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博士(獣医学)マンズールラシッド 学位論文題名 Studies on the Diagnosis and Molecular Epidemiology of Avian Influenza

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Academic year: 2021

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博士(獣医学)マンズールラシッド 学位論文題名

       Studies on the Diagnosis and Molecular Epidemiology of Avian Influenza

(鳥インフルエンザの診断ならびに分子疫学に関する研究)

学位論 文内容の要旨

  本論文はH7インフルエンザウイルスの感染に起因する鳥インフルエンザの迅速 診断法の確立、鳥インフルエンザウイルスM遺伝子の系統進化解析ならびに高病原 性鳥インフルエンザウイルスA/chicken/Yamaguchi/7/04(H5Nl)(Ck/Yamaguchi)株の 宿 主 域 を 決 定 す る 因 子 の 解 明 を 目 指 す 研 究 成 果 を 纏 め た も の で あ る 。   H7亜型ウイルスの感染による鳥インフルエンザの迅速診断キットを開発した。

このキットは検査に用いたすべてのH7ウイルスを特異的に検出した。さらに、こ のキットは、実験的に感染させたニワトりの組織ホモジネートおよび気管とクロア カのスワブからH7 HAを検出した。以上の結果から、本キットが迅速診断に有用 で あ り 、 鳥 イ ン フ ル エ ン ザ の 制 圧 に 貢 献 す る も の と 期 待 さ れ る 。   2000から2007年の間に、 北海道で渡 り水禽から28通りの異な るHAとNAの組 み合わせのインフルエンザウイルス218株が分離された。分離年と場所に基づき、

67株を選び、M遺伝子の塩基配列を決定した。その結果、異なる亜系統に属する ウイルスが自然界の水禽の間で受け継がれて存続していることが明らかになった。

さらに、台湾で分離されたH6Nlインフルエンザウイルスが、渡り鳥の太平洋飛翔 路に沿ってもたらされたものであることも明らかになった。また、北海道で分離さ れたウイルスがヨーロッパおよぴアジアの多くの国で分離された株と近縁な系統 関係にあることが明らかになった。この知見は、水禽が、その飛翔路に沿ってウイ ルスを運搬するばかりでなく、それを越えてウイルスを拡散する役割を演ずること を示している。

  ブタが鳥インフルエンザウイルスとヒトのウイルスの遺伝子再集合体を産生す るmixing vesselとして、過去のヒトの新型インフルエンザウイルスが出現したこと が証明されており、また、ブタは多くの亜型の鳥インフルエンザウイルスに感染す ることが知られている。ところで、日本でニワトりから分離された高病原性鳥イン フルエンザウイルスCk/Yamaguchi株は、ブタに実験感染しなかった。この株がブ タに感染しない分子基盤を明らかにするため、ブタのウイルス株との遺伝子再集合 ウイルスをりバースジェネティクスによって作出して解析した。その結果、PB2遺 伝子のみがブタウイルス由来の再集合体がブタで増殖することが判った。さらに、

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Ck/Yamaguchi

のPB2 タンパクの2 アミノ酸残基がブタへの感染と増殖に関わるこ とが示唆された。

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学位論文審査の要旨

学 位 論 文 題 名

        Studies on the Diagnosis and Molecular Epidemiology of Avian Influenza

(鳥イン フルエン ザの診断 ならぴに 分子疫学に 関する研 究)

  本論文はH7インフルエンザウイルスの感染に起因する鳥インフルエンザの迅速診断法 の確立、鳥インフルエンザウイルスM遺伝子の系統進化解析ならびに高病原性鳥インフル エンザウイルスA/chicken/Yamaguchi/7/04 (H5Nl)(Ck/Yamaguchi)株の宿主域を決定する因 子の解明を目指す研究成果を纏めたものである。

  H7亜型ウイルスの感染による鳥インフルエンザの迅速診断キットを開発した。このキッ トは検査に用いたすべてのH7ウイルスを特異的に検出した。さらに、このキットは、実 験的に感染させたニワトりの組織ホモジネートおよび気管とクロアカのスワブからH7 HA を検出した。以上の結果から、本キットが迅速診断に有用であり、鳥インフルエンザの制 圧に貢献するものと期待される。

  2000か ら2007年の間 に、北海 道で渡り 水禽から28通りの異 なるHAとNAの組み合わ せのインフルエンザウイルス218株が分離された。分離年と場所に基づき、67株を選び、

M遺伝子の塩基配列を決定した。その結果、異なる亜系統に属するウイルスが自然界の水 禽の問で受け継がれて存続していることが明らかになった。さらに、台湾で分離された H6Nlインフルエンザウイルスが、渡り鳥の太平洋飛翔路に沿ってもたらされたものであ ることも明らかになった。また、北海道で分離されたウイルスがヨーロッパおよびアジア の多くの国で分離された株と近縁な系統関係にあることが明らかになった。この知見は、

水禽が、その飛翔路に沿ってウイルスを運搬するばかりでなく、それを越えてウイルスを 拡散する役割を演ずることを示している。

  ブタが鳥インフルエンザウイルスとヒトのウイルスの遺伝子再集合体を産生するmixing

vesselとして、過去のヒトの新型インフルエンザウイルスが出現したことが証明されてお

り、また、ブタは多くの亜型の鳥インフルエンザウイルスに感染することが知られている。

と こ ろ で 、 日 本 で ニ ワ トり か ら 分離 さ れ た高 病 原性 鳥 イ ンフ ル エン ザ ウ イル ス Ck/Yamaguchi株は、ブタに実験感染しなかった。この株がブタに感染しない分子基盤を明 らかにするため、ブタのウイルス株との遺伝子再集合ウイルスをりバースジェネティクス によって作出して解析した。その結果、PB2遺伝子のみがブタウイルス由来の再集合体が

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宏 博

人 彦

   

   

義 礼

喜 迫

高 大

授 授

授 授

   

   

教 准

教 教

査 査

査 査

主 副

副 副

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ブタで増殖することが判った。さらに、Ck/YamaguchiのPB2タンパクの2アミノ酸残基が ブタヘの感染と増殖に関わることが示唆された。

  よって、審査員一同は、上記博士論文提出者Rashid Manzoor氏が博士(獣医学)の学位 を授与されるに十分な資格を有するものと認めた。

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参照

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