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日本内科学会雑誌第106巻第6号

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Academic year: 2021

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はじめに

 行軍ヘモグロビン尿症候群は行軍後の兵士に 認められる黒褐色尿を特徴とした激しい運動な どを契機に一過性にヘモグロビン尿を来たす血 管内溶血疾患である1).日本では,スポーツの 中でも,特に剣道部活動後の報告が多い2,3).剣 道を契機とする肉眼的血尿は素足での激しい踏 み込み反復運動の結果,足底の毛細血管にて物 理的・機械的に血管内溶血が生じることで発症 する.1 回の溶血量が少ない場合は,血液検査 では血管内溶血所見を認めないことも多く,診 断に難渋することがある.今回我々は,慢性糸 球体腎炎との鑑別を必要とし,経皮的腎生検に て近位尿細管細胞への鉄沈着を認めた剣道行軍 ヘモグロビン尿症候群の 1 男児例を経験したた め,ここに報告する.

症例

 患者:14歳,男児.主訴:黒色尿.現病歴: 中学1年生より中学校の剣道部に所属.3年生に

尿細管への鉄沈着を認めた

剣道行軍ヘモグロビン尿症候群の1例

西岡 里香1)  祖父江 理1)  大西 啓右1)  藤田 拓朗1)  尾崎 太郎1) 守時 政宏1)  西島 陽子1)   今滝 修2)  串田 吉生3)  南野 哲男1) 要 旨  14歳,男児.剣道の練習後に肉眼的血尿と尿蛋白を認め,受診した.部活動後に限定された肉眼的血尿という エピソードや溶血所見より,剣道にて誘発された行軍ヘモグロビン尿症候群の診断に至った.腎炎合併を否定す るため施行された腎生検では近位尿細管への鉄沈着を認めた.若年者の運動後に検尿異常を認めた場合,運動歴 の聴取が診断には必須である.予防により血管内溶血を軽減させることが可能であるため,予防策の提示も重要 である. 〔日内会誌 106:1191~1198,2017〕 ポイント ・ 運動による行軍ヘモグロビン症候群は若年者の運動後肉眼的血尿として鑑別に挙げるべき である. ・運動による行軍ヘモグロビン症候群は筋力が増してきた思春期男子の大会前に多い. ・外力による足底での溶血は赤血球膜脆弱性素因との関連も示唆されている. ・血管内溶血が継続した場合,尿細管細胞への鉄沈着を認めるが,病的意義は不明である. Key words 行軍ヘモグロビン尿症候群,剣道,鉄沈着,血管内溶血性疾患,赤血球膜脆弱性 〔第114回四国地方会(2016/05/22)推薦〕〔受稿2017/01/16,採用2017/02/28〕 1)香川大学医学部循環器・腎臓・脳卒中内科学,2)同 血液・免疫・呼吸器内科学,3)同 病理診断科

Case Report;A case of march hemoglobinuria induced by Kendo exercise with iron deposition in proximal tubular cells.

Rika Nishioka1), Tadashi Sofue1), Keisuke Onishi1), Takuro Fujita1), Taro Ozaki1), Masahiro Moritoki1), Yoko Nishijima1), Osamu Imataki2), Yoshio

Kushida3) and Tetsuo Minamino1)1) Department of CardioRenal and CerebroVascular Medicine, Faculty of Medicine, Kagawa University,

Japan, 2)Hematology, Rheumatology and Respiratory Medicine, Faculty of Medicine, Kagawa University, Japan and 3)Diagnostic Pathology,

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なり,これまでよりも体重を乗せた踏み込みが 可能となっていた.大会が近づき,部活動の時 間が長くなっていた頃,剣道の練習後にコーラ 色の黒色尿が出現し,数日後に近医を受診し た.受診時には検尿異常は認めなかったが,数 日後に再度剣道の練習後に黒色尿が出現したた め,尿を持参して受診したところ,尿蛋白3+, 潜血 3+と検尿異常を認め,慢性糸球体腎炎も しくは発作性夜間血色素尿症(paroxysmal noc-turnal hemoglobinuria:PNH)を疑われ,当院紹 介となった. 長時間にわたる剣道の練習後だけに認 められた肉眼的血尿.  既往歴:WPW(Wolff-Parkinson-White)症候 群.家族歴:特記すべき事項なし.生活歴:中 学3年生,剣道部所属.身体所見:身長156 cm, 体 重 51 kg. 脈 拍 58 回/分, 整. 血 圧 108/49 mmHg.呼吸音や心音に異常なし,腹部は平坦, 軟,圧痛なし,腸蠕動音も良好に聴取,四肢に 浮腫や紫斑なし.内服薬:なし.血液検査所見 ( 当 院 初 診 時 ): 血 算: 赤 血 球 539 万/μl,Hb 15.6 g/dl, 白 血 球 5,700/μl(Bas 1.2%,Eos 12.6%,Neu 41.7%,Lym 37.8%,Mon 6.7%), 血小板20.4万/μl.生化学:CRP 0.02 mg/dl,TP 7.4 g/dl,Alb 4.7 g/dl,BUN 13.5 mg/dl,Cr 0.67 mg/dl,UA 5.6 mg/dl,TG 111 mg/dl,LDL 70 mg/dl,総ビリルビン0.4 mg/dl,GOT 28 IU/

l,GPT 10 IU/l,LD 336 IU/l,ALP 666 IU/l,

γ-GTP 14 IU/l,CPK 115 IU/l,Na 138 mEq/l,K 4.3 mEq/l,Cl 104 mEq/l,Ca 9.7 mg/dl,P 4.1 mg/dl.免疫学的検査:IgG 1,361 mg/dl,IgA 143 mg/dl,IgM 66 mg/dl,CH50 40 U/ml,C3 91 mg/dl,C4 11 mg/dl,ASO 38 U/ml,ASK 160 倍,抗核抗体 80 倍,血清鉄(Fe)125 μg/dl, TIBC 331 μg/dl,UIBC 206 μg/dl, フェリチン (FER)30.6 ng/ml, ト ラ ン ス フ ェ リ ン(Tf) 254 mg/dl,ハプトグロビン(Hp)<10 mg/dl. ハプトグロビンは低値であるが貧血や LDH上昇は認めない.  尿検査所見(近医受診時):尿定性:糖-,蛋 白3+,潜血3+,ビリルビン-,WBC-.尿沈 渣:RBC<1/視野. 尿定性での潜血が陽性であるにもかか わらず,尿沈渣にて赤血球を認めない場 合,ヘモグロビン尿やミオグロビン尿に よる尿潜血疑陽性を鑑別する必要がある.  尿検査所見(当院初診時):尿定性:pH 5.5, 比重 1.017,糖-,蛋白-,潜血-,ビリルビ ン-,WBC-.尿沈渣:RBC<1/視野.尿生化 学:尿蛋白 0.13 g/gCr,0.06 g/日,NAG 0.7 U/ l,β2MG 39 μg/l.

臨床経過

 当院初診時の血液検査ではハプトグロビン低 下以外に明らかな溶血を示唆する所見は認めな かった.検尿異常も当院受診時には消失してい たが,前医検査にて尿潜血に加え,尿蛋白も出 現していたことから,血管内溶血疾患以外に も,IgA腎症などの慢性糸球体腎炎の可能性を考 慮し,腎生検の運びとなった.  腎生検は最終血尿発作から約 1 カ月経過後に 施行した.光学顕微鏡所見ではメサンギウム細 胞増殖や半月体形成などの病変はなく,蛍光抗 体法はいずれも陰性であった(図 1).一方で, 標本の約 9 割の近位尿細管細胞の細胞質内に, 茶 褐 色 顆 粒 状 の 沈 着 物 を 認 め て お り,Berlin Blue染色で陽性であったことから,沈着物がヘ モジデリンであると判断した.電子顕微鏡所見 でも同様に,尿細管細胞質内に鉄顆粒を示唆す るdense bodiesを含むリソソームが散見された. 腎生検病理診断は血管内溶血疾患によ る尿細管細胞内への鉄沈着.  本症例での血管内溶血疾患の鑑別として, PNHもしくは赤血球破砕症候群に分類される行 軍 ヘ モ グ ロ ビ ン 尿 症 候 群 の 可 能 性 を 考 え た 一口メモ 一口メモ 一口メモ 一口メモ 今 月 の 症 例

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(表).貧血を呈さないPNHの症例も報告されて いることから,当院血液内科にて,PNHの除外 診断のため,赤血球抵抗試験とフローサイトメ トリー検査を実施した.赤血球抵抗試験では, 図1 腎生検所見 A:PAS染色(糸球体) B:HE染色(尿細管)※一部拡大 C:Berlin-Blue染色(尿細管) D:電子顕微鏡所見(尿細管) B A C D 表 尿細管への鉄沈着を来たす疾患 疾患 症状 検査値 鉄過剰症 肝臓など多臓器への鉄沈着 Fe↑ FER↑ Tf↑ 遺伝性ヘモクロマトーシス 二次性(頻回輸血・鉄剤過剰・慢性炎症など) 血管内溶血疾患 肉眼的血尿(ヘモグロビン尿) Hp ↓溶血所見 発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH) グルコース―6リン酸脱水素酵素欠損症 赤血球破砕症候群 血栓性血小板減少性紫斑病/溶血性尿毒症症候群 行軍ヘモグロビン尿症候群 人工弁置換術後 血液型不適合輸血 横紋筋融解症 肉眼的血尿(ミオグロビン尿) CPK ↑ 溶血所見

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正常下限レベルの赤血球膜脆弱性を認めたが, PNHで認められるような有意な異常は認めな かった(図 2).フローサイトメトリー検査で も,顆粒球,赤血球いずれもPNHタイプの血球 は検出されなかった.これに加え,剣道の部活 動後のみに認められた肉眼的血尿発作というエ ピソードから,本症例は剣道による行軍ヘモグ ロビン尿症候群と診断した.部活動引退後は血 尿発作を認めていない. 赤血球に軽度の膜脆弱性の素因を認めた.

考察

 剣 道 に よ る 行 軍 ヘ モ グ ロ ビ ン 尿 症 候 群 は 1980年代を中心に報告されている2,3).実際に, 剣道負荷試験(剣道の基本動作である面打ち, つまり相手の面を打つとともに強く踏み込む動 作を素足で 100 回反復し,血液・尿所見の経時 的変化について検討したもの)を実施した報告 では,負荷試験直後より血清ヘモグロビン(遊 離ヘモグロビン)の上昇,ハプトグロビンの低 下,ヘモグロビン尿の出現を認めており,実際 に剣道による溶血が肉眼的血尿の原因であるこ とを実証している2).行軍ヘモグロビン尿症候 群における溶血の程度は圧迫力,床・地面の堅 さ,持続時間により規定される4).剣道では, 硬い床の上で素足で踏込動作を繰り返す点がこ れら条件を十分に満たしており,特に体格が大 きくなってきた思春期での,大会前の長時間練 習における発症例が多い.対処としては,運動 靴は剣道負荷試験による溶血を軽減する効果が 報告されており,運動靴や足袋によって踏み込 みによる衝撃を緩和することで,足底局所での 血管内溶血を軽減可能である2) 運動靴や足袋による足底の保護は予防 に有効.  しかし,一方で,全ての剣道経験者が肉眼的 血尿発作を発症するわけではなく,外力以外に も赤血球膜の脆弱性という患者側の素因との関 連も想定される.赤血球抵抗試験にて明らかな 膜脆弱性を指摘できない症例でも,赤血球膜組 成解析による膜蛋白の異常などの膜脆弱性を伴 うなんらかの素因を潜在的に保持していた症例 が多いと考えられている5).本症例では,赤血 一口メモ 一口メモ 図2 赤血球抵抗試験 患者赤血球 NaCl濃度(%) 100.0 80.0 60.0 40.0 20.0 0.0 0.10 0.20 0.30 0.40 0.50 0.60 0.70 0.80 0.90 溶血度 ( %) 症例 基準範囲下限 基準範囲上限 今 月 の 症 例

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球膜組成解析は未実施であるが,赤血球抵抗試 験にて軽度の膜脆弱性を認めており,潜在的な 溶血素因があったと考えられる.  近位尿細管細胞質内に鉄が沈着する疾患とし ては,遺伝性ヘモクロマトーシスや鉄過剰症, ヘモグロビン尿が出現する血管内溶血疾患(多 くはPNH6)),ミオグロビン尿が出現する横紋筋 融解症などが挙げられる(表).本症例では,血 清鉄やフェリチン値などから鉄過剰所見は認め られなかった.一方,剣道による運動後ミオ(ヘ モ)グロビン尿も報告されている7).本症例で は,横紋筋融解症によるミオグロビン尿の合併 を否定できないが,主病態は血管内溶血であっ たと考える.  血管内溶血疾患において血清中に大量に漏出 した遊離ヘモグロビンのうち,ハプトグロビン と結合できず飽和した遊離ヘモグロビンは分子 量が小さいため糸球体で濾過され,一部はヘモ グロビン尿として排泄されるが,残りは近位尿 細管にて取り込まれ,速やかにヘムとグロビン に分離される(図3).強い活性酸素種を産生す る遊離ヘムは速やかに鉄に代謝され,フェリチ ンに捕捉された後,ヘモジデリンとして一部は 尿へ,一部はヘモグロビン形成のために再利用 される.しかし,フェリチンでの処理量が追い つかず,飽和状態となった遊離鉄は,遊離ヘム とともに強い活性酸素種を発生し,細胞障害を 誘発するとされる.  実臨床における鉄沈着と尿細管細胞障害との 関連は未解明な部分も多い.これまで,剣道行 軍ヘモグロビン尿症候群による急性腎障害や慢 性腎不全の報告は認めないが,PNH患者の約 60%に慢性腎臓病が合併することが報告され ている8).PNH患者と比較して,剣道行軍ヘモ グロビン尿症候群では溶血の頻度や量は非常に 少ないが,本症例のように鉄沈着を認める場合 には,今後,溶血発作が長期間持続すると腎機 能低下の可能性が懸念される.肉眼的血尿の既 往がある患者で剣道の継続を希望する場合に は,運動靴や足袋の着用など,溶血の予防策を 講じることが重要である. 血管内溶血疾患にて尿細管への鉄沈着 を認めることがあるが,鉄沈着と腎予後 との関連は明らかではない.  本症例では,受診時に溶血所見を呈しておら ず,肉眼的血尿に加え尿蛋白を認めたことで, 一口メモ 図3 血管内溶血における腎臓への鉄沈着の機序 Hb:ヘモグロビン

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慢性糸球体腎炎との鑑別を要した.本症例で尿 蛋白が陽性となった原因としては,ヘモグロビ ンを蛋白として感知した尿蛋白疑陽性の可能性 が考えられる.2007年度の東京都の学校検尿の 集計によると,血尿蛋白尿の両者を認めた中学 生は 0.53%であるが,このうち,実際に慢性糸 球体腎炎であった症例は0.02%と非常に少数で あった9).一方,日本では運動後の検尿異常は 約 6.2%に出現するという報告があり7),「血尿 診断ガイドライン」においても,部活動,特に 剣道による行軍ヘモグロビン尿症候群について 触れている9).若年の肉眼的血尿発作に際して は,運動歴の聴取が重要であり,運動後に限定 した検尿異常が出現した場合は,行軍ヘモグロ ビン尿症候群を鑑別として認知しておく必要が ある.

最終診断

剣道による行軍ヘモグロビン尿症候群

おわりに

 剣道行軍ヘモグロビン尿症候群に対して糸球 体腎炎鑑別目的に腎生検を行ったところ,近位 尿細管細胞への鉄沈着を認めた症例を経験した.  若年者の肉眼的血尿発作に際しては,運動と 血尿発作との時間的な関連性の聴取も重要であ り,尿潜血・尿蛋白疑陽性を呈する疾患を常に 念頭に置く必要がある. 著者のCOI(conflicts of interest)開示:本論文発表内容 に関連して特に申告なし 文 献

1) Fleischer R : Ueber eine neue Form von Haemoglbinuric beim menschen. Berl Klin Wschr 18 : 691, 1881. 2) 浅井隆善,他:剣道により発症した行軍血色素尿症の 3 例.臨床血液 27 : 179―184, 1986.

3) 大嶋勇成,他:剣道により発症した行軍性血色素尿症の 1 例.小児科臨床 42 : 29―32, 1989.

4) Davidson RJ : Exertional Haemoglobinuria : A report on three cases with studies on the haemolytic mechanism. J Clin Pathol 17 : 536―540, 1964.

5) Banga JP : An erythrocyte membrane-protein anomaly in march haemoglobinuria. Lancet 17 : 1048―1049, 1979.

6) 山口美尚,他:発作性夜間血色素尿症に合併した急性腎不全に対する血液透析療法.日本透析医学会雑誌 27 : 1215―1221, 1994.

7) 白石元昭:ミオグロビン尿症と剣道.臨床スポーツ医学 6 : 543―550, 1989.

8) Kanakura Y, et al : Safety and efficacy of the terminal complement inhibitor eculizumab in Japanese patients with paroxysmal nocturnal hemoglobinuria : the AEGIS clinical trial. Int J Hematol 93 : 36―46, 2011.

9) 血尿診断ガイドライン編集委員会編:血尿診断ガイドライン 2013.ライフサイエンス出版,2013.  

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 循環器疾患,腎疾患,脳卒中領域全般の診療・ 研究・教育を担当しています. 【病棟】  病床数:循環器内科24床,CCU 6床,腎臓内 科 11 床  医局員数:26 名(スタッフ 14 名(南野哲男 教授,野間貴久准教授,祖父江理腎臓内科診療 科長),医員 12 名 【対象疾患】  循環器・腎臓・脳卒中内科学教室は,循環器 内科,腎臓内科,抗加齢血管内科の 3 診療科で 構成されており,循環器系救急治療にて地域医 療を担うとともに新しい治療法の開発にも取り 組んでいます.  循環器内科は循環器疾患全般に対して診療を 行っています.心不全に対しては心エコーによ る正確な病態把握による心不全の原因解明・治 療を重視しています.急性冠症候群・致死性不 整脈をはじめとした急性期心疾患にも 24 時間 体制で対応しています.不整脈に対してもカ テーテルアブレーションにて根治を目指し,植 込み型デバイスによる突然死予防・心不全治療 を行っています.  腎臓内科はネフローゼ症候群や腎炎・高血 圧・慢性腎臓病の治療を中心に,検尿異常・水 電解質異常・急性腎不全からアクセス血管外 科・腹膜透析・腎移植までをシームレスに診療 できる診療体制を確立しています.  抗加齢血管内科は脳卒中・脳血管疾患や頸動 脈硬化疾患,下肢閉塞性動脈疾患を対象とし, 頸部ドップラー検査などにより虚血性脳血管障 害の評価を行っています. 症例掲載施設紹介

香川大学医学部 循環器・腎臓・脳卒中内科学講座

心・腎・脳疾患に対する包括的な診療,研究,教育を行っています.

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【研修内容と到達目標】  当院は日本循環器学会認定研修施設・日本腎 臓学会認定研修施設・日本脳卒中学会認定研修 教育病院であり,新総合内科専門医・循環器専 門医・腎臓専門医・脳卒中専門医の取得を目標 とした後期研修を行っています.特に冠動脈疾 患と脳血管障害のいずれの血管内治療も実施可 能な専門医の育成に注力しています. ホームページ  http://kagawa-ninai.jp/ 文責: 香川大学医学部 循環器・腎臓・脳卒中内科  講師 祖父江 理 今 月 の 症 例

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