第2章 災害応急対策計画
第8節 応急医療救護
限られた医療施設や医療スタッフを有効に活用し、市民の生命を守ることを最優先の目的と して、被災者が適切な医療及び助産の措置を受けられるよう次の対策活動に努める。
・災害発生初期の医療救護体制
・緊急に高度な救命治療を必要とする重症者の搬送体制と、収容医療機関の受入れ体制
・医療品・資機材の確保等
施設・資機材とスタッフの適正な配分や役割区分、手順や必要なとりきめについて定め、応 急医療救護体制の整備を図る。
第1 初動医療体制
実 施 主 体
市 健康班、緊急地区隊
関 係 機 関 安足健康福祉センター、足利赤十字病院、足利市医師会、栃木県看護協会安 足地区支部、足利歯科医師会、足利薬剤師会
市 民 等
市(健康班)は、災害時において多数の傷病者が発生した場合、又は医療機関の被害等によ りその機能が停止した場合、足利市医師会その他防災関係機関に対し、災害医療対策本部の設 置、収容医療機関の受入れ体制の確立、緊急医療班の編成・派遣、及び救護所の設置等必要な 措置を要請する。
また、災害の状況に応じ、県知事に対して医療救護活動に関し必要な措置を要請する。
1 災害医療対策本部の設置
市は、災害時における迅速な医療活動を確保するため、必要があると認めた場合は、災害 対策本部又は消防本部の近く(市保健センター)に足利市医師会長を長とする災害医療対策 本部を設置する。
災害医療対策本部は、足利市医師会、足利赤十字病院、足利歯科医師会、安足健康福祉セ ンター、足利薬剤師会、足利市本部(健康班、消防本部)で構成する。
災害医療対策本部は、災害対策本部(消防本部)等との連絡を密にして被害状況を判断し、
救護所の開設後医療救護活動のため、医師や看護師の出動要請を行い、緊急医療班を編成す るとともに、中核病院の受入能力の把握と調整を行うものとする。
避難所において救護所が開設された後、重傷病者の搬送が必要となった場合は、重傷病者 を後方医療機関へ搬送する。
また、災害医療対策本部が必要と認めたときは、足利薬剤師会や栃木県助産師会等へ要請 し、救護所への薬剤師及び助産師等の派遣を要請する。更には、災害対策本部(健康班)等 を通じて栃木県救護班の出動を要請するものとする。
2 緊急医療班の編成等
(1)医師会による緊急医療班
本部長(市長)は、状況に応じ必要と認めた場合、足利市医師会に対し、緊急医療班の 編成、出動を要請する。
なお、足利市医師会長は自ら必要と認めた場合は、本部長の要請を待たずに、災害医療 対策本部の設置、中核病院の受入れ体制の確立及び緊急医療班の編成・出動を行い、傷病 者の医療救護活動にあたる。この場合、足利市医師会長は、直ちに災害対策本部(健康
班)等に通報するとともに、看護要員、事務・連絡要員等の派遣を要請するものとする。
緊急医療班の構成員については、足利市医師会等の班編成とする。
<資料 82 医師会班編成>
(2)緊急医療班の編成及び構成員
緊急医療班の編成は次のとおりとする。
<資料 83 中核病院一覧>
(3)緊急医療活動の開始時期及び活動内容
開始時期は、市からの要請により活動を開始するものとする。なお、活動内容は次のよ うな内容とする。
① 各地区における緊急医療活動
② 救護所による医療活動
(4)救護所の設置、開設及び運営
救護所は、各避難所に設置するが、傷病者の状況及び緊急医療班の編成状況をふまえて 医療対策班が設置箇所を選定する。また、開設及び運営実務は、福祉部長の指揮により、
緊急地区隊が行う。
(5)アフターケア活動体制
災害時における緊急医療活動が、おおむね終息期になった時期以降においては、負傷 者・避難者等のアフターケアを実施するため、安足健康福祉センター、足利市医師会等と 協力し、医療、保健、福祉チーム編成、活動を実施する。活動内容及びチーム編成は、次 のとおりとする。
① 活動内容:救護所での診療、巡回診療、巡回健康診断
② チーム編成
救 護 所 医師、看護師等 巡 回 診 断
健 康 相 談 医師、保健師、薬剤師等 そ の 他 歯科医師、栄養士等 3 医療救護及び助産活動
(1)活動の内容
医療救護及び助産活動は、原則として救護所において、以下のとおり実施する。
なお、救護所には少なくとも医師2名が出動し、区分の判定及び救命処置その他の応急 的医療救護・助産活動にあたるものとする。
----医療救護班の活動の内容----
① 傷病者の傷害等の区分の判別(トリアージの実施)※1
② 病院等への移送順位の決定
③ 傷病者に対する応急処置
④ 助産活動
⑤ 死亡の確認
※1 傷病者の状態を観察し、重症度と緊急度を判定し、収容医療機関への緊急連絡事項 等を簡単に記したメモ(トリアージタッグ)を傷病者に装着する。
<資料 84 トリアージタッグ>
(2)医療救護、助産活動の対象、実施期間、費用等
医療救護を実施する期間、費用等は、災害救助法の適用時に準ずる。
4 病院、診療所、助産施設の現況
本市における医師及び助産施設の現況は、資料編のとおりとする。
<資料 85 病院、診療所、助産施設一覧>
5 帳簿等の作成
担当機関は、災害救助法の適用時に準じて、次の帳簿等を整理するものとする。
ただし、「緊急医療班診療記録」「緊急医療班医薬品、衛生材料使用簿」「緊急医療班編成 及び活動記録」については、緊急医療班において記録するものとする。
<資料 86 緊急医療班診療記録>
<資料 87 緊急医療班医薬品衛生材料使用簿>
<資料 88 緊急医療班の編成及び活動記録>
<資料 89 医薬品衛生材料受払簿>
<資料 90 病院診療所医療実施状況>
<資料 91 助産台帳>
医薬品、衛生材料等購入関係及び助産関係支払証拠書類(添付書類)
診療、報酬に関する証拠書類(添付書類)
第2 重傷病者の搬送体制
実 施 主 体
市 消防本部、消防団、緊急地区隊、災害医療対策本部(緊急医療班)
関 係 機 関 警察署 市 民 等 自主防災組織 1 搬送体制
原則として、被災現場から救護所までの搬送については、警察署、自主防災組織、市民ボ ランティア等の協力を得て消防本部(署)が実施する。
また、救護所から中核病院への搬送については、消防本部(署)(救急隊)が県その他防 災関係機関の協力を得て行う。
2 中核病院への搬送の方法
病院へ収容する必要のある傷病者(重傷病者)の中核病院への搬送を次のとおり行う。
① 救護所の緊急医療班職員又は緊急地区隊が消防本部(署)に配車・搬送を要請し、救 急車により搬送する。
② 又は、市有車両又は救護所緊急医療班職員が使用している自動車により搬送する。
③ 車両輸送が困難な重傷病者については、災害対策本部(本部班)を通じて県へ要請し、
消防防災ヘリコプター等による搬送を行う。
第3 中核病院の受入れ等
実 施 主 体
市 健康班、災害医療対策本部 関 係 機 関 中核病院
市 民 等
1 中核病院の受入れ体制の確立
市は、災害医療対策本部から情報を収集し、中核病院の被災状況と収容可能ベッド数を速 やかに把握し、救護所から搬送される重傷病者の収容医療機関として確保するとともに、医
師・看護師等からなる病院医療救護班等の編成、収容スペースの確保等の受入れ体制の確立 を要請する。
2 収容可否施設の把握
災害医療対策本部は、中核病院の収容状況を常に把握し、関係部署に必要な情報を伝達す るとともに、可能な限り、各中核病院に重傷病者が振り分けて収容されるよう指示するもの とする。
<資料 83 中核病院一覧>
第4 医療品・資機材の確保
実 施 主 体
市 健康班、災害医療対策本部 関 係 機 関 県、日本赤十字社
市 民 等
1 各緊急医療班の対応
医療救護及び助産活動に必要な医薬品や医療資機材等の使用、調達確保については、原則 として、次のとおり行う。
① 緊急医療班は、各保管場所において市の現有医療資機材及び医療品を確保し救護所に 携行する。
② 災害医療対策本部の要請により出動した緊急医療班が使用する医療品、医療用資機材 については、原則として災害医療対策本部の用意した資機材をもって対応するが、必要 により自己が携行した医薬品等を使用した場合の使用消耗資材の費用については、災害 対策本部(健康班)に請求する。
③ 災害医療対策本部は、医薬品について傷病者の状況に応じて必要となる医薬品を選定 し、足利薬剤師会へ要請して確保を図り、救護所へ補給する。
2 医薬品・資機材等の保管場所
市内の医療機関は、災害発生後の初動期の医療活動に支障がないよう、平常時から医薬品 や資機材等の備蓄に努める。
また、市の備蓄する医療品等の保管についても順次整備を図っていく。
3 不足のときの調達方法
災害医療対策本部は、各緊急医療班が医療・助産救護のために使用する医療器具及び医療 品等が不足したときは、足利市医師会、足利歯科医師会、足利薬剤師会等の協力を得て、必 要に応じて医薬品・医療用資機材取扱業者、県、日本赤十字社栃木県支部及び医療機関等に 協力を要請して補給する。
なお、輸血用血液が必要な場合は、栃木県赤十字血液センターに確保されている各種の血 液製剤等の供給を依頼する。
4 家庭常備薬の避難所への配置
県と市は、被災者自らが容易に使用できる家庭常備薬をあらかじめ避難所に配置する。
5 医薬品の搬送手段と人員の確保
県と市は、自動車、バイク、自転車等の搬送手段の確保に努める。また、物資集配拠点
(県立高校等6か所)、避難所における医薬品等の仕分け・管理、服薬指導及び搬送等に当 たる人員については、関係機関の協力を得る。