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博士(獣医学)ラーヨスアントニオアレナス

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Academic year: 2021

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(1)

博士(獣医学)ラーヨスアントニオアレナス      学位論文題名

         Studies on the quick freezing         of mouse early‑stage embryos and unfertilized oocytes using ethylene glycol

  (凍 害 保護 物 質と し てエ チレング リコールを 用いた マウス初期胚および未受精卵子の急速凍結に関する研究)

学 位 論 文 内 容の 要旨

  エチ レ ング リ コ ール ( 細胞 膜 透過 型 凍害 保 護物 質 )と 、 スクロ ース、ラク ト ースあるぃ はトレハロ ース(非透 過型凍害保 護物質)を 組み合わせ て用いた 急 速凍結法の 、マウス初 期胚、未受 精卵子およ び体外成熟 卵子に対す る適応性 に っいて検討 した。

  マ ウ ス の2、4お よ び8細 胞 期 胚 を 、3Mエ チ レ ン グ リ コ ー ル と0.25Mの ス ク ロ ース あ るい は ラク ト ース を含 む凍結媒液 に浸漬し、5から40分 間平衡した 後 、液体窒素 直上の低温 ガス相中に 静置して急 速凍結を行 った。融解 後、凍害 保 護物質を希 釈除去し、胚を体外培養することで、平衡時間と胚の発育段階が、

凍 結・融解後 の生存率ヘ及ぽす影響を・調べた。急速凍結によって凍結保存され た 胚の生存率fよ、用 いた糖類の 間で有意な 差異は認め られなかっ た。2お よび 4細 胞期 胚 を凍 結 媒液 中 で5分 間 平衡 し た場 合 、凍 結 ・融 解 後の胚 の生存性は 低 か った 。 しか し 、平 衡 時間 を10分 問に延長す ることで生 存性fま 増加した。

8細 胞期 胚 にお ぃ ては 、5から40分 間 の平 衡 時間 で は、 凍 結 ・融解後 の生存性 に 有意な差異 は認められ なかった。 全ての発育 段階の初期 胚におぃて 、液体窒 素 ガ スに 投 入す る 前の 平 衡時 間 が10分 間の 場 合、 最 も高 い 生存率 を示した。

40分間 までの凍結 媒液への胚 の暴露は、 凍結を行わ ず体外培養 をした場合 、拡 張 胚盤胞への 発育に抑制 的な影響を 与えなかっ た。

  マ ウ ス1細 胞 期 胚 を 、3Mエ チ レ ン グ リ コ ー ル と0.25Mのス ク ロー ス あ るい fよラクト ースを合む凍結媒液中で5から40分間平衡した後、急速凍結を行った。

融 解後、凍害 保護物質を 希釈除去し て、体外培 養を行い、 平衡時間と 凍害保護 物 質 の希 釈 除去 法 の影 響 にっ い て 調べ た 。前 章 と同 様 、凍 結・ 融解後のマ ウ ス1細胞 期 胚の 生 存率 は 、 糖類 により有意 な差要はな かった。凍 害保護物質 の 希 釈除去の際 に、0.5あるぃ は1Mのスクロ ースまたは ラクトース を用いても、

胚 の 生 存 性 に 差 異 は 認 めら れ なか っ た。 し か し、 等 張PB1液 ヘ 胚を 直 接浸 漬

(2)

する 方 法でfよ、 生 存率 は 有意 に 低下 し た。 急 速 凍結 を行 う前に、胚 を凍結媒 液 中 で10分 聞 平 衡 し た 堝 合 、 最 も 高 い 生 存 率 が 得 ら れ た . 平 衛 時 間 を 短 縮   (5分 間 )あ る ぃは 延 長(40分間 )した場合 、胚の生存 率は有意に 低下した。

体内 で の生 存 性を 確 かめ るために、 最適な条件 下(10分間の平 衡時間と0.5Mの スク ロ ース ま たは ラ クト ー スに よ る凍 害 保護 物 質の 希 釈除去) で凍結した1細 胞期 胚 から 作 出し た 胚盤 胞 を偽 妊 娠3日 目の 雌 マ ウス の子 宮角に移植 した。凍 結 ・ 融 解 し た1細 胞 期 胚 の 体 外 培 養 に お け る 胚 盤胞 へ の発 育 率(68.0お よび 66.7% )は対照区 (92.7%)に比 べ有意に低かった。しかし、移植試験の結果、

凍結 ・ 融解 し たマ ウ ス1細 胞期 胚 から 作 出さ れ た 胚盤 胞の 体内での発 育能は対 照区と同程度であった。

    マ ウ ス排 卵 卵子 を 、3Mエ チレ ン グリ コ ール と0.25Mのス クロースあ るぃは   ト レハロース を含む凍結 媒液中で5から40分 間平衡した 後、急速凍 結法により 凍結 を 行っ た 。融 解 後、 凍害保護物 質を希釈除 去し、生存 している卵 子にっい て体 外 受精 を 行い 、 受精 率とその後 の体外での 発育率に及 ぽす平衡時 間の影響 にっいて調 べた。凍結 ・融解後の 体外受精率(よ、平衡時間および用いた糖類に より 、 有意 な 差異 は 認め られなかっ た。しかし 、平衡時間 が20あるいは10分 問 の場 合 の総 受 精率 お よび 正 常受 精 率は 、5あ る ぃ は10分間平衡 を行った場 合に 比べ て 高い 傾 向を 示 した 。 体外 受 精を 行 った 凍 結・ 融 解卵子の2細胞 期胚ある い は 拡 張 胚 盤 胞 へ の 発 育 率 は 、 凍 結 媒 液 中 で5分問 平 衡し た 場合 に 比 べて 、 20あ るぃは40分間平衡を行った方が有意に高かった(P<O. 05あるいはP〈0.01)。

体内 で の発 育 を調 べ るた めに、最適 な平衡時間 (20分間)を用 いて凍結し た未 受精卵子か ら作出した 胚盤胞を、 偽妊娠3日目の雌マ ウスの子宮 角に移植した。

体外 受 精を 行 った 凍 結 融解卵子の 体外培養に おける胚盤 胞への発育 宰は、凍 結を行わな かった対照 区に比べて 有意に低かったカョ、凍結卵子由来の胚舷胞の 移 植 試 験 で は 、 受 胎 率 お よ び 胎 子 の 発 育 は 、 対 照 区 と 同 程 度 で あ っ た 。   最 後 に 、3Mエ チ レ ン グ リ コ ー ル と0.25Mの ス ク ロ ー ス を 含 む 凍 結 媒 液 中 で20分問 平 衡し た 後、 急速凍 結を行った ヨH核 胞婚J(GV期)卵子お よび体外成 熟 卵 子 の 生 存 性と 発 育能 に つい て 調べ た 。凍 結 ・融 解 後のGV期卵 子 およ び 休 外 成 熟 卵 子 の 生存 率 は、 そ れぞ れ68.9およ び72.7% だ った 。 凍 結・ 融 解後 の GV期 卵 子 の 体外 成 熟能 は 非常 に 低く 、 その 後 の体 外 受 精や 発 育に 関 する 検 討 は行えなかった。

  凍 結・融解後 の体外成熟 卵子におぃ て、媒特後6ある ぃfよ 24時間目における 受精胚およ び2細胞 期胚の馴合fよ、そ れぞれ、83.9あるぃfよ69.6%であった。

体外受精後110から120時間にお ける拡張胚 憖胞への発 育率fよ47.1%であった。

凍結 ・ 融解 を 行っ た 体外 成熟卵子と 対照となる 非凍結体外 成熟卵子の それぞれ から 得 られ た 胚盤 胞 を、fあ妊娠3日目の 雌マウスの 子宮角に移 植した結果 、受 胎宰および胎子の発育に差異fま認められなかった。

  以 上の結果よ り、凍害保 護物質とし て、エチレングリコールと、スクロース、

ラクトースあるいfよトレハロースを韋flみ合わせて用いることが、マウス初めJ胚、

朱 受 精 卵 お よ ぴ 体 外 成 熟 卵 子 の 急 逃 凍 結 に 適 し て い る こ と が 示 さ れ た 。

(3)

学位論文審査の要旨

     学 位 論 文題 名

    Studies on the qulCkfreeZlng     OfmouSeearly − StageembryOS andunfertiliZedOOCyteSuSlngethyleneglyC01

  ( 凍 害 保 護 物 質 と し て エ チ レ ン グ リ コ ー ル を 用 い た マウ ス初 期胚 およ び未 受精 卵子 の急 速凍 結に 関す る研究)

  1.1 ‑8細 胞 期 胚 を 用 い 急 速 凍 結 を 行 い 、 胚 の 発 育 段 階 と 凍 結 媒 液 中 で の 平 衡 時 間 が 、 凍 結 ・ 融 解 後 の 生 存 性 に 影響 を 及 ぼ す こ と を 明 ら か に し 、 い ず れ の 発 育 段 階 で も 平 衡 時 間 は10分 間 が 適 当で あ り 、 凍 害 保 護 物 質 の 希 釈 除 去 に は ス ク 口 ― ス あ る い は ラ ク ト ー ス の 添 加 が有 効 で あ る こ と を 示 し た 。 さ ら に 、 凍 結 ・ 融 解 し た1細 胞 期 胚 か ら 得 ら れ た 胚 盤 胞 の 移 植 後 の 体 内 で の 発 育 は 正 常 で あ る こ と を 明 ら か に し た 。

2.排 卵 卵 子 を 用 い 急 速 凍 結 を 行 い 、 融 解 後 の 体 外 受 精 成 績 と そ の 後 の 発 育 を 調 ペ 、 凍 結 媒 液 中 で の 平 衡 時 間 は20分問 が 適 当 で あ る こ と 、 ま た 、 胚 盤 胞 へ の 発 育 は 低 下 す る が 、 移 植 後 の 受 胎 率 およ び 胎 子 の 発 育 は 対 照 ( 未 凍 結 卵 子 ) と 差 異 の な い こ と を 明 ら か に し た 。

  3.卵 核 胞 期 卵 子 お よ 期 卵 子 の 融 解 後 の 体外 成 外 受 精 率 、 移 植 後 の受 胎 い こ と を 明 ら か に した 。 以 上 の よ う に 、 申請 者

び 体 外 成 熟 卵 子を 用 い 急 速 凍 結 を 行 っ た 場 合 、 卵 核 胞 熟 能 は 非 常 に 低い が 、 体 外 成 熟 卵 子 で は 、 融 解 後 の 体 率 お よ び 胎 子 の発 育 は 未 凍 結 排 卵 卵 子 と 比 べ 差 異 の な は 、 エ チ レ ン グリ コ ― ル を 用 い た 急 速 凍 結 法 が 、 マ ウ 子 の 急 速 凍 結 に適 し て い る こ と を 明 ら か に し た 。 こ れ 初 期 胚 お よ び 未受 精 卵 子 の 急 速 凍 結 法 の 確 立 、 さ ら に     ―802一

     

M 25 M 3

     

(4)

遺伝資源の保存技術の進歩に大きく寄与すると考えられる。よって、審査員一 同は、ラーヨス  アントニオ  アレナス氏が博士(獣医学)の学位を受けるに 十分な資格を有するものと認めた。

‑ 803

参照

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