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感度解析に基づく託送経路特定手法

第 2 章 感度解析に基づく託送経路特定手法

2.4. 感度解析に基づく託送経路特定手法

2.4.1. 託送経路特定手法

託送は、需要家ノードの負荷量と発電所ノードの発電量が増加した時の電力潮流の変化と考え ることができる。従って、線路電力潮流感度を算出することにより、託送経路を特定することが できる。しかし、線路電力潮流は式(2.3-16)の基礎となる電力潮流方程式式(2.3-4)および式(2.3-5) には含まれていないので、これらの従属量に対する感度行列は式(2.3-16)で表される感度行列の中 の要素そのものでは与えられない。そこで、式(2.3-55)のように線路電力潮流感度を式(2.3-16)に より計算される感度の関数で表わすことにより、2.3.5項の手順により線路電力潮流感度を算出す

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ることができる。この時、式(2.3-16)において操作変数として需要家ノードの有効電力出力を選び、

託送を実施する発電所をスラックノードに指定して感度を計算することにより託送実施時の線 路電力潮流感度に必要な感度を計算することができる。提案手法は、交流計算法に基づいている ため、従来手法である電源別色分け法等の直流計算法に基づいている手法と異なり、電圧分布や 負荷条件等の系統条件を考慮することができ、精度が非常に良い。また、託送実施発電所と系統 内の全需要家間の託送経路特定に必要な線路電力潮流感度を1度の計算により得ることができる ため、従来手法である潮流計算反復法に比べ計算効率が優れているといった特徴を持つ。

2.4.2. 託送経路特定手法のアルゴリズム

提案手法のアルゴリズムをフローチャートに示したものが図2.4-1である。

[step1]系統構成の読込み:系統構成、線路のアドミタンスからアドミタンス行列を作成する。

[step2]スラックノードの指定:経路を特定する託送における発電所ノードをスラックノードに指 定する。

[step3]式(2.3-17)~式(2.3-48)により従属変数ベクトルXに関するヤコビ行列GXを作成する。

[step4]操作変数Uの指定:操作変数Uとして、各ノードにおける有効電力出力を指定する。

[step5]GU行列の作成:式(2.3-17)、式(2.3-18)、式(2.3-21)、式(2.3-22)より操作変数ベクトルUに関 するヤコビ行列GUを作成する。

[step6]感度行列の作成:式(2.3-14)により感度行列Sを作成する。

[step7]線路電力潮流感度の計算:[step6]の感度行列と式(2.3-55)を用いて線路電力潮流感度を計算 する。

[step8]託送経路の特定:[step7]により得た線路電力潮流感度行列の該当する要素における感度の 大きさから託送経路を特定する。

[step9]同一発電所による他託送の有無:同一発電所が他の負荷ノードと託送を行っている場合に は、その託送経路についても[step7]によって得た同一の線路電力潮流感度行列から特定すること ができる。

[step10]全託送経路の決定:他の発電所が託送を行っている場合には、[step2]に移る。全ての託送 経路を特定した場合には、プログラムを終了する。

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START

系統構成の読込み

スラックノードの指定

[ ]

GX [2N×2N]行列の作成

操作変数Uの指定

[ ]

GU [2N×M]行列の作成

感度行列の作成

[ ] [ ] [ ]

S =GX 1GU

線路電力潮流感度の計算

全託送経路の特定 同一発電所における

他託送の有無

END 託送経路の特定

YES NO

図 2.4-1 託送経路特定手法のアルゴリズム

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