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基本的問題

ドキュメント内 NHKの間違いだらけの健康体力づくり番組 (ページ 145-149)

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1  基本的問題

NHKは、大腰筋の間違い問題が加何に大きな問題であるかが分かっ ていません。平成14年12月に第l章で間違いを指摘しました。これに 対して一部訂正したところもありますが、大腰筋に対する基本的な見解 は全く訂正されていません。ですから『生活ほっとモーニング』でも第 1章と同じ過ちをしています。ということは真剣に間違いを訂正しよう としていないことにもなります。したがし、まして第1章と閉じ指摘にな りますから、その点を除いて進めていきます。

1)新しい情報を放送する番組とは

NHKは「学会の新しい知見も取り入れながら、よりよい番組づくり に努める」といいつつも、平成14年11月6日に『クローズアップ現代』

で放送した「つまずき、転倒」番組と同じ内容の放送を『生活ほっとモー ニング』でもしました。それは、大腰筋が衰えるとこわい、とする「つ まずき、転倒、骨折、寝たきり」にかかわる番組です。

したがいまして、この 『生活ほっとモーニング』の大腰筋番組は新し い情報番組ということではなく、繰り返し放送ということになります。

「つまずき、転倒」というテーマに対して繰り返し放送をするならばそ れは別の角度から放送しなければなりません。それが新しい情報という

ものです。

それでも、大腰筋が日頃の健康生活の中で繰り返し放送しなければなら ないほど重要な筋肉であるならば理解できますが、「つまずき、転倒、骨折、

寝たきり」というテーマの原因に関する問題はいくつかあるのです。

それを「大腰筋一つだけ」で取り上げて繰り返し放送することに全く 理解できませんでした。それよりもっと重要視しなければならない筋肉 が多々あるのです。ですから、次の放送は人の起立歩行に関し最も重要 視しなければならない大きな筋出力をもっ下肢の大筋群を取り上げた放 送をすべきであったと思います。それは起立歩行には欠くことができな い「大殿筋、大腿四頭筋、下腿三頭筋」などのことですが、この問題に は全く触れられていませんでした。

NHKは大腰筋だけを興味本位に取り上げているにすぎない、と思わ ざるをえませんでした。少なくてもNHKのいう「新しい知見」なるも のは存在しないし、しかも、取り上げた大腰筋の運動方法たるや全く ナ

ンセンスなものばかりでした。この点は後で詳しく指摘します。

表5‑1 股関節に係わる主な運動と筋肉の力量 Cmkp)

筋肉名問曲運動(45)1伸展運動(20)+過伸展(22)1内転運動(00)1外転運動(51) 大 殿 筋 53.2 10.4  12.5  9.6  大 内 転 筋 22.2 28.0 

大 腿 直 筋 16.4

中 殿 筋 6.0 5.7  半膜様筋 17.0

大腿膜張筋 75 腸 腰 筋 10.0 IJ¥

母由

J .}:5....j 長内転筋

短内転筋

恥 骨 筋 2.7 縫 工 筋 43

半 腿 様 筋 7.0 大腿二頭筋 4.4 大腿四頭筋 3.4

9.8  12.5  86  5.8 

7.1 

筋力合計 85.7  50.2  26.2  24.2  17.0  16.1  15.8  10.6  12.2 

9.0 

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3.7 

19  3.

5.5 

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。股関節の屈曲に係わる腸腰筋 (腸骨筋・大腰筋)の仕事量が45mkp中10mkp ということは、その仕事量を大腰筋は腸骨筋と半分づっ分け合う ことになる。 すると、大腰筋が股関節の屈曲に係わる仕事量は1割前後になる。それでも 大腰筋に注目しなければならない程の価値があるのか疑問である。

5 NHK朝の生活ほっとモーニング

2)大腰筋を重要視する根拠はどこにあるのか

加齢に伴う筋肉の萎縮は、避けて通れない問題であることは間違いな いところですが、それは特別に大腰筋だけが萎縮するわけではありませ ん。

人の起立姿勢からくる重力に抵抗する「抗重力筋」と称するお尻の大 殿筋、ももの前面の「大腿四頭筋」、ふくらはぎの「下腿三頭筋」、むこ

うずねの「前腔骨筋など」も明確に現れます。これら筋肉の重要性を次 のように説明することができます。

(1)股関節(大殿筋など)

大殿筋の加齢に伴う筋萎縮を明瞭に表した表現として、堀井昭氏の

図5‑1 加齢に伴う筋肉の萎縮(久野) 図52 加齢に伴う筋肉の萎縮(福永)

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25

(c)

大腰筋

15ト 」 九 九 ベ

15 

20  30  4Q  50  60  70  80 (飯)

500~師、

5‑3 加齢に伴う筋肉の萎縮 (福永) 下腿前部

(むこうずね)

400  300 

200 

: にごと

100 

o  20  40  60  80  (歳)

n u  ρ ν

nuranu  nununu  nununu   

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大腸前部

(もものまえ)

とごミ

1000  500 

20  40  60  80  (歳)

図5‑4 加齢に伴う筋肉の萎縮 (福永) 2000  下腿後部

(ふくらは ぎ)

1500 

1000 

: にごミ

500 

20  40  60  80 (歳)

『スポーツ障害の克服:ベースボール ・マガジン社』の中高年者用の

「殿筋とハムストリングの手入れ」を引用させて頂きます。

「お尻の筋群の構造は『大殿筋、中殿筋、小殿筋』の三層からなってい る。『子供のころ、銭湯で、おじいちゃんのお尻が小さいのに驚き、ど うしてあんなに小さくなるのかな』と疑問をもったことを覚えている」

と述べられています。明らかに加齢に伴うお尻の筋肉の萎縮です。そし て、堀井氏はここで「歩く、大股歩き、ジョギングでは、この筋肉は鍛 えられない」ともいっていることはきわめて注目されることです。

大殿筋は股関節の伸展運動にかかわる最大の筋肉であるとともに、そ の筋力は53.2mkp(股関節伸展力 47%)あり、しかも骨盤の上中下幅 広く起こる関係で、足を外に聞く外転運動でも 9.6mkp08.8%)、足を 内側に閉じる内転運動には12.5mkp 02.8%)の筋収縮力をもっ大きな 筋肉です。この骨盤と下肢をつなぐ筋肉を鍛えないで「つまずき、転倒、

骨折」の予防にはなりません。

(2)下肢の筋肉(もも=大腿四頭筋、ふくらはぎ=下腿三頭筋、むこ うずね=前腔骨筋など)

下肢の代表的な抗重力筋は「大腿四頭筋、下腿三頭筋、前腔骨筋」な どです。これら筋肉が「加齢に伴う筋萎縮率」は、大腰筋に比べて少な いのであろうか? なぜ、「つまずき、転倒、骨折」問題で、これら筋 肉が話題にならないのか大きな疑問です。

この点を解明するのに福永哲夫氏の研究を引用させて頂きます。きわ めて当然のことですが、抗重力筋の加齢に伴う筋萎縮は、図5‑1の大腰

筋の萎縮と同様、図 5-2~4 のように明瞭に起こ ています

両者は同一条件下の測定ではありませんから、同一視することはでき ませんが、その傾向は明らかに確認することができます。

したがってNHKとしては、次の放送は抗重量筋の鍛え方であって、

大腰筋だけを繰り返し放送するのは適切ではない、ということを申し上 げているわけです。

5 NHK朝の生活ほっとモーニング

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