7 機能説明
7.3 データ交換
7.3.1 メモリ領域
フィールドバス マスタ
プログラマブルフィールドバスコントローラ(PFC)
入力データ用メモリ領域
ワード0 入力 モジュール ワード255 ワード256 MODBUS のPFC 入力変数 ワード511
ワード512 入力 モジュール ワード1275
ワード1276 EtherNet/IPの PFC入力変数 ワード1531
出力データ用 メモリ領域
ワード0 出力 モジュール ワード255
IEC 61131の プログラム
ワード256 MODBUSの PFC出力変数
ワード511 ワード512
出力 モジュール ワード1275 ワード1276 EtherNet/IPの PFC出力変数 ワード1531
I/Oモジュール
図40:メモリ領域とデータ交換
コントローラのプロセスイメージには、ワード0から255とワード512から1275の各々 のメモリ空間に実装I/Oモジュールの物理データが入っています。
① 入力モジュールデータの読み出しは、コントローラのCPUおよびフィールドバスマ スタの両方からできます。
② 同様に、出力モジュールデータの書き込みも、コントローラの CPU およびフィー ルドバスマスタの両方から行えます。
MODBUS PFC変数は、入出力の各メモリ領域のワード256〜511に格納されます。
③ MODBUS PFC入力変数は、フィールドバス側から入力メモリ領域に書き込まれ、
CPUによって読み出して処理されます。
④ IEC61131-3プログラムを用いてCPUで処理される変数は出力メモリ領域に置かれ、
マスタが読み出すことができます。
67 機能説明 ワゴ I/O システム 750 ETHERNET プログラマブルフィールドバスコントローラ 750-880、750-880/025-000
EtherNet/IP PFC変数はワード1276〜1531のメモリ領域にあり、実装I/Oモジュール
データに隣接します。
ワード1532より後のメモリ領域は、将来プロトコルが拡張された場合や他のPFC変数 のために空けてあります。
また MODBUS TCP/IPプロトコルを使う場合、すべての出力データは0x0200または
0x1000をアドレスオフセットとするメモリ領域にミラーイメージをもちます。したがっ
て出力データの値は、MODBUSのアドレスに0x0200または0x1000を加算することで 読み出すことができます。
コントローラは上記以外にもメモリ空間を保有していますが、中にはフィールドバスマ スタがアクセスできない領域もあります。
• データメモリ、1024 kB
データメモリは変数作成に使われる揮発性RAM で、インタフェースとの通信には 必要でなく、内部処理(結果の計算など)に必要とされるものです。
• プログラムメモリ、1024 kB
プログラムメモリにはIEC 61131–3プログラムが格納されます。このプログラムメ モリはフラッシュメモリです。電源を投入するとプログラムがフラッシュメモリか らRAM に転送されます。コントローラが正常に起動したとき、モード選択スイッ チが上端位置にあるか、または CoDeSys から起動コマンドが送られた場合、PFC サイクルが開始されます。
• NVRAMリテインメモリ、32kB
リ テ イ ン メ モ リ と し て 不 揮 発 性 メ モ リ (NVRAM) が 用 い ら れ ま す 。“VAR RETAIN“で明確に定義したフラグや変数値は、電源を切断しても全ての値が保持さ れます。メモリ管理は自動的に行われます。32kBのメモリ領域(ワード0〜12288)
は、通常16kBのアドレッシング可能なフラグ用領域(%MW0〜%MW8191)と16kB の変数保持領域に分けられます。変数保持領域はメモリ領域のアドレス指定がなく、
“var retain“で定義されます。
使用注意
マーカなどのビットデータは“VAR RETAIN“で定義したときのみ保持されます!
ビットメモリは、“VAR RETAIN“の下で宣言した場合のみ保持されることにご注意くだ さい。
ワゴ I/O システム 750 機能説明 68 ETHERNET プログラマブルフィールドバスコントローラ 750-880、750-880/025-000
図41:“VAR RETAIN“による保持フラグの宣言例
このメモリ分割は変更することができます(以下を参照)。
使用注意
NVRAMメモリの割り付けはCoDeSysで変更することができます!
NVRAMの割り付けは、必要に応じてCプログラミングソフトウェアで変更できます。
Resources タブ上のリストから Target Settings を選択し、ダイアログボックス内で
Memory Layoutを選びます。
フラグ領域のスタートアドレスは16#20000000に固定されます。領域のサイズや保持 メモリのスタートアドレスは可変です。
領域内のデータのオーバーラップを避けるためには、設定をデフォルトに保つことをお 薦めします。
デフォルト設定では、フラグ領域のサイズは16#4000 にセットされており、続いてリ テインメモリのスタートアドレスは16#20004000、サイズは16#4000となっています。
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