• 検索結果がありません。

本論文の構成

ドキュメント内 日本語教育実践はどのように改善されるか (ページ 40-43)

第3章 研究目的と研究方法

6. 本論文の構成

本論文は、Ⅰ部からⅢ部までの3部構成で、第1章から第8章からなる。以下に、それ ぞれの部と章の内容を簡略に述べ、本論文の全体構成を示す。

「Ⅰ. 日本語教育実践の改善を目指して」は、第1章から第3章までであった。「第1 章 序論―問題提起」では、本論文の問題提起として「日本語教育実践の改善は常に困 難さを伴うものである」こと、「日本語教育実践の改善は可変的かつ流動的なものであ

37

るため、そもそも日本語教育実践の改善はどのように改善されるかを問う必要がある」

こと、そして「実践改善の困難さから脱却できる場作りが必要である」ことを述べた。

そこで、実践の改善のプロセスと結果を描き、実証性を持った事例を通し、「日本語教 育実践の改善はどのような営みか」を問わなければならないことに触れた。「第2章 実 践の改善に関する先行研究」では、日本国内外の実践の改善に関する研究を検討し、実 践の改善に必要なものを明確にした。実践の改善のためには「協働的かつクリティカル な場作り」が必要であり、その場作りにおいては「客観的データ」、「異交通」として の「対話」、「深い省察」が必要であることが明確になった。そして、第2章では、日 本語教育実践の改善のための場作りとして「ピア・サポート」という名称を借用してデ ザインした。「第3章 研究目的と研究方法」では、研究目的として「日本語教育実践の 改善はどのような営みか」を設定した。なお、研究目的と関連し、3つの研究課題と8つ のRQを設定した。そして、研究課題の解決のための研究方法について述べた。

「Ⅱ. 韓国における『ピア・サポート』の遂行事例」は、第4章から第7章までである。

「第4章 韓国の日本語教育の近況」では、今回の「ピア・サポート」の遂行現場である 韓国の日本語教育の厳しい現状について報告する。「第5章 韓国の高校での事例:ナ 先生の事例」では、「ピア・サポート」の韓国の高校における遂行事例の成果と課題に ついて述べる。「第6章 韓国の大学での事例:ミレ先生の事例」では、「ピア・サポ ート」の韓国の大学における遂行事例の成果と課題について述べる。「第7章 日本語教 育実践の改善のために何をどうすべきか」では、 今回の「ピア・サポート」の遂行事 例の成果と課題を述べ、「『ピア・サポート』の有効性を明らかにする」という研究課 題1を解決する。そして、その成果の生かし方と課題の解決方法について述べ、「課題1 を踏まえ、日本語教育実践の改善の困難さの克服策を提案する」という研究課題2を解 決する。

「Ⅲ. 日本語教育実践の改善はどのような営みか」は、第8章のみで構成される。

「第8章 日本語教育実践はどのように改善されるか」では、まず、今回の「ピア・サポ ート」の事例を踏まえ、実践の改善上の壁として「実践の固定化(fixation)」という概 念を提示し、実践の改善のためには「実践の固定化」の克服が必要であることを事例に 基づいて論じる。そして、今回の「ピア・サポート」の事例から言語教育実践には「言 語構造指向性」と「非言語構造指向性」というものがあり、実践者がこの2つの指向性 の間を活発に行き来することで実践は改善され、上記の2つの指向性の間での往還が停 止する場合、「実践の固定化」が生じやすくなることを主張する。結論としては、「日 本語教育実践の改善は、実践者が「言語そのものの捉え方」と「教育の意味」とを行き 来する営みであることを主張する。なお、上記の2つの指向性の間での往還が実践者に 活発に起きるようにするための場作りとして「ピア・サポート」が有効で良い一例にな ることを主張する。以上の本論文の構成を図式化し、以下の図3に示す。

38

図1 本論文の全体の構成

図3 本論文の全体の構成図

以上、本論文の全体構成について簡略に述べた。次は、本論文のⅡ部に移る。Ⅱ部で は、韓国の高校と大学において「ピア・サポート」を遂行した事例について述べる。

第Ⅰ部 日本語教育実践の改善を目指して

第1章 序論―問題提起:実践の改善の困難さ、実践の改善そのものに影響するもの、実践改善の困難さから脱却できる場作りの必要性

3究目的と究方法

研究目的:日本語教育実践の改善はどのような営みかを明らかにする。

研究課題1:今回の「ピア・サポート」の有効性を明らかにする。

研究課題2:日本語教育実践の改善の困難さの克服策を提案する。

研究課題3:日本語教育実践はどのように改善されるかを明らかにする。

第2章 実践の改善に関する先行研究:「ピア・サポート」のデザインと遂行決定

第Ⅱ部 韓国における「ピア・サポート」の遂行事例

第Ⅲ部 日本語教育実践の改善はどのような営みか

第5章 韓国の高校での事例:ナ先生の事例 第4章 韓国の日本語教育の近況

:実践の改善の困難さの深刻化

6章 韓国の大学での事例:ミレ先生の事例

第7章 日本語教育実践の改善のために何をどうすべきか 研究課題1の解決:「実践者のエンパワーメント」と「実践改善に繋がる対話のパターン」の実証

研究課題2の解決:「実践改善に繋がる対話のパターン」の促進、「時間的負担」の軽減のための方策を提示

「相互尊重」が前提

第8章 日本語教育実践はどのように改善されるか 研究課題3の解決: 「日本語教育実践の改善上の壁としての『実践の固定化』」

「日本語教育の改善のためには、『言語構造指向性』と『非言語構造指向性』との往還が必要」

研究目的の達成:日本語教育実践の改善は、実践者が「言語そのものの捉え方」と「教育の意味」」とを行き来する営みである。

39

ドキュメント内 日本語教育実践はどのように改善されるか (ページ 40-43)