秘密情報へのアクセス範囲は、当該情報を入手し又は保有することが認められ 2.1
る考えられるすべての受領者である。伝達は、許可された受領者に当該情報を積 極的に渡す過程のことである。それに応じて、情報への「アクセス」の概念は、
必然的に、当該情報を入手し又は保持する許可をある個人に与えることを伴う。
秘密情報の伝達は、情報の秘密の程度に従い適用される保護措置を適用すること により可能となり、その結果、不必要な又は無許可の開示が行われることなく、
条約実施に必要となる範囲内で秘密情報は伝達される。したがって、OPCW内 の許可を受けたすべての受領者への秘密情報の伝達は、適切な保護措置が講じら れつつ、分類の程度に関係なく行われねばならない。この関係で、締約国が条約 に基づき得た秘密情報に対し特別な取扱いを適用するために、第7条第6項に 基づく義務を負っているということは注目すべきである。
したがって、実務上の「知る必要」又は条約の特別な規定に従い個々の事務局 2.2
職員又は締約国が秘密情報へアクセスすることを許可するための、詳細な保護手 続及び措置が策定されねばならない。この手続は一方で、秘密分類によって規定 された情報の秘密性に連動した厳格さ及び努力の程度により他のすべてのアクセ スを阻止するものでなければならない。締約国会議及び執行理事会への秘密情報 の提供は、秘密情報の伝達のための一般原則に基づかねばならない。
「知る必要」の原則
「知る必要」の原則は、情報のアクセスの範囲及び伝達の受領者の決定を管理 2.3
する原則である。OPCW内部には秘密情報を受領する絶対的な権利はない:事 務局の個々の職員及びOPCWのいかなる組織の職員も、その身分又は等級のみ によってはいかなるOPCW秘密情報にもアクセスする資格はない。
、 、 、 「 」
2.4 秘密情報へのアクセスは通常 時と場合に応じて かつ 実務上の 知る必要 2 (b) の決定に従い与えられねばならない。しかしながら、秘密保護附属書第 項 に従い、締約国がある特定の情報へのアクセスを無条件に要求することがある。
この場合、このこと及び関連条項は、他の締約国による条約の継続的な遵守を確 認するための、議論の余地のない各締約国の「知る必要」を確立するものと見な されねばならない。
事務局内における個々の職員の「知る必要」及びその結果許可される秘密情報 2.5
へのアクセスの範囲の判断基準としては、実務上の範囲では、職員に与えられた 特定の職務又は課題が主要な構成要素となる。
2.6 事務局長は、秘密情報保護を確保する主たる責任を負う(秘密保護附属書第2 項)。したがって 条約の規定により 事務局長はいかなる特定の秘密情報に関し、 、
ても「知る必要」の決定に際して最終決裁者となる。
伝達及び取扱い手続の管理
、 、
2.7 事務局の適切な部署 は 秘密保護規定の実施を全般的に管理する任務を負い4 事務局長はこの部署の長に、秘密保護に関する権限の一部を行使する権限を特別 に与えることができる。この部署の詳細な特質は、事務局の一般計画を通じて決 定されるが、この文書の目的からこれは「指定された秘密保護部署」 と称する5 こととする。
4 秘 密 保 護 附 属 書 第 2 項(b)。
5 OPCW技 術 事 務 局 構 成 の 計 画 段 階 に お い て こ の 部 署 の 特 質 に 関 し て 決 定 が な さ れ た 場 合 は 、 こ の 名 称 は こ の 箇 所 及 び こ の 綱 領 を 通 し て 当 該 決 定 に 従 い 差 し 替 え ら れ る 。
「知る必要」の原則を基に許可された秘密情報へのアクセスの範囲が決定され 2.8
OPCW たなら、アクセス方法及び与えられる保護の程度と適用される分類とを
が確実に連動させるようにするために確立された詳細な取扱い手続により、アク セスが与えられねばならない。事務局職員による秘密情報を含む物理的媒体に対 する各アクセスは、「知る必要 に基づき統制され及び記録され この記録は保存」 、 されねばならない。かかるアクセスが電子データシステムを通じて行われる場合 は、いかなる個人も他の職員の名前でアクセスを得ることができないことを確実 にするため、ログ・オン及びログ・アウトの手続が確立され、権限を与えられた 職員により遵守されねばならない。「指定された秘密保護部署 は これらの取扱」 、 い手続の通常操作を監督する。
アクセス範囲及び秘密情報の締約国への伝達の決定
事務局が許可すべきアクセス範囲を決定し、その結果秘密情報を締約国に伝達 2.9
する必要がある際には、様々な状況がある。すべての場合において、支配する原 則は、秘密保護附属書第2項(b)において確立されたことであり、この規定の要 求事項が満たされることを確保するための手順が確立されねばならない。した がって、他の締約国が継続して条約を遵守していることを確認するために締約国
、 。 、
から要求された資料は 定期的に当該要求締約国に提供されねばならない 特に
、 、
全締約国に対し提供されねばならない情報が 秘密保護附属書第2項(b)に従い 更なる協議及び事務局内での承認を必要としないで正しく提供されることを確実 にするために、情報管理及び許可の手順が遵守されねばならない。
ある特別な目的によりある秘密情報がある締約国に提供される場合であって、
2.10
それが条約に基づく伝達のための特別の要求事項の適用でなくより具体的な「知 る必要」に関係するとき(例えば、条約第9条第3項〜第7項に基づく説明要 求の場合、又は第14条に基づく紛争の解決の場合)は、事務局長又は事務局長 の直接責任の下で明確にこの権限が委任された一人の上級職員が、当該情報に関 係する及び 又は当該情報を提供した締約国と合意の上「知る必要」を確認した/ 後で、相談を受け、提案されたアクセスについて特別な許可を与えなければなら ないということが一般的な規則である。事務局長は、かかる許可のいかなる行使 も常に知らされねばならない。
から締約国への秘密情報の提供方法は、継続的に当該情報の秘密性に 2.11 OPCW
対応した程度で保護される必要性に基づかねばならない。これに対し受領締約国 は、このような秘密情報をその秘密の程度に適して特別に取り扱う義務があり、
要求がある場合は、OPCWから当該締約国に提供される情報の取扱いについて の詳細を提供しなければならない。
に関係する許可を受けた他の受領者へのアクセスの授与 OPCW
が条約に規定された特別な機能を実施するに当たり必要不可欠となる 2.12 OPCW
ところの、許可を有する事務局外の団体又は個人に対して、OPCW秘密情報を 伝達する必要が生じるかもしれない。事務局長は、このようなアクセスを管理す る、より厳正な制度を確立しなければならず、秘密保護附属書第2項に従い、
この制度下で認められるいかなるアクセスについても主要な責任を有する。この ようないかなる提案されたアクセスも、事務局長又は事務局長の直接責任の下で かつ当該制度下でこの権限を明確に委任された一人の上級職員により、提案され た受領について職務上の「知る必要」が明確に立証された後になって始めて明確 に許可されることとなる。事務局長は、かかる許可のいかなる行使も常に知らさ れねばならない。
− 事務局は締約国に、これら許可された団体又は個人による当該締約国の領 域又は当該締約国の管轄若しくは管理下にあるその他の場所に関する秘密情 報へのいかなるアクセスをも通知しなければならない。このようなアクセス の条件として、秘密保護を規定する特別な守秘契約が必要とされる。この契 約は、許可された受領者として指名された各個人を拘束する。予備的措置と して、提案された受領者が秘密情報に対して行う保護の程度の評定が実施さ れてよい。
− 上記原則は、検証附属書第2部第56項により確立された制度の下で、試 料の指定実験施設への移送に適用される。これはまた、とりわけ、許可を受 けた専門家(第9条第4 項(e)又は検証附属書第11部第8項により指名され たような)が公的職務を遂行するために要求するOPCW秘密情報へのいか なるアクセスにも適用されてよい。
− 事務局外の許可を受けた団体及び個人による秘密情報へのアクセスが行わ れる場合は、かかるアクセスは、条約実施上の業務を遂行するに必要不可欠 となる最小限のものに厳格に制限されねばならない。
この規定に従い 秘密情報へのアクセスが認められた各人は、自身がか
2.13 OPCW
かる情報を二次的に開示するその相手たる事務局外の個人が、職務上の「知る必 要」を有し、また事務局長又はその代理(上記第2.12項において記述されたよ うに)からの必要なアクセスを認める旨の文書による許可を有することを確保す る責任を負う。
事務局内の秘密情報へのアクセス範囲の決定
事務局内の 秘密情報へのアクセスは、指定された職務上の義務を満た
2.14 OPCW
すためにそのようなアクセスが必要となる人に対してのみ認められねばならな い。事務局内の「知る必要」を決定する際には、職員の公的職務分掌及び秘密情
OPCW 報への具体的なアクセス範囲に対し入念な注意が払われねばならない 「。