遅れるのみでなく,茎長および乗数が少な
く,全般的に生筒が劣っていたい しかしてこれらの現象ほ種譜および薄蔓における炭水化物ならびに窒素代謝と それぞれ密接な関係にあることが知られた.なお育酉過程の土壌水分が苗の性能に及ぼす接響に関して−ほ,さら に追究すべく考えている.
小 括
本章においては,育菌過樟の土壌水分が朋芽ならびにその生育に及ぼす影㌍を検するため,麓国語を実験材料 に用い,土塊を湿潤状態(容水星の70%)と乾燥状態(容水星の40%)に保つて−,上記の事項を追求するととも に,炭水イヒ物ならびに窒素代謝との関係をも知ろうとした、その結果の概要を示せばつぎのごとくである.
1.育苗過程における土壌が湿潤であると,朋芽の開始が早く,茎長,基数などの増加皮が優った‖ これに対 して乾燥状態では,全般的に生育の劣ることが認められた.
2 裡l蔓の炭水化物合鼠ほ薬身において糖分,葉柄でほ糖分および澱粉,茎ではとくに還元糖がそれぞれ湿潤 区において乾燥区よりも大であ′つた..
5l苗蔓における窒素化合物の合星は葉身,葉柄,茎の各部位を通じ,可溶態ならびに蛋白態窒素とも湿潤区
−55−
のはうが乾燥区に劣る傾向を示したい
4い 種譜内炭水化物および窒素化合物の含量は両区とも伏込み時より朋芽伸長期にわたって減少した後,独立 栄養期にいずれも増加する様相を呈したが,その減少ならびに増加の程度は潤湿区において,乾燥区に優ること
がわか/つた..
5‖ 要するに土壌の湿潤な状態で育苗すれば,体内代謝に相違を生ずることと相ま′つて,乾燥状態で育苗する よりも,苗蔓の生育が優ることの論拠が得られた.
しⅥ〕塊根形成過程における環境条件と体内代謝との関係 第16貴 賓素および加里の施与畳と塊根の形成
甘藷の挿儲当初における肥料の施与昆が,地上部の生育ならびに塊根形成に及ぼす静響に関してほ,すでにい くつかの報告がみられるが(53627781195),その詳細について生理的に究明すべき余地ほかなり多い.
よって本章においては,とくに窒素ならびに加盟の施ぢ昆と体内成分変異との関係から追求するため,無窒素 区,多窒素区,多加盟区,多望素加盟区の成枯を標準区のそれと比較し,塊根形成の良否と関連して,挿箇当初 における施肥上の注意事項に対する基礎資料を得ようとした.
材料および方法
栽培容器として1アーリレ/ぅ000WAGNER鉢を・用い,護国藷のる節苗を1958年8月9El,地下2節に直立挿しした 後,同年9月て8日まで育成した.肥料はすべて基肥とし,標準区において硫安,過石,硫加をそれぞれ1鉢当た
り0り8,0.8,1..Ogずつ土壌(砂壌土)に混和したのに対して,多窒素区および多加壁区では硫安あるいほ硫加 を各5倍昆施与するとともに,多窒素加里区では硫安ならびに兢加をそれぞれ梗準屡の5倍嵐施したが,無窒素 区でほ硫安の施与を行なわなかった..また供試作物は夜間および雨天にほガラス室に,その他は.網窒匿移動さ せ,土壌水分を谷水足の70%に保つ て,生育が均一・になるように努めた.しかして挿苗後10日目の8月19日およ び40日目の9月1引ヨに抜き放り,中庸な4株の生御大況を調査するとともに,葉身,集札 茎,細根,塊根の各 部位を分析に供した〝 なお分析に際してほ第15章に準じ,炭水化物では糖分および姐粉,窒素化合物では可溶態 および蛋白態窒謀の定嵐を行ない,両者の金星についてC′/N率を求めたい
成績ならびに考察
まず地上部の生育状況を述べると,第14表に示すごとく,挿蘭10日後にほその蓮立上に大差ほ認められなかった が,401]後には多望素区と多窒素加盟区がとくに大であるとともに標準区,無窒素区,多加里区の順に漸減する 傾向がみられた一.
つぎに地下部の状況をみると,挿苗 10日後には板の総長,総蛮ともに多望 素区ならびに多望素加望区に小さく,
標準区および無窒霧区に大であったの に対し,多加里区ほそれらの中間に侍 して−いたい また挿苗40日後にほ塊根の 数,重遺ともに多加盟区が最大で,無 窒素区と標準区がこれにつぎ,多窒素 加里区ほかなり劣り,さらに多窒潔題 でほ塊根の形成が全く認められなかっ た(第15,1占表および図版Ⅲ一−−5参
卿4表 挿宙10日後および40日後における地上部望
(1株当たり)
無窒素区多窒素区多加到茎孟董畜 棟矧丞 押韻10日後(g) 5454 5る17 55..d7 5る..占7 59,.59 挿沌掴0日後(g) 占5い51125.占5 527る 11る.88 78,.51
第15表 挿苗10日後における総根良および総根重
(て株当たり)
無窒素区多窒素屡多地区荒璽歪 楼準区
総根長(Cm)52る…17 249.るる 518.50 240い50 554.85総根室(g) 8.55 7、58 7.る7 475 8.25
!l・:1).
すでに郡占章匿記したごとく,け藷の挿前後における発根,活弟,蔓の仲島,側杖の発育ならびに塊根形成など と体内成分の消長との問には,据接な関係のあることが認められる‖ しかして挿苗当初の環嵐 とくに施肥条件