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送電線混雑管理の現状

第 4 章 拡張感度解析に基づく送電線混雑管理手法

4.1. 送電可能容量と送電線混雑管理の現状

4.1.3. 送電線混雑管理の現状

託送による潮流が託送可能量を超えた場合、送電線混雑発生となり、ただちに混雑処理を実施するこ ととなっている。混雑処理方法は、計画段階および時間的に余裕がある場合と時間的に余裕がなく緊急 の対応が必要な場合の二つに分けられる。計画段階および時間的に余裕がある場合の混雑処理概要を示 したものが、図4.1-4である。連系線の潮流は図1.1-9に示したように利用登録により管理しており、こ の場合は、これらの情報を用いて次の順に連系線の利用計画を抑制または中止する。

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(1)新規利用潮流:先着優先の原則から利用登録が遅い潮流から順番に抑制する。

(2)既存契約等による利用潮流:既存契約等による利用潮流同士は同順位として扱い、抑制する場 合は、計画潮流量に基づき按分して抑制する。

(3)前日スポット市場成約による潮流:前日スポット市場成約による潮流同士は同順位として扱い、

抑制する場合は、計画潮流量に基づき按分して抑制する。

(4)全国融通による利用潮流

(5)長期固定電源を原資とする利用潮流

出典:電力系統利用に関する技術資料

4.1-4 計画段階及び時間に余裕がある場合の混雑処理方法

一方、時間的に余裕がなく緊急の対応が必要な場合の混雑処理概要を示したものが、図 4.1-5 である。この場合は、系統安定を確保するために、一般電気事業者の送電部門の給電指令に基づ き、混雑区間の両端で発電振替を行い、相殺潮流を流すことにより混雑方向の潮流を抑制する再 給電という混雑処理を実施する。しかしこの手法は、図 4.1-6 のように一つの連系線の混雑処理 により他の連系線に新たな送電線混雑が発生する可能性がある点に注意が必要である。

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出典:電力系統利用に関する技術資料 図 4.1-5 時間的に余裕がなく緊急の対応が必要な場合(再給電)

出典:電力系統利用に関する技術資料 図 4.1-6 再給電による注意点

また、日本の地域間連系線のように両区間を連系する送電線が一箇所の場合は混雑区間の両端 で発電振替が比較的容易であるが、第2、3章で扱ったIEEE30モデルのようなメッシュ系統では、

図 4.1-6 のような事象を考慮すると、送電線混雑管理が困難となることは比較的容易に想像でき

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る。そこで、本章では、第 2、3 章で提案した拡張感度解析により送電線混雑を迅速に解消する 手法を提案する。提案手法を用いることにより、IEEE30モデルのようなメッシュ系統においても 迅速に送電線混雑を解消することが可能となる。