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tConChart の構成

ドキュメント内 2014,12,24 (ページ 125-129)

第 3 章 印刷文字を閲覧する際の視条件評価チャートの提案 120

3.2 方法

3.2.1 tConChart の構成

tConChartは図3.1に示すような,横置A4サイズの白色紙に,横22×縦14の 合計308個の文字を,行(横)方向にコントラスト,列(縦)方向に文字サイズを 変化させて配置した検査紙である.

3.1 tConChartにおけるレンジ,文字の濃さ,RGB値の対応表 レンジ 文字濃度 RGB値

1 1.000 (0,0,0) 2 0.794 (52,52,52) 3 0.631 (94,94,94) 4 0.501 (127,127,127) 5 0.398 (153,153,153) 6 0.316 (174,174,174) 7 0.251 (191,191,191) 8 0.200 (204,204,204) 9 0.158 (215,215,215) 10 0.126 (223,223,223) 11 0.100 (230,230,230) 12 0.079 (235,235,235) 13 0.063 (239,239,239) 14 0.050 (242,242,242) 15 0.040 (245,245,245) 16 0.032 (247,247,247) 17 0.025 (249,249,249) 18 0.020 (250,250,250) 19 0.016 (251,251,251) 20 0.013 (252,252,252) 21 0.010 (252,252,252) 22 0.008 (253,253,253)

tConChartに配置する文字の濃さは1〜22レンジで,各々のレンジにおける文字

の濃さ(TEXで用いるパラメータ),RGB値の対応を示している.ただし,レン ジ21と22は文字の濃さでは区別されるがRGB値に換算すると同値になる.

左端列の文字の色はRGB値(0,0,0)の黒色とし,背景の白色に対して最も コントラストが高くなるように設定する.RGB値(0,0,0)の文字濃度を最大

値1.000と定義し,行の右方向に文字色の濃さを0.1 logスケールで減じていくと,

右端列22文字目の文字濃度は0.008となる.tConChartでは,このように設定し た濃度の文字を視認可能である限界を計測していく.この限界値が視認可能範囲 を表すことから,本研究では「レンジ(Range)」という単位を用いて表すことと する.表3.1にレンジ1〜22に対応する文字の濃度,および,RGB値を示す.最 上行の文字のサイズは,最大値として30ポイントに設定し,下方向に文字サイズ

を0.1 logスケールで減じていくと,最下行14文字目の文字サイズは1.5ポイント

となる.表3.2に各行の文字サイズを示す.

使用する文字は,常用漢字2,136字のうち17画の以下の43文字から無作為に選 択・配置する.

曖臆嚇轄環擬犠矯謹謙 鍵厳講購懇擦謝爵醜縮 償礁績繊鮮燥霜戴濯鍛 聴謄瞳謎鍋頻闇優翼覧 療瞭齢       

常用漢字は,文部科学省文化審議会国語分科会の答申に基づき,「法令,公用文 書,新聞,雑誌,放送など,一般の社会生活において,現代の国語を書き表す場

3.2 tConChartにおける文字サイズ 行番号 文字サイズ [pt]

1 30.00

2 23.83

3 18.93

4 15.04

5 11.94

6 9.49

7 7.54

8 5.99

9 4.75

10 3.78

11 3.00

12 2.38

13 1.89

14 1.50

tConChartで用いる各行の文字サイズを示している.文字サイズは0.1 logスケー

ルで減じている.

合の漢字使用の目安」として内閣告示された漢字である.17画漢字を用いるのは,

常用漢字は1〜29画の漢字で構成されるが,図3.2に示すように1〜17画に全体の

96%が含まれ,17画の常用文字を視認できれば,常用漢字で記述される書物を概

ね読めると判断できるからである.用いる書体としては,一般の印刷物の多くが明 朝体であることから,tConChartの基本形として明朝体を用いる.印刷データの

作成には TEX環境にて0.001ポイント刻みで作成したPDFファイルを,レーザプ

リンタを用いて解像度1200 dpiで印刷する.こうして作成する検査紙(図3.1)は

「tConChart(常用漢字17画明朝体)」と呼ぶが,本論文中では略記の「tConChart」

を用いる.

3.2 常用漢字における画数による度数分布,1〜17画に常用漢字全体の96%が 含まれる.

本来tConChartは,ロービジョン者の生活・学習環境で使用する用紙・印刷機を

用いて作成して適応させるべきものであるが,本研究ではtConChartの定量的評 価を行って標準的性質について論じるため,用紙として丹羽紙業上質普通紙(坪 量157g,白色度85.00,非コート紙)を,印刷機としてリコーIPSiO SP C821を 用いて作成したものを統一して用いることとする.予備実験として,本節で述べ た条件下で12名の学生に各5回の試行時間を計測したところ,平均71.1秒,標準 偏差23.6であり,1分〜2分程度の試行時間を要することを確認した.

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