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IASとドイツ商法(HGB)の比較

ドキュメント内 IAS RoE 32.4 (ページ 136-139)

貸倒引当金

ディーリング目的所有資産

連結決算書

解釈指針委員会の決議したSIC第16号に従って、2000年度の期首以降、

IAS準拠の連結決算書に含まれる損益計算書には、自己株式トレーディング

に係る費用または収益は計上されていない。IAS準拠の連結決算書上、当該 損益はトレーディング利益から除外され、税引後で、自己株式の残高と同様 に、株主資本の部に含めて計上されている。

トレーディング資産およびトレーディング債務は、強制力のあるネッティ ング権があり、かつそのネッティングが、期待される実際の将来キャッシ ュ・フローを適切に反映している場合、ネッティングされている。

取引の経済実態に従って、貸付有価証券は、グループが貸手である場合、

引き続き所有有価証券として報告される。これに対し、ドイツ商法によれ ば債権の計上が求められる。これはグループが借手である場合も同様であ り、ドイツ商法によれば債務の計上が求められる。

投資には、ドイツ商法の下では流動性準備金に割り当てられる有価証券 も含まれており、また(非連結)関係会社出資、関連会社出資および持分 所有も含まれている。

自社開発のソフトウェアは、それにより当行に経済的便益の生じる可能 性が高く、かつその製造原価を信頼性のある方法で測定できる場合、資産 計上されている。

税法に基づく数値はIAS準拠の決算書では報告されない。結果として、

有形固定資産は通常、ドイツ商法準拠の決算書よりも高い額で報告される。

ディーリング業務による債務には、デリバティブのプラスの時価とネッ ティングされた場合を除いて、デリバティブのマイナスの時価が含まれて

自己株式トレーディング

トレーディング業務における ネッティング

貸付有価証券

投資

無形固定資産

有形固定資産

ディーリング業務による債務

いる。このような場合、ドイツ商法では、未決済取引により生じる可能性 のある損失について、損失を補う意図による含み益資産が認識され、当該 損失が相殺されない限り、引当金の設定が求められる。

ショート・ポジションもディーリング業務による債務として報告されて いるが、これはドイツ商法では、他行に対する債務および/または顧客に 対する債務として報告されなければならない。

年金引当金の保険数理上の計算に当たり、予測昇給率が考慮に入れられ ている。当期年金支払額の修正は繰り延べられ、即時に全額は取り崩され ない。また、市場金利も用いられている。

繰延税金は、貸借対照表に着目した一時的差異の概念に基づいて計上さ れている。そこでは、貸借対照表上の各資産および負債の残高が、税務上 の残高と比較される。この評価差額から一時的差異が算定され、これにつ いて、その解消される時期に関わりなく、繰延税金資産または繰延税金負 債が計上される。一方、ドイツ商法に基づく繰延税金は、商法上の損益と 税法に基づいて計算された利益との期間差異としてのみ認められる。

少数株主持分は、負債および資本側の株主資本の部の外に、独立項目と して計上されている。

経済実態に従って、当行が自行名義で第三者のために取引する信託業務 は、貸借対照表に計上されない。

引当金

年金および類似の債務

繰延税金

少数株主持分

信託業務

連結決算書

世界的な金融機関の長期的生存能力と持続的成功は、そのすべての事業 に内在するリスクを、企業レベルで最適な形で管理できるかどうかに決定 的に依存している。リスク管理は、ドイツ銀行の競争力の中核であり、機 能の上で、リスクを引き受ける各グループ部門から独立している。ドイツ 銀行のリスク管理の卓越性を決定する要因は、リスクを識別、測定、集計 し管理する能力、資本を割り当てる能力、そしてリスクを適切に評価する 能力にある。当行のリスク哲学は、意識的な確立されたリスク嗜好性の枠 内で株主利益を最大化するという当行の目的に支えられている。当行のリ スク管理は、リスクの取扱いについての企業レベルの行内文化に枠組を与 えるものである。ドイツ銀行は、リスク管理原則に基づく幅広い方法によ り、各グループ部門の業務と密接なつながりを持った組織構造とリスク手 続を通じて、リスクを管理している。

以下に掲げる主要5原則が、ドイツ銀行のリスク管理アプローチを支え ている。

− 信用リスク、マーケット・リスク、流動性リスク、オペレーショナ ル・リスク、ビジネス・リスクの管理は、組織内のすべての階層にお いて一つの統合された方法によって行われる。それは、これらが相互 に分かちがたく結びついているからである。

− リスク管理専任のグローバルな組織は、業務部門構造と密接なつなが りを持っている。

− リスク管理は、機能上も組織上も、各グループ部門から独立なものと する。

− グループ・リスク委員会(Board)(2001年2月から新グループ・リス ク委員会(Committee))がグループ・レベルのリスク管理について 責任を負う。

− グループ取締役会および監査役会が、グループ内のリスクに関して全 体的な責任を負う。

グループ最高リスク責任者は、グループ取締役会のメンバーであり、グ ループ内のすべてのリスク管理活動に関して全体的な責任を負う。個々の グループ部門の最高リスク責任者は、グループ最高リスク責任者の直属と なる。

リスク管理 − 競争力の中核

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