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博士(農学)瀬戸 学位論文題名

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Academic year: 2021

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     博士(農学)瀬戸 学位論文題名

北海道における農業部門と非農業部門の相互依存に      関する研究

一「地域農業マク口. IO 連結計算モデル」によるシミュレーション分析―

学位論文内容の要旨

  北 海遭 は日 本の 農藁 主産 地で あり ,道 内産 藁 は, 第二 次産 糞の 中で 食品 加工 童糞 の ウ ェ イト が高 く, 農曩 と地 域経 済が 強い 椙互 依 存閲 係を 持っ 産糞 構造 にな って いる 。 本 誓 文 は , 農 藁 の 地 域 経 済 に 与 える 影1と農 藁 の役 割に つい ての 定量 的分 析を 目的 と しており,そのための 分析モデルの開発をおこなうものである。

  第1童 で は , 北 海 道 産 葉 全 体 にお ける 農糞 の ウェ イト の大 きさ を確 認し た。 特に ・ 麗 庸 粉乳 やで んぷ ん等 の第 二次 産葉 に属 する 食 品加 工部 門は ,第 ー次 産藁 にお ける 原 料 生 産部 円と 第三 次童 藁に おけ る流 通・ サー ビ ス部 門等 と不 可分 な関 係に ある こと が I視 さ れ る . 農 婁 と 地 域 経 済 の 相互 依存 関係 の 定量 的分 析に は, この 依存 買係 を反 映 し た 分析 フレ ーム ワー クと それ によ るモ デル 開 発が 必要 であ る。 っま ルミ クロ 閏係 に お け る域 内供 給サ イド での 農藁 部門 と非 農藁 部 門の 相互 依存 関係 ,及 ぴマ クロ 関係 に お け る域 内需 要サ イド での 総所 得水 準の 変化 の 関係 を同 時に 取り 扱う こと が可 能な 分 析 モ デル であ る・ この モデ ルに よる シミ ュレ ー ショ ン分 析で は, 晝藁 部門 にお ける 域 内 生 童水 準の 変化 が, 賃金 ・物 価・ 所得 を通 じ て域 内総 支出 水準 を変 化さ せ. 再び 域 内 総 供 給 水 準 に フ ィ ー ド パ ッ ク する 内生 的変 化が 計潤 され る。 分析 モデ ル では ,1婁 部 門 を18部 門 の 原 料 生 産 部 門 と12部 門 の 食 品 加 工 部 門 に 分1独 立 さ せ , 計30の 1葉 部 門 が 扱 わ れ る 。 こ の モ デ ル に よ り , 農 糞30部 門 と 非 農 藁45部 門 と の 相 互 依 存買係が定量的に分析 可能となった.

  第2章 で は ,Leontief‑Keynes Syste■ 型の 分析 モデ ルと して 開発 した , 地域1葉 マ ク ロ.    Input ‑Output(IO)連結計量モデルの理苦 構造を説明する・モデルの全体構 造 は マ ク ロ 計 量 モ デ ル とIOモ デ ル の2つ の モ デ ル で 構 成 さ れ て い る 。 こ の モ デ ル 開 発 は , 地 域 モ デ ル に お け る 連 結 モデ ルと して は最 初の 藁Iで ある .両 モデ ルを 轄び 付 け る た め に ,IOモ デ ル の 中 で 最 終需 要配 分マ トリ ック スがI要な 綬荊 を担 って いる ・   マクロ計量モデルの プロック別構造方程式体系は.(1)財政,(2)人口労一カ,(3)実 貫支出,(4)生産,(5)物価,(6)名目支出,(7)租税所得,(8)部冖聞付加価位の計8プ ロ ック で構 成さ れ, この ブロ ック ・モデルの主要構遣 方程式体系が説明される・次に,

マ ク 口 計 量 モ デ ル と10モ デ ル の 連 結 メ カ ニ ズ ム か ら 得 ら れ る くi部 門 生 産 額 > を 用 い て くi部 門 付 加 価 値 額 冫 が 計 算 さ れ , そ の 総 額 で あ る く 付 加 伍 位 総 額=YSUM冫 が 最 終 的 に マ ク 口 計 量 モ デ ル 内 で くSNA換 算 の 名 目 遭 民 総 生 産 冫 と な る こ と が 説 明 さ れ る . ま た , くi部 門 付 加 価 値 〉 の う ち1糞 部 門 に お け る 原料 生産 部門 の集 計位 は

■ 婁 部冖 付加 価萱 額と 見な せる ので ,こ の集 計 ■が マク 口計 量モ デル の所 得ブ ロッ ク

(2)

に上回っていることが確認された。

第5章 は 轄 び で , マ クロ .IO連結 モデ ルの 実用 性を 確認 し,

682

付 表 に53本 の 構 遣

(3)

方程式と43本の定薹式・恒等式を示し.モデルの構遣方程式体系が明らかにされた。

これで追 試が可能 となり,新 たな分析 に対する 実用面での可能性が保証される.

‑ 683

(4)

学位論文審査の要旨 主査   教授   出村克彦 副査   教授   土井時久・

副査   教授   太田原高昭

副査   教授   小林好弘(経済学部)

学 位 論 文 題 名

北海道における農業部門と非農業部門の相互依存に      関する研究

―「地域農業マクロ. IO 連結計算モデル」によるシミュレーション分析―

  本 詮 文 は5章 構 成 の 和 文 詮 文 で , 図5, 表32, 引 用 文 献81, 付 表 ( 構 遣 方 程 式 53. 恒 等 式 ・ 定 義 式43) を 含 む 総 頁126の 誓 文 で あ り , 他 に 参 考 論 文7羈 が 添 えられている。

  本 誼 文 は , 農 業 が 地 域 経 済 に 与 える 髟fと農 糞 の役 割に つい ての 定量 的分 析を 目的 と し て おり ,そ のた めの 分析 モデ ルと して ,産 某 間の 依存 関係 を反 映し た計 量モ デル の 開 発 をお こな った 。す なわ ち, ミク ロ関 係に お ける 域内 供給 サイ ドで の農 糞部 門と 非 農 葉 部門 の相 互依 存関 係, 及び マク ロ関 係に お ける 域内 需要 サイ ドの 総所 得水 準の 変 化 の 関係 を, 同時 に取 り扱 うこ とが 可能 な分 析 モデ ルで ある 。こ の分 析モ デル は,

農 葉 部 門 を18部 門 の 原 料 生 産 部 門 と12部 門 の 食 品 加 工 部 門 に 分 輩 独 立 さ せ , 農 業 30部門と非農葉45部門より構成される構造となっている。

  第2章 で は ,Leantief‑Keynes Syste:型 の分 析 モデ ルと して 開発 した ,地 域農 葉マ ク ロ ・Input‑Output(IO) 連 結 計 量 モ デ ル の 理 讐 構 造 を 説 明 する 。モ デル の全 体構 造 は マ ク 口 計 量 モ デ ル と10モ デ ル の2っ の モ デ ル で 構 威 さ れ て い る 。 こ の モ デ ル 開 発 は , 地域 モデ ルに おけ る連 結モ デル とし ては 最 初の 曩續 であ る。 両モ デル を轄 ぴ付 け る た めに ,10モデ ルの 中で 最終 需要 配分 マト リ ック スが 重要 な役 割を 担っ てい る・

マクロ計量モデルのブロ.ック閲構造方程式体系は,(1)財政,(2)人口労焉力,(3)実貫 支出,(4)生産,(5)物価,(6)名目支出,(7)租税所得,(8)部門別付加価値の計8ブロ ッ ク で 構成 され てお り, この ブロ ック ・モ デル の 主要 構遣 方程 式体 系が 説明 され る。

  第3章 で は , モ デ ル を 実 際 に 動 かす ため の信 頼 性を 検証 する ため のモ デル のパ フォ ー マ ン ス 分 析 を お こ な っ た 。 モ デ ルの 予測 能カ を1べ るた めに 内挿 テス トと マク 口計 量 モ デ ル と10モ デ ル の 連 結 テ ス 卜 を お こ な い , 実 用 性 に 耐 え る両 モデ ルの りン ケー ジの妥当性を検証した。

  第4章 で は , 農 纂 部 門 に お け る 生産 水準 の変 動 が, 北海 道経 済の 非農 業部 門お よび 北 海 這 の マ ク 口 経 済 庫 長 に 及 ぽ す 髟1を定 量的 に 把握 する シミ ュレ ーシ ョン 分析 をお こ な っ た。 分析 は, 農葉 部門 であ る原 料生 産部 門 及び 貪品 加工 部門 から の道 外移 輪出

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が ,10% 増 加 し た 壜 台 の シ ナ リ オ 設 定 に よ り , そ の 変 化 率 に つ い て サ プ ラ イ サ イ ド で あ る , 全 童 纂 の75部 門 に 対 す る 影I, お よ び デ マ ン ド サ イ ド で あ る , 量 金 ・ 物 価

・ 所 脣 等 を 通 じ た . マ ク ロ ベ ー ス の 遭 内 轟 終 需 要 に 対 す る 髟1を 計 潤 し た ・   分 沂 倍 疑 は 以 下 で ある

品 が , ま た 突 貫 経 済 成長 目である。(2)酪製品は,

カ が 大 き い 。 そ の 理 由は

(1) 農 襲 部 門 に 対 し て は 砂 缶 が , 非 農 輩 部 門 に 対 し て は 館 製

(GDE) に 対 し て は , 酪 製 品 が 最 も 大 き な 影Iと 与 え る 品 主 要 農 産 物 で あ る コ メ に 比 蚊 し て . 北 海 適 径 済 に 与 え る 彭f 農 藁 部 門 の コ メ , 酪 農 と 食 品 加 工 部 門 の 酪 製 品 を 比 蚊 す る と , こ の 三 昔 間 に は 池 部 門 に 対 す る 影Iカ に , 大 き な 対 弥 性 が あ る た め で あ る 。 す な わ ち , (3) コ メ 自 体 の 付 加 価 値 毒 は 大 き い が , 他 部 門 に 対 す る 生 産 波 及 効 果は 小さ く , ま た 他 部 門 に 与 え るf寸 加 価値 額 の増 加も 小さ い。 ( ユ) これ に対 し て, 酪製 品は それ 自 体 の 付 加 価 値 率 は 小 さ い が , 原 科 生 産 部 門 で あ る 酪 農 へ の 影 響 と 他 の 広 囂 囲 な 非 農 糞 部 門 へ の 生 産 波 及 効 果 が 極 め て 大 き い た め に , コ メ に 比 較 し て 全 産 藁 に お け る 総 合 的 な 付 加 価 値 額 の 増 加 効 果 が 大 き い こ と で あ る 。 (5〕 酪 製 品 は 食 品 加 工 部 門 に 属し てい る た め 非 農 業 部 門 と の 連 関 性 が 強 く , 従 っ て 酪 製 品 は 農 業 部 門 と 非 農 業 部 門 の 櫓 互 依 存 関 係 を 媒 介 す る 地 域 の 基 幹 産 藁 で あ る 。 以 上 の シ ミ ュ レ ー シ ョ ン 分 析 の 結 果 か ら , 一 簸 的 に 言 わ れ る よ う に , 原 料 生 産 部 門 よ り は , 食 品 加 工 部 門 が 道 内 経 済 に 与 え る 影 響 の 大 き い こ と が 確 認 さ れ た 。 特 に , 酪 製 品 の 域 外 供 給 の 増 加 は , 酪 製 品 部 門 の 生 産 増 加 を も た ら し , そ れ は 自 部 門 と の 相 互 依 存 を 通 じ て , 農 薬 部 門 と 非 農 業 部 門 の 双 方 に 属 す る 部 門 の 生 産 水 準 を 増 加 さ せ る こ と が 定 量 的 に 明 ら か に . な っ た 。   次 に マ ク ロ 面 で の 影 響 は . 〔1)酪 製品 に次 いで マ クロ 面に 対す る 影響 の大 きい コメ は , 酪 製 品 の よ う に 地 域 産 葉 に 対 す る 広 範 囲 な 波 及 効 果 を 通 じ て で は な く , コ メ 部 門 自 体 の 付 加 価 値 皐 の 大 き さ に よ っ て , 直 接 的 に マ ク ロ の 所 得 面 に 影 響 を 与 え て い る 。(2) コ メ と 酪 製 品 を 比 較 す る と , 農 業 所 得 の 変 化 率 へ の 影 響 は , 酪 製 品 の コ メ に 対 す る 倍 率 は 1.2倍 に 過 ぎ な い が , 新 規 雇 用 者 とGDEの 変 化 率 に 対 す る 影Iで は2.O倍 と 大 き く な っ て い る 。 (3) タ イ ム ・ ラ グ を 通 じ た 動 学 的 変 化 の 影 響 を 見 る と ,酪 製品 に よ る 新 規 雇 用 と 実 貫 経 済 成 長 の 増 加 率 に 対 す る 効 果 は , コ メ , 酪 農 に 比 べ て 常 に 上 回 っ て い る こ と が 確 認 さ れ た 。

  本 詮 文 の 主 題 は , 農 業 が 地 域 経 済 に 与 え る 影 響 の 定 量 的 分 析 で あ り , 計 量 経 済 学 の 定 墨 で 述 べ る と , ミ ク ロ ( 地 域 の 供 給 サ イ ド に お け る 農 葉 部 門 と 非 農 業 部 門 の 相 互 依 存 関 係 ) と マ ク ロ ( 地 域 の 需 要 サ イ ド に お け る 域 内 総 所 得 水 準 の 変 化 ) を 同 時 に 取 り 扱 う こ と が 可 能 な モ デ ル 開 発 に よ っ て , 農 葉 部 門 に お け る 域 内 の 生 産 水 準 の 外 生 的 変 化 が , 域 内 の 総 供 給 水 準 と 付 加 価 値 総 額 を 変 化 さ せ , こ れ ら の 変 化 が 買 金 ・ 物 価 ・ 所 得 を 通 じ て 域 内 の 総 支 出 水 準 に 変 化 を 与 え , 再 び 域 内 総 供 給 水 準 に フ ィ ー ド パ ッ ク す る 内 生 的 変 化 を 計 瀾 可 能 に す る シ ミ ュ レ ー シ ョ ン 分 析 で あ る 。

  以 上 の よ う に , 本 論 文 は マ ク 口 計 量 モ デ ル と 産 業 連 関 (10) モ デ ル に よ る 連 結 モ デ ル の 開 発 と 農 糞 ・ 非 農 糞 部 門 の 相 互 依 存 関 係 を 定 量 的 に 分 析 し た 業 績 で あ る 。 こ の 連 轄 モ デ ル は , 計 量 経 済 学 , 農 糞 経 済 学 分 野 の 分 析 だ け で は な く , 既 に エ ネ ル ギ 一 需 要 の 予 測 や ガ ッ ト ・ ウ ル グ ア イ ・ ラ ウ ン ド に よ る 農 産 物 輸 入 自 由 化 の 北 海 遭 農 業 と 地 域 経 済 ヘ 与 え る 影 書 分 析 に 用 い ら れ て お り , 政 策 立 案 の 基 礎 資 料 を 提 供 す る な ど 実 用 面 で の 貢 献 が 大 き ぃ 。

  よ っ て 奮 査 員 一 同 は , 別 に お こ な っ た 最 終 試 験 の 結 果 と 合 わ せ て , 本 誼 文 の 提 出 者 瀬 戸Iは 陣 士 ( 農 学 〕 の 学 位 を 受 け る の に 十 分 な 資 格 が あ る も の と 認 定 し た 。

一 ―685

参照

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