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大連小野田セメントのプレアンケート調査結果

第 5 章 中日間の文化差異と企業内コミュニケーションに関する事例検証

5.6 プレアンケート調査結果

5.6.2 大連小野田セメントのプレアンケート調査結果

最初に、大連小野田セメントの異文化コミュニケーション課題について検討を加える。

大連小野田セメントには合計で 123 部を配布し、それぞれ最高管理者 3 部、中間管理者 16 部、一般従業員 104 部から回答があった。

図表 5-9 大連小野田セメントの異文化コミュニケーションの現状

評価 最高管理者 中間管理者 一般従業員 コミュニケー

ション意識

悪い 90

中等 11 12

強い 3 5 2

コミュニケー ションルート

少ない 93

中等 1 12 8

多い 2 4 3

コミュニケー ションの雰囲

悪い 3 94

中等 9 10

良い 3 4

コミュニケー ションの質

悪い 2 101

中等 11 2

104

良い 3 3 1

(1) コミュニケーション意識

一般従業員は、ほぼコミュニケーション意識のない状態にあり、前向きで自発的な社員 はごくわずかである(図表 5-9)。例えば、ある一般従業員によると、「日本側社員には自 己中心的な傾向があり、中国の文化が分からないという感覚があるため、日本側社員とほ とんど直接的にコミュニケーションをしていない」。それに対し、圧倒的多数の中間管理職 のコミュニケーションの意識は比較的前向きな態度で、「時間さえあれば日本語を勉強し たい」と答える者。最高管理職は、コミュニケーションを非常に重要視している。例えば、

この会社のある最高管理職が指摘したように、コミュニケーション意識が序列により違い、

異文化が共存する企業において、コミュニケーションがとても重要なものであるにもかか わらず、面倒なことでもあるため、前向きにコミュニケーションしたがらない人がいる。

図表 5-10 企業社員のコミュニケーション意識に関する調査分析図

(2) コミュニケーションルート

一般従業員は、企業内部における社員のコミュニケーションが円滑なものでないことを 感じている(図表 5-10)。相対的に言えば、中間管理職は企業内部のコミュニケーション の円滑度が中ぐらいの水準にあると思っている。中間管理職社員の意見によると、「業務に おける対面交流の時間が比較的多い。」これと同時に、社内の序列制度により、この企業は、

最高管理職とその他社員とのコミュニケーションは、円滑な状態にある。かつ、最高管理 職からかける電話、テレビ、インタネットプラットフォームなどの媒体、朝礼、晩礼、毎 日のチームミーティング、報告会のように、コミュニケーションの形態が多様化している。

0 20 40 60 80 100 120

人数

従業員の区分

コミュニケーション意識の状況

少 並 多

105

正常な業務形態でのコミュニケーションのほか、各種の名目での食事会、労働組合で手配 した各種のチーム活動によるコミュニケーションのように、私的なコミュニケーション形 態もある。

図表 5-11 企業社員のコミュニケーションルートに関する調査分析図

(3) コミュニケーションの雰囲気

職位の低い順から高い順へ、社員からのコミュニケーションの雰囲気に対する感覚が逓 増するものである(図表 5-11)。一般従業員は、ほとんど平等、良好なコミュニケーショ ン雰囲気の存在を感じていない。その中には「コミュニケーションが円滑できないことで 論争することさえもある」という人もいた。中間管理職が一般従業員より、良好なコミュ ニケーションの雰囲気を体感できているが、会社での地位的、職位的差異により、これら の社員は、往往にして自由に自分の意見を述べることができない。ある中間管理職の意見 によると、「相対的に言えば、コミュニケーションの雰囲気がよく、上司との長い付き合い で、お互いに理解できる。これはコミュニケーションに役立っている。」とのことである。

最高管理職は責任者として、専任の通訳がついており、コミュニケーションの障害が小さ いものであるため、とても素晴らしいコミュニケーションの雰囲気を感じられる。例えば、

ある最高管理職の回答によると、「コミュニケーションの雰囲気は、最高責任者のスタイル によって違うもので、自由に話せる会議もあれば、朗報しか報告できない会議もある。」と のことである。

0 20 40 60 80 100 120

人数

従業員の区分

コミュニケーションのルートの状況

少 並 多

106

図表 5-12 企業社員のコミュニケーション雰囲気に関する調査分析図

(4) コミュニケーションの質

一般従業員によると企業の全体的なコミュニケーションの質は更なる向上が必要であり、

中には企業の内部のコミュニケーションの質について疑問視する人さえもいる(図表 5-

12)。中間管理職は、自企業のコミュニケーションの質が一般レベルにあり、更なる向上の 余地があると考えている。ある人の意見によると、「一般的な状況において、中間管理職社 員の情報が適時に正確に相手方に伝達できる。」最高管理職によると、自企業内部のコミュ ニケーションの質がコミュニケーション意識、コミュニケーションルートとコミュニケー ション雰囲気の影響を受けており、高い水準にある。以上三者の意見から分かるように、

等級制度、会社のマクロ環境、権力格差が、社内の異文化コミュニケーションの有効性を 阻害している。

図表 5-13 企業社員のコミュニケーションの品質に関する調査分析図

0 20 40 60 80 100 120

人数

従業員の区分

コミュニケーションの雰囲気の状況

少 並 多

0 20 40 60 80 100 120

人数

従業員の区分

コミュニケーションの質の状況

少 並 多

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