6. 直接管理
6.8. ブータブル メディア
ブータブル メディア
ブータブル メディアは、物理メディア(CD、DVD、USB ドライブ、またはコンピュータの BIOS によってブート デバイスとしてサポートされるその他のメディア)です。ブータブル メディ アを使用すると、オペレーティング システムを使用せずに、任意の PC 互換コンピュータか ら Linux ベースの環境または Windows プレインストール環境(WinPE)を起動して、Acronis
Backup & Recovery 10 エージェントを実行できます。ブータブル メディアは次の状況で最も
多く使用されます。
• 起動できないオペレーティング システムの復元
• 破損したシステム内に残存するデータへのアクセスとバックアップ
• ベア メタル状態のディスクへのオペレーティング システムの配置
• ベア メタル状態のディスクへのベーシック ボリュームまたはダイナミック ボリューム の作成
• サポートされていないファイル システムを使用しているディスクのセクタ単位のバック アップ
• アクセス制限、アプリケーションの実行による連続的なロック、またはその他の原因のた めにオンラインでバックアップできないデータのオフライン バックアップ
コンピュータは、物理メディアを使用するか、Acronis PXE サーバー、Windows 展開サービス
(WDS)、またはリモート インストール サービス(RIS)からネットワーク ブートを使用して、
上記の環境で起動することができます。アップロードされたブータブル コンポーネントを含 むこれらのサーバーは、ブータブル メディアの一種と考えることもできます。同じウィザー ドを使用して、ブータブル メディアを作成したり、PXE サーバーまたは WDS/RIS を設定で きます。
Linux ベースのブータブル メディア
Linux ベースのメディアには、Linux カーネルを基にした Acronis Backup & Recovery 10 ブータ ブル エージェントが含まれています。このエージェントは、ベア メタル状態のディスクや、
破損していたりサポートされていないファイル システムを使用しているコンピュータを含 め、任意の PC 互換ハードウェアから起動でき、操作を実行することができます。この操作 は、管理コンソールを使用して、ローカルでまたはリモートから設定および制御できます。
PE ベースのブータブル メディア
PE ベースのブータブル メディアには、Windows プレインストール環境(WinPE)と呼ばれる最 小限の Windows システム、および Acronis Backup & Recovery 10 エージェントをプレインス トール環境で実行できるように変更された、WinPE 用 Acronis プラグインが含まれています。
WinPE は、異種のハードウェアが混在する大規模な環境では、最も便利なブータブル ソリュー
ションであることが証明されています。
Copyright © Acronis, Inc., 2000-2009 197 利点:
• Windows プレインストール環境で Acronis Backup & Recovery 10 を使用すると、Linux ベー スのブータブル メディアを使用するときに比べ、より多くの機能を利用できます。PC 互 換ハードウェアを WinPE で起動すると、Acronis Backup & Recovery 10 エージェントだけ でなく、PE コマンドと PE スクリプトおよび PE に追加したその他のプラグインも使用 できます。
• PE ベースのブータブル メディアを使用すると、特定の RAID コントローラのサポートや
RAID アレイの特定のレベルのみのサポートなど、一部の Linux 関連のブータブル メディ
アの問題を解決できます。Windows Vista または Windows Server 2008 のカーネルである
PE 2.x に基づくメディアでは、必要なデバイス ドライバを動的に読み込むことができます。
6.8.1. ブータブル メディアの作成方法
Linux ベースのブータブル メディア
Linux ベースのブータブル メディアを作成するには、空のディスクを用意して、Acronis PXE
サーバーをインストールするか、WDS/RIS を設定します。次に、ブータブル メディア ビル ダを、管理コンソールから起動するか、[ツール]→[ブータブル メディアの作成]を選択 して起動するか、別のコンポーネントとして起動します。ウィザードによって必要な操作が 示されます。詳細については、「ブータブル メディア ビルダ『ページ参照 198』」をご参 照ください。
PE ベースのブータブル メディア
WinPE 用 Acronis プラグインは、次のいずれかのカーネルに基づく WinPE ディストリビュー
ションに追加できます。
• Windows XP Professional Service Pack 2(PE 1.5)
• Windows Server 2003 with Service Pack 1(PE 1.6)
• Windows Vista(PE 2.0)
• Windows Vista SP1 および Windows Server 2008(PE 2.1)
既に PE1.x ディストリビューションのメディアをお持ちの場合は、メディア ISO をローカル
フォルダにアンパックし、[スタート]メニュー→[Acronis]から[Acronis WinPE ISO ビルダ]
を選択して起動します。ウィザードによって必要な操作が示されます。詳細については、
「WinPE 1.x への Acronis プラグインの追加『ページ参照 201』」をご参照ください。
PE 2.x イメージを作成または変更できるようにするには、Windows 自動インストール キット
(AIK)がインストールされているコンピュータに Acronis WinPE ISO ビルダをインストールしま
す。操作の詳細については、「WinPE 2.x への Acronis プラグインの追加『ページ参照 202』」
で説明します。
WAIK がインストールされているコンピュータがない場合は、次の手順に従って準備します。
1. Windows 自動インストール キット(WAIK)をダウンロードしてインストールします。
Windows Vista 用の自動インストール キット(AIK)(PE 2.0):
http://www.microsoft.com/Downloads/details.aspx?familyid=C7D4BC6D‐15F3‐4284‐9123‐67983 0D629F2&displaylang=ja
198 Copyright © Acronis, Inc., 2000-2009 Windows Vista SP1 および Windows Server 2008 用の自動インストール キット(AIK)(PE 2.1):
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyID=94bb6e34‐d890‐4932‐81a5‐5b50c 657de08&DisplayLang=ja
2. (オプション)WAIK を DVD に書き込むかフラッシュ ドライブにコピーします。
3. このキットから Microsoft .NET Framework v.2.0(ハードウェアに応じて、NETFXx86 または NETFXx64)をインストールします。
4. このキットから Microsoft Core XML(MSXML)5.0 パーサーまたは 6.0 パーサーをインス トールします。
5. このキットから Windows AIK をインストールします。
6. 同じコンピュータ上に Acronis WinPE ISO ビルダをインストールします。
Windows AIK で提供されているヘルプ ドキュメントの内容を把握しておくことをお勧めしま
す。ドキュメントにアクセスするには、[スタート]メニューから[Microsoft Windows AIK]→
[ドキュメント]を選択します。
Bart PE の使用
Bart PE ビルダを使用して、Acronis プラグイン付きの Bart PE イメージを作成できます。詳細
については、「Windows ディストリビューションを使用した Acronis プラグイン付き Bart PE の作成『ページ参照 204』」をご参照ください。
6.8.1.1. ブータブル メディア ビルダ
物理メディアを作成するには、コンピュータに CD/DVD 書き込み用ドライブが搭載されてい るか、フラッシュ ドライブを接続できることが必要です。PXE または WDS/RIS を設定する には、コンピュータをネットワークに接続する必要があります。また、ブータブル メディア ビルダを使用すると、ブータブル ディスクの ISO イメージを作成できるため、後で空のディ スクに書き込むことができます。
メディア
ビルダを使用する際は、次の項目を指定する必要があります。
1. メディアに配置する Acronis ブータブル コンポーネント。
o メディアを作成するコンピュータに Acronis Backup & Recovery 10 Universal Restore が インストールされている場合は、Universal Restore を有効にすることができます。
2. (オプション)起動メニューのタイムアウト時間と、タイムアウトしたときに自動的起動す るコンポーネント。
o 設定されていない場合、Acronis ローダーは、ユーザーが、オペレーティング システ ム(存在する場合)を起動するか、または Acronis コンポーネントを起動するかを選択す るまで待機します。
o たとえば、ブータブル エージェントに対して 10 秒を設定すると、起動メニューが表 示されてから 10 秒後にブータブル エージェントが起動します。これにより、PXE サーバーまたは WDS/RIS から起動するときに、無人のオンサイト操作を実行できます。
3. (オプション)リモート ログイン設定。
o エージェントへの接続時にコンソール側で入力するユーザー名とパスワード。これら のフィールドを空白のままにすると、プロンプト ウィンドウに任意の文字を入力する だけで接続できます。
Copyright © Acronis, Inc., 2000-2009 199
4. (オプション)ネットワーク設定『ページ参照 199』。
o コンピュータのネットワーク アダプタに割り当てる TCP/IP 設定です。
5. (オプション)ネットワーク ポート『ページ参照 200』。
o ブータブル エージェントが受信接続をリッスンする TCP ポートです。
6. 作成するメディアの種類。次の操作を実行できます。
o ハードウェア BIOS で CD、DVD、またはリムーバブル USB フラッシュ ドライブなど のその他のブータブル メディアからの起動が許可されている場合は、そのブータブル メディアの作成。
o 後で空のディスクに書き込むための、ブータブル ディスクの ISO イメージの作成。
o Acronis PXE サーバーへの選択したコンポーネントのアップロード。
o WDS/RIS への選択したコンポーネントのアップロード。
7. (オプション)Acronis Universal Restore で使用する Windows システム ドライバ『ページ参 照 200』。このウィンドウは、Acronis Universal Restore アドオンがインストールされ、PXE
および WDS/RIS 以外のメディアが選択されている場合にのみ表示されます。
8. メディア ISO ファイルのパス、あるいは、PXE や WDS/RIS の名前または IP とログイン 情報。
ネットワークの設定
Acronis ブータブル メディアを作成するときに、ブータブル エージェントで使用するネット
ワーク接続をあらかじめ設定することができます。次のパラメータをあらかじめ設定するこ とができます。
• IP アドレス
• サブネット マスク
• ゲートウェイ
• DNS サーバー
• WINS サーバー
コンピュータでブータブル エージェントが起動すると、コンピュータのネットワーク イン ターフェイス カード(NIC)に設定が適用されます。設定があらかじめ構成されていない場合は、
エージェントは DHCP 自動構成を使用します。コンピュータでブータブル エージェントを実 行しているときに、手動でネットワーク設定を構成することもできます。
複数のネットワーク接続の事前設定
最大で 10 個のネットワーク インターフェイス カードの TCP/IP 設定をあらかじめ設定で きます。それぞれの NIC に適切な設定が割り当てられるようにするには、メディアをカスタ マイズするサーバー上でメディアを作成します。ウィザード ウィンドウで既存の NIC を選 択すると、メディアに保存する NIC の設定が選択されます。既存の NIC それぞれの MAC ア ドレスもメディアに保存されます。
MAC アドレス以外の設定を変更したり、必要に応じて、存在しない NIC の設定を構成するこ ともできます。