第8章 「フィンランド型項目」の採点基準の作成
8.1 本章の研究課題
8.3.2 健康に関する「情報分析能力+批判的思考」問題
113 8.3.1.2.3「b)問題」の配点(配点 10 点 )
114
第8章 「フィンランド型項目」の採点基準の作成
図1: 就 寝 時 刻 ( 経 年 比 較 学 校 段 階 別 )
図2: 起 床 時 刻 ( 経 年 比 較 学 校 段 階 別 )
8.3.2.1「a)・b)問題」の学習の意義
深 夜中 心の ライ フス タイル や, 夜更 かし する ことが 1990年 代 に 入っ て一般 化し てき た.
街 や生 活,労 働な どさ まざ まな 面で,日本 が「眠ら ない 」社会 へと 変わ って きて いる.24時 間 営業 のコ ンビ ニや スーパ ー, ゲー ムセ ンタ ー,マ ンガ 喫茶 ,イ ンタ ーネッ トカ フェ など が 街 中に 溢れ てい る. また家 庭に も急 激に イン ターネ ット ,携 帯電 話, テレビ ゲー ムな どが 普 及 した こと で, 多く の人々 が睡 眠時 間を 奪わ れてい る. TV 放送 も深 夜遅く まで ,場 合に よ っ ては 24時 間放 送さ れて いる .
人 間の 生理 現象 の大 部分は 概日 リズ ムに 大き く依存 して いる .地 球上 に生活 して いる 生物 は ,24時 間と いう 地球の自 転周 期の 影響 を受 けてお り ,この 周期 にあ わせて 体内 の各 機能 を 調 節す る時 計( 生体 時計) が身 体の なか に組 み込ま れて いる .睡 眠・ 覚醒リ ズム ,深 部体 温 リ ズム ,心 拍や 血圧 の変動 ,メ ラト ニン や副 腎皮質 ホル モン 等の ホル モン分 泌リ ズム ,血 中 や 尿中 のカ リウ ムや ナトリ ウム の濃 度変 動, 表皮細 胞や 白血 球の 分裂 再生能 など とい った , a)調査 結果 から 何が 読み取 れま すか ?
b)この 調査 結果 をど のよう に解 釈し ,説 明し ますか ?
115
数 多く の概 日リ ズム 現象が 知ら れて いる .出 血や薬 物毒 性へ の耐 性( 致死量 など )に も概 日 リ ズム がみ られ る. これら の概 日リ ズム 現象 は,複 数の 生体 時計 によ って支 配さ れ, 外的 要 因 によ り約 24時 間に 同調 させ られ てい る.
生 体時 計を 同調 させ る強力 な作 用が ある のが メラト ニン とい うホ ルモ ン分泌 物で ある .別 名 「時 計ホ ルモ ン」 とも呼 ばれ ,脳 の深 部か ら分泌 され ,日 中は ほと んど分 泌さ れず ,夜 間 に 分泌 のピ ーク を迎 える. メラ トニ ンは 周囲 の明暗 ,照 度に 敏感 に反 応して 分泌 され ,周 囲 が 一定 以上 明る いと 分泌が 抑制 され る. メラ トニン には 酸素 の毒 性か ら細胞 を守 る抗 酸化 作 用 や, 性成 熟抑 制作 用があ るこ とも 知ら れて いる. その ため メラ トニ ンが不 足す ると ,生 体 時 計の 同調 がう まく いかず ,地 球時 間と のズ レが生 じ, 慢性 的な 時差 ボケの 状態 にな る. し か もメ ラト ニン の分 泌量は ,年 齢に よっ て分 泌に著 しい 差が あり ,人 の一生 では 1~ 5歳 が も っと も分 泌量 が多 い.こ の時 期の 子ど もた ちが夜 更か しを して ,夜 間に強 い光 を受 け続 け る と ,メ ラトニ ンの 分泌量 が減 少し ,メ ラト ニンを 十分 に浴 びら れな いで育 つこ とに なる 5.
8.3.2.1.1「a)問 題」の 採点 基準
116
第8章 「フィンランド型項目」の採点基準の作成
8.3.2.1.2「a)問題」の配点(配点 10 点 )
8.3.2.1.3「b)問 題」の 採点 基準
117 8.3.2.1.4「b)問題」の配点(配点 10 点 )