第2章 災害応急対策計画
第9節 緊急輸送対策
地震災害が発生した場合、人員及び物資の輸送は応急対策活動の基幹となるものであり、車 両等の迅速かつ的確な確保が必要となる。
このため、市は、市有車両の集中管理、車両が不足した場合の調達、緊急輸送車両の確認手 続きについて、作業の分担その他必要なとりきめや、業務の留意点について定め、緊急輸送体 制の確立を図る。
・車両を効率的に管理し、必要な車両の調達を行う。
・車両が不足の場合、市内輸送業者からの借り上げ、県その他防災関係機関に対する応援要請 を行う。
・船艇、航空機、鉄道その他必要な輸送手段を確保する。
・輸送拠点、物資の集積場所等を確保し、効率的な輸送体制を整える。
第1 輸送手段の確保
実 施 主 体
市 財務班、各班
関 係 機 関 県、自衛隊、東日本旅客鉄道㈱、東武鉄道㈱、輸送業者、燃料取扱所 市 民 等
1 車両等の調達
(1)市有車両の把握
財務班は、災害発生後、必要と認めた場合は、輸送活動に使用可能な市有車両の状況に ついて把握し、本部長に報告する。
(2)借り上げの準備
市有車両では対応が困難な場合や特殊車両を必要とする場合については、市内の輸送業 者等からの借り上げにより、迅速な対応を図る。
財務班は、災害の状況により必要と認める場合は、あらかじめ次のとおり、輸送業者等 からの借り上げを行う。
① 借り上げ可能な輸送業者等
借り上げ可能な輸送業者等については、あらかじめ協定等によりおおよその調達可能 台数を把握しておくものとする。
② 車両の待機
市内の各輸送業者等は、市からの要請があった場合は、供給可能台数を各事業所に待 機させる。
③ 借り上げ費用
借り上げに要する費用は、市が当該輸送業者等の団体又は当該業者等と通常行うとこ ろにより協議して定める。
(3)他市町村等への要請
車両等が不足する場合は、本部長は、次の事項を明示して、県及び他市町村に対し、調 達、あっせん等を要請する。
① 輸送目的
② 輸送区間及び借り上げ期間
③ 輸送人員又は輸送量
④ 車両等の種類及び台数
⑤ 集結場所及び日時
⑥ その他必要事項
(4)燃料の調達
財務班は、各班(各課)の専用管理車両、市有車両及び借り上げ車両のすべてに必要な 燃料の調達を行う。
災害輸送に使用される車両の燃料は、市内の燃料調達先(貯蔵燃料はガソリン及び軽油 10,000㍑以上)より調達するものとし、調達先の在庫が不足するおそれがある場合は、市 や防災関係機関の災害対策車両へ、一般車両よりも優先して供給するよう要請する。
<資料 92 市有車両現況>
<資料 93 車両用燃料調達先>
2 配車計画
(1)輸送対象の優先順位
輸送は、次の項目について行うが、車両の配車、運用にあたっての基本的な優先順位は、
おおむね次のとおりとする。
[輸送対象の優先順位]
① り災者の避難のための対策要員及びり災者の輸送
② 医療・助産における対策要員、資機材及びり災者の輸送
③ り災者救出のための対策要員、資機材及びり災者の輸送
④ 公共施設の応急復旧のための人員及び資機材の輸送
⑤ 行方不明者の捜索要員の輸送
⑥ 飲料水の供給のための輸送
⑦ 救助物資の輸送
⑧ 遺体の捜索及び処理のための輸送
⑨ 埋葬のための輸送
⑩ その他災害対策に必要な人員及び物資の輸送
(2)配車手続等
① 財務班は、各部で所有する車両、借り上げ車両及び応援派遣された車両について、各 班からの配車要請を、前記の優先順位等をふまえて総合的に調整し、配分する。
② 財務班は、災害の状況に応じて必要とする車両を各部及び市内の輸送関係業者等に対 し、車両及び運転手等の待機を要請する。
③ 運転手等が確保できない場合は、事務を所管する各部の要員をもって充てる。
④ 防災関係機関からの要請があった時は、待機車両の活用等により可能な限り協力する。
3 緊急通行車両の確認
(1)緊急通行車両の範囲
緊急通行車両として確認される車両は、災害対策基本法第50条第2項に定める災害応急 対策の実施責任者又はその委任を受けた者が使用する車両で、次に掲げる業務に従事する 車両とする。
[緊急通行車両の範囲]
① 警報の発令及び伝達並びに避難の勧告又は指示に使用されるもの
② 消防、水防その他応急措置に使用されるもの
③ 被災者の救難、救助その他の保護に使用されるもの
④ 災害を受けた児童及び生徒の応急の教育に使用されるもの
⑤ 施設及び設備の応急の復旧に使用されるもの
⑥ 清掃、防疫、その他の保護衛生に使用されるもの
⑦ 犯罪の予防、交通の規制、その他災害地における社会秩序の維持に使用されるもの
⑧ 緊急輸送の確保に使用されるもの
⑨ 前各号に掲げるもののほか、災害の発生の防ぎょ又は拡大の防止のための措置に使用 されるもの
(2)確認手続等
震災時には、確認のための事務手続きに対する処理能力が十分確保できない状態が予想 されることから、平常から緊急通行車両の事前届出を行っておくものとする。
輸送業者等と緊急時の車両の供給協定等を締結した車両も同様とする。
なお、事前届出を行っていない車両については、「緊急通行車両確認申出書」を警察署 に提出して、「緊急通行車両確認証明書」及び「緊急通行車両標章」の交付を受ける。
<資料 94 緊急通行車両確認証明書>
4 車両以外の輸送手段
道路・橋梁等の損壊等により車両による輸送ができない場合、若しくは、著しく緊急性を 要する場合等には、財務班は、被災地域の状況に応じた輸送計画を作成し、以下のとおり車 両以外の輸送手段を確保し行う。
なお、各防災関係機関への要請については、広域応援及び自衛隊等応援の要請の定めると ころにより本部事務局(本部班)を通じて行う。
① 航空機(県や自衛隊等のヘリコプター)による輸送
② 鉄道(東日本旅客鉄道㈱、東武鉄道㈱)による輸送
③ 船艇(市、県、自衛隊等の所有船艇)による輸送 5 帳簿等の作成
災害救助法の適用時に準じて、輸送に係わる帳簿等は次のとおり整理するものとする。
<資料95 輸送記録簿>
<資料96 燃料及び消耗品受払簿>
<資料97 修繕費支払簿>
(添付書類)輸送費関係支払証拠書類
第2 輸送拠点・集配拠点
実 施 主 体
市 社会班 関 係 機 関 県 市 民 等
1 輸送拠点・物資集配拠点
災害時において、調達した物資等や他県市町村からの救援物資を受入れ・保管し、仕分け 等を行うとともに、市内各地域へ物資等を効率的に輸送するための物流施設として、国・県 道等の主要道路沿線の県立高校及び災害対策本部等が指定した拠点を受入れ保管場所に指定 し、配給体制を整備する。
<資料 45 物資集配拠点一覧>
2 救援物資の受入れ
市(社会班)は、円滑な救援物資の受入れを行うため、救援物資に関する防災関係機関と の総合窓口となる。
(1)受入れ品目の選定
避難所等の状況を把握し、災害状況に応じた受入れ品目(生活必需品)の選定を行う。
(2)防災関係機関、マスコミ等への情報提供
救援物資受入れに関する情報提供を、防災関係機関やマスコミ等を通じて行う。
(3)救援物資の集積保管、仕分け、配送
物資集配拠点は、各県立高校等のほか、必要に応じて市民会館及び市民プラザ等を追加 し、ボランティアを活用した仕分け及び避難所等への配送を行う。
3 救援物資の提供
① 被災地の情報収集
② 市民への情報提供
③ 救援物資の搬送
④ 行政支援体制の整備 4 避難所等への配送
物資集配拠点から各避難所等への救援物資の輸送は、社会班の職員及び車両をもってあて るが、人員や車両に不足がある場合は、輸送事業者、応援団体又は災害ボランティアセンタ ー等に応援を求めるものとする。
活動業務ごとの輸送作業は次のとおりとする。
① 給食・生活必需品等の輸送
② 給水活動
③ 医薬品、医療器具の輸送
④ 要員の輸送
⑤ その他各部(班)の応援
第10節 緊急輸送道路の確保
市は、地震の発生により道路等が被害を受け、通常の輸送体制が大きく混乱した場合に、
避難、救助、消火等の諸活動及び救援物資、人員の輸送を円滑に行うため、市内における陸、
空の2つの緊急輸送ルートの応急的な復旧作業の分担や手順等に関するとりきめを行う。
[業務の概要]
・ 各担当部長は、職員によるパトロール活動、警察署への照会、参集職員からの情報収集 その他の方法により道路、臨時ヘリポート施設の被害状況を把握し市長に報告する。
・ 市長の指示に基づき、各施設所轄の防災関係機関等に被害状況を通知する。
・ 都市建設部長は、市長の指示に基づき、緊急輸送道路から順次道路の確保作業を防災関 係機関に要請する。
・ 総務部長は、市長の指示に基づき、必要な臨時ヘリポート施設の開設を行う。
第1 緊急輸送道路の確保
実 施 主 体
市 土木班
関 係 機 関 宇都宮国道事務所、安足土木事務所、東日本高速道路㈱、栃木県建設業協 会、足利市建設業協会
市 民 等
1 緊急輸送道路の選定
市(土木班)及び各道路管理者は、県、警察及び防災関係機関と協議の上、あらかじめ次 の基準に基づき指定している緊急輸送道路について被災状況を確認し、応急復旧に努め緊急 輸送道路として確保する。
また、東日本大震災では緊急輸送道路が各所で被災したことや、渡良瀬川大橋(国道50 号)、渡良瀬橋(県道足利太田線)等の老朽化した橋梁が緊急輸送道路に指定されているこ と等をうけ、事前に予定している緊急輸送道路の代替ルートを早期に選定する。
第1次 緊急輸送道路
市外からの支援を受けるため の広域的緊急輸送等を担う幹 線道路(国道、主要地方道)
(北関東自動車道)
国道(50号、293号、407号)
主要地方道(足利太田線、
足利環状線、桐生岩舟線)
第2次 緊急輸送道路
第1次緊急輸送道路と災害活 動拠点や避難拠点を連絡する 主要道路
国道(293号)
主要地方道(桐生岩舟線、
足利環状線)
第3次 緊急輸送道路
避難拠点や避難所などを連絡 する道路
国道(293号)
主要地方道(足利館林線、足利邑楽行 田線、足利千代田線、足利環状線)
県道(足利市停車場線)
代替路 緊急輸送道路の代替ルート
主要地方道(足利環状線
通7丁目~借宿町北公園、
朝倉町3丁目~御厨工業団地)
市道(御厨工業団地~問屋団地入口、
助戸1丁目~足工大付属高校前、
女子高校前~本城1丁目)