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損傷の原因:ゴムに見られる変形、発泡、憤破など一連の劣化現象は熱によるものであ り、熱の発生源はゴムの振動であり、そのエネルギーは流水から供給されている。劣化は 均一なゴムで発生するが、材質の粗密さは熱劣化を促進する。熱の発生源として扉体によ るゴムの強制切断による剪断摩擦の可能性も考えられたが白であった。叉、ゴム振動の復 元力として、ゴム背圧の媒体である、不凍液の中の空気が一役買っているのではないかと の懸念もあったが、無関係であることが判った。一方、亀裂損傷は、ゴムの加圧・減圧の 繰り返し操作による疲労が原因であり、熱劣化現象とは無関係に発生する。扉体の操作頻 度に対しゴム歪量が過大であることがその背景にある。ゴムの製造方法は、亀裂の進行に 影響するかも知れないが。二次的な要因でしか有り得ない。

原 因 調 査 : 損 傷 原 因 に つ い て の 上 述 の 結 論 は 多 く の 種 類 の 調 査 研 究 の 結 果 に 基 づ く も の で あ る 。 調 査 に 先 立 っ て 設 定 さ れ た 仮 説 は5 個 で あ る 。 即 ち 、

① ゴ ム に 見 ら れ る 変 形 、 発 泡 、 憤 破 な ど 一 連 の 劣 化 現 象 は 熱 に よ る も の で あ る ( 熱 劣 化 ) 、

② ゴ ム の フ ロ ー ホ ー ル や 残 留 溶 剤 な ど の 製 品 欠 陥 が 劣 化 を 促 進 し て い る ( 製 品 欠 陥 ) 、

③ 発 熱 源 は ゴ ム 振 動 ( ゴ ム 振 動 ) 、 及 び / 又 は 、 ゴ ム の 扉 体 に よ る 強 制 切 断 に よ る 剪 断 摩 擦 で あ る ( 剪 断 摩 擦 ) 、

④ 振 動 エ ネ ル ギ ー は 流 水 か ら 供 給 さ れ る ( 流 水 振 動 ) 、 及 び 、

⑤ 亀 裂 損 傷 は 疲 労 強 度 の 不 足 に よ る ( 疲 労 強 度 ) 。 一

次 頁 以 降 の 表 に 損 傷 原 因 の 調 査 項 目 (1 /4 〜4 /4 ) を 示 す 。 項 目 は 仮 説 ① 〜 ⑤ の 名 称

( 熱 劣 化 。 製 品 欠 陥 。 ゴ ム 振 動 、 剪m 摩 擦 、 流 水 振 動 、 疲 労 強 度 ) に 従 っ て ク ル ー ピ ン ク さ れ て い る 。 項 目 毎 に 研 究 目 的 ( ア ン ダ ー ラ イ ン 部 分 ) 、 実 施 内 容 、 及 び 、 研 究 で 判 っ た こ と を 簡 単 に 示 し た 。 調 査 結 果 の 詳 細 は 添 付 資 料2.1 −1 に 示 し た が 、 表 中 のO で 示 し た 項 目 番 号 で 関 連 を 示 し た 。

2.1‑ 34

損 傷 原 因 に 関 す る 調 査 項 目 (1 /4 )

/ 調 査 項 目 目 的 及 び 実 施 内 容 [ 詳 細 説 明 頁 ] 判 っ た こ と

熱 劣 化 (D

顕 微 鏡 調 査 熱 劣 化 の 証 拠 を 得 る 。 損 傷 部 を 、 顕 微 鏡 で 拡 大 し 、 観 察 す る 。

熱 の 影 響 が あ る ら し い 。 (2)赤外線分析 熱 劣 化 の 証 机 を 得 る 。 損 傷 部 及 び 健 全 品 の 乾 留

液 に 赤 外 線 を 透 過 し 、 吸 収 さ れ な い ス ペ ク ト ル の 差 か ら 熱 の 影 響 を 読 み 取 る 。

明 確 な 差 は 読 み 取 れ な か っ た 。

(3)示差熱試験 損 傷 部 の 熱 履 歴 を 知 る 。 損 傷 品 及 び 健 全 品 を 熱 天 秤 に 載 せ 、 加 熱 し て . 加 熱 温 度 、 重 量 変 化 、 示 差 熱 変 化 を 記 録 し 、 健 全 品 と 損 傷 品 の 差 か ら 熱 履 歴 を 読 み 取 る 。 供 試 体 は 止 水 ゴ ム の 各 層 か

ら 連 続 的 に 採 取 す る 。 250

°C以 上 の 熱 を 受 け た 。

バ ル ブ 中 心 部 が よ り 強 く 発 熱 し た 。 (4)加熱試験‑1 熱 劣 化 現 象 を 再 現 す る 。 健 全 品 を 恒 温 乾 燥 機 に

入 れ150 °Cで4 時 間 、 及 び 、250 ゛Cで30 分 保 持 し

、 熱 劣 化 の 状 態 を 損 傷 品 と 比 較 す る 。 劣 化 品 に

つ い て は 示 差 熱 試 験 も 行 う 。 15O

°C で は 発 泡 も し な い 。250

°C で は 熱 劣 化 が 起 こ る

(5)加熱試験‑2 熱 劣 化 現 象 を 再 現 す る 。 健 全 品 を 電 子 レ ン ジ で 加 熱 し 、 憤 破 直 後 の バ ル ブ の 内 部 温 度 を 計 測 す る 。(4 ) と の 相 違 は バ ル ブ 中 心 か 加 熱 の 中 心 で あ る こ と 。 供 試 体 は 、 健 全 品 の 他 に 、 継 ぎ 手 を 持 ち 、 そ の 周 辺 に 大 、 中 、 小 の ブ □ ー ホ ル な ど の 欠 陥 が 存 在 す る も の 及 び 欠 陥 が 無 い も の を 含

む 。 140

秒 、270 °C で 憤 破 。 継 ぎ 手 あ る 場 合90

〜115 秒 、220

〜250  °C。 欠 陥 継 ぎ 手 は 継 ぎ 手 で 憤 破 。

製 品 欠 陥

べ (6)

物 性 調 査 製 品 の 品 質 を 知 る 。 調 査 項 目 は 硬 度 、 比 重 . 塩 素 含 有 率 . 及 び 、 加 硫 度 で 、 損 傷 品 及 び 健 全 品 に つ い て 調 査 し 、 結 果 の 比 較 か ら 損 傷 品 の 品 質 を 推 定 す る 。

損 傷 品 は 比 重 が 小 さ い 。 材 質 はCl を 微 少 量 含 ん だCR 。 (7)X線検査 製 品 内 部 の 欠 陥 の 有 無 を 知 る 。 欠 陥 は 空 洞 、 ブ

ロ ー ホ ー ル 、 接 合 不 良 であ る 。 損 傷 品 、 予 備 品

、 及 び 、 試 作 品 に つ い てx 線 透 過 写 真 を 作 成 し

、 内 部 の 欠 陥 の 程 度 を 読 む 。

継 ぎ 手 付 近 に 多 数 の ブ ロ ー ホ ー ル 。 そ の 他 は 僅 少 。 (8)ガス分析 接 着 用 溶 剤 の 残 留 程 度 を 知 る 。 溶 剤 は ト ル エ ン

で あ る 。 ゴ ム 材 の エ チ ル エ ー テ ル 溶 解 液 及 び ブ ロ ー ホ ー ル 中 の ガ ス をGC‑MASS 法 で 分 析 す る 。 継 ぎ 手 の 有 り / 無 し を 比 較 す る 。

継 ぎ 手 部 で ト ル エ ン 系 の ガ ス を 検 出 。

(9)製造工程

者 の 工 場 を 訪 問 し 、 製 造 工 程 及 び 品 質 管 理 の 実 態 を 調 査 す る 。 ⑤ 疲 労 強 度 に 関 す る 製 造 工 程 の 調 査 も 兼 ね る 。

混 練 り と 加 硫 工 程 で 製 品 欠 陥 が 生 じ る 可 能 性 が 高 い 。

2.卜35

損 傷 原 因 に 関 す る 調 査 項 目 (2 /4 )

調 査 項 目 目 的 及 び 実 施 内 容 [ 詳 細 説 明 頁 ] 判 っ た こ と

③ 1 1

ゴ ム 振

動 (10)

加 振 試 験‑1 ゴ ム 振 動 に よ る 熱 劣 化 を 再 現 す る 。 止 水 ゴ ム の 半 片 ( 扉 板 側 ) を 平 板 上 に 置 き 、 バ ル ブ 正 面 か ら 加 振 機 で 周 期 的 圧 縮 を 与 え 、 バ ル ブ の 中 心 温 度 を 測 定 し 、 終 了 後 内 部 の 損 傷 状 況 を 調 査 す る

。 健 全 品 及 び 欠 陥 品 に つ い て 調 べ る 。

現 象 が 再 現 で き た 。 健 全 品 と 欠 陥 品 の 有 義 差 は 無 か っ た 。

(11)加振試験‑2 ゴ ム 振 動 に よ る 熱 劣 化 を 再 現 す る 。 GOODRICHFLEXOMETER を 使 用 し て(10 )と 同 様 の 試 験 を 行 うo

      (10)と 異 な り 、 余 歪 を 重 り で 与 え る 。 振 動 数 が 固 定(30Hz ) で 、 ス ト ロ ー ク は60^ 大 き く と れ る が 供 試 体 は 止 水 ゴ ム か ら 切 り 出 し た 小 さ な シ リ ン ダ ー 型 に 限 定 さ れ る 。 健 全 品 ( 継 ぎ 手 有 り ・ 無 し ) 及 び 欠 陥 品 に つ い て 調 べ る 。

現 象 再 現 。 欠 陥 継 ぎ 手 は 早 く 劣 化 。 健 全 継 ぎ 手 は 無 継 ぎ 手 健 全 品 と 同 一 。100 〜170

C で 憤 破 。

③ l 2

剪 断 摩

擦 (12)

原 因 調 査 扉 体 に よ る ゴ ム の 強 制 切 断 の 発 生 原 因 を 知 る 。 強 制 切 断 は 通 常 の 扉 体 操 作 で は 起 こ ら な い 。 ゴ ム が 鋏 み 込 み を 起 こ す 限 界 突 出 量 はlOmm で あ る 実機について扉体とゴム押さえの間隙、ゴムの

突 出 量 と 収 縮 速 度 、 ゴ ム 面 の 凹 凸 度 、 及 び 、 ゴ ム 硬 度 を 計 測 し 、 更 に 、 ゴ ム と ゴ ム 押 さ え の 間 に 異 物 が 入 り 込 む 可 能 性 を 検 証 し 、 ゴ ム 押 さ え と 扉 板 の 間 に ゴ ム が 鋏 み 込 ま れ る 時 の ゴ ム 突 出 量 及 び 負 開 度 で コ ア ン ダ 効 果 に よ り ゴ ム が 吸 い 出 さ れ る 量 を 計 測 す る 。

(13)再現試験 剪 断 摩 擦 に よ る 熱 劣 化 を 再 現 す る 。 実 機 に お い て 底 部 ゴ ム を 襖 で 突 出 さ せ た 状 態 で 扉 体 を 全 閉 操 作 し 、 扉 体 に よ る ゴ ム の 強 制 切 断 を 起 こ さ せ る 。

熱 劣 化 は 起 こ ら な い 。 突 出 量22niiiiで ギ ロ チ ン 発 生 、12

㎜ で は 不 可 。 2.1‑ 36

損 傷 原 因 に 関 す る 調 査 項 目 (3 /4 )

−  ̄  ̄ 嶺 査 項 目 目 的 及 び 実 施 内 容 [ 詳 細 説 明 頁 ] 判 っ た こ と

④ 流 水 振

動 (14)

模 型 実 験‑1 全 閉 ・ 未 圧 着 状 態 、 及 び 、 小 開 度 で の 水 流 安 定 水 流 は 安 定 し て い て 、 止 水 ゴ ム に 変 化 は 無 か っ た 。 性を検証する。図2.1−1 1 に示した模型を

用 い て . 全 閉 ・ ゴ ム 未 圧 着 の 状 態 、 及 び 、 小 開 度 で 長 時 間 放 流 し 、 止 水 ゴ ム に 損 傷 が な い こ と を 確 認 す る 。

(i5)模型実験‑2 ゴ ム を 直 撃 す る 振 動 水 流 に よ る 熱 劣 化 を 再 現 す 振 動 ジ ェ ッ ト 流 で 熱 劣 化 が 再 現 。 振 動 し て い な け れ ば 変 化 が な い 。

る。止水ゴム及び平ゴムに高圧ノズルからジェー

ッ ト 流 を 浴 び せ 、 ゴ ム の 変 化 を 見 る 。 ジ ェ ッ ト 流 が 振 動 す る 場 合 と し な い 場 合 を 比 較 す る 。

(16)模型実験‑3 小 開 度 で の 流 水 振 動 を 再 現 す る 。 コ ン ジ ツト 底 部 の 実 寸 部 分 模 型( 二 次 元) に よ り 開 度O 前 後 の 小 開 度 に 於 け る 流 況 及 び ゴ ム の 昇 温 程 度 を 観 察 す る 。 コ ン ジ ツ ト リ ツ プ の 形 状'I は 切 り 上 げ 型 、 充 填 型 、 及 び 、 角 型 で あ る 。(14) の 供 試 模 型 は 切 り 上 げ 型 に 属 す る が 、 相 違 は コ ン ジ ツト 底 面 の 傾 斜 に あ る 。 即 ち(14) に 於 い て は コ ン ジ ツト 底 面 は 扉 板 に 対 し85 度 に 近 い 角 度 で 交 わ っ て い る が 、 本 ケ ー ス は 約48 度 で あ る 。 止 水 ゴ ム は 健 全 品 と 欠 陥 品 を 使 用 す る 。 2

種 の 振 動 を 確 認 ( キ ャ ビ テ ー シ ョ ン 流 と 不 安 定 飛 翔 水 流 ) 。 キ ャ ビ テ ーション流 が ゴ ム に 当 た る と 昇 温 す る 。 剥 離 渦 流 で の 昇 温 は な い 。 (17)実機試験‑1 流 水 振 動 に 伴 う ゴ ム の 熱 劣 化 を 再 現 す る 。 切 り 中 央 部 及 び 側 部 に 不 安 定 飛 翔 水 流 を 確 認

。 両 者 の 開 度 に ず れ が あ る

。 憤 破 現 象 が 再 現 、 最 高 温 度 は180 C 。 上げ型のコンジツトリツプに関する実機試験で

あ る 。 放 流 試 験 を 昇 温 開 度 探 査 、 破 壊 試 験 、 全 体 試 験 の3 段 階 に 分 け て 行 う 。 開 度 探 査 及 び 破 壊 試 験 で は ゴ ム 温 度 の 計 測 を 行 い 、 全 体 試 験 で は . 更 に . 圧 力 変 動 ( 放 流 水 圧 力 、 背 圧 力 ) 、 ゴ ム 歪 、 ゴ ム 変 位 、 及 び 、 扉 体 加 速 度 を 同 時 計 測 す る 。 全 体 試 験 で 振 動 の 全 体 像 を 把 握 す る 為 の 情 報 を 得 る 。

(18)実機試験‑2 流 水 振 動 を 把 握 す る 。 角 型 の コ ン ジ ッ ト リ ッ プ に 関 す る 実 機 試 験 であ る 。 一 連 の 開 度 で 放 流 試一 験 を 行 い . ゴ ム 押 さ え 取 り 付 け ボ ル ト の 軸 力 と 加 速 度 、 及 び 、 圧 力 を 同 時 に 計 測 す る 。

リ ッ プ 下 流 に キヤビ の 痕 跡 あ り 。開 度Ocm 付 近 で 加 速 度 大

。(16 )の キヤビ 開 度 と 符 合 。 (19)実機試験‑3 流 水 振 動 脊 把 握 す る 。 充 填 型 の コ ン ジ ツト リ ツ

プ に 関 す る 実 機 試 験 で あ る 。 一 連 の 開 度 で 放 流 試 験 を 行 い 、 ゴ ム 温 度 、 圧 力 変 動 、 及 び 、 扉 体 加 速 度 を 計 測 す る 。

開 度1 〜10cm 付 近 で 若 干 の 昇 温 あ り 。 直 撃 流 に よ る 。 (20)実機試験‑4 ゴ ム 押 さ え の 下 の 間 隙 流 と 熱 劣 化 現 象 の 関 係 を 間 隙 流 は 熱 劣 化 現 象 の 要 因 で は な い 。 知る。間隙がある場合と無い場合について放流一

試 験 を 行 い 、 ゴ ム 温 度 、 ゴ ム 歪 、 ボ ル ト 歪 、 及 び 、 圧 力 を 計 測 す る 。 間 隙 流 が ゴ ム 押 さ え と 止 水 ゴ ム の 間 か ら 吹 き 出 す 様 子 を 水 中 テ レ ビ カ メ ラ で 観 察 す る 。

コンジット リッ プ形状の定義は2. に4 の(1 )のI )をSI 2.1‑ 37

ドキュメント内 水門扉の大型化と高圧化に関する研究 (ページ 53-67)

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