第2章 災害応急対策計画
第4節 消防・救急救助活動
災害時において、市(消防本部、消防団)は、防災関係機関と連携し、市民の生命、身体及 び財産を守るため全機能を挙げて消防・救急救助活動や避難の安全確保にあたる。
第1 消防活動
実 施 主 体
市 消防本部、消防団 関 係 機 関
市 民 等 市民、自主防災組織、事業所 1 動員体制
市域に震度5弱以上の地震が発生した場合は、勤務時間外の消防職員は、直ちに所定の場 所に参集する。
2 初期活動
市域に震度5弱以上の地震が発生した場合、市(消防本部)は直ちに次の初動措置を行う。
[初期活動のあらまし]
① 消防地震対策本部の設置
② 高所見張による監視等
③ 車両・機材等の安全確保
④ 有線電話の通話統制
⑤ 全無線局の開局及び点検
⑥ 被害状況の把握
⑦ 重要防ぎょ地域の状況把握
⑧ 消防車・救急車・広報車等出動準備 3 消防隊の運用
地震災害時の火災対策における消防隊の運用内容は、次のような内容とする。
① 災害時における同時多発火災発生と、通信、交通の途絶に備えて、初動時の出動は、
当番職員により部隊編成を行い、非番職員の集合状況に応じて随時増強を図るものとす る。
② 消防隊は、原則として足利市消防計画に基づき出場するものとする。なお、消防長の 特命がある場合はこの限りではない。
消防長は、同時多発火災が拡大し、最悪の事態に至った場合には、防ぎょ線を設定し 部隊の集結を図り、延焼の防止を図るものとする。
4 消火活動
(1)火災発生状況の把握
消防機関は、管内の消火活動に関する次の情報を収集し、市災害対策本部及び警察署と 相互に連絡を行う。
① 延焼火災の状況
② 自主防災組織の活動状況
③ 消防ポンプ自動車等の通行可能道路
④ 消防ポンプ自動車その他の車両、消防無線等通信連絡施設及び消防水利の活用可能状況
(2)消火活動の留意事項
地震による火災が発生した場合、消防機関は、火災の特殊性を考慮し、次の事項に留意
し消防活動を行う。
① 延焼火災件数の少ない地区は集中的な消火活動を実施し安全地区を確保する。
② 多数の延焼火災が発生している地区は市民の避難誘導を直に開始し、必要に応じ避難路 の確保等市民の安全確保を最優先する活動を行う。
③ 危険物の漏洩等により災害が拡大し又はそのおそれのある地区は、市民の立入禁止、避 難誘導等の安全措置をとる。
④ 救護活動の拠点となる病院、避難所、幹線避難路及び防災活動の拠点となる施設等の火 災防御を優先して行う。
⑤ 自主防災組織が実施する消火活動との連携、指導に努める。
5 消防団の活動
(1)消防団の運用
① 消防団は、招集又は自発的に集合した人員をもって編成し、分団区域内の火災早期発 見に努め、通信、交通の途絶に備えて無線傍受機等を活用し、消防本部との連絡を確保 するものとする。
② 消防団の出場範囲は、原則として当該分団管轄区域の火災のみに出場するものとする。
但し、管轄区域に火災が発生せず又は炎上に至らなかったときは、消防長、消防団長等 の特命又は分団長の状況判断により炎上火災地区に出場し、延焼防止にあたるものとす る。
(2)出火の防止
火災等の災害発生が予測された場合は、居住地付近の市民に対し、出火防止及び飛び火 の警戒を呼びかける。
出火した場合は、市民と協力して、初期消火に全力をあげる。
(3)消火活動
消防隊の出動不能若しくは出場困難な地域における消火活動又は主要避難路の確保のた めの消火活動については、単独で行う。
(4)情報の収集
火災の発見通報は、道路障害の状況、特異救助事象等の情報を収集し、消防団本部への 報告を行う。
(5)救急救助
要救助者の救助救出と負傷者に対する応急措置及び安全な場所への搬送を行う。
その他「第2 救急救助活動」による。
(6)避難誘導
避難の指示・勧告がなされた場合は、これを市民に伝達するとともに、防災関係機関と 連絡をとりながら市民を安全に避難させる。
<資料 74 消防組織系統>
6 市民の活動
地震が発生した場合、市民はまず身の安全を確保し、出火の防止と初期消火に努め、自主 的に、又協力して地区内の消火活動を行う。
① 火気の応急措置、安全確認
② 出火時の初期消火、消防への通報、周囲への協力や避難等の呼びかけ
③ 自主防災組織の活動への協力
④ 避難時の二次災害防止措置(電気ブレーカー、ガスバルブの遮断等)
7 自主防災組織、事業所の活動
震災時には、道路の損壊、交通渋滞等により消防機関が被災地に到着するまで時間を要す ることが予想される。このため、自主防災組織及び事業所は、出火の防止、初期消火、延焼 火災の防止に努める。
(1)自主防災組織の活動
① 震災後、地域の火災の発生状況、被災状況を調査把握するとともに、各家庭に火気の 停止、ガス栓の閉止、電気器具の使用中止等出火の防止を呼びかける。
② 火災が発生したときは、消防機関に通報するとともに、消火器、可搬式ポンプ等を活 用し、河川、プール等あらゆる消防水利を活用して自主的に初期消火活動にあたる。
なお、消火器具が不足するときはバケツリレーなどにより、消火や延焼阻止に努める。
③ 消防隊が到着したときは、協力して消火活動にあたる。
(2)事業所の活動
① 火気の停止、プロパンガス等の供給の遮断等の確認、ガスや石油類等の流出等異常 発生の有無の点検を行い、必要な防災措置を講じる。
② 従業員は火災を発見した場合、事業所内の防災担当部署・守衛室・電話交換室など 定められた場所に通報し、受報者は消防機関に通報するとともに、放送設備や非常ベ ル等で関係者に伝達する。
③ 事業所の自衛消防隊は機を失することなく、消火設備や器具を集中させて一気に消 火し、延焼阻止に努める。なお、火災が多数発生した場合は、重要な場所から先に消 火し、危険物等が火災になり、拡大すると判断される場合は付近の市民に避難を呼び かける。
④ 必要に応じて従業員、顧客等の避難誘導を行う。その際、誘導にあたっては指示内 容を明確にし、かつ、危機感をあおらないよう冷静、沈着に行う。
第2 救急救助活動
実 施 主 体
市 消防本部、消防団 関 係 機 関 警察署
市 民 等 自主防災組織
地震災害時には、地域住民、自主防災組織、市、警察署その他の防災関係機関は連携して、
迅速かつ効果的な救急救助活動を実施する。
1 市(消防本部)の救急救助活動
(1)活動体制
市(消防本部)は、警察署等の防災関係機関と連携を図りながら、災害に対応した各種 資機材を活用し、次により迅速、適切な救急・救助活動を実施する。
なお、大規模災害発生時には、要救助対象者が同時に多数いる事態を考慮し、出動対象 の選択と優先順位の設定を行うとともに、地域住民、通行人等現場付近に居合わせた者の 協力を得るなど、効率的な救助活動の実施に努めるものとする。
① 市は、直ちに市医師会等と協力して救護所を開設し、負傷者等の救護にあたる。
② 多数の負傷者が発生した場合は、医師、救急隊員はトリアージを行い、重傷者から搬 送する。
③ 重傷者等の病院への搬送が必要な場合は、防災関係機関と連携し、後方医療機関へ搬 送する。なお、道路交通の混乱を考慮し、必要に応じて警察署に協力を求めるとともに、
救急車による搬送が困難と判断される場合は、県消防防災ヘリコプター等による搬送を 要請する。
(2)救出を必要とする内容
救出を必要とするものは、おおむね次のような内容の場合とする。
① 火災時に火中に取り残されたような場合
② 倒壊家屋の下敷きになった場合
③ 流失家屋及び孤立したところに取り残された場合
④ 山崩れ等の下敷きになった場合
⑤ 電車、航空機等の交通機関の大事故が発生した場合
⑥ その他市長が必要と認める場合
(3)活動及び出動の原則
救急救助活動は、足利市消防計画等に基づき行うほか、次による。
① 救助は救命処置を必要とする者を優先救出し、軽傷者は消防団員、自主防災組織及び 付近住民に協力を求めて救出を行う。
ただし、活動人員に比較し多数の要救助者がある場合は容易に救出できるものを優先 して実施する。
② 救助事象が火災現場付近とそれ以外の場所にあった場合は、火災現場付近の救出を優 先して実施する。
③ 傷病者の救急搬送は、救命を必要とする者を優先して中核病院に搬送する。
④ 傷病者の処置にあたっては、救急処置を必要とする者を優先して、その他の傷病者は、
消防団員、自主防災組織等の協力を得て、自主的な応急手当てを行わせる。
⑤ 傷病者の救急搬送にあたっては、軽傷者の割り込みにより救急車が占有されることの ないよう毅然たる態度で活動する。
なお、このような気配がある場合は、現場の警察官等に協力を依頼して整理にあたり 混乱を避ける。
⑥ 災害の発生と同時に危険区域を設定し、消防職団員、警察官により区域内の巡視に努 める。
⑦ 災害が激甚であり担当機関のみでは救出が困難である場合は、防災関係機関に協力要 請するとともに、必要に応じて自衛隊の派遣を要請する。
(4)救出に必要な資機材
救出に必要と認められる主な資機材で、現在本市が所有するのは資料編のとおりである。
<資料 75 救助等用資器材>
2 自主防災組織等の活動
① 自主防災組織及び事業所等の自衛消防組織は、まず、管轄内の被害状況を調査把握し、
生存者の確認、要救助者の早期発見に努め、消防機関に連絡する。
② 被災状況に応じて自主的に被災者の救助活動を行うとともに、救助活動を行う消防機 関等に協力する。
3 市民等による応急手当
市民、自主防災組織及び消防団等は、救急関係機関が到着するまでの間、止血、心肺蘇生 等の応急手当を行い、被害の軽減に努める。