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第3節 非行改善と立ち直り支援効果の検証 1 退所後の子どもの主な非行内容

8 アフターケアの充実

これまでも、児童自立支援施設は退所児童のアフターケアについて、前向きに取り 組んできました。前述の「6児童自立支援施設退所児童の地域での立ち直り支援」に 関しては、児童相談所と児童委員・主任児童委員だけではなく、関係機関の連携が不 可欠です。特に、子どもが退所した児童自立支援施設職員によるアフターケアは、子 ども本人や保護者からも期待されています。また、「7児童自立支援施設提携型グル ープホームの新設」においては、退所者を送り出した児童自立支援施設職員のアフタ ーケアが事業化を図る上でも大きな役割を果たすことになります。

この度の改正児童福祉法では、児童自立支援施設の事業として、アフターケアが位

くとも18歳(高校卒業)までは、定期的に連絡を取り、子どもたちの就学・就業状 況などを把握するとともに、いつでも相談を受けられる体制の整備を進めていきます。

また、退所児童の中には、地域に帰って、生活習慣が元に戻ってしまったり、人間 関係で失敗し情緒不安定になる子どもがいます。こうした子どもには、周囲の大人の 支えが必要です。例えば、施設ならば希望する子どもに対して、運動場や農場といっ た施設資源を有効活用し、定期的な通所指導を行うことにより、施設で生活した頃を 思い出し、もう一度頑張ろうという気持ちを持たせることが可能であると思います。

そこで、現在実施されているアフターケアをもう一歩進め、退所児童を対象にした 通所事業の実施に向け、受入体制の整備をしていきます。実施に向けては、現在の入 所児童との関係など、幾つかの課題もありますが、「6児童自立支援施設退所児童の 地域での立ち直り支援」と併用することにより、より効果が期待できると思いますの で、前向きに取り組んでいきます。

終わりに

今回の調査は、全国に先駆けて実施した都の非行相談と児童自立支援に関す る総合調査ですが、調査結果からは非行相談の約4分の1に被虐待経験がある など、深刻な結果がでました。また、非行に至った背景には、様々な要因があ り、それぞれの要素が複雑に絡み合っていることがわかりました。

さらに、児童相談所と児童自立支援施設が行ってきた援助の内容とその効果 についても検証できました。今まではどちらかというと日常の業務に追われて、

科学的・学問的な視点から援助内容と効果を十分に捉えきれていませんでした が、この白書の作成によって多くのことを再確認し、学ぶことができました。

約1年間かけて、現場の実務に携わっている職員が総力を結集し、いわば手 作業で調査から検証まで行ってきました。この調査で子どもの非行の全てを捉 えきれた訳ではありませんが、この白書の作成を通じて得られたものを今後の 業務に幅広く活かし、これからも子どもたちの幸せのために日々取り組んでい きたいと思います。

「海底にすむジョーズ」(児童自立支援施設 入所児童の作品)

「虹の国にすむアザラシ」(児童自立支援施設 入所児童の作品)