水門扉の大型化と高圧化に関する研究
著者 寺田 溥
学位授与大学 東洋大学
取得学位 博士
学位の分野 工学
報告番号 乙第99号
学位授与年月日 1997‑03‑10
URL http://id.nii.ac.jp/1060/00004053/
Creative Commons : 表示 ‑ 非営利 ‑ 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by‑nc‑nd/3.0/deed.ja
川原の前期理論による算式゛z,
V 平
VC =
‑
‑
−3H
1
0.178
Vc
△T
( _ )( 1 /3 )2
上式 は略算化され た式 である。V 平は呑み口の平均流 速.Vc は成層境界面 の許容限界流速、
△T は上 層と下層の温度差、H は呑み口の高さ である。以上 の式 から次のKc 式が得ら れる、KC
=A ・(R /dS )・( △z /z, )°・5
△‑p t ) /s )
A =1.49
(g ξ)"ヽ' ξ=(o Q−a i)/a ,
ξは2 成層密度分布で密度差の程度を表す量、R は呑み口の径、a は図1 . 2 −14 に示 されている。A の分母と分子は密度差叉は水温差で定まる類似性のある量であるので、実 際に変化する範囲は限定されているものと考えられる。現地計測値及び想定した条件から 計算した結果 2 はA ≒0.1〜0.3の範囲であったので、その最大値を採り.Kc を次のよう に設定した。
KC =0 .3(R /dS) ・(19 )
川合・松本 の理論 による算式'3 Qcr =2 7i; Kノ(g ξZ 1 5)0.5
Kc' =0.65 、 但し、 O<R/ZI <1/2 Kc' =0.93(R/Z ,−0.1) °.^、但し、1/2 ≦R/Z ,≦3/2 Kc' =O.44(1.0 十R /Z,) °・≒ 但し、3 /2<R /ZI
記号は他の式 と共 通のものとし ている。以上の式 から次のKc の式が得ら れる。
了 】 了2 冪3
Kc = 0.65、
Kc =0.93(R/d s −0.1) °ヽ=^Kc
=O.44(1.0 十R /ds) °.^
但し、 OくR/dS <1/2 但し、1/2≦R/dS ≦3/2 但し、3/2 <R /dS
参 考 文 献(5 ) によ る 。il 論 の 概 要 に つ い ては に2. 1 項 呑照 添 付 資 料1 . 2 −2'S: 参 照
参 考 文 献(17 ) 。51論 の 概 要 に つ い て は に2. 1 項 を 参 照 。 1.2‑ 34
←
‥ ‥ (20 )
川原の後 期理論によ る算式
川原は伝統的 に使用さ れてい た前期の理論を改 善し て、 呑み口流速を 呑み口 が界面を呑み 口下 端迄吸い上げる時 の流速 の形で代表さ せ、 取水限界を与 える係数を実験値 で定 めた新 しい理論を呑 み口性能を改善す る研究t )で使用し ている 。取水量の最大値は次の式 で与え られる。記号は他の式と共通 であ る。K の値は図1 . 2 −25 に示し たK の近似式におけQcr
=K ・(2/3 )'・5 ・ 1% Z,{2g ξZ )0..
H/Z, =2/3 K =0.958
る取水効率=99% の値であ る。川原は取水効率に影響を与 える取水盆( 呑みロ天井)下面 の形状毎に、 実験結果 から、K =2.77〜4.08 を与えている が。ペンチ マークとし て使用し ている金山 ダムでの現地計 測値の取水効率が93% であり、 他の式 2との比較に使用するの は不適当 であ ると の判断から、 取水効率につい て現地 での実測値を 含め て3 点 の計測値が 与えられている模型 −D につ いてK の近似式を作成し、こ れから読み取っ た値を採用し た。
模型−D は北海道や東 北地方 のような寒冷地で数十年来用い られてい るフD ―ト 式表面 取 水設備の形状を代表し ている。以 上の式 から次のKc の式が得 られ る。
Kc =0.521(R/ds)H/ds
=2/3
4
3
分嘔取水数
2
1
9
士
● ● ● 老
川原( 後期 )の分離 取水致
( 眠型 −D 型)・
(21 )
取水 皿 %
口 現地計 測値 十 実験値 ‥■ 近似式 ム9S な5 読み 図1 . 2 −25
゛】参 考文 献(19 )。
゛H 例えば 川 合・ {公本 の 算式 で は 下 層水 の 許 容 連 行 率 を! % (=1S 水 効 率99 % ) とし て い る 。1.2‑
35
式 け9 )、(20 )及び(21 )が図1 . 2 −24 に示され ている。図に用い た式の名 称はこの順 に川原1 、川合及び川原2 であ る。二 つの グループ(直線密度 勾配と2 成層密度 分布の曲線) を比較するにあ たっ ては次 の点 に留 意する必要がある。
①直線密度 勾配理 論では躍層の上の表層か ら取水さ れ、2 成層理論では低温層の上 の高温 層 から取水さ れる。同じ 表層か らの取水 ではあ るが、表層の下の密度分布の差は限 界取 水量に影響 を与 え、 躍層 の存在は限界取水量を 減少さ せる方向に作用すると考 えられる、
もし両 グル ープ の曲線が同質 の理論解であるな らば、直線密度勾配の グル ープは対応す る2 成層密度分布 の曲線の下 に位 置し、 βの増加 に伴っ てその差が減少し ていく筈 であ る。
②図1 . 2 −24 の グラフは β= β' の時の両 グル ープ の関係を与えている。 βが 減少す ると直線密度勾配の曲線は下に 移動す る。移動後 のGcr の値は。図1 , 2 −19 におけ るf 表3 の グラフ とf 表=Zl/ds 直 の交点の座標をf 表交とすると、 移動 前のGcr に倍率
=((f X c)/f 表交)^ を乗じ た値と なる。図1 .2 −2 6 に示さ れるGcr 算出用の曲線が こ の倍率を示し ている。 β=O で倍率 =(0.785 ÷0.943 )3 =0.577 . β= β で倍率=
1.6 1.4 1.2
8
`り
倍率
a.6 0.4 a.2 9
民^ 取水Gcr の倍 率
Gcr 、叉 は、Kc =Gcr at β=β X 信率
φ φ
/
ノ / ノ∧
●●゛. r ●/・l . T ・ : . ゛ ゛ ゜i
が●
●●
●♂●
●
./ j● I
い ● ● 噛● I ●〃・ ●・
./●・ I・
・・・■φ●●・.●●ノ■■
Φ●〃・●
a 2.2 0.4 0.6 0.8
2 ロ【β /β')^ ≪.5−(Zl /△Z) ・.5‑
Gcr 算 出 用 一・Kc 算 出 用 . 図1 . 2 −26
2
1 となる。流量の計算は、2 成層密度 分布及び 直線密度勾配の曲線に対し てそ れぞれ、
式(1 8 )及び(2 )を使用す る。両式 の違い は βと β であるので、 β= β の状態 を示し ている図 工。2 −24 は限 界流 量の関 係も表し ている。こ れに対し て図 一2 6 のKc
算出用の倍率を使用すれば β= β 以外 の条件でも 流量の関係を表す グラフ が作成 でき る。 Kc 算出用の倍率はG cr算出用 の倍率 に( β/ β )o.5 が乗じ てあ るの で、これ1.2‑
36
を図一24 の直線密度勾 配のGcr に乗じ て得られるグラフ を使用す れば、両 グループ共 に流量は式(18 ) で算 出でき る。従っ て、こ の様に作成さ れたグラフは流量関 係ま で 表しいる。叉、この 様な背景 を頭に入 れて図‑24 及び2 6 を眺めることによっ ても β の全域について両 グループ の関 係を推測すること ができ る。但し、 βが非常 に大き な範 囲に対 し ては適用できない*≒ βの変化に対し川原の前期 理論による グラフ(川 原1 ) も変動し 、その値は1/z を乗じ て得られる。
③川合・ 松本は、算式を設定をする際に、H/ds =0.167 〜0.5 の範囲 の複数点 でKc' 値を 計算し ていて、こ れらの値は設定された算式から大き く外 れていることはないが、概し てH/ds =0.333 〜0.5 の値が算式と良 く一致している。従っ て川合・ 松本曲線は 直線密 度勾配のH/ds =0.4 の曲線と比較できる が、仮に両曲線がR/ds =3 にお いて一致する とすると、 その条件 は図1 . 2 −2 6 のGcr 算出用の倍率から( β/ β )o.5=0.543と 与 えられる。 R /ds =3 で流 量が等し くなるとすると、 その条件は同図のKc 算出用の倍 率より( β/ β )O.5 =0.818 と与 えられる。
④川原の後期理論 ではk の値を 取水盆( 呑 みロ天井)の下面形 状毎 に与 えてい て、 グラフ に示さ れ ているKc はK の最小値に対応するが、Kc の値 はK に比例すると 考えられ る ので、川原の与えたK の最大値 に対してはKc の値は約50% 増加 するものと考えられる。
又。限界取水量はH/ds の値 で変化し、H/ds =2/3 で最大値 をとる。 H/d s =0.2.
0.4 及び0.6 に対し てはKc 値はグラフ の値より小さ くなり、式(21 )の常数部分は、
それぞれ、0.242 、0.420 及び0.514 となる。
両 グル ープ の曲線 の関係は諸々の要 因があっ て流動的 ではあるが、そ の全 体的 姿を明か にすること ができ た。総 ての曲線 は同一の土俵で比 較でき る範囲内にあ る。二つの グル ー プの位置関 係が、R/dS 及び β/β のあ る範囲で、本来あ るべき関 係と逆転していること がわっか た。この点についての 解明は。こ の分野 での時間 をかけた研究活動に待 つ必要 が あると考え られる。
*
密 度分布 の修正関数の形からくる制約 であ る 。詳細は1.2.4 ( ∩ の2 −2 )項参照 。1.2‑
37
(2 ) 分離 取水 域の流速分布と取水効 率
寒冷地方で行われている温水取水では取水温度が稲の生育に影響することがあるので≒
表層と躍層を含んだ表面取水の取水効率を正確に予測する必要がある。
取水温度は、主に、 貯水池の水 温分布 と分離取水深内の流速 分布に左 右さ れる。分離取 水 深の中の流速は取水口位置で最も大き く、遠ざ かるに従い 減少し。無 限遠方でO となる、
変化 の度 合いはマクロ 的には取水口か らの距離に反比例するが、取水 口付近 では分離取水 深が急激 に増 すので'2 、減少度合いが大き いも のと考えられる。分離取 水深 内の深さ方向 の流速分布は 取水口位 置では呑み口形状 の影響 を強く受け た形をし てい るが、遠ざかるに 従っ て次第に変化し、無限遠方 で一定の形 にな る筈であ るが、実際は流速変化 と同様に、
取水口付近にお いて、分離取水 深の急 増に対応し た速さ で、 一定形状に近づくも のと考え られる。取水口の近くの流速分 布は分 離取水深の 深さに影 響を与えX 3、遠方の流 速分布が
取水効率に影響を与える。分離取水深内の水だけが流入するのであれば、取水効率は遠方 の流速分布で決まる筈であるが、実際は取水口近くの流速の早い範囲で乱流拡散、混合拡 散、不安定流れによる連行現象などが発生し、分離取水域外の水を呑み込んでいると考え られる。しかし。この現象は、定量的に把握することが困難であるので、不安定な局部的 攬乱要因であると位置付ける。
取 水効率 の予測方 法は、以上 の背景を 勘案し、 次の考 え方で組み立 てる。
①遠方におけ る分離取水深内の速度分布形を仮定 する。
②水 温分布と 仮定し た流速 分布から取水効率を計算 する 。
③局部的攬 乱要因と 仮定に含まれる不確かさは模型 実験 係数で補う。
④分離取水深 は計 算値を用いる。
J 1 了22
) 冪3
例えば参考文献(6 )及び(23 )
分離取水深は取 水口 位置か ら比較的 近い 距離( 分s&取水深 の1 2 倍程度 )で最終的 値に 近づくこと が知ら れてい る。参 考文献 り 及び文Wi (13 )参照
大西・ 日野は文 献(1 ㈲ で呑み□ 部の流速分布が分鮨取水深 の大きさに影 響することを数 値解 析で示し た。
1.2‑ 38
1 )模型 実験
1 −1 )実験の目的
表層(一様密度)、躍層、及び中層からなる水域から表層、乃至、表層と躍層から所定 量の取水を行い、水温分布及び取水温を計測する。分離取水深は密度分布より算出する。
1 −2) 実 験装置と 実験方 法
(1 )項 で使用し た実験装 置( 図i. 2 − エ2 )を用いる 。実験方 法も同一 であ るが、
取水温は サーミスタ温度計 で計測し、記録計に 記録させ て、 その中で最低の値 を採用し た。
1 −3 )実験条件と結果
表1.2 −4 は実験条件と結果の概要を示す。計測ヶ一スの総数は75である。実験結 果の詳細は添付資料1.2 −3 に示す。
項 目 計 画/ 計 測 値
取 水 半 径 7.5, 12, 14.06 cm 取 水 開 口 高 さ 2,3.87,6.12 cm 取 水 量 683〜2167 cc/sec 躍 層 の 密 度 勾 配 1.2〜3.4 ×10‑'' /cm 表 層 厚 さz, 1.5〜22.5 era 躍 層 厚 さ △Z 7.5〜15 cm 上 層 温 度T, 20.9〜31.2 °C 下 層 温 度To 9〜16 ° C 取 水 温 度Tw 17〜31.1 °C 取 水 効 率 λ 実 0.6〜1.0
表1.2 −4 実 験 条 件 と 結 果 の 概 要
2 )流速分布 の仮定
日野・ 大西及び川合・松本 が軸対象 のポテンシャル流を数値的に解析するにあ たっては 無限遠方にお ける速度 は深さ方 向に一 様としていて、 模型実験 でもこの傾向が確認されて1.2‑
39
いる。し かし、取 水効率などの実 用計 算ではHarleman の正 規分布による近似化や 安芸・
白砂の2 次 曲線近 による似 化なども用い られている。現地 計測の結果もあるが日、これら は叉別の分布形を示し てい るものも少 なくない 。従っ て、こ の速度分布につい ては未だに 定 説が無いと 理解せざ るを得ない。この 様な認識 に立ち。速度分布の仮定形状は流 れの実 態と共に 計算上 の便利さにも重点 を置い て、分離取 水深 内で一様分布とする案及び図1.2
−27 に示 す表層 内一様・ 躍層内三 角分 布の二つ のヶ− スで検討し たが、一様分布案は 極め て分散度 が高く平均値の ズレ も大きい ので途中 で放棄し た。
水温T0 、 ………≫ ……水温Tl 。………>
図1 . 2 −2 7 仮 定 し た 流 速 分 布
表
3 )取水効率
仮定した速度分布と計測した水温分布より計算した分離取水深を用いて取水効率を計算 し、計算値に対する実験値の比率を算出した。図1 . 2−28 はその結果を示す。同図に は最小白乗法により設定された実験係数直線が示されている。実験値と計算値の比率は極 めて良く集束し、グラフの横軸にとつた呑み口高さに対する表層厚さの比率に対し平行で ある。呑みロ厚さが表層厚さに近い範囲(横軸の小さい範囲)でデータのばらつきが大き いが、不安定な局部的攬乱要因によるものかも知れない。図1 . 2−29 及び30 は図1.2
−28 のデータをR/dS 及びH/dS の大きさでグループ化して示したものである。グル ープ別に遍在している様に見えるが、同じデータを分離取水深の計算値に対する表層厚さ の比率の上に展開した図1 . 2 −3 工及び3 2 では遍在は消えてしまう。実験ヶ−スの片 寄りが影響しているのではないかと思われるが、解明にはもっと多くの計測データを必要
I 1 9 」えば 参 考文 献(12 ). (25) 等
1.2‑ 40
宝屁筏フ計算値!11125f≪\jT!r.*Bts宝駆佃と討輿値 1.3
21
l e.9 0.8 0.7
654321sI
I 幽 I I Iesgeee 32一 ︱iII
1.1 1a.9 0.8 0.7 0,6 0.5 0.4 0.3 0.2 0.1 9
111 3
2 1
0.9 0.8
765
re GJ TO
e.4
Ol 00
s art3 CD
8.1 2
Jでy木 ぶ 婁 計 算 方 法 の 冥験 に よ る 検 証(fiSil!
こ対 す る 冥 験 値 の 比 ぶ)
ミ 苓厚さ /呑み □高 さ 一 冥 験式 十 実m 値 図l . 2 −28
取 水 効 率 計 算 方 法 の 実 験 に よ る 検 証(i+
算 佃 に 対 す る実 験 値 の 比 率)
蕊s 厚 さ / 呑み □ 高 さ
一 冥 易賢ち1 キR /dsく3.75 0 3.75= くR/dsく1.25 心1.25‑ くR/ds 図1 . 2 −29
‥ ‥‥ ‥4 ●.; ‥
‥ ‥●‥ ‥ ‥ !‥
‥ ‥‥ ‥‥ 吻 ..: .士
・・ i = . 9 6 a ■ ■
■ ●● ● ・●・● ■● ●哺
企
取水効ぷ計 算方 法の実 掬 こよ る枝 証(
計 算filに対する実験 値の比率)
+
・井
゛ 4 °
○
●●●
● l ●● ●●●
I甲1
−
iII!I
i . ゛
碁11一一一−I一 I
■ l︱!III
2 j Ξm 厚 さ / 呑 み □ 届C
一 冥 駐 式 + レclsくa.3 o a. チ くト/!5<e.5
図1 . 2−301.2‑
41
pi│SJt‑511\︒i!rJatf3 軍U召つぐ釘再値 つ﹄ 11
0.9 0.8
7654321a︱ ■ I I − 一 IQugas92e 211
0.9 B.8 0.7 0.6 0.5 0.4 B.3 0.2 0.1 s
e
な 水 効 率 計 算 方 法 の 冥; 剱こよ る 検 証(ri 算iiiに 対 す る冥^ 包 の 比ぷ)
… …トCEy ・Q … …i… … ト ‥ド … …l ・●・●●E●●●●ミ●●●●
・□ ・ + . . マ ・ ● ●
… …l 5i ・
゜汐 .笞 遥 戸 聾
゜j
二 二 ) 上 士 二 二 寸 二 二 二 二
・ ● ● ● ●
● 4 ●・●●●●■●●●●● S ●●●●●・● 4 ● i ●●●●●●
・ 4 f ● ●
0.2 0.4 2.6 e.8
ミjs 厚 さ / 流i 力・ 厚 さ
D R /c!sく0.75 +3.7S= くR/dsく1.2S ◇1.25= くR/ds 図1 . 2 −3 工
取水効ぶ 計算方法 の実験に よ る検証(fi 算fEに対 する実験 危の 比乖)
… …
0.2 0.4 0.S
夏s 厚 さ / 流動i 厚 さ
□ H /dsく2.3 +e.3= くH/dsく0.5 図1 . 2 −3 2
B.8
とする。この点は今後の課題としたい。分離取水深の計算に用いた算式は分析ヶ一ス2 −3
)の結果である。他の分析方法も試してみたが、最終結果の集束程度に僅かな差がある ものの、全体的な相違は認められなかっ た。取水効率の実験値と計算値及び水温差密度分 布は次の式で算出した。記号は図i . 2‑27 で定義したものを用いた。λ実、 β、及び、ds
計(分離取水深)の計算結果は添付資料1 .2 −3 に示した。
△T, ・ z,十 (2△T, 十△T2 )/6 ・△Zd
平 均 取 水 温 △Tm 一一
z, 十△Z d/2 取水効率計算値 λ計=△Tm ÷△T,
取水効率 実験値 λ実=(取 水温−To) ÷△T,
水温密度P ,=(103 −(6T,2 −36T, +47)xl0‑3} ÷g
1.2‑ 42
1.2.5 まとめ
①直線密度勾配を有するの貯水池における選択取水設備の呑み口径と高さが取水限界に与 える影響を日野・大西の軸対象密度流の理論に基づき数値的に解析し、呑み口の設計に 利用できるチャートを作成して、その正しさを模型実験で裏付けた。叉、Point Sink の 理論解及び日野・大西と白砂の行った実験結果との関係を明かにした。
②躍層を含む表面取水の実験結果を解析し、この条件における流動層層厚さを前項の結果 を修正して求める方法を確立した。
③前項で述べた修正方法で用いられる関数の常数が流動層厚さ=表層厚さとなる限界条件 を与える値であることを見出し、この値から算出された躍層上の表層内取水の限界条件 と、2 成層密度分布を前提とした、川原及び川合・松本の計算式との比較を行った。
④躍層を含んだ表面取水における取水効率を予測する方法を確立した。分離取水深内の速 度分布が定常に達した状態での流速分布を仮定して、取水効率を計算する式を作成し、
計算値と模型実験値の比較から実験係数を定めた。係数は速度分布の仮定に含まれる不 確かさと呑み口付近の不安定な攬乱要因の影響を調整することを目的としている。
⑤研究の過程で二つの疑間点を今後の課題として残した力 い≒ 今回言及できなかった課題 として次の2 点がある。
(1) 分離取水深内の流速について呑み口から離れた位置における定常的分布形が取水効率 に影響することを述べたが、呑み口位置での分布形は分離取水深に影響することが理 論的及び実験的に確かめられている'2.この分布形状は呑み口の取水性能そのもので あるので、口径と高さのみならず、呑み口形状の影響を含めた分離取水深の検討が設 備の小型化に寄与する可能性が大きい。
(2) 模m 実験のレイ ノ) \ ズ数が流況に与える影響を指摘した論文もある力 い3、本研究では従来 の研究と同程度か若干規模の大きい模型を使用することとして、この点に触れなかっ た。この問題についての基礎的な検証が必要であったかも知れない。
冪1
^ £ り
表層内 取水への移行点( 図1. 2‑27 )及び取水温 度( 図 に2‑29 及び30 )に 関する疑同点 文献(10) 及び(19)
文献 り& )
1.2‑ 43
記 号 説 明 ゆI
添付資料1.2‑1 模型実験の計測結果・・分離取水深 ( 表層と躍層からの表面取水)
ds は分離取水深の計測値、d s直は直線密度勾配に対する計算値、
それ以外の記号は図1 . 2−13 の定義による。
NO 半径 高さ 流量
Z'z °
β/CDlds
d S直ds
s直 ÷d cm
cmcc /s
cmcm xlO^ cm
cm1 7.50 2 850 3 11 2.02 11 12.85 0.8554 2 7.50 2 850 4 17 1.71 11.2 13.36 0.8381 3 7.50 2 850 7.5 21 2.07 10.2 12.78 0.7976 4 7.50 2 850 3 20 0.924 15 15.49 0.9681 5 7.50 2 850 6 11 2.2 10.5 12.61 0.8325 6 7.50 3.87 850 8 19 3.76 10 11.86 0.8426 7 7.50 6.12 850 7.5 18 3.42 11 12.52 0.8780 8 7.50 6.12 850 9 22 2 12 13.78 0.8707 9 7.50 6.12 850 9 21 2.77 10 13.00 0.7691 10 14.06 2 1600 5 17 1.27 11 15.91 0.6910 11 14.06 2 1600 3.5 10.5 2.56 11.5 13.27 0.8663 12 14.06 2 1600 8 21 2.53 11 13.31 0.8261 13 14.06 2 1600 7.5 23 2.09 11 13.98 0.7866 14 14.06 2 1600 3.5 19 2.12 11 13.93 0.7895 15 14.06 3 1600 7 22 2.29 12.2 13.67 0.8921 16 14.06 2 1600 7.5 21 2.36 12 13.55 0.8853 17 14.06 2 800 5 12.5 3.87 8 8.44 0.9468 18 14.06 3.87 1600 7.5 21 2.36 12 14.15 0.8476 19 14.06 3.87 1600 4 12 2.89 13.5 13.57 0.9942 20 14.06 3.87 1600 4 15 1.88 15 14.80 1.0129 21 14.06 3.87 1600 6 17.5 2.69 12 13.78 0.8706 22 14.06 3.87 1600 7 19.5 2.13 12 14.44 0.8304 23 14.06 3.87 1600 4 14.5 2.1 12.6 14.49 0.8701
1.2‑ 44
NO 半径 高さ 流量
Z' z °β/cm ds
d s直 ds÷d
era cm
cc /scm cm xlO" cm cm
S直24 14.06 3.87 800 9 19 3.04 9 9.62 0.9346 25 14.06 6.12 1600 8 20 2.94 13 13.66 0.9513 26 14.06 6.12 1600 8 19.5 1.71 13 15.41 0.8435 27 12.00 2 680 3 n 2.04 10 9.90 1.0093
28 12.00 2 1370 3 9.5 3.44 12 12.19 0.9837 29 12.00 2 1370 4 14 2.74 11 12.89 0.8533 30 14.06 2 800 2 21 2.1 10 9.84 1.0159 31 14.06 2 800 2 21 2.09 9.5 9.85 0.9640 32 14.06 2 800 1 23 1.06 11 11.67 0.9418 33 14.06 2 800 1 21 2.12 10.5 9.81 1.0692 34 14.06 3.87 1600 1.5 19.5 1.56 16.5 1 5.35 1.0748 35 14.06 3.87 800 2 21.5 1.56 10.5 11.39 0.9212 36 14.06 3.87 800 2 24 1.65 10.7 11.24 0.9517 37 14.06 3.87 800 7.5 24.5 1.84 11 10.94 1.0053
1.2‑ 45
添付資 料1.1 −2 2 成層密 度分布 の算式 の変動幅に関する資料
川原 の前期理論による算式を変形 したKc の式 に含まれる係数A 及び図1 . 2‑2 6 など に 含まられるz ( =( β/ β' )^0.5=(Z,/ △Z )^0.5)の変 動範囲を現地にお ける貯水密度 分布 の計 測結果及び想定した条件 に基づ き計算し た結果 であ る。
z.
Zn To △TA
z, 0 . 5( − )
cm
cm ゜C ゜ C
△Z想 定 し た 条
件 150 15 10 0.288 350 15 10 0.189 150 15 15 0.336 350 15 15 0.220 150 20 10 0.220 350 20 10 0.144
現 地 の 測 定 結
果 180 290 14 8.2 0.182 1.279 280 426 5.6 15.6 0.158 1.385 150 450 5 15 0.228 0.707 320 890 9 15.2 0.132 0.749 230 488 6.31 14.9 0.176 0.944 239 425 5.19 15.3 0.179 1.136 149 385 6.88 13.0 0.227 0.798 144 376 5.40 13.9 0.241 0.787 Ill 435 7.74 11.0 0.273 0.583
1.2‑ 46
添付資料 工。1‑3 模型実 験の計測 結果・・ 取水効率 ( 表 層と躍層 からの表面取水)
記号説 明:T ≪ま取水さ れた水 の温度、λ実はT 。から算 出さ れた取水効 率、ds 計は分離 取 水深の計算値、 それ以外の記号は図1 . 2‑14 の定義による。
NO 半径 高さ 流量 T, To T z, Zo
λ 実 │3/craxlO''ds 計
cm cm cc /s ゜c ゜C ゜c cm era cm
1 7.5 2 850 21.2 9 17 1.5 10.5 0.65 1.968 12.93 2 7.5 2 850 20.9 10.1 17.7 3 10.5 0.71 2.160 12.66 3 7.5 2 850 26.9 12 24.5 3 18 0.84 1.961 12.94 4 7.5 2 850 27 12.5 24.2 3 12 0.81 3.240 11.58 5 7.5 2 850 22 13 20 3 16.5 0.79 1.160 14.65 6 7.5 2 1717 22.7 11 17.4 1.5 9 0.53 2.593 17.03 7 7.5 2 1717 26.2 12 23 3 13.5 0.77 2.614 16.99 8 7.5 2 1333 22.2 13 18.5 3 10.5 0.6 2.150 15.71 9 7.5 2 850 24.9 12 22.6 4.5 12 0.82 3.190 11.62 10 7.5 2 850 23.3 9 20.9 4.5 12 0.83 3.009 11.76 11 7.5 2 850 22 12 20.4 4.5 13.5 0.84 1.867 13.09 12 7.5 2 850 23.6 10.5 21.8 4.5 15 0.86 2.104 12.74 13 7.5 2 850 23 14 22.2 6 16.5 0.91 1.595 13.58 14 7.5 2 850 32.1 15 30.8 6 18 0.92 3.517 11.37 15 7.5 2 1717 26.1 13.1 24.1 6 16.5 0.86 2.467 17.24 16 7.5 2 1717 23.9 12 22.2 6 16.5 0.86 2.034 18.13 17 7.5 2 1717 22.9 12 20.2 4.5 12 0.75 2.521 17.15 18 7.5 2 1333 21.8 12.8 20.2 6 15 0.82 1.716 16.63 19 7.5 2 1333 27 13 25.6 6 16.2 0.9 2.801 14.72 20 7.5 2 1333 28.4 13.1 26.5 6 18 0.88 2.717 14.83 21 7.5 2 850 21.5 14 21.2 9 16.5 0.96 1.771 13.25 22 7.5 2 850 27.7 12 27.2 7.5 19.5 0.97 2.646 12.10 23 7.5 2 850 25.3 13 24.7 7.5 16.5 0.95 2.650 12.10
1.2‑ 47
NO 半径 高さ 流量 T,
ToT。 z, Z ,
λ 実 /3/cnixlO‑*
ds 計
cm
cmcc/s ゜c ゜c ゜C cm cm cm
24 7.5 2 850 29.7 15 29.3 7.5 19.5 0.97 2.846 11.91 25 7.5 2 850 26.5 12 25.5 7.5 19.5 0.93 2.357 12.42 26 7.5 2 1717 22.4 14 21.3 9 18 0.91 1.703 19,00 27 7.5 2 1717 30 16 28.6 7.5 19.5 0.9 2.802 16.69 28 7.5 3.87 850 25.9 14 24 4.5 12 0.84 3.229 12.21 29 7.5 3.87 850 26.8 13 25.6 6 16.5 0.91 2.666 12.65 30 7.5 3.87 1717 24.1 11.8 20.7 4.5 12 0.72 2.943 15.73 31 7.5 3.87 1717 27.9 13 24.9 4.5 16.5 0.79 2.601 16.08 32 7.5 3.87 1717 25.3 12 23 6 16.5 0.83 2.379 16.34 33 7.5 3.87 1717 28.3 14 26.2 6 16.5 0.85 2.968 15.71 34 7.5 3.87 2167 26 13 22.1 4.5 12 0.7 3.434 16.64 35 7.5 3.87 2167 23.5 11.5 21 6 16.5 0.79 1.989 18.57 36 7.5 3.87 2167 23.9 12 22 6 16.5 0.83 2.034 18.48 37 7.5 3.87 850 23.1 14.2 22.1 4.5 14 0.89 1.760 13.58 38 7.5 3.87 850 29.7 12 28.9 9 19.5 0.95 3.612 11.96 39 7.5 3.87 850 31.2 12.3 31.1 9 19.5 0.99 4.052 11.70 40 7.5 3.87 1717 28.9 12.5 28 10.5 21 0.98 3.319 15.41 41 7.5 3.87 2167 28.6 11 26.4 9 21 0.88 2.957 17.12 42 7.5 3.87 1717 27.6 13 26.1 7.5 21 0.9 2.246 16.51 43 7.5 3.87 2167 28.3 14 26.9 9 21 0.9 2,597 17.56 44 7.5 6.12 850 29.2 12 28.6 9 19.5 0.97 3.461 12.50 45 7.5 6.12 850 28.8 13.5 28.8 9 21 1 2.778 12.99 46 7.5 6.12 850 26.1 13 25.7 9 21 0.97 2.668 13.09 47 7.5 6.12 1717 28.2 13.5 26.7 9 22.5 0.9 2.333 17.07 48 7.5 6.12 1717 25.9 13 25.5 9 21 0.97 2.123 17.31 49 7.5 6.12 2167 29 13 27.6 9 19.5 0.91 3.293 17.38 50 7.5 6.12 2167 25.9 14 24.7 10.5 21 0.9 2.306 18.26
1.2‑ 48
NO 半径 高さ 流量 T,
TGT z.
Znλ 実
β/cmxlO^ds 計 cm cm
cc/s゜C ゜ C ゜c cm cm era
51 14.06 2 1600 22.3 12 19.9 3 10.5 0.75 2.333 13.59 52 14.06 2 1600 21 n 18 4.5 12 0.7 2.080 14.00
53 14.06 2 1600 24.9 12.5 22 3 10.5 0.77 3.116 12.62 54 14.06 2 800 27.9 14 26.2 4.5 13.5 0.88 3.329 8.77 55 14.06 2 1600 23.7 12.5 22.4 6 15 0.88 2.256 13.71 56 14.06 2 1600 28.2 13 26.1 4.5 18 0.86 2.379 13.53 57 14.06 2 1600 28.4 13 27.7 9 21 0.95 2.727 13.06 58 14.06 2 1600 28.4 13 27.5 7.5 19.5 0.94 2.727 13.06 59 14.06 2 1600 29.2 14 28.6 9 22.5 0.96 2.514 13.33 60 14.06 3.87 800 23.9 12 22.4 4.5 12 0.88 2.847 9.79 61 14.06 3.87 1600 24.2 11 20.7 4.5 12 0.74 3.084 13.39 62 14.06 3.87 1600 25.2 12 22.4 4.5 12 0.79 3.296 13.20 63 14.06 3.87 1600 27.4 12 25.2 6 16.5 0.86 2.940 13.53 64 14.08 3.87 1600 28.4 14 26.3 7.5 22.5 0.85 2.098 14.49 65 14.06 3.87 800 24.2 11 20.7 9 19.5 0.74 2.203 10.46 66 14.06 3.87 1600 25.2 11 23.9 9 19.5 0.91 2.451 14.05 67 14.06 6.12 1600 23.8 12.8 22.9 9 18 0.92 2.245 14.50 68 14.06 6.12 1600 29.3 13 29.1 9 19.5 0.99 3.383 13.26 69 12 2 683 22.2 13 20.2 3 10.5 0.79 2.150 9.81 70 12 2 1367 24.6 12.7 20.2 3 10.5 0.63 2.981 12.61 71 12 2 683 24 13 23.8 4.5 15 0.98 1.949 10.04 72 12 2 1367 26.6 12.6 23.7 4 14.5 0.79 2.657 12.97 73 12 3.75 683 23.5 11.5 20.2 4.5 13.5 0.77 2.320 10.31 74 12 3.75 1367 27.1 11.6 24.1 4.5 15 0.81 2.897 13.38 75 12 3.75 1367 26.4 11.9 24.7 6 19.5 0.91 2.082 14.26
1.2‑ 49
添付資 料1. 工‑ 4 選択 取水設備の呑 み口寸 法の選定 に関する参考文献
(1 ) 大西外明、寺田溥.今村健二.渋谷八郎、選択取水における取水口寸法の影響、
第2 8 回海岸工学講演会講演集、1981
(2) 金沢宏、並河幸治、選択取水設備の流動層厚さに関する水理実験、三菱重工業株式 会社研究所研究報告、1979
(3) 今村健二、並河幸治、シリンダーゲートの表層取水特性試験、三菱重工業株式会社 研究所研究報告、1980
(4) 今村健二.並河幸治.選択取水における取水口寸法の影響、三菱重工業株式会社研 究所研究報告、1981
(5) 川原琢磨、伊東式表層水吸込取水装置による表層取水について、水温の研究1 巻 4 号、1957
(6) 川原琢磨、温水取水理論、水温の研究8 巻3 号、1964
(7) 川原琢磨、温水取水の取水装置について、愛媛大農紀、1968
(8) 日野幹雄、大西外明、point sink への密度成層流の解析、東京工大.土木工学科 研究報告No.5、1968
(9) 日野幹雄、大西外明、密度成層流に及ぼすpoint sink の高さの効果(EFFECT OF APOINT SINK LOCATION ON FLOW REGIME OF STRATIFIED FLUID )、土木学会論文報告
集No.163、1969
(10) 大西外明、日野幹雄、深層取水の流れへの考察、第15 回海岸工学講演会講演集、1968
(11) 日野幹雄、古沢恵、成層密度流体からの選択取水に関する実験−一層分離現象と 中層取水、第1 6 回海岸工学講演会講演集、1969
(12) 白砂孝夫・安芸周一、貯水池濁水現象とその水理学的軽減対策、発電水力No.126、1973
(13) 安芸周一、貯水池濁水現象、土木学会論文集.1975
(14) 石橋・白砂他、成層型貯水池内の流れと熱収支の現地観測、土木学会2 1 回水工、1977
1.2‑ 50
(15 ) 宮 永・ 白砂 他、 貯水池流 動形態のシ ユミレーショ ン解析手法、 電研報告378022.
1979
(16) 川合 亨.松本良男、 貯水池 におけ る表層取水 に関する 研究(I )(study on With‑drawal of Surface Water in Stratified Reservoirs
(I ))、農業 試技報B43.1978
(17) 川合 亨、松本良男、 貯水池 におけ る表層取水に関する研究(n )取水盤の 効果及び
限 界取水量の表示法(Study on Withdrawal of Surface Water in stratified Re‑servoirs (11 )Effect of Radial Plate on Intake and Its Critical DischargeEquation
、農業試技報B43 、1978
(18) (19)
牧田武士、須賀哲夫、表面取水における呑み口形状の効果、水門鉄Nol07、1978 川原M 磨、成実哲雄.林虎之祐.分離取水装置について(新型機械式シリン ダゲー トの開発)、水門鉄管No.113、1979
(20) 上 田幸彦、荻原国宏、温水取水装置の表層取水特性 に関する研究、 水と土第38 号、1979
(21) 荻 原国宏、野崎智、表面取水シリン ダーゲートの性能 につい ての研究、水門 鉄管No.114
、1980
(22 ) 白 砂 孝 夫 . 選 択 取 水 設 備 の 水 理 設 計 に つ い て 、 水 門 鉄 管 技 術 講 習 会 資 料 、1980
(23 ) 高 須 修 二 、 貯 水 池 の 濁 水 現 象 の 対 応 策 、1980
(24 ) 水 資 源 開 発 公 団 水 試 験 所 水 文 水 質 部 門 、 ダ ム 湖 の 富 栄 養 化 に 関 す る 研 究 一 表 面 取 水 に よ る 神 流 湖 の 淡 水 赤 潮 の 抑 制 − 、 水 資 源 開 発 公 団 技 術 研 究 発 表 会 資 料 ( 水 門 水 質 部 門 ) 、1980
(25) 荻 原 国 宏 、 鎌 田 文 明 、 梶 原 照 夫 、 中 村 義 郎 、 シ リ ン ダ ー 型 ゲ ー ト に よ る 表 面 取 水 の 現 地 観 測 (Field Observation on Intaking the Surface Water by Cylinder Gate)
第5 回 水 理 講 演 海 論 文 集.1981
(26 ) 水 資 源 開 発 公 団 、 一 倉 ダ ム 水 理 実 験 模 型 (m ) ( 利 水 放 水 設 備 ) 、 水 公 団 試 験 所 レ ポ ー ト
(27) Keulegan, G.H., Interfacial Instability and Mixing in stratified Flow, J. Res. Nat. Bur.Stand.,Vol 43, 1949
(28 )Pai, S.I., Viscous Flow Theory‑I, D. van Nostrand., 1956
(29 ) Debler ,W.R., Stratified Flow into a Line Sink, Proc. of A.S.C.E., 1959 1.2‑ 51
(30 ) Kao, T.W., A Free‑strearaline Solution for stratified Flow into a Line Sink,J.
Fluid Mech. Vol.21, Part 343, 1965
(31 )Yih, C.S., Dynamics of Non‑Homogeneous Fluid, Macmilan Comp., 1965
(32 )Harleman, D.R.F. and R.L.Morgan, R.A.Purple, Selecive Withdrawal from a Vertically Stratified Fluid, Proc 8th Congress l .A.H.R, 1965
(33 )Harleman, D.R.F. and R.A.Elder, Withdrawal from Two‑Layer Stratified Fluid,Proc ASCE, 91 HY4, 1965
1.2‑ 52
第 一 部 水 理 的 問 題
第2 章 水 密 機 構 の 改 善
2
1
高 圧 ゲ ー ト の 水 密 機 構
2. 1‑ 1
2 。1 高 圧 ゲ ー ト の 水 密 機 構
目 7 欠
2 。1. 1 研 究テーマの位置イ寸けと成果
2
2
2 工
(
. 2 水 門 扉 の 止 水1
) 止 水 の 力 学 1 ) 止 水 面 圧 2 ) 止 水 力 3 ) 止 水 線
(2 ) 止水ゴムの選定1
)組成と性質 2 )製法
3 )形状
(3 ) 水止め詳細
1 。3 高圧ゲートの水密機構
(1 ) 止水方式の分類 1 )ゴム摺動式 2 )扉体圧着式 3 )ゴム圧着式
(2 ) ゴム圧着式水密機構 1 )開発経過と技術的問題点2
)ゴムの発熱現象と疲労
1
(
. 4 高圧止水ゴムの発熱機構 い ゴム周辺の水の流れ
1) コンジットのリップ形状と公称開度2
)ゴム周辺の流れ
2.卜2
頁 4CO COCD r‑^
10 11 12 16
7 91 1
23 23 24 24 24 25
CO C3CSJ
n‑5
47 47
7 0:i44
3 )飛翔流の飛翔角度と安定条件 4 )下降流の流出方向
(2 ) リップ形状の影響 1 )切上げリップ 2 )角型リップ 3 )充填リップ
(3 ) ゴムの振動
1 )飛翔流の不安定現象によるゴムの振動 エー1 )実機試験‑1の再解析
1 −1 −1 )計測値聞の関係
1‑1 −2 )計測値が含む周波数間の関係1
−1 −3 )扉体及びゴムの固有周波数 1‑2 )不安定現象によるゴムの振動 2 )キャビテーション流によるゴムの振動
2. 工. 5 超 高 圧 ゲ ー ト の 水 密 機 構
2 。1. 6 ま と め
添付資料2.1‑1 添付資料2.1‑2 添付資料2.1 −3
損 傷原因の調 査研究
実機試験‑1 のスペクト ラム解析読 み取 叫 直 参考文献
2.1‑ 3
頁 53 64 66 67 81 95 100 100 100 101 104 115 120 123
124
126
127 222 226
2 。1 高 圧 ゲ ー ト の 水 密 機 構
2 。1. 1 研 究 テ ー マ の 位 置 付 け と 成 果
水密機構は、水門扉で、最も重要な機能を受け持つ部分の一つであるが、稼働段階に入 っ て機能上の問題が発生することが多い。その原因は未解決な技術的問題であることは少 なく、設計技術者のあまりの未熟さによるものが圧倒的に多い様に思える。彼らの多くが 水理、構造、機械、電気などの専門家であり、止水技術に対する関心が二の次となること がその背景となっているのではないだろうか。例えばこの分野の研究論文の数の少なさが それを証明している様に思える。
筆者は永年の水門扉技術者としての業務の中で多くの水密機構のトラブル処理や新方式 の開発に携わった。特に高圧ゲートの水密機構では多くの未解決な技術的問題に遭遇し、
文字通り血みどろの取り組みを繰り返して来たと言っても過言ではない。最も大きな技術 的問題は止水ゴムの憤破損傷'1と疲労亀裂であっ た。これ等を解決する為には広い分野の 技術者と水門扉の最終ユーザーの協力が必要であった。
筆者は、先ず、これ迄の業務体験と資料を再分析し。設計初心者の参考となる様な水門 扉の止水技術の基本的考え方をまとめ。これを背景に高圧ゲートの水密機構の開発で遭遇 した未解決の問題に関する技術情報を整理すると共にゴムの発熱機構を解明する為に水理 学的/力学的面からの検討を行い、更に、以上の成果を基に将来の超高圧ゲートの止水機 構に関する展望をまとめた。本節では以上の成果を以下の4 項目に分けて論じる。技術的
(1 )
(2 )(3
)(4)
J 1
水門扉の止水
高圧ゲートの水密機構 高圧止水ゴムの発熱機構 超高圧ゲートの水密機構
内 部に 高 熟 を 発 し 、 高 圧 力Iス を 発 生し て 爆 発 す る現 象
2. 卜 4
問題点につい ては最 大の問題 であ るゴムの憤破と疲労に焦点 を合わせ、頁 の過半数を割り 当てた。特に発熱機構 につい ては、 別項を設け て、 水理 学的 /力学的面 から詳し く論じ た。
発熱現象を解明する為 に行っ たコンピ ュー タによる水理 解析ではCAD を大幅に利用し たが、
この点は本研究の特徴 の一つ であ る。それ以外 の技術的問題点 については、既に公表し た 技術論文*1で詳し く 触れてい るので本論文ではこ れを参照することとし て、詳細説明を 省 いた。
冰
参考 文 献(2 )
2.1‑ 5
2 。1 . 2 水 門 扉 の 止 水
水 門 扉 の 止 水 技 術 の 基 本 的 事 項 を 止 水 ゴ ム の 供 給 者 の 立 場 か ら 論 じ た 文 献* 1は あ る が 、 こ れ を 水 門 扉 の 設 計 技 術 者 の 立 場 か ら 論 じ た 文 献 は 見 あ た ら な い 。 筆 者 は 、 こ れ ら 文 献 を 参 考 に し つ つ 、 水 門 扉 の 設 計 業 務 を 通 し て 得 ら れ た 知 識 を ベ ー ス に 、 水 門 扉 の 止 水 に つ い て の 基 本 的 な 考 え 方 を 止 水 の 力 学 機 構 、 止 水 を 実 現 す る 物 的 手 段 と し て の 止 水 ゴ ム 、 及 び 。
一一 一
止 水 ゴ ム の 適 用 方 法 に 関 す る 水 止 め 詳 細 の3 項 目 の 形 に ま と め た 。
け ) 止 水 の 力 学
2 物体間の止水はそれらより柔らかさの大きな止水媒体を介して行われるのが一般的で ある。物体と媒体の止水は接触面で行われる。この止水面は水門扉上で連続した面を形成 し ている。本項では先ず接触面の止水実現の鍵である止水面圧につき論し、次に面圧を与
え る 止 水 力 の 分 類 を 行 い 、 最 後 に 、 連 続 し た 止 水 面 の 中 心 線 と し て 定 義 さ れ る 止 水 線 が 満 一一一 ‑
た す べ き 条 件 に つ き 論 じ て 止 水 の 力 学 的 全 体 像 を 明 か に す る 。
工)止水面圧
水門扉と戸当たり間 の止水 はその構成部 材より 柔軟性に富ん だ止 水媒 体を介し て行われ る。止水媒 体とし て歴 史的 に使用されたも のは材 木、 織物、 コル ク、皮、金 属片( 弾性に 富 ん だ)、 金属パイプ( 浮力 をつけた)、 バビ ット メタル、ゴ ムなど である 氷2.媒 体が当 たる面は止丞盤 或いは 止水 座( シールシ ート)等と 呼ば れている 。止水板と 止水媒 体の止 水面は弾 性的にも変形し てい るので両面間 の圧力即 ち止 水面圧 の分布 は一様 ではない。二 つの面が全く平滑 であ るな らば、止水面圧の最大値 が止 水すべき圧力より大きけ れば止水 は達成さ れる筈であ る。 実際は止水板及び 止水媒体 の両 面とも完全 に平滑ではあり 得ない ので、止水の条件は 次の式 で表すことができる。
止 水 面 圧 の 最 大 値 ≧S X 止 水 す る 圧 力
聯;で 吼) 白 尚
2.1‑ 6
上式中の定数S は止水板及び止水媒体の表面粗 度及び 止水媒 体の弾性 率か ら大き く影 響 を受けるものと考えられる。設計作業 では止水面圧 は最大値 のかわりに平均値を用いる方 が便利であ るので、 上式の条件を次の式 で表すとすると、式 中の定数S は止水板及び止水
止 水 面 圧 の 平 均 値 ≧S X 止 水 す る 圧 力
媒体の表面粗 度及び止水媒 体の弾 性率 だけ でなく、止水媒 体の形状 からも大き く影響を受 けるものと 考えられる。止 水板に18 −8 系 ステンレス鋼板( 圧延表面)、止水媒 体に 通 常の止水ゴ ム(硬度Hb =55 〜65 、でバルブ径50Diin程度)を 用いた場合 にS は設計 段階 で は2 以上を 確保することを目 標とする が、最低1.1〜1.2 程度 でも止水 が可能であ る。こ れ に対してs は若干大き めの値と なる筈 であり、その比率は止 水面圧の最大値と平均 値の 比 率で決まるの で、ゴム の形状 が大きく影響するも のと考えら れる。止水面圧の最大値及び 平均値の関係を図2.1 −1 の中に示す。
2 ) 止 水 力
止 水 媒 体 を 止 水 板 に 押 し つ け て 止 水 面 圧 を 発 生 さ せ る 力 は 、 水 圧 力 や 重 力 な ど 一 定 の 量 の 外 力 で 与 え る 場 合 ( 一 定 外 力 型 ) 、 ゴ ム の 反 発 力 な ど 一 定 の 変 形 量 で 与 え る 場 合 ( 定 量 変 位 型 ) 、 及 び 。 そ れ ら 混 合 型 の3 種 に 分 類 す る こ と が で き る 。 止 水 媒 体 と し て ゴ ム を 用‑
‑
い る 場 合 に こ の 分 類 が 重 要 と な る 。 こ れ も ゴ ム の 残 留 歪 量 が 。 鋼 な ど に 比 較 し て 、 極 め て 大 き い か ら で あ る 。 表2.1 −1 は 図2.1‑1 に 示 す 止 水 方 法 を 止 水 力 に よ っ て 分 類
止 水 力 の 分 類 名 称
該 当 ヶ − ス 番 号 ( 図2 .1 − 1 ) 戸当たりと水密媒体 扉 体 と 水 密 媒 体
① 一 定 外 力 型 a 、b 、c a 、 b
② 定 量 変 位 型 e C 、e
③ 混 合 型
d d
表2.1 −1
2.1‑ 7
a O リ ン グ
λ ' 刄
: a ; : y C i
y …..
.
プ 驀
犬 ↓
……
ザH* ゛i││
e 平 型 ゴム
b ・ v T . り
浮 き パ イ プ
↓ ト ( M M
・●●● ●■・ ●●●●●●●● 4●● (
金 属 )
d P 型 ゴ ム(
ホロ ー)
2.1‑ 8
図2. 1 −1
した結果であ る。 1)項で述べ た止水面 圧の平均値 は表2 . 1‑1 の各 グル ープに対し て 次の式で与えられる
①一定外 力型 止水面 圧の平 均値 ={(P 上流−P 下流)X c 十F d) ÷a
式中のP 上流及びP 下流は、それぞれ、止水媒体上流及び下流の圧力、a 及びc は 同図の該 当 ケー スで与 えられ てい る寸 法であ り、Fd は図申 で定義し ている止水媒体の初期セット 量d
に対応 する初期 セットカ で、 実験値とし て与 えられる 。F d は、当然のこ となが ら、 ケ ースa 及びb ではO である が。 ケ ースc では、止水媒体 であ るゴムの残留歪が大きな値と なるので、止水能力 の検証はFd が残留 歪の影響 で目一杯 減少し た状 態を含めて行う必要 があ る。式 は目的に合った単純さ が必要であるので。力の釣 合関係 から止水面 の摩擦力、
及びケースc ではbx (P 上流−P 下流) 及びステム支持端( バルブ 側) に於け る断面力( 軸 力、せん断力、曲げモ ーメント) を省い ている。
②定 量 変 位 型 止 水 面 圧 の 平 均 値 =Fd ÷ 媒 体 厚 さ
F d は図中で定義している止水媒体の初期セット量d に対応する初期セットカで。実験値 として与えられる。ゴムの残留歪が大きな値となるので、止水能力の検証はF d が目一杯 減少した状態を含めて行う必要がある。更に。戸当たり側の該当ケースではゴムの押さえ 面にすべりが発生する可能性があり。摩擦力がこれを押さえる方向に作用すると考えられ るが、一旦すべりが生じると摩擦力はこれが復元するのを妨げる方向に作用する。ロック されたすべりは残留歪と同じ様にFd を減少させることに注意する必要がある。
③混合型 止水面 圧の平均 値=
(b X (P 上流−P 下流)x (b‑ ステム厚さ)÷2 ÷e 十F d } ÷a
この型はホローバルブ を左 右から潰し、b の長さに水圧差 による力 が作用し 、ステム部か らその反力 が作用し ている 状態であ り、一定外力型と同様 にパーマネントセット が機能面
2. 卜 9
にほとんで影響を与 えないり 。相違し ている点 は一定外力型では止水力 が水圧 差から生じ る力とし て与 え られるの に対 し て、 混合型 では バルブ の 回転モ ーメ ント により生じ る力
(上式O 内の第1 項)とし て与 えられる点であ る。式 中のP 上流及びP 下流は、 それぞれ、
止水媒体上流及び下流の圧力、a 及びb は図のヶ− スd で与え られている寸法、e は戸当 たり側及び扉体側の止水面圧の重心(図 中の矢 印)のず れ量であり、Fd は図中 で定義し ている止水媒体の初期セット量d に対応 する初 期セット カで、実験値として与 えられる。
止 水能力 の検証は一定外力型と同様にFd が目一 杯減少し た状態も含めて行う必要 がある、
式 は目的に合った単純さが必要である ので、 力の釣合関 係か ら止水面の摩擦力及び ステム 支持端のせん断力 と曲げモ ーメントを省き、 バルブ の回転変位が力の釣合に与える影響も 無 視している。
3 ) 止水 線
止水面 圧の最大点 を結んだ線 を止水線と定義す る。2 物 体間全体の止水を実現する為に は 止水線 は連続し、完 全なル ープ を形 成するか、叉 は流 体の境界面 迄達している必要があ る(理想流 体中に存 在する 渦の状態に似 ている)。 2物 体間の止水を止水媒体を介して行 う場 合は、 止水線 は2 本存 在す る。こ のことは止水力によ り止水方法を分類した表2. 1
−1 にも 現れてい る。この表 では戸当たりと媒体 及び扉 体と 媒体の聞のそれぞれの止水力 につい て分 類を行っ た。戸当 たり側の止水線はその位置が明 瞭であっ て連続性に問題があ る場 合は 少ないが、 扉体側のそ れは曖昧模 糊とし ていて連続性に問題があ る場合が少なく ない のであ る。図2.1 −1 に示 す各止水方法の止水線を見 てみたい。ケースa 及びb の 止水方法 では止水線 は戸当 たり 側・ 扉体側とも明瞭に定ま る。ケースc の戸当たり側の止 水線も明 瞭であ る。良 い止水 性能を得るには側部戸当たりか ら底部及び頂部への連続性が なるべく単純 な短い線 で実現す る必要があ る。ケ ースc の扉 体側の止水線はゴム受 け上に ある が、そ の位 置は定 まる のでなく選択するのである。 例えば、 ①押さ えボルト 位置より バルブ寄り の位置を 選択する ならば、押さ えボルトは扉体を貫 通し て用いること ができ、
②押さえ ボルトの並び線を止 水線に選定するならば、止水線 はボルト位 置で半円弧状をな し てボルト孔 を逃げる 様施工管理 する必要があ り、 ⑤押さ えボルト位 置より下 流に設定 す
: i : 1
文 献(44)
2.卜 10
るならば、押さえ ボルトは植え込 みとするかボルト をめ くらのネジ穴に固定 する必要があ る。最後の場合でも貫通ボルト が使用 できるが、貫通部を通し ての漏水 を防 止する為には 押さ えボルトの頭を扉体側に置き、止水ワッシャを介し てボルト頭周囲 の止水 を行う必要 があり。 ボルト数の2 倍の円形止水線が必要になる。止水線 は下流に設定するほ ど手数 の かかる可 能性があ る。以上の3 例には優劣 の差はあるが、技術的可能性につい ての差はな い。大切なことは選択さ れた止水線の連続性を 維持すること である。ケ ースd の場 合は、
戸当たり・ 扉体側とも。止 水線の位置は自ずと定 まる。大切な点はこの線が底部及び頂部 の止水線 と単純・ 最短な線でつながっ ていること である。ケ ースe の扉体側の止水線は ケ ースc の扉体側止水線の説明が大体当てはまるが、止水線を複雑にするもう一つの要素が ある。 押さ え板と反対 側(通 常扉 板がこれ に該当する) の ボルト 孔 が貫 通し ている 場合
(一般にはこのケースが多 い) ボルト 頭と止水ワ ッシャ及び止水ワッシャと扉板の 聞の止 水線( 円形 )がボルト 本数の2 倍個存在し、この部分の水密を放棄すれば。扉板と平ゴム 及びゴム押さ えと平 ゴムの止水線に加えゴム押さえと止水ワッシャ及び ボルト 頭と 止水ワ ッシャの止水線が存在するこ とになり、 ボルト本数の4 倍の止水線の施工管 理が必要にな る。止水 線は下流 側に設定す るほ どそ の数 が増える可能性があ る。以 上に止水線につい て 基本的性質 と戦訓的事 項を説明し たが、 その内容は以下 の3 点 に要約するこ とが できる。
①止水線 は連続し、ル ープを形成 するか、その端が、流 体の境界に達し ている必要 がある。
②止水媒 体を 介し て物 体の止水を 行う場合一対の止水線 が存在する。
③止水線設定上の ノーハウ: ( イ)明確に設定、(ロ)単 純で短い線で、( ハ)なるべく 上流側 に設定 。
(2 ) 止 水 ゴ ム
止水媒体とし て歴 史的には多くの材料が使用さ れてき たこ とを(1 )の1 )で述べたが。
止水ゴムは 寸法的及び水圧的に広い範囲のゲート に適用さ れていて、 止水媒 体の代名詞と も言える。 最大の理 由は卓越した伸び率と復元性 の良さにあ ると考 えられる 。本項ではゴ ムの材料的性質、製法、及び形状に関する事項につき論じ、止 水ゴム 選定上の 基本的考え 方をまとめる。
2.1‑ 11
1 ) 組成と性質
原料ゴム は天然 ゴム、 イソプレン及び クロロプ レンの3 種類 で、表2.1 −2 はこれ ら ー
のゴ ム材料 の特徴と 適用状 況を示している 。即 ち、 水門 扉用止水ゴムは天然ゴムを 用い る のが一般的 であり、 クロロプ レンは直射日 光、紫 外線、オゾンや硫黄雰囲気 、油分を多量 に含 んだ水中 なぞ に長 期間曝されて特に耐候性や耐 油性 が求め られる場合に用いる。天然 ゴムを指定し た場 合、 天然 ゴムに イソプレ ンを50 %程度 混ぜたり、クロロプ レンを指定し た場合に イソプ レン50% と クロロプレン10 %(残 りはフ ィラアー) のブレンド 品が使用さ れることは まれでない 。天 然ゴムの代替品とし てイソプ レンや クロ ロプレンをブレンドし て用いるのは一般に 止水ゴム 製造者のオプ ショ ン である が、 特に機械的性質 の優れ たゴム を必要とし ている場合 には100 %の天然ゴム使 用を義務 付けることがあ る。天然ゴム100
%の生ゴムは成形時に巣 が出来易 いの で、加工業者 は好 まない。ゴムは再製品を使用 すると比重が高くなる傾向があ るので、 比重の変動範囲を 押さ えて、 新規原料 の使用を義
天然ゴム(NR) イ ソ プ レ ン (IR ) ク ロ ロ プ レ ン (CR )
特 徴
強 く 、 弾 性 に 富 み 、 加 工 が 容 易 。 耐 候 性 と 耐 油 性
. 耐 熱 性 が 劣 る 。
合 成 し た 天 然 ゴ ム であ る
。 天 然 も の に 比 較 し 高 純 度 で . 品 質 が 一 定 で あ る が 、 反 面 弾 性 が 若 干 劣 る
合 成 品 で あ る の で 自 然 性 が な い 。 天 然 ゴ ム に 比 較 し . 耐 油 性 . 耐 熱 性 ( ≦lOO
゛C ) 、 耐 候 性 が 勝 る が 、 電 気 絶 縁 性 が 劣 る 。 純ゴム比重=0.91〜0.93 純 ゴ ム 比 重=0.92 〜0.93 純 ゴ ム 比 重=1.15 〜1.25 水
門 扉 ヘ の 適 用 状 況
機 械 的 性 質 が 優 れ て い て 気 温 に よ る 硬 度 や 、 パ ー マ ネ ン ト セ ッ ト 量 の 変 化 が 少 な い の で 、 水 門 扉 用 の 原 料 と し て 一 般 的 に 用 い ら れ る 。
天 然 物 の 国 際 商 品 相 場 が 高 騰 し た 場 合 な ど の 間 に 合 わ せ に 用 い ら れ る が 、 最 近 は 相 場 が 安 定 し て お り 、 あ ま り 使 用 さ れ て い な い 。 必 要 に 応 じ 天 然 物 に ブ レ ン ド さ れ て 用 い ら れ る 。
耐 候 性 、 耐 油 性 が 優 れ て い る 点 を 買 わ れ て 、 使 用 さ れ る 。 叉 、 天 然 ゴ ム に ブ レ ン ド さ れ て 用 い ら れ る こ と も あ る 。 低 温 に お け る パ ー マ ネ ン ト セ ッ ト の 増 加 が 著 し い の で 、 寒 冷 地 で 使 用 す る 場 合 は 配 合 面 な ど に 注 意 す る 必 要 が あ る 。
表2.1 −22.
卜12
務付けることもあ る程度可能 であ る。
ゴ ム 原 料 の 組 成 は ゴ ム 製 造 者 が 公 開 し な い の で 、 こ れ を 定 量 的 に 示 す こ と が で き な い が 一
一 般 的 に は 基 準 材 、 補 強 剤 、 加 硫 剤 、 老 化 防 止 剤 、 可 塑 剤 か ら 成 り 立 つ と さ れ て い る 。 表2.1
−3 は こ れ ら の 成 分 の 役 割 を 示 し て い る 。 基 準 材 は 単 独 成 分 で あ る こ と は 少 な く 、NR
: 工R =5 0 : 5 0 、N R :C R =5 0 :10 、I R : CR =5 0 :50 等 と か な り 大 幅 な ブ レ ン ド が 行 わ れ て い る 様 で あ る 。 ゴ ム の 組 成 に 関 す る エ ン ジ ニ ヤ リ ン グ は ゴ ム 製 造 業 者 が 固 く ガ ー ド し て お り 。 水 門 扉 技 術 者 が こ れ 以 上 立 ち 入 る こ と は 難 し い し 、 叉 、 必 要 が な い こ と か も 知 れ な い 。
ゴ ム 原 料 成 分 の 役 割
成 分 名 称 主 た る 役 割 と 成 分 内 容
基 準 材 主 成 分 であ り 、 天 然 ゴ ム 。 ク ロ ロ プ レ ン 、 又 は 、 天 然 ゴ ム に イ ソ プ レ ン 叉 は ク ロ ロ プ レ ン を ブ レ ン ド し た も の
補 強 剤 ゴ ム の 強 度 の 改 善 。 天 然 ゴ ム を 除 き ゴ ム 本 来 の 強 度 は 弱 い も の で あ り カ ー ボ ン ブ ラ ッ ク や シ リ カ 系 剤 な ど を 使 用 し て 強 度 を 上 げ る 必 要 が あ る
。 止 水 ゴ ム が 黒 い の は カ ー ボ ン ブ ラ ッ ク の 為 で あ る 。
加 硫 剤 加 硫 に よ り ゴ ム 本 来 の 網 目 模 様 組 織 を 作 る 。 硫 黄 が 使 用 さ れ る 。 老 化 防 止 剤 耐 候 性 の 改 善
可 塑 剤 ゴ ム を 軟 ら か く し て 練 り ・ 成 形 加 工 を や り 易 く す る 。 補 強 剤 の 投 入 に よ り ゴ ム が 硬 イヒす る の で 可 塑 剤 が 必 要 に な る 。 叉 、 補 強 剤 と 可 塑 剤 の さ じ 加 減 で ゴ ム の 最 終 硬 度 が ほ ぼ 定 ま る 。 オ イ ル や 合 成 液 体 を 用 い る 。
表2.1 −3
止水機構の設計に当 たっ て重要なゴムの性質 は摩擦係 数、 残留歪率( パーマネントセッ ト)であ る。老化 抵抗、引っ 張り強度、 引き裂き強 度。 硬度、 吸水率も重要 な性質 であ る が、これ らは摩擦係数と残留歪率の様に止水機能に 直接影響 すること はない・1.他に定 性 的な配慮 が必要な性質とし て体弾性係数と柔軟性がある 。
文 献(44)
2.1‑ 13