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保険法が実務に与えた影響

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■アブストラクト

保険および共済の契約を規律する新しい基本ルールとして保険法が成立し てから,はやくも10年が経過する。保険法が保険および共済の実務にもたら した影響は計り知れないものがある。本稿の目的は,保険法が保険実務およ び共済実務に与えた影響について明らかにすることである。

保険法10年という区切りに実務への影響を再検討する作業は,当時の実務 家が現役で活躍しているタイミングを考えると,実務家インタビューという 手法が有効である。本稿では,損害保険,生命保険および共済のそれぞれの 実務について,保険法施行への対応,および10年間の実務の変化に分けて整 理した。

その結果,全体としていえば,施行時の対応に大きなコストがかかったが,

その後の契約者保護や保険の品質の向上などのメリットを考えると,コスト に見合ったものであったものであるという結論に達した。

■キーワード

保険法,保険実務,共済実務

⚑.はじめに

保険法が,保険および共済の契約に対する基本ルールとなって早くも10年 が経過する。この10年間に新しい保険法が,保険および共済の実務に与えた

保険法が実務に与えた影響

米 山 高 生

/ 平成30年⚘月31日原稿受領。

(2)

影響は計り知れないものがある。保険法10年という区切りにあたって,保険 法が実務に与えた影響を再検討しておくことは無駄ではないものと思われる。

本稿の目的は,保険法がこの10年間に保険実務および共済実務にもたらし た影響を明らかにすることである1)。とくに実務的対応については,損害保 険,生命保険および共済団体の実務家の方のインタビューから大変有益な情 報を得ることができた2)。参考までに,インタビューに際してお願いした質 問票とインタビュー関連の情報を巻末に掲載した。

本稿の構成は以下のとおりである。第⚒節では,損害保険実務に与えた影 響,第⚓節では生命保険実務,そして第⚔節では共済実務への影響について 明らかにし,第⚕節で結びとする。なお実務への影響については,それぞれ の節において,制度変更をめぐる影響と新法施行後の影響に分けて記述して いる。

⚒.損害保険実務への影響 2.1 新保険法への対応

損害保険,生命保険および共済事業のいずれにおいても,新保険法に対す る対応においてもっとも注意を払い,かつ相応のコストを支出している。損 害保険においては,代理店に対して⽛保険法改正にともなう当社の対応⽜を 明確にする文書を事前に配布し,対応の徹底化をはかった。東京海上日動火 災の事例を引用すると,同社は代理店向けの小冊子において,⽛保険法改正

1) 法律論文ではないため,各規定に該当する保険法の条文を省略させていただ く。

2) 本論文は,インタビューでお世話になった皆様によるところが大きい。イン タビュー先の皆様には,誰が何をいったのかが特定されないようにするとのお 約束でご意見をうかがった。またドラフトのチェックをいただき,必要な個所 については,最終的には校正の段階で修正するとした。インタビューのみなら ず,チェック作業のお手数までおかけしたことに深く感謝申し上げる次第であ る。なおありうる誤りの責任はもちろん執筆者に帰すべきものである。

(3)

に伴う当社の対応の概要⽜とする記事を掲載している3)。そこでは,⽛保険 法改正により,ほとんどすべての商品において普通保険約款・特約,保険契 約申込書・契約内容変更依頼書(承認請求書),契約規定等⽜が,⽛保険法改 正の趣旨に則った内容に改訂⽜することが明記され,新設・改定となる主な 規定として,次の⚔項目をあげている。⽛⚑.保険契約締結時(告知義務),

⚒.保険期間の中途における変更等(通知義務,保険の目的物の譲渡,超過 保険。介入権行使),⚓.事故発生時等(保険金の支払時期,他の保険契約 等がある場合の保険金の支払,賠償責任保険契約についての被害者の優先 権),⚔.その他(重大事由解除,被保険者による解除請求,時効)⽜4)であ る。

この文書は,改正保険法対応について細部にわたって十分な解説であるが,

損害保険代理店にとっては,たとえば⽛被保険者による解除請求⽜などは頻 繁に起こりえないことである。そこで,実務上とくに重要と思われる変更点 を中心に,より理解しやすいパンフレットが作成され,変更にあたっての実 務対応の徹底が図られている5)

保険法改正への社内的な対応として負担が大きかったことは,システム対 応と契約文書等の変更であった。損害保険の場合,システム変更は主に履行 期対応であった。また文書の変更については,生命保険とくらべて商品の種 類が多く,また個別商品ごとに変更が必要であったため,当該部署にとって は大きな負担となった。これらの負担は,継続的なものではなく,また保険 法改正の趣旨を活かすということを考えると,負いきれないほど大きなもの ではないという認識があったようである。

3) 2009年⚕月発行の損害保険会社の代理店向けパンフレットからの引用。

4) 同上。

5) これらの対応は,損保会社に共通したものであると想定されるが,東京海上 日動火災では,⽛保険法改正の対応の概要をお知らせします(主な改正内容と 実務上の留意点)⽜という A3 判⚑枚裏表印刷の大変わかりやすいパンフレッ トが配布された。

(4)

2.2 保険法施行以降の対応

新保険法のもとで損害保険の実務を大きく変更するような判例がなかった こともあり,この10年はおおむね安定した法的環境であったように思われ 6)。しかしながら,新保険法という保険を規律する新しいルールのもとで,

いくつかの実務が変更されている。ここでは,重要な⚔点に絞って,実務的 な対応等について明らかにしたい。

⑴ 通知義務

通知義務は,保険法改正前において明示されていたが,保険法において通 知義務は法定されていない。ただし,危険増加に関係する告知事項について の内容の変更を通知すべき義務が約款に定められている場合において,保険 法は,保険者が保険契約を解除するための要件を定めている。これにより,

改正後,実務対応が多くなることが予想され,また実際にも多くなった。危 険の増加・減少の対応については,代理店に相応の知識と対応力が必要とさ れるが,現在の平均的なレベルの代理店ならば問題なく対応できるものと考 えられる7)

この10年間において,この対応が予想以上に増えて実務上問題となること はないようであるが,危険の増加・減少に関する通知が,既存契約に対して どのくらいの割合で生じているのかは不明である。

⑵ 履行期間

保険法の改正によって,履行期間を超える契約に対して遅延利息を支払う という実務が導入された。最近の金利状況を踏まえると,法定金利は履行期 間を遵守するインセンティブになっているものと思われる。しかしながら,

保険実務的には,このようなインセンティブを強調することが少ないようで 6) 保険法の施行までの間に損害保険実務に関する改正保険法の対応の要点を明 らかにするような文献が数多く出版されていたことも重要であろう。とくに損 害保険実務については次のものがある。上松公孝・北沢利文監修(2008)。生命 保険実務および保険法一般については,注19を参照。

7) 対応には問題がないが,保険理論的には,いわゆる⽛モラルリスク⽜につい ての懸念が残る。実務例の蓄積による実証研究が必要であろう。

(5)

ある8)。つまり保険実務においては,遅延利息を減少させるという目的では なく,顧客満足の観点から履行期間内での保険金支払率を高めるという目標 を置いているという9)

実務家の間では,このような慣行が行き渡ったことによって,損害保険商 品の品質が向上したという理解が一般的である。履行期間については,導入 時にシステム変更などのコストを支払ったが,顧客に対する品質の向上とい う点,および保険経営に対する規律という点で大きな便益があったものと評 価できるかもしれない。

⑶ 火災の目的物の譲渡

保険法の改正により,火災保険の目的物が譲渡された場合は,保険契約が 失効するものとされた。そこで,保険実務的には,保険の目的物の譲受人を 被保険者として保険契約を継続させる場合には,保険の目的物の譲渡に先立 って保険契約上の権利譲渡の手続きを行なう必要となった10)

従来,火災保険の目的物の譲渡後に火災が発生するというようなことが生 じ,しばしば争いとなっていたことを考えると,それに対応する保険実務が 定着することによって,トラブルが未然に防止されることになった。このこ とは,契約者の利益にかなうばかりか,保険会社にとってのコスト負担を減 じるものであると評価できる。

⑷ 商品の変更

保険契約法改正の直接的な影響ではないが,一般向け保険商品において,

旧来の⽛時価型⽜保険から,⽛再調達価額型⽜へのシフトが生じているとい う。保険法改正の詳細に対応するためには,比例填補が生じるような複雑な 8) そもそも遅延利息は懲罰的な意味をもって採用されたものではなく,基本的 にはマーケットの論理から遅延に対しては相応の代償をはらうのが当然である ということから採用されたものである。

9) この点は,今回のインタビューによって確認されただけではなく,ある保険 会社の保険金等支払委員会の委員としての筆者の経験からも明らかである。

10) この実務対応については,前述の⽛保険法改正の対応の概要をお知らせしま す(主な改正内容と実務上の留意点)⽜を参照。

(6)

実務対応を必要とする⽛時価型⽜商品よりも,実損額によって支払いが可能 な⽛再調達価額⽜商品の方が簡便であるに違いない。さらに,比例填補の原 則は,それなりに合理的で明快な考え方であるが,従来から消費者には理解 しにくいという側面を持っていた11)。これらのことから,とくに火災保険商 品において,変化が生じたものと考えられる12)

⽛再調達価額型⽜へのシフト自体は,消費者にわかり安い商品という点で 問題はないが,保険金の不正請求に対して問題が生じる可能性がある。とい うのは,現在販売されている主要な再調達価額型の火災保険商品は,再調達 の義務が課せられていないからである13)。火災保険金の使途について厳しい 義務を課すのは,消費者のニーズにかなうものではないかもしれない。また 火災保険の不正保険金請求の事例は少なくなっているのかもしれない。いず れにせよ,実務的な対応が十分になされた上での再調達義務のない再調達価 額型の販売であるものと思われる14)

2.3 小 括

新保険法の施行にあたって,損害保険会社は,改正の趣旨に即した社内文 書や社内事務ルーティンの改定を行なった。とくに主要なチャネルである代 理店には,実務の変更点についてきめの細かい指示が必要であった。あわせ てシステム変更および約款改定への投資が必要であった。なおシステムに関 する変更の中心は,履行期間にともなうものであった。

11) 部分保険払いの一部損害が,実損額ではなく,部分保険金額の全部保険金額

(保険価額)との比率に応じて支払われるという点で誤解が生じることが多い。

12) 保険法審議会において,比例填補の原則を廃止することが議論されたことが あるが,比例填補の原則自体は合理的な考えであるため,あえて廃止する必要 はないという意見があり,とくに問題とされなかったものと記憶している。

13) これに対して再調達価額型の自動車保険については,再調達しない場合は時 価ベースの支払いになる。顧客の選択によって支払い内容を変更する規定は,

保険金不正請求を防ぐ意図を含んでいるのではなかろうか。

14) この点については,今後のデータの蓄積と実証研究が必要であろう。

(7)

新保険法後に従来の保険実務を覆すような判例が見られないため,保険法 10年は,予測可能な変更への対応だけで十分であり,とくに実務上混乱する ことはなかった。また保険契約法改正のポイントであった,現代の保険実務 の反映,保険契約者等の保護の強化,および保険制度の健全性の維持などは,

おおむね達成されたものと考えても良いと思われる。

⚓.生命保険実務への影響 2.1 新保険法への対応

生命保険実務の新保険法への対応については,損害保険と比較して技術的 には特段大きな負担を要するものではなかった。しかしながら,契約者全員 に通知すべき事項があったこと,および膨大な保険契約に対するシステム対 応などにより巨額を要した15)

さらに社内的には,約款などを新保険業法の趣旨に則って変更する作業が 必要であった。ある生命保険の実務家によれば,改正前に保険約款対応を終 え,また社内用の⽛保険法対応 Q&A⽜なども用意していたため,募集現場 も含めてとくに大きな混乱は生じなかったという。

新保険法による改正は十分に予想可能な変化であり,新保険法の条文解釈 等についても多くの文献が発行されていたこともあって16),生命保険の現場 で混乱を生じることはなかった。またその後の10年においても,生命保険実 務を覆すような判例がなかったこともあり,保険法が提供した契約法の基本 ルールの枠組みは比較的安定していたものといえる。

15) 生保実務においては,履行期間や未経過保険料の計算等のシステム変更にお いて大きな支出が発生した。このシステムコストが中小の生保にとって過大な ものとなっていたかどうについて,インタビューした実務家によれば,商品ラ インの少なさ,ないしは件数的な少なさにより,必ずしも過大な負担にはなっ ていないと思われるという。

16) 数多くの解説書が出版された。すべてを掲載するわけにいかないので,その 一部をあげる。竹濵修監修(2008),萩本修編著(2009),大串淳子・和久田美 嘉編著(2009),甘利公人・山本哲生(2009),山下友信・米山高生編著(2010)。

(8)

2.2 生命保険実務への影響

保険法は平成22年⚔月⚑日に施行された。生命保険の約款と実務に対する 影響については,藤田英之(2010)に詳細に書かれており参考になる。しか しながら,その後10年経過して,藤田の指摘した変更点において実務上何も 生じなかったわけではない。ある意味では,藤田(2010)の予想していなか ったことが生じている可能性もある。ここでは,複数の会社への実務家イン タビューから得た知見をもとに,保険法改正による変更点が生命保険実務に 与えた主要な影響について明らかにしたい。

⑴ 履行期間

履行期間が実務に与えた効果については,損害保険実務とほぼ同様である。

期限を延伸する際の通知事務,起算点の変更にともなう受領日管理,および 遅延利息など,新しいプロセスで対応することになり,その結果,保険商品 の品質が向上したと思われる。

ただし導入期にあっては,遅延する件数が予想よりも多く,迅速な保険金 支払いに相当の努力を要した会社もあった。しかし,逆にいえば,履行期の 導入にともなって,このような状態が著しく改善したものといえる。履行期 間の規定が,契約者保護という保険法の考え方にかなったものであったと評 価できる17)

⑵ 保険金受取人の介入権

履行期間に加えて,契約者保護に資する規定として導入されたものに介入 権がある。保険法で新設された介入権は,⽛保険契約者の差押債権者等が保 険契約を解約しようとしたときに⚑か月間解約の効力発生を停止し,その間 に保険金受取人が介入して,保険契約を継続させることができる制度⽜18) ある。適用される保険種類は,いわゆるキャッシュ・バリューのある保険契

17) 生命保険会社,履行期間にそったプロセスの確立に注力し,また履行期間内 の支払い率の向上に関心をもっている。損害保険でも述べたように,少なくと も現状においては,遅延利息の節約を主目的としていない。

18) 藤田(2010),pp. 99-100.

(9)

約であるが,生存保険については適用されない。

立法時には,介入権の行使がどの程度実際に行なわれるのかということに ついては定かではなかったが,結論的にいえば,この10年間で予期した以上 に介入権の行使の実務が生じているようである。ある生命保険会社では年間 100件程度ということであったが,他社では,最近その数が増大しており,

かつては月に10件程度であったものは,月に20件ほどに増加しているとのこ とである。

実例によれば,税金の滞納による差し押さえによる解約が多くなる傾向に あり,保険金受取人による介入権の行使はこの傾向を背景にしたもののよう である。なお介入権の行使に際して,保険契約者も変更することが多いとい う。

介入権の規定が有効に活用されること自体は,新保険法の目的からいって 望ましいことである。ただし,介入権をめぐる実務が安定してものとなるま でには,実務例の蓄積が必要である19)

⑶ 被保険者による解除請求権

介入権とは対照的にほとんど活用されていないのが,被保険者による契約 解除請求権である。被保険者による同意の撤回は,保険契約関係を極端に不 安定にする可能性があるため認められていない。この点は新保険法でも同様 である。しかしながら,保険契約締結後に被保険者が同意を与えた前提が消 滅したり,大きく変化したりした場合,同意の撤回を認めるべきであるとい う指摘がなされてきた。

新保険法では,同意を与えた前提が消滅したり,大きく変化したりした場 合に,同意を撤回するかわりに,被保険者の保険解約解除請求権を認めるこ とにした。被保険者は,契約者に対して解除請求権を行使し,契約者が応じ

19) 介入権の行使は,あらゆる保険種類・想定事象における個社のルールベース では確定しているものの,まだ実務例の蓄積が少ない事象もあることから,不 確実要素が全くなくなっているわけではない。

(10)

ない場合は,保険会社に相談したり,相応の訴えを起こしたりすることにな る。

解除請求権が,保険会社ではなく,保険契約者に対してなされるというこ とから,生命保険実務では,⽛契約当事者間の権利義務について定める約款 において規定を設ける内容ではない⽜20)とされ,約款には反映されていない。

実務家によれば,⽛ご契約のしおり⽜などに,被保険者による解除請求権の 存在を示し周知をした上で,仮に保険会社に直接相談があった場合には,十 分な制度の説明をした上で,まずは保険契約者に申し出るように誘導する実 務を確立しているとのことである。にもかかわらず,この制度がほとんど利 用されていないというのが実情である21)

⑷ 保険法に規定化されなかった慣行・その他

ここではまず,保険法に条文として盛り込まれなかった保険慣行および新 制度について言及したい。前者に該当するものは,契約前発病と復活契約で あり,後者はプロラタ制度である。

契約前発病不担保条項については,契約時に症状を自覚していないが契約 後に発病したような場合にこの条項を適用するのは契約者にとって過酷であ ると議論されてきた22)。このような類型の発病の場合は,実務的に,保険者 の善意的対応で保険金支払いが行なわれていたという事実があり,それを踏 まえて,より客観的な定めを置くべきであるとの主張があった23)。保険法審 議会では,これを受けて契約前発病不担保条項の規律のあり方が議論された。

⽛告知義務制度と契約前発病不担保とのダブルスタンダード(二重の網)によ る運用は消費者の期待を害する場合もあるため,何らかの形で対応が必要で

20) 藤田(2010),p. 99.

21) この制度の建付けが,保険契約者への解除請求であるため,保険会社が把握 できていない事例があるかもしれない。

22) この議論については,竹濵修(2007)の注15を参照されたい。

23) 竹濵修(2007)は,保険法に任意規定として盛り込むことによって,客観的 な定めとすべきである旨を述べている。

(11)

あるという問題意識が共有された⽜24)という指摘もあるが,この認識は誤り であって,実際の議論では,告知義務制度と契約前発病不担保が,別個のも のであり,その機能も効果も異なるため⽛画一的な規律を設けることが適さ ない⽜25)とされ,条文による規律が見送られた経緯がある。

契約前発病不担保条項をめぐる法律家の議論は,主として同条項が契約者 の期待を裏切るものであるという観点からのものが多い26)。長谷川仁彦

(2016)は,同様の観点からであるが,保険法施行後の実務対応を紹介し,

またそこに存在する問題点を指摘している27)。すなわち,各社は,生命保険 協会が作成したガイドラインに即して約款等に落とし込んでいるのである28) 具体的には,生保各社は,⽛告知等によって保険会社が知っている事実を原 因として高度障害状態になったときは,責任開始期以降の発病と擬制する旨 の規定⽜29)を設けている30)

以上のように,告知義務と契約前発病不担保条項の目的と効果の相違が従 来どおり維持されながら31),保険契約者への対応が過酷である場合には保険

24) 𡈽𡈽岐孝宏(2009)。

25) 保険法部会,部会史料25,p. 13

26) 竹濵(2007),𡈽𡈽岐(2009)の他,次の論文も基本的には同様の観点が強調 されている。千々松愛子(2013),松田武司(2014)。

27) 長谷川仁彦(2016)。

28) 生命保険協会⽛保険金等の支払いを適切に行なうための対応に関するガイド ライン⽜平成23年10月24日。

29) 長谷川(2016),p. 47.

30) 長谷川(2016)が問題として指摘しているのは,⽛責任開始期発病の事実が 告知書の非質問事項であるときは,すべて責任開始期前発病不担保⽜(p. 61)

とされるが,⽛従来の死亡保険の発生の原因を主とした告知書における質問事 項とは別に,傷害疾病の給付自由の発生危険をもとにした新たな質問事項を検 討する必要がある⽜(p. 62)ということである。

31) 告知義務が保険契約に先立つ情報の非対称性によって生じるインセンティブ 問題(逆選択)を解決するための手段であり,責任開始期前発病不担保条項が 保険者が商品設計する際に担保する範囲を定めたものであるという理論的かつ 明確な相違が維持されたことは重要である。なお両者の相違は,それぞれの効 果に良く表れている。告知義務違反の効果は,保険者に契約解除権を発生させ

(12)

金を支払っているという実務を,ガイドラインをとおしてより客観的に実現 されているというのが実情である32)

復活契約という慣行は,保険法の規定に盛り込まれなかった。復活契約は,

保険料払込を怠った契約者を保護する規定と考えられることがあるが,その 反面,復活時にあらためて告知が必要とされること,また復活にともなって 責任開始日が移動することから,契約者の期待が裏切られることがある33) 責任開始前発病不担保条項の場合は,各社の約款の表現が異なっているが,

基本的にはガイドラインという錘が存在している。しかし復活契約について は,従来を踏襲している会社が散見されるが,復活契約そのものを見直して いる会社もあり,きわめて多様な実務対応となっているのが特徴である。

法制審で議論はされたが,保険法の規定に盛り込まれなかった制度として プロラタがある。プロラタが導入された場合には,かなり大規模な実務対応 が必要だったかもしれないが,実際には導入されなかった。プロラタ自体は 合理的な考え方であるが,わが国の保険実務の中で,契約者保護や効率にう まく結びつくのかどうかについて議論された。実務家へのインタビューにお いては,現実に導入されなかったものなので,評価することができないとの 回答が多かった。

最後に,保険法10年に生じた保険契約実務上の顕著なものとして,暴力団 排除条項(以後,⽛暴排条項⽜と記す)に言及しないわけにはいかない。保 ることであるが,責任開始期前発病不担保条項は,保険者に契約を解除する権 利を与えない。その効果は,責任開始前に発病している,本来は担保範囲でな かったリスクに対してのみ保険金を支払わないことであり,他のリスクについ ては保険金支払い義務が消滅するわけではない。⽛契約者の期待⽜を強調する 議論は,このような目的と効果の明白な相違を見えなくしてしまう危険がある のはなかろうか。

32) 保険会社の保険金支払い審査の部門においても前注で指摘した明白な相違を 自覚して運用しなければならない。保険者側も告知義務と契前発病をダブルス タンダードとしてはならない。たとえば,契約年数の関係で告知義務が問えな いので契前発病免責を利用するということなど,けっして行なってはならない。

33) この問題点については,米山高生(2011)を参照されたい。

(13)

険者による重大事由による解除の要件に暴排条項をもりこむことは,第一義 的には片面的強行規定との関係での問題が問われることになる。その意味で,

新保険法とは無関係に展開されている暴排対策と新保険法は,まったく関連 しないものであるというわけではない34)。暴排条項については,多くの文献 やいつくかの判例があるので,ここでは詳しい検討はしない35)。結論的にい えば,周知のごとく,暴排条項を各社の保険約款に盛り込むことは,保険契 約者に不利な変更や条項の追加を認めないとする片面的強行規定の考え方に 反しないということが定説となり,また判例もおおむね暴排条項とその理念 を支持している36)

2.3 小 括

生命保険業にあっては,損保と同様に,新保険法の施行に際しての様々な 対応に多大な注力をおこなった。とりわけ新法に対応した社内システムの変 更,約款,マニュアル類の改訂など,内部投資に力点が置かれたことが特徴 であった。その結果,保険商品の品質が向上したという点も損保と共通して いることである。

コストと便益の観点で考えると,新保険法の導入時に相当に大きな投資

(コスト)が生じたが,その結果,保険商品の品質が向上し,また保険金受 取人の変更をはじめとする,保険契約関係の明確化が,保険実務のトラブル を減少するという便益も生まれている。すでに述べたように,新保険法導入 をめぐるコストと便益を厳密に比較することは困難であるが,少なくとも,

34) この点については,嶋寺基(2013)を参照。

35) 参考までに,ある会社の約款を例に挙げると,⽛保険契約者,被保険者また は死亡保険金受取人が,次のいずれかに該当するとき⽜とした上で,イからホ までをあげているが。いずれにも⽛反社会的勢力⽜の文言が挿入されている。

なお⽛反社会的勢力⽜の定義は,⽛暴力団,暴力団員(暴力団員でなくなった 日から⚕年を経過しない者をふくみます。),暴力団準構成員,暴力団関係企業 その他の反社会的勢力をいいます⽜となっている。

36) 藤本和也(2013)などを参照。

(14)

新保険法のもとでの生命保険実務に大きな問題が残っているようには思われ ない。その意味では,実務家の対応の優秀さも手伝って,新保険法10年は着 実に浸透しているものと思われる。

⚔.共済実務への影響 4.1 新保険法への対応

新保険法は,保険契約を規律する基本ルールとして制定されたが,その際 に,近年とくに発展している協同組合による共済契約にも適用するものとし た。協同組合保険37)である共済契約は,協同組合という組織原理と深い関 係をもった組合員向けのサービスであるが,共済契約者にとっては,保険が 提供するサービスとほとんど異なることのないものが多くなっている。その ため,契約者保護の観点から,同じサービスを提供するとしたら,保険契約 の規律が厳格で,共済契約の規律が緩いものであることは許されない。そこ で,近年の共済の発展とその充実に対応して,契約というレベルでは,販売 する組織原理にかかわらず共通にするという考えで新保険法が制定されたの である。

新保険法の施行に先立って,厚生労働省が管轄する消費者生活協同組合法 のもとにある協同組合では,協同組合事業のうち購買その他の事業と一定規 模以上の共済事業の経営が分離された38)。これは,同一組織だと,購買事業 37) 関英昭(2018)の整理によれば,共済を協同組合保険として理解するのでは なく,保障制度という大きな制度の下に保険があり,また保険とは異なる共済 が同時に存在するという富永紅説がある。この説にしたがえば,保険とは異な る保障制度としての共済法が規定されるべきであろう。筆者は,共済と保険の 相違を認めるものの,契約の基本ルールにおいて両者が根本的に相違している ものとは考えない。よって,協同組合が行なう⽛保険⽜のことをわが国では

⽛共済⽜と称するものであると考える。同じく関(2018)によれば,坂井幸次 郎説がこれにあたる。

38) 消費者協同組合関係は,生活協同組合法の改正により経営の分離が行われた。

生活協同組合法とは別の根拠法をもつ団体については,武田俊裕(2011),

pp. 82-86を参照。

(15)

等と共済事業との間に経営(資産運用)の遮断を行なうことが難しく,その ため共済契約者の保護が損なわれる可能性が大きいと考えられたことが一因 である。新保険法は,協同組合事業の中で購買その他の事業と一定規模以上 の共済事業が経営を分離したことに加えて,共済契約者に契約上の保護を与 えるものであった。

このように考えると,保険法は,共済契約者保護にかんして,屋上屋を重 ねるもののように思われるかもしれないが,けっしてそうではない。共済契 約が組合員に対して,有益な共済サービスを提供するためには,保険と同等 のルールで契約が行なわれることが必要である。少なくとも,共済陣営から は,基本的にはそのようなスタンスの発言が多かった。協同組合の理念に影 響を及ぼすような規定を定めることは反対であるが,契約上弱い立場におか れることがありうる契約者を保護する規定の導入については,保険業界も共 済業界も異存はなかったのである39)

新保険法の施行にあたって,各種共済団体が行なった対応は,民間保険会 社のそれと大きな違いはなかった。その中であえて共済団体が力点をおいた ことは,履行期に関する対応であったようである。しかし業務プロセスの見 直しも含めて履行期対応したことが,共済契約者に対するサービスの向上に つながったことは確かであった。ちなみに,保険法の⽛相当な期間⽜という 文言は,多種多様な共済の実態を容認できるので助かったという実務家の意 見があった。

なお共済商品および契約のシステム対応については,共済団体の規模に相 当のバラツキがあるため一概にはいえないが,契約の少ない共済団体に大き な負担のシワ寄せがあったということは確認できなかった。

4.2 共済実務の対応

共済団体は多種多様なので,共済実務の対応を一般的に示すことはできな 39) 民保の実務家インタビューでは,共済が保険法にカバーされたことについて,

否定的なものも含めて,とくにコメントはなかった。

(16)

い。そこで,共済規約における対応を具体例から拾いながら紹介したい40) 実務の基準となる共済規約の変更は,保険法の内容に従うように整備した 点,保険法の下では不都合が生じるため変更した点,および新設した点があ る。順を追って説明するが,変更のほとんどが保険法の内容に従うように整 備した点である。告知義務,保険証券,第三者のためにする保険契約,事故 発生にかかる通知義務,重複保険,請求権代位,重大事由解除,他人を被保 険者とする保険,保険者の免責,保険金請求権等の消滅時効,および未経過 期間にかかる保険料の返還などは,保険法の内容に従うように整備した点で ある41)

告知義務は,共済契約申込時の告知事項の範囲を明確化するなどの変更を おこなったが,ある共済団体の実務では,質問応答義務のような形式がすで に採用されていたので大きな変更はなかったという。またその団体では,保 険証券は従来から請求の有無にかかわらず共済証書を交付していたが,通知 義務に関する事項の記載がなかったため,共済証書に記載することになった。

第三者のためにする保険契約は,保険法にあわせて,⽛他人を被共済者と する共済契約を締結する場合,被共済者の同意を得なかったときは無効とす る⽜規定を削除した。事故発生にかかる通知義務については,通知義務者の 範囲を保険法にあわせて変更する一方で,この通知を怠った場合の免責規定 は,保険法で認められていないため削除された。

重複保険については,保険法の内容に従う変更をおこなったが,実務にお いて求償するケースはさほど多くないというのが現状である。請求権代位に ついては,共済約款において保険法と同様の規定があり,実務上の変化はな かった。ただし,保険法の規定を踏まえて組合が代位できる金額を明確に定 めることとした。

図表⚑ 過去の生保破綻事例(1997~2001年)

会社名 破綻時 破綻に至った直接の要因(主なもの)

日産生命 1997年⚔月 金融機関との提携で予定利率の高い個人年金保険を集めすぎた 不適切な決算対策が傷口を広げた

東邦生命 1999年⚖月 高利率の貯蓄性商品を大量販売

不動産関連投融資などハイリスク・ハイリターンの運用に傾斜 経営トップとその周辺が不適切な経営を行っていた

第百生命 2000年⚕月 余裕のない収益構造のなかで,様々な要因が一気に表面化

(低収益構造や資産規模の急拡大,不適切な資産運用など)

大正生命 2000年⚘月 収益力の悪化と不良債権問題で支払余力が低下 筆頭株主による詐欺事件に巻き込まれて破綻 千代田生命 2000年10月 高利率,高配当の貯蓄性商品の販売で資産が急拡大

不動産関連などリスクの大きい資産運用に傾斜 政策保有株式の問題

協栄生命 2000年10月 一時払養老保険で多額の逆ざやが発生 資産運用の失敗も傷口を広げた 東京生命 2001年⚓月 様々な問題が一気に顕在化

(低収益構造や資産規模の急拡大,不適切な資産運用など)

(資料)⽛経営なき破綻 平成生保危機の真実⽜(日本経済新聞出版社)などから 植村作成

40) 各団体の共済規約および,武田(2011),pp. 88-92等を参照。

41) 共済の記述なので⽛保険証券⽜ではなく⽛共済証書⽜などと⽛共済⽜という 用語を使うべきかもしれないが,ここでは保険法の用語を中心に記載したこと をお断りしておく。

(17)

重大事由解除は,共済約款の相当する規定を保険法にあわせて整備し,他 人を被保険者とする保険契約については,被共済者の同意は生命共済のみな らず共済契約者と被共済者が異なる傷害共済においても一律に同意が必要で あるとして,保険法の内容に従うようにした。保険者の免責も保険法にした がって整備し,医療共済・傷害共済に重過失免責を追加した。

消滅時効については,保険法にあわせて⚒年から⚓年に変更し,未経過保 険料の返還については,長期共済の共済約款を変更して,⽛年払いの共済契 約が共済年度の途中で終了した場合には,未経過の月数に応じて共済掛金を 払い戻す⽜という規定とした。

次に保険法のものでは不都合が生じるため変更した点であるが,確認でき るものは遡及保険に関する共済実務のみである。ある共済団体の長期共済約 款では,⽛申込みのあった日の午前⚐時から保障を開始⽜となっていたが,

保険法では,保険契約の申込みの時以前に保険者の責任が開始する保険契約

(いわゆる遡及保険)において,その申込みの時に,保険者が保険事故の発 生していないことを知っていたときの契約は無効である旨を定めている。そ こで,長期共済の約款では,⽛共済契約の申込み時から責任が開始⽜とする ように変更した42)

最後に,いくつかの共済団体において,保険法により新設された主要な実 務をまとめると,超過保険,責任保険の先取権,介入権および履行期間であ る。これらの保険法の施行にともなう新設については,共済実務に限ったも のではない。超過保険と先取特権についてはともに損害保険の分野での実務 変更である。いわゆる介入権については,生命保険および傷害疾病保険に関 連するものであるが,主要な共済団体では,保険法にあわせた規定を新設し て対応している。しかし共済実務一般において,介入権を行使する実務例は 生保会社と同様に決して多くないが,その重要性においては,生保会社とお 42) 遡及保険の規定は,必ずしもこのような共済実務を否定するために定められ たものではないが,実務担当者としては,共済を確実に有効に成立させるため に対応すべきものという理解であったことが想像される。

(18)

おむね変わりがないようである43)

4.3 小 括

保険法が,共済実務に与えた影響を,比較的規模の大きい共済団体で調べ る限り,保険法施行に対する準備に苦労したが,保険法の結果,⽛組合員保 護が一層徹底化⽜され,また組合員が⽛安心して加入できる仕組みが提 供⽜44)されるようになったというポジティブな評価がなされている。具体的 には,とりわけ⽛共済金等の支払処理の迅速化・適正化⽜45)が進んだことが 大きいとされている。

⚕.むすび

以上,保険法10年における保険実務および共済実務の変化について,損害 保険,生命保険および共済という三つの業界から明らかにした。これらの知 見は,実務家から聴取したものにもとづくものであることを,あらためて述 べておきたい。また,ここで指摘した実務上の変化が,保険法10年において 生じたことを完全にフォローしていないかもしれない。しかし少なくとも,

大事な点については言及できたものと思われる。

結論的にいえば,保険法10年が保険実務および共済実務に及ぼした影響は 大きなものがあり,とりわけ導入にあたっての実務的な負担が多大であった が,その結果,保険契約法の枠組みは比較的安定したものとなった。この結 果は,保険法の理念と制度が,保険実務に即したものであったことに加えて,

各業界の実務家の努力の賜物であると評価することができる。

(筆者は東京経済大学教授) 43) 公表された数字はないが,主要な共済団体の生命共済について生保の一般的

傾向と異なることはないようである。ただし小規模な共済団体については介入 権の行使の実務例は少ない。

44) 武田(2011),p. 89.

45) 同上。

(19)

巻末別表

インタビュー先の情報の要約は以下のとおりである。

参考文献

甘利公人・山本哲生(2009)⽝保険法の論点と展望⽞商事法務。

上松公孝・北沢利文監修(2008)⽝改正保険法早分かり⽞大蔵財務協会。

大串淳子・和久田美嘉編著(2009)⽝図解新保険法早わかりガイド⽞日本実業出版 社。

質問票 ⽛新保険法10年:保険実務への影響⽜

⑴ 新保険法の施行後,実務上もっとも困った点

⑵ 新保険法で約款を改正されたと思いますが,その際にもっとも配慮 した点

⑶ 新保険法による判例についてその概要と実務家からのコメント

⑷ 新保険法による実務に与えた効果としてもっとも顕著なことは何か。

⑸ 各論:片面的強行規定について実務上問題はなかったか。

⑹ 各論:契約前発病など,保険の慣例となっているが,保険法に盛り 込まれなかったことがあるがそれらについて対応

⑺ 各論:被保険者保護の規定が新しく追加されたが,実質的な機能を 果たしているか。

⑻ 各論:保険法の基本ルールに共済を含めたことについて問題はなか ったか。

⑼ 各論:その他

(注記) 各論については,生命保険,損害保険,および共済についてそれぞれ特定 の質問を用意した。

企業数 対応人数 担 当 者 部 署 生命保険会社 12 経理・企画・法務 損害保険会社 10 商品・支払・企画

共済団体 3 企画・経理・総務

(20)

嶋寺基(2013)⽛新保険法の下における保険者の解除権 重大事由による解除の適 用場面を中心に ⽜石川正先生古稀記念論文集⽝経済社会と法の役割⽞商事法 務に所収。

関英昭⽛⽝共済と保険⽞ 法律学の視点からの検討 ⽜⽝協同組合研究誌にじ⽞2018 年春号,663号,pp. 46-60.

武田俊裕(2011)⽛JA 共済に関する法整備の意義と今後の事業展開のあり方⽜⽝共 済総合研究⽞第63号。

竹濵修監修(2008)⽝Q&A 新保険法の要点解説⽞金融財政事情研究会。

竹濵修(2007)⽛契約前発病不担保条項の解釈とその規制⽜⽝立命館法学⽞316号。

千々松愛子(2013)⽛契約前発病不担保条項に関する一考察⽜⽝生命保険論集⽞184 号。

𡈽𡈽岐孝宏(2009)⽛始期前発病免責(契約前発病不担保)⽜⽝保険学雑誌⽞607号。

萩本修編著(2009)⽝一問一答・保険法⽞商事法務。

長谷川仁彦(2016)⽛責任開始前発病不担保条項の改定とその課題⽜⽝保険学雑誌⽞

634号。

ハリントン=ニーハウス著,箸方,米山監訳⽝保険とリスクマネジメント⽞東洋 経済新報社。2005年。

藤田英之(2010)⽛保険法の約款・実務への影響⽜⽝生命保険経営⽞第78巻第⚕号,

pp. 81-104.

藤本和也(2013)⽛暴力団排除条項と保険契約⽜⽝保険学雑誌⽞621号。

松田武司(2014)⽛契約前発病不担保条項の本質およびその論理的帰結⽜⽝生命保 険論集⽞189号。

山下友信・米山高生編著(2010)⽝保険法解説:生命保険・傷害疾病定額保険⽞有 斐閣。

米山高生(2011)⽛契約前発病不担保条項と契約者の合理的期待 復活契約におけ る問題点 ⽜⽝保険学保険法学の課題と展望(大谷孝一博士古稀記念⽞〔編集代 表〕石田重森,江頭憲治郎,落合誠一,成文堂,pp. 377-395に所収。

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