当行の
e-
コマース業務(グローバルe*
) の重要性と領域は、2000
年度に大きく拡大 した。e-
コマースは部門横断的な性格を持 ち、インターネット上での安全な支払や処 理技術の更新などを含んだ、テクノロジ ー・プラットフォームの構築およびシステ ムの開発を行う。この分野で先端を走る企業との提携(
e
ベンチャー**
)を通じて、当行はインター ネットの開発の分野で基盤を強化した。例えば、昨年、携帯電話からの安全で 迅速な支払業務を展開する、ペイボックス・
ネット・アー・ゲー(
paybox.net AG
)***
の株 式を50%
取得した。さらに、同じく50%
の 株式を所有しているパゴ・イートランザク ション・サービシズ・ゲーエムベーハー(
PAGO eTransaction Services GmbH
)****
500 600 700 800
2H/00 1H/00 2H/99 1H/99
744
817 830 グローバル・テクノロジー・
アンド・サービス部門:
支払業務取引量の増加 取引単位:百万件
692
* www.etb-ag.com
* www.global-e.deutsche-bank.com
** www.dbeventures.com
*** www.paybox.net
**** www.pago.de
顧客
と共同して、リスク評価や支払処理、注文 や債務管理等の取引サービスを推進する、
e-
コマース向けのソリューションを提供し ている。新しく開発した法人顧客向けポータル
(玄関)サイトである
db
ビジネス・ダイレク ト*
は、銀行、サービス、情報の3
つのユニ ットで構成されている。銀行ユニットでは、各法人顧客に応じた銀行サービスが個別に 集積され、インターネット上で処理が可能 になっている。サービス・ユニットは、顧 客の日常業務の推進を支援し、また情報ユ ニットでは、世界各国の株価や金利、およ び金融ニュースが検索できる。
当 行 は
d b
マ ー ケ ッ ト プ レ イ ス (d b -Marketplaces
)を通じて、電子市場のオペ レーション業務のための統合金融サービス を提供している。また、グローバル・マー ケッツ・ポータル(Global Markets Portal
) を通じて、法人顧客に、多様な投資銀行サ ービスに一括してウェブ上でアクセスでき る体制を提供している。一方、個人顧客向 けポータルサイトである、マネーシェル フ・ドット・コム(moneyshelf.com
)**
は、2000
年9
月1
日から営業を開始し、金融商品 のスーパーマーケットとして革新的なサー ビスを提供している。個人顧客は、マネー シェルフ・ドット・コムを通じて、複数の 金融機関にある当座預金を統合できる一方、証券や投資信託、保険商品の確認、比較、
購入が可能になっている。さらに、一人ひ とりの顧客は、自分自身の必要に応じてイ
ンターネット上で独自の金融サイトを構築 することができる。マネーシェルフは、当 行にとって、インターネットを活用した銀 行サービスの革新的な基盤といえる。
専門子会社
ドイツ銀行グループ内に限定せず、外 部にも銀行関連サービスを提供するため に、複数の専門子会社を設立した。
そのうちの一社である、
2000
年8
月1
日に設立したサイニウス・ゲーエムベーハ ー(Sinius GmbH
)*
では、当行が長年にわ たって蓄積してきた銀行業務のノウハウを 統合し、多面的サービス提供会社として、IT
インフラストラクチャーを企画、実施、運営している。サイニウスの従業員数は約
1,000
人で、サービスを提供する顧客企業は全業種にわたっている。
グローバル・テクノロジー・
アンド・サービス部門:
ユーロ決済における世界の マーケット・リーダー 市場占有率
ドイツ銀行 23%
その他 77%
* www.db-business-direct.de
** www.moneyshelf.com * www.sinius.com
斬新なアイデア
金融市場に係わる決断を左右し、読者から信頼 を得るために、新聞の情報源は高い基準に基づいて選別されている。これこ そが、当社が、ドイツ銀行リサーチ部門のエコノミストやアナリストに取材 する理由となっている。シュテファン・ロルツ Stephen Lorz
ボーゼン・ツァイトゥンク新聞 政治経済・ビジネス主筆 フランクフルト・アム・マイン
顧客
コーポレート・センター
コーポレート・センターは、ドイツ銀行 グループの経営統一を担う取締役会をサポートする。コーポレート・センターの業務は、戦 略的意味合いを帯びている。従って、コー ポレート・センターの各部門は、資本およ び人的資本などの戦略的な管理や企業ブラ ンドの構築に注力している。一方、コーポ レート・センターは、グループ全体を通じ すべての重要な業務が、同一の基準に沿っ て遂行されているかを、管理・指導する役 割をも担っている。当行は、特に、効率的 なリスク管理を重視し、銀行業務の中核を なす不可欠な機能であると考えている。以 上の業務は、コーポレート・センターの業 務の一部であるグループ内外のコミュニケ ーション活動とともに、当行が一貫した戦 略を遂行するうえで、重要な役割を果たし ている。