10 WEB ベース管理システム(WBM)によるコンフィグレーション
10.5 SNMP
HTMLページ“SNMP“を開くと、Simple Network Management Protocol用の設定を行 うことができます。
SNMP は TCP/IP ネットワーク内でデバイス管理をするための規格です。Simple
Network Management Protocol(SNMP)は、各々のネットワーク機器と管理システム との間で、管理情報、ステータス、統計データなどの交換を可能にする制御データをト ランスポートする役割を担っています。
フィールドバスコントローラは、SNMPのバージョン1、2cおよび3をサポートしてい ます。
コントローラのSNMPには、RFC1213(MIB II)に従った一般MIBが入っています。
SNMPはポート161を介して処理されます。SNMP Trap(エージェントメッセージ)
のポート番号は162です。
使用注意
SNMPを使用するためにはポート161と162を有効にします!
フィールドバスコントローラがSNMPでアクセスできるように、“port“ページのWBM でポート161と162を有効にしてください。ポート番号は変更できません。
使用注意
WBMまたはSNMPオブジェクトによりパラメータを変更します!
しかし、HTMLページで設定できるパラメータは、直接、適切なSNMPオブジェクト によっても変更することができます。
詳細情報 追加情報:
SNMP、Management Information Base (MIB)、Trap(SNMP上のイベントメッセー ジ)に関する詳細情報は、第 12.1.2.7 節「SNMP (Simple Network Management Protocol)」で得られます。
SNMPV1/V2cとSNMPV3の設定は、お互いに分けて行うことにご注意ください。バー
ジョンの異なるSNMPは、コントローラ上で同時にまたは別々に、アクティブにしたり、
使用したりすることができます。
ワゴ I/O システム 750 WBM によるコンフィグレーション 146 ETHERNET プログラマブルフィールドバスコントローラ 750-880、750-880/025-000
10.5.1 SNMP V1/V2c
SNMP バージョン 1/2c はコミュニティのメッセージ交換を行います。ネットワークコ ミュニティのコミュニティ名は、これによって規定しなければなりません。
図67:WBMページ“SNMP“
147 WBM によるコンフィグレーション ワゴ I/O システム 750 ETHERNET プログラマブルフィールドバスコントローラ 750-880、750-880/025-000
表53:WBMページ“SNMP“
SNMP Configuration(SNMPコンフィグレーション)
項目 値(デフォルト) 説明 Name of device 750-880、
750-880/025-000 デバイス名(sysName)
Description
Programmable Fieldbus Controller ETHERNET 750-880、
750-880/025-000
デバイス記述(sysDescription)
Physical location LOCAL デバイス設置場所(sysLocation)
Contact support@wago.com E-mailコンタクトアドレス(sysContact)
SNMP v1/v2c Manager Configuration(マネージャ・コンフィグレーション)
項目 値(デフォルト) 説明
☑ SNMPバージョン1/2cをアクティブにする Protocol Enable SNMP
V1/V2c ☑
☐ SNMPバージョン1/2cを非アクティブにする Local Community
Name public 使用するコミュニティ名
SNMP v1/v2c Trap Receiver Configuration(Trapレシーバ・コンフィグレーション)
項目 値(デフォルト) 説明
Trap Receiver 1 0.0.0.0 使用SNMPマネージャ1のIPアドレス
Community Name 1 public 使用ネットワークコミュニティのコミュニティ名1 V1 V1 V2○ Trapバージョン1をアクティブにする Trap Version
V2 ○ V1○ V2 Trapバージョン2をアクティブにする
Trap Receiver 2 0.0.0.0 使用SNMPマネージャ2のIPアドレス
Community Name 2 public 使用ネットワークコミュニティのコミュニティ名2 V1 V1 V2○ Trapバージョン1をアクティブにする Trap Version
V2 ○ V1○ V2 Trapバージョン2をアクティブにする
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10.5.2 SNMP V3
SNMPバージョン3(SNMPv3)では、メッセージの交換はユーザ関連のものになりま す。WBM により設定したパスワードを認知している各デバイスはコントローラの値を リード/ライトすることができます。SNMPv3では、SNMPのユーザデータもまた暗号 化して送信できます。
これがSNMPv3がセキュリティ関連のネットワークでよく使用される理由です。
図68:WBMページ“SNMP V3“
149 WBM によるコンフィグレーション ワゴ I/O システム 750 ETHERNET プログラマブルフィールドバスコントローラ 750-880、750-880/025-000
表54:SNMP V3
SNMP v3(ユーザ定義)
項目 値(例) 説明
☑ ユーザ1または2をアクティブにする 1. User/ 2. User activate ☑
☐ ユーザ1または2を非アクティブにする None ○ None MD5○ SHAI○ 認証を暗号化せず
MD5 None○ MD5 SHAI○ MD5での認証を暗号化する
Authentification Type
SHAI ○ None○ MD5○ SHAI SHAIでの認証を暗号化する Security
Authentification Name
Security Name “authentification type“ (認証方法)MD5 または SHAIが選択された場合、名前を入力する。
Authentification Key
Authentification Key
“authentification type“ (認証方法)MD5 または SHAIが選択された場合、最低8文字のパスワードを 入力する。
☑データのDES暗号化をアクティブにする Privacy Enable DES ☑
☐データのDES暗号化を非アクティブにする
Privacy Key Privacy Key DESによる暗号化で最低8文字のパスワードを入力する
☑SNMPバージョン3の通知先Trap をアクティブにす Notification/ る
Trap enable V3 ☑ ☐SNMPバージョン3の通知先Trap を非アクティブに す
る Notification
Receive IP 192.168.1.10 通知先マネージャのIPアドレス
HTMLページ(ユーザ1およびユーザ2)により、2人分別々のSNMPv3ユーザを定 義し、また起動することができます。
ワゴ I/O システム 750 WBM によるコンフィグレーション 150 ETHERNET プログラマブルフィールドバスコントローラ 750-880、750-880/025-000