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足の引き上げ

ドキュメント内 NHKの間違いだらけの健康体力づくり番組 (ページ 178-183)

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④  足の引き上げ

すると、その運動は股関節の伸展運動となり、その主動筋肉は大腰筋 ではなく大殿筋です。ということは大腰筋は鍛えられないということに なります。

5 NHK朝の生活ほっとモーニング

図5‑35A大殿筋の働き 図5358大腰筋の動き

例:股関節屈曲では大腰筋 が主働筋となり大殿筋 (股関節伸展筋)が括 抗筋となる。

仲井光二 :訳の『動きの解剖学1~では、図 5-8 の A の動きを大腰筋 (股関節の屈曲筋)が主動筋となり、図5‑35の動きは大殿筋(股関節の 伸展筋)が大腰筋の措抗筋となる、と述べられています。すなわち、 N

HKが大腰筋を鍛えられると称するこの 「足の引き上げからの後ろ蹴り」

も、効果的ではない、と結論づけられます。

6)チューブを使う(下肢の屈伸)

運動筋肉の以前の問題として、運動の解説をす る場合、運動名をいわなければなりません。すな わち、チューブを使って何をするのか、動作のイ

メージが湧くような名称が必要です。ここでは、

NHKの他の4種目からして「下肢の屈伸」とし なければなりません。

図536(N H K) 

⑤チ且

‑ t E

使う

では、この「下肢の屈伸」は大腰筋運動になるのでしょうか? 残念 ながら大腰筋トレーニング効果はありません。それはスクワットと同じ 要素の運動ですから、股関節と膝関節の伸展運動になってしまうからで す。

しかも、この運動は次の

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点からみて、適切なものではないというこ とが確認できます。

(1)腕と脚の筋力の関係

基本的に、腕と脚の筋力は

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倍以上の力の差があります。ということ は、腕力が脚筋力を上まわることができないから、弱い腕力で強い脚筋 力を鍛えることはできません。

この運動で腕力を鍛えるならともかく、下肢の運動にはなりませんか ら「無駄な努力」となります。

(2)上下バランスがとりにくい

実際やってみれば分かりますが、きわめてバランスがとりにくく、力 も入れにくく、やりにくい運動であることが分かります。

この下肢の伸展運動が有効とするならば、

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)でスクワットを行って いるわけですから、必要ないことになります。

7)  N H Kの股関節屈曲運動と伸展運動の矛盾点

さて、NHKでは度々、股関節の伸展運動で大腰筋を鍛えるとしてい ます。ここに出てきたNHKの大腰筋トレーニング5種目の中で、 3種 目は股関節の伸展運動です。股関節の伸展運動(図 5‑35‑A)では大腰 筋は効果的に鍛えられないと、度々、説明してきましたので、その点は 省略します。

ここでいう矛盾点とは、NHKの大腰筋トレーニングは、きわめて一 貫性がない運動方法である、ということです。

p.171で解説した 「上体起こし=図5‑23Jは、股関節の屈曲がともな う複合運動です。この運動には股関節の伸展要素はありません。それに もかかわらず、 p.176の4) 5)とp.177の6)は、股関節の伸展動作が ともなうものです。

第5 NHK朝の生活ほっとモーニング

と い う こ と は、N HKが い う 大 腰 筋 ト レーニン グ と は 、 股 関 節 を 曲 げ よ う が、伸 ば そ う が、どん運動方法でも良いということになります。

一 体、人 の 身 体 の ど こ に 、 こ の よ う な 「 オ ー ル マ イ テ ィ な 筋 肉 」 が あ る の で し ょ う か、もし、あ る と す る な ら ば、解 剖 学、生 理 学、身 体 運 動 学 な ど の 医 学 系 の 国 家 試 験 な ど、ど の よ う に 理 解して い っ た ら よ い の か、

疑 問 の み が 残 りました。

第5章 参考文献 ( )内は本書のページ数

・福永哲夫『中高齢者のトレーニングの骨格筋に対する影響』日本体力医学会 第58回大会 2003 (p‑145)

‑石井直方『中高齢者に対する無酸素運動性の処方』日本体力医学会第58回大 1997 (p‑145)

・堀井昭 『スポーツ障害の克服』ベースボール・マカ、ジン社 1997年 (p‑146)

・J.ウェイネ yク 有働正夫訳『スポーツ解剖学』オーム社、 1984年 (p‑148) . 1.  A. KAPANDJI :荻島秀男訳『カパンディ関節の生理学』科学新聞社2002

(p‑148)

• Blandine Calasis‑Germaian:仲井光二:訳『動きの解剖学1J科学新聞社2000 (p‑148)

・久野請也『大腰筋を鍛え増やすJ(藤英樹)中日新聞社 2003 (p‑150)

・J.Weineck:有 働 正 夫 訳 「スポーツ解剖学」 オーム社 1984 (p‑155)

• Blandine Calasis‑Ger.aoam :仲井光二 :訳『動きの解剖学1J科学新聞社 2002 (p‑157)

・永田農 r60歳からの健康体力づくり』 日本加除出版 2000  (p‑159) 

・永田農 『加齢のスポーツ科学』 ぎょうせい 1988  (p‑159) 

・久保田競ほか『行動の生理学:新生理学体系2J医学書院 1989 (p‑159) 

・伊藤正男ほか『脳科学の新しい展開:機能地図とメカニズム』岩波書庖 1986 (p‑159) 

・鈴木正之『スクワット運動における筋電図学的研究』名城大学人文紀要 1980 (p‑162) 

• Fredric C. Hatfield. rpOWERLIFTINGJ Contemporary Books Inc. 1981  (p‑162) 

• Randall J.  Strossen rSUPER SQUAT J IronMind Enterprises Inc.  1986  (p‑162) 

• Terry  Todd rInside  Power LiftingJ Contemporary  Books  Inc., 1978  (p‑162) 

• PER A.  TESCH rMUSCLE MEETS MAGNET J BookMasters  1993年

(p‑163) 

• PER A. TESCH: MUSCLE MEETS MAGNET. Book Masters. 48‑63. 1993  (p‑164) 

6 NHK教育テレビ

(平成15年10月28日放送)

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老化を防げ"中高年のための運動法=筋 力トレーニング(解説者:中京大学教授湯浅影元)J

今までの高齢者は、体力がなくなると運動などすると危ないから安静 に余生をおくるような生活でした。しかし、これではますます体力が弱 体化し、寝たきり生活を余儀なくされることから、高齢者でも筋力トレー ニングを行うようになったことは素晴らしいことだと思います。

したがいまして、中高年者にも筋力トレーニング指導を提唱された先 生方には敬意を表します。しかし、その運動処方が、行いやすく、合理 的で、効率よく、効果の出やすいものであるかは疑問が多々あります。

中には、現実ばなれし、とても実践に結びつかない運動法も出回って いるのが現実です。その典型的な事例がこのNHKの筋力トレーニング と称している「アイソメトリ ック・トレーニング」です。

この章では、なぜ、このアイソメトリック・トレーニングが理論と実 際とが一致しないかを解説しつつ、間違いだらけのアイソメトリック・

トレーニングを検証してみます。

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