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グローバル・コーポレート・アンド・インスティテ ューションズ部門 当グループ部門の 2000 年度の業績は極めて良好で

ドキュメント内 IAS RoE 32.4 (ページ 33-41)

あった。

2000

年度の収益および利益は、厳しい 相場展開にもかかわらず、順調であった前 年度を上回るものとなった。これにより、

当行は収益ランキングで世界第

2

位の投資 銀行の地位を占めた。当行は、アナリスト やメディアだけでなく、顧客からも「バル ジ・ブラケット」の一員として認められる確 固とした地盤を固めた。また、ユーロマネ ー誌の「ポール・オブ・ポールズ(

Poll of Polls

)」において、

2

年連続で

No.1

の投資銀 行に選ばれた。市場リスクやコストの徹底 した管理、資本の適切な配分によって、当 行は、最も優れた投資銀行の一社として世 界的に認識されている。

高い成長を持続

グローバル・コーポレート・アンド・

インスティテューションズ部門

*

2000

年 度の収益は、前年度比

50%

超増加し、

147

億ユーロとなった。これまで、競合他社の なかでこれ程高い成長率を達成した例はな い。

2000

年度の収益の大幅な増加は、バン カース・トラストとの統合が成功裡に終わ り、その真価が発揮されたことに大きく依 拠している。当行の収益は、弾力性と安定 性を有し、

2000

年度下半期に資本市場が低 迷したなかでも、同部門の収益は大きく落 ち込まず、安定して推移し、

2000

年度の収 益は、競合大手に匹敵、あるいは上回る結 果となった。

一方、利益も非常に良好であった。税 引前利益は、前年度比ほぼ

80%

増の

40

億ユ ーロとなった。税引前株主資本利益率(営 業権償却を除く)は、前年度の

23

%に対し て

34%

となった。収益の大幅な増加以外に、

こうした良好な利益に寄与した要因が幾つ かあげられる。第一に、コスト管理が継続 されたことである。営業権償却を除いたベ ースで費用/収益比率は

70

%の水準にあ り、これは金融機関のなかでもトップレベ ルとなっている。当部門では、信用リスク およびマーケット・リスクに関しても、非 常に厳格な基準を適用している。収益の対 前年度比増加は、実質的に変化していない 経済的資本およびリスク加重調整済ポジシ

グ ロ ー バ ル ・ コ ー ポ レ ー ト ・ ア ン ド ・ イ ン ス テ ィ テ ュ ー シ ョ ン ズ 部 門 *

単位:百万ユーロ 2000 1999

収益 14,651 9,703

貸倒引当金繰入 85 – 3

営業費用 – 10,422 – 6,916

その他の収益/費用の差額 – 204 – 70

(営業権償却を含む) – 401 – 254

再構築費用および税金前利益 4,110 2,714

再構築費用 – 135 – 495

税引前経常利益 3,975 2,219

平均資本(単位:百万ユーロ) 12,801 10,743 株主資本利益率(%)(営業権償却を除く) 34 23 株主資本利益率(%)(営業権償却を含む) 31 21

価値創造(単位:百万ユーロ) 2,456 861

費用/収益比率(%)(営業権償却を除く) 70 70 費用/収益比率(%)(営業権償却を含む) 73 73 リスク加重調整済ポジション(単位:百万ユーロ) 137,120 135,714 セグメント資産(単位:百万ユーロ) 584,627 584,939 セグメント負債(単位:百万ユーロ) 555,018 593,760

*注記に関しては、124頁の「セグメント情報の報告」を参照。

* www.db.com

2001年2月1日から導入した新しい組織体制のため、

同部門のインターネット・アドレスはすべて、2001 年春に変更される。

ョンの下で達成されている。すなわち、当 部門は、資本市場が困難でも収益を生み出 す力を有していることを示している。

すべてのビジネスで収益が拡大

2000

年度の債券および外国為替部(グ ローバル・マーケッツ)の収益は、好調で あった前年度を大幅に上回った。収益拡大 に大きく貢献したのは、クレジットや仕組 商品、新興市場関連といった高い価値を生 み出すビジネスである。一方、その他の商 品・サービスの提供においても優れた結果 を生み出した。例えば、外国為替取引で、

ドイツ銀行はユーロマネー誌の「フォーレ ッ ク ス ・ ポ ー ル (

Forex Poll

)」 に お い て

2000

年度の外国為替における世界第

1

位の 銀行に選ばれ、

22

年ぶりにトップの座に返 りづいた。また、当行は、

2000

年度の「ユ ーロマネー・アワード・フォー・エクセレ ンス(

Euromoney Award for Excellence

)」、

IFR

デリバティブ・ハウス・オブ・ザ・イ ヤー(

IFR Derivatives House of the Year

)」

を受賞した他、

2

年連続で「クレジット・デ リバティブ・ハウス・オブ・ザ・イヤー

Credit Derivatives House of the Year

)」お よび「ユーロボンド・ハウス・オブ・ザ・イ ヤー(

Eurobond House of the Year

)」に選 ばれた。当行では、顧客から最高の金融機 関として認められることこそが、株主価値 増大に向けた重要な要因となると確信して いる。

株式部(グローバル・エイクティ)の

2000

年度収益は、世界の株式相場が低迷す

るなかで、ほぼ倍増した。当行は、現在、

株式業務において世界で上位

3

社の一角を 占めている。株式部の全業務分野で収益の 増加に貢献した。特に、株式デリバティブ 業務は好調に推移し、派生商品関連分野の 高い専門能力は、変動の激しい相場展開の なかで収益安定の要因になっている。

2000

年度の株式部の収益は、債券および外国為 替部の収益にほぼ匹敵し、グローバル・コ ーポレート・アンド・インスティテューシ ョンズ部門内の収益の分散化に貢献した。

投資銀行部(グローバル・インベスト メント・バンキング)は、

2000

年度にビジ ネスを拡大し、将来的な成長基盤を確実な ものとした。バンカース・トラスト統合後 の順調な展開を反映して、収益は大幅に増 加した。株式引受業務の業績も極めて良好 であった。ヨーロピアン・アエロノーティ ック・ディフェンス・アンド・スペース・

カンパニー(

European Aeronautic Defence and Space Company

)(

EADS

)、ドイツ・

テレコム(第

3

次募集)、インフィニオン、

ドイツ・ポスト(

Deutsche Post

)等の重要 な新規株式発行案件に携わったことは、特 に注目に値する。

M&A

アドバイザリー業務では買収取引 金額ベースで、前年度の

1,310

億ユーロに比 べ、

149%

増の総額

3,260

億ユーロを達成し た。

M&A

市場自体は前年比

47

%増の拡大に とどまっている。特筆するべき案件として は 、 ボ ー ダ フ ォ ン ・ マ ン ネ ス マ ン

Vodafone-Mannesmann

)の買収、

AM-FM

によるクリアー・チャネル・コミュニケー

0 76.7

150.5 グローバル・コーポレート・

アンド・インスティテューションズ部門 クレジット・デリバティブのトレーディング 名目金額(単位:10億ユーロ)

30 60 90 120

’00

’99

’98

’97 20.4

49.7

顧客

ションズ(

Clear Channel Communications

) の買収、さらに日本のテクノロジー企業と しては過去最大の案件となった

NTT

コミュ ニ ケ ー シ ョ ン ズ に よ る ベ リ オ ・ イ ン ク

Verio Inc.

)の買収が挙げられる。

2000

年 度の力強い成長を受け、当行は引き続き

M&A

ビジネスの拡大に力を注ぐ方針であ る。こうした決意の証として、

M&A

の分野 で豊富な実績を持つ複数の専門家を採用し た。当行では、優秀な人材が活躍できる体 制を整えている。

グローバル・バンキング業務は、バラ ンスシートの拡大を抑えながらも、

1999

年 度に比べ収益を拡大した。リスク・ポジシ ョンは引き続き安定的に推移した。クレジ ット・プロダクトと戦略的なアドバイザリ ー業務の連携強化が奏効し、こうした素晴 らしい結果を達成する一因となった。

差別化戦略

現在、ドイツ銀行は世界でもトップク ラスのビジネス基盤を確立している。こう したなか、グローバル・コーポレート・ア ンド・インスティテューションズ部門は、

市場を上回る成長を達成するための明確な 戦略を打ち出している。この戦略は、当行 の強みとも言える、強固な財務基盤とスケ ールメリットに依拠している。当行では、

こうした特異性に加えて、セールスおよび トレーディング能力を活かして業務基盤の 一層の拡充に努めている。投資銀行部門の 卓越した専門能力と個人投資家や機関投資 家への販売能力を結合することで、当行は

独自の地位を確立することができる。また、 0

50 100 150 200 250 300

’00

’99

’98

’97

’96 25.6

42.5

131.0 326.1

107.6

グローバル・コーポレート・アンド・イ ンスティテューションズ部門 M&Aアドバイザリー業務の大幅な拡大 案件金額(単位:10億ユーロ)

当行は、欧州地域において強固なビジネス 基盤を有し、これが大きな強みとなってい る。このことは今後、当行が世界の資本市 場で成長を遂げる上で、大きな要因になる と考えられる。

ドイツ銀行は、優れた人材を採用し、

長期雇用できる体制を整えており、当部門 の戦略はこうした当行の強みによって支え られている。

業績 

フィナンツァ・アンド・フトゥーロ(Finanza & Futuro)では、

実績とは、投資パフォーマンスだけではない。彼らにとって、実績は、顧客 との多面的なビジネス関係を意味し、顧客のニーズに対して適切な解決策を 見つけられるかどうかである。私たちは、経験からこのことを知っている。

アンナ・カザリ

Anna Casali

コカコーラ人事担当取締役、ミラノ

顧客

資産運用部門 2000

年度も世界最大規模で、最も分散投資を図っている 資産運用会社の一社となった。

ドイチェ・アセット・マネジメント

Deutsche Asset Management

*

は、世界

21

か国で

4,500

人の従業員を擁し、このうち

500

人以上が高い専門性を持つ運用プロフ ェッショナルである。当社の運用プロフェ ッショナルは、リスク・プロフィールを考 慮に入れる一方で、顧客資産の収益拡大を 目指し、また、個々の顧客の投資目的に沿 った商品の提案に努めている。

2000

年度末には、当部門内で新しい組 織体制を導入し、グローバルな商品戦略と 地域に密着したサービスの統合を図った。

当部門は、南北アメリカ、欧州、アジア/

太平洋地域の主な

3

地域に分けて、ビジネ スを展開している。一方、グローバルな販 売網については、機関投資家、個人顧客、

オールタナティブ投資の

3

つの組織に分か れて構成されている。こうした、地域およ び商品別の組織構成の相乗効果を高めるた めに、マーケティングやセールス、管理業 務においても、グローバル規模で新しい組 織体制を導入した。

2000

年度末の運用資産残高は、前年度 比

7%

増加し、

6,290

億ユーロに達した。

機関投資家向け資産運用ビジネス

保険会社、事業法人、慈善団体、その 他の機関投資家向けの株式、債券、不動産 関連商品などの運用資産残高は、前年度の

4,230

億ユーロから、

2000

年度には

4,360

億 ユーロに増加した。

ドイチェ・アセット・マネジメント は、南北アメリカ

**

で、卓越した複数の年 金運用基金だけでなく、その他の大手機関 投資家との間にも、新規の取引を開始した。

同地域の運用資産残高は

300

億ユーロを超 えている。

プルデンシャル・インスティテューシ ョナル・ビジネス(

Prudential Institutional Business

)を買収したことで、英国におい ては財務上、非常に良好な状態で運用基盤 を拡大した。新規ビジネスでは、当社は

2000

年度に英国で成功を収めた運用会社

2

社のうちの

1

社である。新規ビジネスに対

資 産 運 用 部 門 *

単位:百万ユーロ 2000 1999

収益 1,981 1,538

貸倒引当金繰入 0 0

営業費用 – 1,200 – 809

その他の収益/費用の差額 – 72 – 86

(営業権償却を含む) – 99 – 78

再構築費用および税金前利益 709 643

再構築費用 – 6 – 42

税引前経常利益 703 601

平均資本(単位:百万ユーロ) 886 775

株主資本利益率(%)(営業権償却を除く) 90 88 株主資本利益率(%)(営業権償却を含む) 79 78

価値創造(単位:百万ユーロ) 669 562

費用/収益比率(%)(営業権償却を除く) 60 53 費用/収益比率(%)(営業権償却を含む) 65 58 リスク加重調整済ポジション(単位:百万ユーロ) 2,366 2,002 セグメント資産(単位:百万ユーロ) 7,869 6,013 セグメント負債(単位:百万ユーロ) 6,303 5,558

*注記に関しては、124頁の「セグメント情報の報告」を参照。

* www.deam-global.com

** www.deam-us.com

ドキュメント内 IAS RoE 32.4 (ページ 33-41)