第 8 章 日本
参考表 18 フロリダ州の電気料金回帰分析結果
3.12. 日本
3.12.1. 家庭用電気料金
家庭用電気料金が、平均燃料費、電気事業設備の過剰度合いを見る変数としての設備率、資金調達に影響 する金利、操業費等へ影響を与える物価水準の変化を見る変数としてのGDPデフレーターというパラメー タに対して、どういう影響を受けるかという検証を行った。
日本
では卸電力価格が開設されたのが2005年 であり、十分なデータ数を得られなかったため、卸価格については検証の対象から除外している。推計のための関数としては、以下の式1という形式を想定して回帰分析を行った。また式に金利を加えた 式2の形式でも回帰分析を行った。
家庭用電気料金=a+b1平均燃料費+b2設備率+b3GDPデフレーター・・・・・・・・・・・・・・・(式1)
家庭用電気料金=a+b1平均燃料費+b2設備率+b3金利+b4GDPデフレーター・・・・・・・・・・・(式2)
但し、回帰分析の結果、符合が逆になるケースや相関が低いケースもあることから、設備率及びGDPデ フレーターを除いた形でも式1・式2について回帰分析を行った。回帰分析の結果は参考表19に整理した。
式1 の回帰式では、平均燃料費の係数が-0.58~0.55 と平均燃料費と家庭用電気料金の関係はパラメータ の選択により変動している。式 2の回帰式では平均燃料費の係数が-0.41~0.50 となり、平均燃料費と家庭 用電気料金の関係はパラメータの選択により変動している。参考図60が式1のケース・参考図61が式2の ケースで前年からの電気料金変化額に対して、各パラメータの影響度をグラフ化したものであるが、電気料 金の変化に対して平均燃料費はある程度影響を及ぼしている模様である。
参考図 60 日本の家庭用電気料金変化に対する各要素の影響度(式 1)
-2.0 -1.5 -1.0 -0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0
1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 平均燃料費 設備率 金利 GDPデフレーター その他 電気料金 円/kWh
(注)設備率の係数の符号の推計結果が想定と逆であったことに留意
(出所)日本エネルギー経済研究所推計
参考図 61 日本の家庭用電気料金変化に対する各要素の影響度(式 2 )
-2.0 -1.5 -1.0 -0.5 0.0 0.5 1.0 1.5
1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 平均燃料費 設備率 GDPデフレーター その他 電気料金 円/kWh
(注)卸価格の係数の符号の推計結果が想定と逆であったことに留意
(出所)日本エネルギー経済研究所推計
3.12.2. 産業用電気料金
産業用電気料金が、平均燃料費、電気事業設備の過剰度合いを見る変数としての設備率、資金調達に影響 する金利、操業費等へ影響を与える物価水準の変化を見る変数としてのGDPデフレーターというパラメー タに対して、どういう影響を受けるかという検証を行った。フロリダ州では卸電力価格が開設されていない ため、卸価格については検証の対象から除外している。
産業用電気料金=a+b1平均燃料費+b2設備率+b3GDPデフレーター・・・・・・・・・・・・・・・(式1)
産業用電気料金=a+b1平均燃料費+b2設備率+b3金利+b4GDPデフレーター・・・・・・・・・・・(式2)
但し、回帰分析の結果、符合が逆になるケースや相関が低いケースもあることから、設備率及びGDPデ フレーターを除いた形でも式1・式2について回帰分析を行った。回帰分析の結果は参考表19に整理した。
式1の回帰式では、平均燃料費の係数が0.14~0.62と1を下回る値となった。式2の回帰式では平均燃 料費の係数が0.11~0.23となり、と1を下回る値となった。参考図62が式1のケース・参考図63が式2 のケースで前年からの電気料金変化額に対して、各パラメータの影響度をグラフ化したものであるが、電気 料金の変化に対して平均燃料費は主たる要因ではない模様である。これは図12-6で見たとおり、大口需要家 では同一規模の需要家でも産業用と業務用とで格差があり、その是正に取り組まれていたことから、各種パ ラメータとの関係が有意にならなかったのではないかと考えられる。