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d 基準座標と元の変位の解

ドキュメント内 土木/建築技術者のための基礎から学ぶ振動学 (ページ 125-129)

第 9 章 剛性,減衰および質量マトリックス の概念と運動方程式の構築

例題 10. d 基準座標と元の変位の解

竹名 興英

温留漢 共著 亀岡 裕行

2 i 2 sin sin

i i

i i

u p t pt

p

β ω

ω ω

⎛ ⎞

= − ⎜⎝ − ⎟⎠ (10.46)

竹名 興英

温留漢 共著 亀岡 裕行

第 11 章 多自由度系における減衰力の取り扱い方

この章では, “多自由度系の減衰”に対する解析上の問題点を明確にする。橋 梁などの減衰効果が複雑な系では,解析に用いる減衰力を定めるために,強引 な仮定を導入せざるを得ない。そのために,解析上で減衰力を過大に評価する 場合がある。それを解決するための工夫もこの章で示す。

11.1

比例減衰

1

自由度系に対する“ニュートンの運動方程式”として,一般に mx

=N

f t ( )

+ −

(

N

cx

)

+ −

(

N

kx )

外力 減衰力 復元力

(11.1)

が用いられる。変位

x

に対する精度の高い解を得るためには,右辺で“与えら れる外力 f t ( ) 以外”の項が実際の力をできるだけ再現している必要がある。実 験で求めた剛性

k

を用いた (

kx ) は,精度の良い“復元力の近似”である。また,

同様の減衰係数

c

を用いた (

cx ) は,比較的に精度の良い“減衰力の近似”であ る。したがって,

1

自由度系の振動状態に対して,式

(11.1)

から比較的に精度の 良い解を求めることができる。

多自由度系に対する“ニュートンの運動方程式”として,一般に [ ] M x { }

=

{

f t ( ) }

+ −

( [ ] C x { }

)

+ −

( [ ] K x { } )

外力 減衰力 復元力

(11.2)

が用いられる。各要素

s

の剛性 k

s

を個々に実験によって定め,9.2 節で述べた 方法で系の剛性マトリックス [ ] K を求めれば, [ ]{ } K x は,比較的に精度の良い

“復元力の近似”となる。しかし,各要素 s の減衰係数 c

s

を個々に実験によっ て定め,

9.3

節で述べた方法で系の減衰マトリックスで求めても, [ ]{ } C x は実 際の減衰力と合致しない。なぜならば,要素によって組み立てられた多自由度 系の減衰

(

構造減衰

(structural damping))

は,各要素から算定した減衰よりはる かに大きい値を示す場合が多いからである。これは要素の接合部のすべり摩擦 などがあるためである。したがって,多自由度系の減衰は,系全体としてマク ロ的にとらえざるをえない。

そこで次のような仮定を導入する。“力のつり合い”において,減衰力は他

竹名 興英

温留漢 共著 亀岡 裕行

の力に比べて通常小さいので,減衰振動も非減衰振動と同じ基準振動で構成さ れると仮定する。言い換えれば,減衰力に対しても“モードベクトルの直交性”

が成立すると仮定する。この仮定を比例減衰

(proportional damping)

という。

(11.2)

に変数変換式

(10.3)

を代入し,左からモードマトリックスの転置を乗 じると

[ ] [ ][ ]

Φ T

M

Φ

{ } u

+ Φ

[ ] [ ][ ]

T

C

Φ

{ } u

+ Φ

[ ] [ ][ ]

T

K

Φ

{ } { } u

=

0

(11.3)

となる。比例減衰の仮定に基づいて, “モードベクトルの直交性”から,以下の ように連成しない方程式となる。

m ui*i+c ui*i+k ui* i = f ti*

( ) (

i=1, 2, ," n

)

(11.4)

c

i*=

{ } φ

Ti

[ ] C { } φ

i (11.5)

あるいは

* 2 *

( )

2

i *

i i i i i

i

u h u u f t ω ω m

+ + =

(11.6)

hi*=c*i 2 k mi* i*

すなわち c

i* =

2 m h

i i* *

ω

i (11.7)

となる。 c

*i

h

i*

は,それぞれ i 次モードの 一般化減衰係数 と一般化減衰定数

いう。また,一般化減衰マトリックス [ ]

C*

は,以下のとおりである。

[ ] [ ][ ]

* 1

*

* 2

*

0 0

0 0

0 0

T

n

c

C C c

c

⎡ ⎤

⎢ ⎥

⎢ ⎥

⎡ ⎤ = Φ Φ =

⎣ ⎦ ⎢ ⎥

⎢ ⎥

⎢ ⎥

⎣ ⎦

"

"

# # #

"

(11.8)

比例減衰の仮定に基づいて,実験の対数減衰率から多自由度系の一般化減衰

定数を求めることができる。すなわち,“あるモードの固有振動数と同じ振動数

の調和外力”によって強制振動させたときの定常振動は,理論上,そのモード

の基準振動だけで他のモードの基準振動は含まれない。したがって,そのモー

ドの一般化減衰定数は,その強制振動が定常振動に移行したことを確認した上

で外力を開放した自由振動の対数減衰率から求められる。しかし,実験で測定

可能な一般化減衰定数は,実験の精度上から

1

次モードからせいぜい

3

次モー

竹名 興英

温留漢 共著 亀岡 裕行

ドまでである。したがって,それ以上のモード次数の一般化減衰定数を定める ために,さらに仮定を設けなければならない。

このようにして,まず,すべてのモードの一般化減衰定数 h

i*

を定める。モー ド解析の場合は,それで解析可能であるが,非線形解析などの数値解析の場合 は,減衰マトリックス [ ] C が必要であるので, [ ] C h

i*

から逆算する。

11.2

一般化減衰定数の定め方

一般化減衰定数を定めることに対して,構造物(系)は

2

つの種類に分類でき る。すなわち,①建物にように,構造形式が比較的に単純な場合は,全体の振 動に影響を及ぼす基準振動の数が少ないので,実験によって裏打ちされた主要 なモードの一般化減衰定数を定めることができる,②橋梁のように,上部構造,

支承,下部構造および基礎構造などの複数の構造体で構成された複雑な系では,

実験に裏打ちされた一般化減衰定数を定めることが困難である。

それぞれの構造種類に対する“一般化減衰定数の定め方”を説明する。すな わち,それぞれレーリー減衰(Rayleigh damping)およびひずみエネルギー比例 減衰

(

この比例は,ひずみエネルギーに対して比例することを意味し,比例減衰 のそれとは意味が異なる

)

である。

(1) レーリー減衰

レーリー減衰は,主要な

2

つモードの一般化減衰定数が実験的にわかってい る場合に,他のモードの一般化減衰係数を定める方法である。これらの

2

つの モードの基準振動が,元の振動のほとんどを占める場合

(

地震に対しては等価質 量比の大きさによって判断できる),他のモードの一般化減衰定数を適当に定め ても,その影響は小さいので,十分な精度の動的解析を行うことができるわけ である。

レーリー減衰では,減衰マトリックス [ ] C が,下式のように,質量マトリッ クス [ ] M と剛性マトリックス [ ] K

1

次結合で表わせると仮定する。 [ ] M [ ] K を用いるのは,ともに“モードベクトルの直交性”が成り立つので,都合がよ いからである。

[ ]

C =a M0

[ ]

+a K1

[ ]

(11.9)

竹名 興英

温留漢 共著 亀岡 裕行

(11.9)

に左から i 次のモードベクトルの転置 { } φ

Ti

,右から

{ }

φ

i

を乗じると

{ } [ ] { }

0

{ } [ ] { }

1

{ } [ ] { }

T T T

i

C

i

a

i

M

i

a

i

K

i

φ φ

=

φ φ

+

φ φ

となる。この式に

(11.7)

(10.24)

(10.25)

を代入すると

2 m h

i i* *

ω

i =

a m

0 i*+

a

1

ω

i2

m

i* =

( a

0+

a

1

ω

i2

) m

i*

2 h

i*

ω

i =

a

0 +

a

1

ω

i2 (11.10)

となる。すなわち,式

(11.9)

が成り立つと仮定すると, i 次モードの固有振動数

ω

i

と一般化減衰定数 h

i*

は,式

(11.10)

の関係がある。

主要なモードを

1

次と

2

次とすると,それぞれの固有振動数と一般化減衰定

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