.53 一.08 .08 .11
価値25私は生きる価値がある人間だとと思う .53 一.14 .39 一.04 信頼10私は自分のことは自分で解決する .49 一.12 .07 .16 理解9 私は自分の能力や才能を冷静にみることができる .41 一.12 一.13 .39
第2因子 自己承認
承認7私の容姿には変えたいところが多い#
一.14 .67∴15
.13承認3私は今の自分に不満である#
一.11 .62 一.22 .04 承認15私は自分と違うだれか別の人になりたい# 一.17 .53∴26
一.06 承認23私は性格をまったく別の性格に変えたい# 一.10 .50 一.30 .01理解21私は自分の長所がわからない#
一.16 .49 一.07 一.33 価値12私には,人に誇るものが何もない# 一.04 .47 一.05 一.18 理解13私には自分の得意なことが何かわからない#∴12
.44 一.07 一.42 信頼6私は自信がないため物事をあきらめがちである# 一.22 .42 .03 .08 価値8まわりの人はみな私より立派な人間である# 一.19 .41 .09 .12第3因子 自己価値
価値16私は生まれて来てよかった .11 一.06 .88 一.08 価値20私は生きていてよかったと思う .20 一.14 .79 一.04
承認11私は今の自分を大切にしたい
.30 一.14 .46 .20第4因子 自己理解
理解1私は自分の性格を知っている
.08 .07 .08 .72 理解5 私は自分の短所がわかる .13 .13 .14 .57理解26私は自分の特徴がわかる
.36 一.03 .04 .55 説明率 (%) 11.06 10.63 8.56 8.03注#は反転項目
なお,次のTable2−9にあげる5項目については,どの因子にお
いても負荷量が低かったので分析の対象から除外した。
Table2−9因子分析から除外した項目
宮沢の下位尺度 質問紙番号 項 目
信頼 価値 理解 承認 理解
2 4 17 19
27
私は自分で決めたことには責任を持つ。
私は価値のある人間である。
私は自分のことがわからない。#
私は自分にあった生活をしている。
私は容姿(すがたかたち)の悪い面がわかる。
注#は反転項目
4 LOC尺度について
Rotterの理論から10cus of controlは,高In.terna1(低External)
一低Internal(高External)を両極とする1次元連続体であると考 えることが妥当である。そこで,子ども用一般主観的統制感尺度に ついても1因子であると考えた。α係数を求めたところ,.729と 一定の水準を満たしていた。
5 自己受容およびlocus。f oontolの変化および,
感想調査との関連
(1)自己受容性尺度の変化
事前調査における自己受容性尺度の合計得点(自己受容得点)によ って全体を3群に分け(高中低得点群;約1/3ずつに全体を分割),
得点群(3)×時期(2)の分散分析を行った。
その結果,群及び時期の主効果が有意であった(群:F(2,175)=
225.29,p〈.01,時期:F(1,175)=26.05,p<.01)。なお,群×時期の
交互作用も有意な傾向がみられた(F(2,175)=2.88,p<.10)。
87 82 77 72 67 62
前平均 後平均
Fig.2−1自己受容の変化
十高得点群 川中得点画
一論F−r低得点群
Fig.2−1にあるように,職業体験の前に比べ後では低得点群と中 得点群のみ,自己受容得点が増加した。有意傾向のあった交互作用
について下位検定したところ,中得点群と高得点群の時期による単 純主効果が有意であり,職業体験の前後で自己受容得点が増加する が,高得点群では,有意な差がみられないという結果が得られた。
このことから,特にあまり自己を受け入れていない生徒では,職業 体験によって,ともすれば,学業中心になりがちの学校生活では見 出しにくい「新たな自己」を発見することができたのではないだろ
うか。事後調査の自由記述の中にも次のような記述がみられた。
・人見知りすると思っていたけれど,恥ずかしがらずにお客さん
と話せ,自信がついた。(自己受容低得点群動子)・働きに行ったところで『器用だね』と言われてうれしかった。
みんな優しかった。(自己受容中興紅熟男子)
(2)自己受容性尺度の下位尺度の変化
職業体験における自己受容の変化をさらに詳しく調べるために,
事前調査での自己受容性尺度の下位尺度ごとの合計得点によって全 体を3群に分け(高中低得点群;約1/3ずつに全体を分割),得点群
(3)×時期(2)の分散分析を行った
その結果,当然ながらすべての下位尺度で得点群の主効果が有意
であった(自己信頼:興1,175)=47.70,.ρ<.001,自己承認: 勲1,175)ニ
48.27,.ρ<.001,自己価値:取1,175)=42.79,」ρ<.001,自己理解:取1,175)=
18.74,」ρ<.001)。 (Table2−10)
Table.2−10自己受容性尺度の下位尺度ごとの変化
自己信頼(4) 自己承認(4) 自己価値(3) 自己理解(3)
高得点 中得点 低得点 高得点 中得点 低得点 高得点 中得点 低得点 高得点 中得点 低得点 事前 12.0 10.6 9.0 12.3 10.0 7.9 11.0 9.9 8.4 9.7
S.D 1.4 2.0 1.4 2.4 2.2 事後 9.5 11.3 12.1 12.0 10.8 S.D 1.8 2.0 1.5 2.2 2.1
2.4 1.1 1.5 2.3 1.3 9.0 10.3 9.3 8.2 9.9 2.4 1.3 1.4 !.8 1.2
8.9 1.6 8.8 1.7
8.2 1.5 8.5 1.7
n:高得点=73,中得点=75,低得点=74
O内は項目数
自己信頼では,時期の主効果も有意であった(双1,175)=11.89,
p<.001)。Table2−10からもわかるように,事後,得点が上昇して
いる。自己承認では,時期の主効果と得点群×時期の交互作用が有
意であった(時期:興1,175)ニ11.91,ρ<.001,得点群×時期:双1,175)
=7.70,p<.oo1)。交互作用の下位検定の結果, Fig.2−2にあるよう に低得点群と中得点群は,職業体験の前後で自己承認得点が増加し
ていた。自己価値では,時期の主効果も有意であった(双1,175)ニ17.80,.ρ<.oo1,)。 Fig.2−3に示されているように,事後,得点が減
少していることがわかった。
13.00 12,00
1tOO
10,00 9,00 8.00 7.00
事前 事後 +高得点
尋中得点
Fig.2−2自己承認得点の変化 一か低得点
10
9.6
92
8.8 事前 事後
Fig.2−3自己価値の変化
以上の結果をまとめると,次のようにいえる。職業体験によって,
全体では,自己信頼の領域を促進する効果があった。さらに,低得 点群と中得点群では、自己承認の領域を促進する効果もみられた。
また,自己信頼の領域の得点が上昇したということは,言いかえ
ると「働くこと」によって自分に対する自信が高まったと言える。
「働くこと」は同世代集団の学校とは違い,大入の中で自分が役に 立つという体験である。これは,生徒たちにとっては得難い経験と
なったのであろう。事後調査の自由記述の中にも,
勉強なんかでは,わからないことが多くて嫌になつちゃうこと が多いけど,職業体験は違った。普通の大人みたいに本当に働け た。自分にとってとてもよかった。(自己受容低得点群女子)
との回答がみられた。
自己承認では得点群×時期の交互作用がみられた。自己承認は,
今の自分を変えたいかどうかを聞いている。得点が増加した低得点 群と中得点群では, 職業体験によって自分を変えたいとは思わな
くなったということである。これは,自己信頼の上昇により,自分に 対する自信が高まり,「今のままの自分でよい」と考えるようにな
ったのであろう。
自己価値得点の減少は,上記の自己信頼得点の上昇と併せて考え ると,矛盾する結果である。自己価値は,生きることへの前向きな 思いを聞いている。Table2−10からわかるように,同一項目数の自 己理解と比べて自己価値は,事前得点が高く,その影響が天井効果と
なって現れたのかもしれない。(3)LOC尺度の変化
職業体験によって10cus of contro1がどのように変化したの かを調べた。そのために上記と同様,LOC尺度の合計得点によって
3群に分け(高中低得点群;約1/3ずつに全体を分割),得点群(3)
×時期(2>の分散分析を行った。
その結果,得点群の主効果と時期の主効果が有意であった(群:
.F(2,175)=145.92,P<.01時期:F(1,175)=50.41,P<.Ol)。また,
群×時期の群問の交互作用も有意であった(F(2,175)=6.66,ρ〈.05)。
そこで,各水準ごとに単純主効果を分析した結果,職業体験の前 後で低得点群と中得点群には有意な増加がみられたが,高得点群は
変化がなかった(Fig.2−4)
85 80 75
70 +高得点群
65 一鐡一中得点群 60 由仁得点群 前平均 後平均
Fig.2−4 LOCの変化
職業体験:を通して,locus of control得点の低い生徒は,自
分の持つ力に自信を持てるようになり,もともと高かった生徒は,
社会の厳しさを感じたことにより,伸びが少なかったのではないか と推察される。事後調査の自由記述には,次のようなものがみられ
た。
・職業体験をして本屋の具体的な仕事の内容を知った。今後の将来 に生かせるかもしれないと思った。仕事は大変だったが楽しかっ た。将来,目指す職の一つになるかもしれない。(低得点群男子)
・機械設計をした。コンピューターを使ってものを作ることに興味 を持った。(低得点群男子)
・立ちつぱなしで疲れたけれど,一日音楽に囲まれていて幸せだっ
た。私にぴったりだと思った。(中得点群女子)・コンピューターにあまり触ったことがなかったので,できなかっ たらどうしょうと思っていたけれど,やってみたらできたので楽
しかった。(中得点群女子)
・ナースの仕事をみれたことがためになった。ナースやドクターの 仕事がやりたかったけれど,やっぱり大変な仕事で,人の命にか かわることなのでやらせてもらえなかったのが残念だった。
(高得点群女子)
・病院の患者さんは優しかったし,自分も一生懸命お世話できた。
でも,看護婦さんはなんか忙しそうで怖かった。将来の職業とし て考えていたのでちょっとがっかりした。(高得点群女子)
・働くことの厳しさを知ることができたのはよかったが,それは学 校で用務員さんの手伝いをしてわかっていたことであり,事業所 では見学が多く,活動時問が少なかったことがちょっと不満だっ た。(高得点群男子)
などの回答がみられた。高得点群には,ただ単に勤労体験によって 手応えを味わわせるというねらいから一歩進んで,具体的な目標を 持って職業体験に取り組んだり,当日の様子についてシミュレーシ
ョンをしておくことにより,locus of controlをさらに高めるこ ともできるのではないだろうか
(3)感想調査項目との関連
次に,自己受容とlocus of controlの変化とアンケートで選択し た項目との関係について調べた。自己受容性尺度と:LOC尺度それ ぞれについて,事前調査と事後調査の問の得点差を求め,平均+
1/2SD以上を上昇群,平均一1/2SD以下を下降群とした。上昇群と 下降群の得点差の平均値と標準偏差は,Table2−llに示すとおりで
あった。
Table2−11 自己受容とlocus of controlの上昇群と下降群の得点差の平均値
受容変化
locus of control変化M
S.D.
上昇群
8.59 4.37
下降二
一5.74
2.81
上昇群
5.64 3.79
下降二
一6.09
2.84