• 検索結果がありません。

博士(獣医学)安藤秀二 学位論文題名

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "博士(獣医学)安藤秀二 学位論文題名"

Copied!
6
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

     博士(獣医学)安藤秀二 学位論文題名

Studies on the role of antigenic components       of Chlarnydia psittacL      in the infection process to host cells

(オウム病クラミジアの感染過程における各種抗原物質の機能解析)

学位論文内容の要旨

  クラミジア は偏性細胞 内寄生性の 病原体であ って、感染 カをもつ直径 0.2〜0.4メmの 基本小体(Elementary body: EB)が感受性細胞に取り込ま れた 後 、細 胞 質内 空 胞に お い て非感染性 の直径O6〜1.5メmの 網様体 (ReticulbodyRB) に変 化 する。こ こでRB粒子は2分裂増 殖を反復し た後に再びEB粒子に変化し、増殖サイクルを完結する。、このために宿主 細胞への感 染に関して はEB粒子を覆 う外膜が主 役を演ずる と考えられ、

これまで外膜構成蛋白の60%を占める分子量約40kilodmtons(虹ぬ)の主 要外膜蛋白(Ma.江outermembmnepr()te缸MOMP)を中心に生化学的研究 がなされて きた。しか しクラミジ ア粒子外膜 の抗原物質 の分布や機 能に ついてはほ とんど知ら れていない 。

    本論文ではオウム病クラミジアに対する単クローン性抗体を用い、細 胞質内封入 体内に形成 されるクラ ミジア粒子 の形態変化 に伴う外膜 の抗 原性の変化 ならびに感 染に関与す る抗原(ま たはエピト ープ)の種 類と 分布を検討 し、クラミ ジアの感染 と中和反応 の機序につ いて解析し た。

    第1章 では 、 オウ ム 病ク ラ ミジアの特 異的な増殖 サイクルに 伴って 発現する粒子形態の変化と各種抗原物質との対応関係について検討した。

すな わ ち感 染 細胞 で のク ラ ミ ジアの外膜 抗原の産生 時期を2種類の鳥類

(2)

由来株に対する各種単クロ―ン性抗体を用いて間接螢光抗体法により経 時的に測定すると同時に、感染細胞内のクラミジア粒子の増殖サイクル を電子顕 微鏡により観 察し、RB粒子からEB粒子への変換と両粒子外 膜の各種抗原物質との対応関係を検討した。

    まず、リポ多糖類( Lipopolysaccharide:LPS)上に存在する3種類の 属特異的 エピトープお よぴ単クロ―ン性抗体3E9によって認識される 90/50kDaの蛋白上のエピトープはすべてRB粒子からEB粒子への増殖サイ クルを通じて観察された。一方、供試した他の大部分の単クローン性抗 体の認識する外膜蛋白上のエピトープはRB粒子からEB粒子への変化に伴 ってエピトープ毎に出現時期が相違した。すなわち感染細胞内における オウム病クラミジアの増殖過程において外膜上の抗原物質の各エピトー プ の 構 築 に は そ れ ぞ れ 時 間 的 差 異 の あ る こ と が 示 唆 さ れ た 。     2章では、EBRB両粒子の表面に配列するエピトープを抗クラミ ジアIgG単クロ―ン性抗体を用いて免疫電子顕微鏡法により観察し、超微 形態学的にエピトープの分布を検討した。

    単クロ―ン性抗体によって検出されたLPS上の3種類のエピトープの 内、1種類は精製されたEBとRBの両粒子の表面で検出されたが他の2種 類のエピトープはRB粒子表面でのみ認められた。しかし、感染細胞の超 薄切片を用いてエピトープの所在を検索したところ、精製EB粒子の表面 では観察できなかった2種類のエピトープが細胞質内封入体内ではEB・ RB両粒子の膜内に存在することが明かとなった。また、.蛋白性抗原に対 する単クロ―ン性抗体で検出されたエピトープの大部分はEB.RB両粒子 の外膜表面にも認められたが、90/50kDaの蛋白に特異的な単クローン性 抗体3めに対するエピトープはRB粒子表面でのみ観察され、EB粒子では 全く認められなかった。すなわち本章で供試されたりポ多糖類と膜蛋白 に対する各単クローン性抗体の認識するエピ小ープは、すべてRB粒子表 面に露出しているが、これらの中にはEB粒子への構造変化に伴って粒子

(3)

表面から失われるものもあることが判明した。

    第3章では、液性免疫によるオウム病クラミジアの感染防御の機序を 検討 する ために 、ま ず単クロ―ン性抗体、補体およぴL929細胞を用いて 血v拓り中和試験を行った。また中和に関与する抗原物質として同定され たM[oMPの表面 に配 列するエピトープの相対的位置関係は単クローン性 抗体を用いて競合EuSAにより解析した。

    種々 の抗原 物質 に対する11種類の単クロ―ン性抗体について中和活 性 を 測 定し た とこ ろ、 抗MOMP単ク ロー ン性 抗体3種 類、抗 ロS単 クロ―

ン性 抗体1種 類、 ならぴ に外 膜に 含ま れる他 の2種類の蛋白分子(90kDa およ び50/90kDa)に反 応す る単 クロ ーン性 抗体2種類、計6種類の抗体 が中 和活 性を示 した 。また6種類の抗体のうち5種類か属特異的あるいは 亜種特異的抗体であった。さらに中和活性を示した6種類の単クローン性 抗体 によ って認 識さ れるエピトープはすべてクラミジアのEB粒子表面に 露出していることが判明した。

    中和活性を有する単クロ―ン性抗体の大部分は補体の添加によって中 和活性が増強される補体依存性の抗体であった。しかし、90kぬの蛋白に 対 す る 株特 異 的 単 ク 口 一 ン 性 抗 体285は 補 体 なし でも 中和 活性 を示し た 。 さ ら に 単 ク 口 ー ン 性 抗 体に よ るMOMPの エ ピ ト ― プ ・マ ッ ピ ン グ では 、中 和関連 のエ ピトープがクラミジア外膜上で非常に近接した位置 にまとまって配列していることが判明した。

    第3章の結果から、オウム病クラミジアの中和はトラコーマ・クラミ ジア に比 較して 補体 依存性が強く、外膜に存在する多くの抗原物質上の エピトープも中和に関与していることが示された。

    本研究はオウム病クラミジアの細胞内増殖過程におけるクラミジア粒 子表 面の 抗原物 質の 経時的な産生状況と感染に関与する外膜抗原上のエ ピ ト ー プ の 分 布 を 示 し た も の で あ る 。 す な わ ちMOMP90kDa蛋 白 、 9び50kぬ蛋白及びLPSはぃずれもオウム病クラミジアの中和反応に関連し

(4)

た標的物質であり、しかもこれらの中和関連エピトープのすべてがクラ ミジア感染型粒子であるEBの表面に露出していることが確認された。

(5)

学位論文審査の要旨 主 査

  

教 授

  

橋 本 信 夫 副 査

  

教 授

  

板 倉 智 敏 副 査

  

教 授

  

小 沼

  

操 副査,助教授

  

高島郁夫

学 位 論 文 題 名

Studies on the role of antigenic components       of Chlarnydia psittacz      in the infection process to host cells

( オ ウ ム 病 ク ラ ミ ジ ア の 感 染 過 程 に お け る 各 種 抗 原 物 質 の 機 能 解 析 )

  ク ラ ミ ジ ア は 偏 性 細 胞 寄 生 性 で 特 異 な 発 育 環 を も つ 病 原 体 で あ る 。 す な わ ち 感 染 カ を も つ 基 本 小 体 が 細 胞 質 内 に 取 り 込 ま れ る と 非 感 染 性 の 網 様 体 に 変 換 し て2分 裂 増 殖 を 反 復 し 、 そ の 後 網 様 体 か ら 基 本 小 体 に 変 化 し て 発 育 環 が 完 結 す る 。 し か し こ れ ま で 宿 主 細 胞 へ の ク ラ ミ ジ ア の 吸 着 と 感 染 に は ク ラ ミ ジ ア 粒 子 外 膜 の 機 能 が 重 視 ぎ れ な が ら も 、 ク ラ ミ ジ ア の 形 態 変 化 と 外 膜 と の 関 係 は 長 く 不 明 の ま ま で あ っ た 。   申 請 者 は ク ラ ミ ジ ア 粒 子 外 膜 の 主 構 成 成 分 で あ る 分 子 量 約40kDの 主 要 外 膜 蛋 白 を 中 心 に 抗 オ ウ ム 病 ク ラ ミ ジ ア 単 ク ロ ー ン 性 抗 体 を 用 い て 宿 主 細 胞 に お け る ク ラ ミ ジ ア の 形 態 変 化 に 伴 う 外 膜 の 抗 原 物 質 の 出 現 ・ 消 長 と 分 布 を 検 討 し 、 そ れ ら の 機 能 を 解 析 し た 。 本 論 文 は こ れ ら の 成 果 を ま と め た も の で 英 文64頁 か ら な り 、 参 考 論 文4編 を 付 し て い る 。 ま ず 、 外 膜 の り ポ 多 糖 類 と90kD蛋 白 上 の エ ピ ト ー プtま 基 本 小 体 か ら 網 様 体 へ の 変 換 を 通 じ て 存 在 が 観 察 さ れ た 。 し か し 、40kDの 主 要 外 膜 蛋 白 の 各 エ ピ ト ー プ の 出 現 時 期 は 基 本 小 体 か ら 網 様 体 へ の 変 化 に 伴 っ て 様 々 で あ っ た 。 ま た 、 免 疫 電 顕 法 に よ る ク ラ ミ ジ ア 粒 子 外 膜 の 検 索 で 誼40kD蛋 自 上 の 各 エ ピ ト ー プ 強 す べ て 基 本 小 体 と 網 様 体 の 両 粒 子 表 面 に 露 出 し て い ′ こ 。

  次 に 単 ク ロ ー ン 性 抗 体 を 用 い て 中 和 試 験 を 行 っ ′ こ とこ ろ、 オウ ム病 クラ ミジ ア外 膜の り ホ 多 糖 類 お よ び90kD40kDの 蛋 白 は い ず れ も ク ラ ミ ジ ア の 中 和 に 関 連 し た 標 的 物 質 で あ っ て 基 本 小 体 粒 子 の 表 面 に 露 出 し て い る こ と が 立 証 さ れ た 。 さ ら に 、40kD蛋 自 上 の エ ビ ト ー プ は3つ の ク ラ ス タ ー に 区 別 さ れ 、 中 和 開 連 エ ビ ト ー プ は ク ラ ス タ ー 内 で そ れ ぞ れ 近 接 し て 存 在 す る こ と が 判 明 し た 。

  以 上 の よ う に 申 請 者 は 宿 主 細 胞 に お け る オ ウ ム 病 ク ラ ミ ジ ア の 感 染 過 程 に 関 し て 幾 つ か の 新 知 見 を も ′ こ ら し て お ル ク ラ ミ ジ ア の 発 育 環 の 研 究 に 貢 献 す る と こ ろ 大 で あ る 。

(6)

よって審査員一同は安藤秀二氏が博士(獣医学)の学位を受ける資格を有するものと認 め′こ。

参照

関連したドキュメント

間で、免疫血清の中和活性および中和抗体ク口ーンの誘導能には差はみられな か ったが、マールプルグウイルスの中で最も病原性が高いと考えられている Angola

2 ク口ーン (MAb 25 ,85‑1) に中和活性が認められた。MAb 85‑1 は、A8 ならびに57 ウイル スに対して中和活性を示したが、 A8

   第 6 章 人の 0:8 菌 感染 症の 散 発流 行が みら れた青森県 津軽地方 において、 1992 年の 11 月、1993 年の6 月と8

の適応及び形態変化の誘導が遺伝子によって規定され,複雑な生活環を営む上で予めプロ

   アデノウイルス性封入体は、腎臓では多数例が集合管(87 .8 %)、次いで速位曲 部尿細管 (33.3 %)、近位曲部尿細管(8.9 %)の上皮に出現していた。腎臓以外で

  

  Tween 20 で可溶化されたM. hyopneumomae 成分の抗原性をウェ スタンブ口ット法により 解析 した 結 果, 分子 量約 96 キ口ダル トン( Kd ),76Kd ,74Kd , 70Kd

   ところで,これまでに血小板a ―2 受容体に連関する情報伝達機構は,Gi とよばれる抑制性 GTP 結合蛋白 質を介したアデニル酸シク