造形あそび的表現
もようっくり 11
小計 11 観察的表現
小計 0 想像的表現 けしき 2
ヤ 2 リ 1
「 1
小計 6 記憶的表現
小計 0 デザイン的表現
小計 0 総計 17
5年
造形あそび的表現
もようつくり 6
小計 6 観察的表現 小計 0 想像的表現 顔 4
ュま 2 獣 2 ッしき 1 ヤだん 1 ルたる 1
小計 11 記憶的表現 ブドウ 2 Hの景色 1
小計 3 デザイン的表現 小計 0 総計 20
この分類をもとに,従来の描画材での表現について,項目ごとの人数が全体に 占める割合を表したのが表:3−2−2−2,CGでの表現についての割合を示したのが 表:3−2−2−3である。CGの表現に関しては,「ファイン・アーチスト」と「PC ペイントブラシ」の二つを併せて集計している。
2年 4年 5年
全体
造形あそび的表現 観察的表現
o( e.o%) 1( 1.7x)
6(15.or) 3( 7.7%)
O( O.O%) 13(30.2X)
6( 4.3X) 17(12.1%)
X単位は人,()内は罰合
2年1
4年
5年.
全体t、
想像的表現 記憶的表現 テ○サ。イン的表現
30(50.8%) 28(47.5%) O( O.O%)
32(59,0%) 7〈17.9%) O〈 O.O%)
18(41.9%) 12(27.ex) O〈 O.O%)
80(50.3%) 47(33.3%) O( O.OX)
O aO 2D SD 4D an BD 7P SD aO 1 co
圖遣階あそび噛繭親電讐i剛臆i現 層面図三訂匪現 囲記憧胡覗 団デザイン的表瑞
表:3−2−2−2 「題材の分類(従来の描画材による表現)」
造形あそび的表現 観察的表現 2年 18(52.9%) o( o,o%)
4年 26(60.5X) o(o.〔瑞)
5年 9(15.5%) o(o.(nt)
全体 53(39・3%) 0(0 0%)
豪単位は人,()内は舗合
2年
4隼
5年
全体
想像的表現 記憶的表現 テ サ イン的表現
11(32.4X) 5(14.7X) O( O.O%)
17(39.5鑑) 0( 0.O毘) 0( 0.O毘)
39(67.3X) 6(10.3%) 4( 6.on)
67(49.6%) 11( 8.1%) 4( 3.OX)
D ID an 3D 4D an BO ro eD eD tco
圓遣磁あそび的駒競Eコ観艇吻劒睨 ss.v像t!REM 囮記憧鰍 囮デサィン撫現
表:3−2−2−3 「題材の分類(CGによる表現)」
集計結果からもわかるように,従来の描画材とCGで表現されたもの題材の一 番の違いは,「造形遊び的表現」の占める割合である。従来の描画材では低・高 学年で表現した作品はなく,中学年の6点(全体の4.3%)だけであった。対し てCGでは,低学年が52.9%,中学年が60.5%,高学年が15.5%,全体でも39.3
%が「造形遊び的表現」を行っている。具体的な内容を見てみると,従来の描画 材では絵の具による「線遊び」が3点,絵の具による「模様作り」2点,ティッ シュ・ペーパーの型押しによる「模様作り」が1点であった。CGでは,様々な ふでや色の効果を使って多種多様な「模様作り」などが行われ,表現した作品は 53点となっている。明らかにCGのほうが造形あそび的な表現が増える傾向が つよい。これは,CGのほうが描画材の選択の幅が広く,また表現自体も簡単な 操作で短時間に行えるためであることが原因として考えられる。このことについ ては,「3項 児童のCG表現に関する考察」で更に詳しく考察を行っている。
次に,従来の表現では0であった,デザイン的表現がCGでは,わずか3%で はあるが,見られた点である。高学年で野球選手の背番号をデザインしたもの,
自分の名前を題材にしたもの,の4点の作品があった。「模様つくり」の中にも デザイン的要素を内包するものがあることから,調査時間を増やすとこの傾向が 強まることが予想できる。
観察的表現について見てみると,従来の描画材では低学年が1.7%,中学年が 7.7%,高学年が30.2%と発達段階に比例して増え,全体では12.1%となってい
造形遊び的表現(CG)4年 造形遊び的表現(従来の描画材)4年
デサ○イン的表現(CG)5年 観察的表現(従来の描画材)5年
る。対してCGでは全学年観察的表現をした児童は0である。この原因はいくつ か考えられる。まず,表現する環境であるが,CGで表現する際には,ディスプ
レと向かい合った状態で,机の上のマウスを手で操作する姿勢をとらなくてはな らない。そのため自分の視界をディスプレが遮った状態となる。
さらに,コンピュータ室は機器の配列状態からまわりが見えにくくなっている。
この姿勢で従来の表現のように,目の前の対象物を観察してかくことはかなりの
難しい。
次に,マウスでの描画であるが,鉛筆などの従来の描画材に比べて,動きが大 きくなり気味であり細かい表現が難しい。また,筆圧などの微妙な加減を伝える ことも機能的に難しい。現状のCGソフトの抱える問題点であるといえる。これ らのCGでの表現のデメリットから,児童は, CGでは観察による表現をしなか ったと考えられる。
記憶的表現については,従来の描画材では,低学年が47.5%,中学年が17.9%,
高学年が27.9%,全体でも33.3%と全体の三分半一を占める題材である。対する CGでは,低学年が14.7%,中学年が0,高学年が8.1%と減っている。記憶的表 現の題材を具体的に見ると,自分の行ったことがある場所や,見たことがある生 物などの,生活体験を再現したものである。この記憶による表現が,CGで減っ ていている原因を考えると,観察的表現と同じくマウスによる描画が難しいため ということになる。
題材を道具の特性から考えると以上のような分析となるが,題材自体に視点を 移すと次のような傾向を見ることができる。観察や体験:した記憶がもととなる,
観察的表現と記憶的表現を一つにまとめ,イメージや発想がもととなる,造形遊 び的表現と想像的表現を一つにまとめて比較をしてみる。すると,従来の表現で は,「観察的表現と記憶的表現」が45.4%,「造形遊び的表現と想像的表現」が 54.6%とほぼ同じ割合であるのに対して,CGでは,「観察的表現と記憶的表現」
が8.1%と激減し,「造形遊び的表現と想像的表現」が88.9%と増え圧倒的な割 合を占めることがわかる。このことから,表現する題材が自由であった場合,従 来の描画材での表現では,児童は観察や記憶を題材としたものと,イメージや発 想を題材としたものが同じくらいの比率で表現されるのに対し,表現する道具が CGになると,イメージや発想を題材とする表現が増える傾向にあるということ
ができる。
記憶的表現(CG)2年 記憶的表現(従来の描画材)2年
(3)表現過程からの分析
この項では調査の記録をもとに,従来の描画材とCGでの「表現過程」と「表 現過程で使った道具」を比較することにより,その違いを明らかにし,違いがう まれた原因について考察を行うこととする。
■表現過程の比較
□従来の描画材による表現過程
従来の描画材による児童の表現過程を資料をもとに分析すると,次のような過 程を辿っていた。
①構想する ・
②線描する ・
③彩色する ,
④バックを塗る
題材によって②や③の過程で完成とするケースや,途中で時間切れとなるケー スもあったが,ほとんどの児童が,かき出しがら仕上げまで,方向性を持った直 線的な過程を辿っていた。(資料:3−2−2−3−1,3−2−2−3−2参考)このような過程が
うまれた原因は描画材の特性に関わっているといえる。鉛筆による線描の場合は 消して書き直すことが可能であるが,その他の描画材は一度かいてしまうと消す
ことができない。そのため,表現過程は後戻りをすることがなく,順番を決めて かき進めて行くという直線的なものになったといえる。児童の中には時間内に作
品が完成し,2枚目,3枚目をかいた子供が,2年生に10名,4年生に6名,
5年生に10導いた。しかし,紙面が足りなくなって継ぎ足したり,同じ題材の 続きをかいたり,題材が変わったりしただけで表現過程は同一であった。
資料:3−2−2・一3一・ 1表現過程の例(従来の描画材・1)
「虫のくに」(2年生)
1.基底線を線描 2.バッタを線描 3.木を線描
(鉛筆)
(鉛筆)
(鉛筆)
4.木にとまった虫を線描(鉛筆)
5.レストランを線描 6.その他の虫を線描 7.バッタを彩色 8.レストランを彩色
(鉛筆)
(鉛筆)
(色鉛筆)
(色鉛筆)
9.木を彩色
10.その他の虫を彩色 11.地面を彩色
12.山を線描・彩色 14.太陽を線描・彩色
(色鉛筆)
(色鉛筆)
(色鉛筆)
(色鉛筆)
(色鉛筆)
資料:3−2−2−3−2 表現過程の例(従来の描画材・2)
「校庭の風けい」(5年生)
1.講堂の屋根を線描(鉛筆)
2.木を線描 (鉛筆)
3.講堂全体を線描 (鉛筆)
4.校舎を線描 (鉛筆)
5.ビルを線描 (鉛筆)
6.木を彩色 (絵の具)
一時間切れ一
口CGによる表現過程
CGによる児童の表現過程は,従来の描画材の表現過程のように方向性を持っ た過程を辿ったパターンと,構想,線描,彩色という過程に方向性がないパター
ンに分かれた。どちらの表現過程もかなりの個人差が見られた。
〈方向を持った表現過程〉
構想する ・ 線描する
_∴バ_
,
作品を保存する
〈方向性を持たない表現過程〉
構想する
線描する
彩色する
バックを塗る
その他の機能を使う
作品を保存する
どちらの過程も,表現の進みかたが直線的ではなく,前の過程に戻ったり進ん だりしていた。するこのような双方向型の表現過程を可能としているのは,消去 や塗り直し機能であり,失敗しても何度でもやり直しができるというCGの特性 によるものである。
特に興味深いのは,従来の描画材でのかき出しは,ほとんどの児童が線描から であったが,CGでのかき出しは様々であり,方向性を持った表現過程の児童で も,バックをはじめに塗ったり,部分的に彩色したあとに線描したりと一定では なかった。(資料:3−2−2−3−3 参考)また,画面全部を消去してやり直す時に,
最初とは違ったかき出しをすることもあった。複数の単層を作った児童は,2年
生に2人,4年生に8人,5年生に11鋤いたが,この児童たちにもこの傾向は
見られ,2枚目の作品になって,題材を変えると表現過程も変わることが多かっ た。同じ題材を続けてかいた児童の中には,前の作品の色を塗り直したり,形を 変えて違う作品に作り替える児童もいた。過程に特定の方向性が見られなかったのは,「想像的表現」をした児童の中に もいたが,「造形あそび的表現」をした児童がそのほとんどであった。この子ど もたちの場合,いろいろな表現を楽しんでいるうちに気に入ったものができたか ら保存したというケースや,終了時間がきたからその時点のものを作品として保 存したというケースが多く,作晶の完成を指向するような方向性は見られなかっ
た。
(資料:3−2−2−3−4,3−2−2−3−5参考)