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SFO サーバがシステムに一つだけ存在する構成(メモリセッ ションフェイルオーバ機能)

ドキュメント内 アプリケーションサーバ システム設計ガイド (ページ 127-132)

(2) CTM

3.10.5  SFO サーバがシステムに一つだけ存在する構成(メモリセッ ションフェイルオーバ機能)

SFO サーバがシステムに一つだけ存在する構成について説明します。

(1) システム構成の特徴

J2EE サーバ上で動作する複数の J2EE アプリケーションに対して,一つの SFO サーバを用意します。

SFO サーバ上では,SFO サーバアプリケーションが動作しています。

システムに SFO サーバが一つだけ存在する場合の構成の例を次の図に示します。なお,この例では,SFO サーバは J2EE サーバと異なるマシン上に配置されています。

3 システム構成の検討(J2EE アプリケーション実行基盤)

図 3‒52 SFO サーバがシステムに一つだけ存在する構成の例(セッションフェイルオーバサーバを配置 した場合)

これ以外の凡例については,「3.2 システム構成の説明について」を参照してください。

特徴

• 特定の J2EE サーバでトラブルが発生した場合に,セッション情報をほかの J2EE サーバに引き継げ ます。

• SFO サーバにトラブルが発生した場合は,システム上のすべての J2EE アプリケーションでセッ ション情報が引き継げなくなります。

リクエストの流れ

SFO サーバでは,J2EE サーバ上のグローバルセッション情報が冗長化されて管理されています。

J2EE サーバがリクエストを受け付けてセッションが確立された時点で,J2EE サーバ上のセッション フェイルオーバ用フィルタによって SFO サーバ上のグローバルセッション情報にロックが掛けられま す。J2EE アプリケーションの処理が完了すると,J2EE サーバ上のグローバルセッション情報の内容に 合わせて SFO サーバ上のグローバルセッション情報が更新されます。そのあとで,セッションフェイ ルオーバ用フィルタによって SFO サーバ上のグローバルセッション情報のロックが解除されます。

J2EE サーバにトラブルが発生した場合は,別な J2EE サーバから SFO サーバ上のグローバルセッショ ン情報が取得され,セッション情報が引き継がれます。

なお,SFO サーバは,J2EE サーバと同じマシンにも配置できます。

3 システム構成の検討(J2EE アプリケーション実行基盤)

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SFO サーバを J2EE サーバと同じマシンに配置する構成の例を次の図に示します。

図 3‒53 SFO サーバを J2EE サーバと同じマシンに配置する構成の例

これ以外の凡例については,「3.2 システム構成の説明について」を参照してください。

特徴およびリクエストの流れについては,別なマシンとしてセッションフェイルオーバサーバを配置する場 合と同様です。

! 注意事項

この構成の場合,J2EE サーバのプロセス障害には対応できますが,アプリケーションサーバ 1 でハードウェア 障害が発生した場合には対応できません。アプリケーションサーバで発生するハードウェア障害に対応するた めには,SFO サーバを別のマシンに配置してください。

(2) それぞれのマシンで起動するプロセス

それぞれのマシンに必要なソフトウェアとプロセスについて説明します。

(a) アプリケーションサーバマシン

セッションフェイルオーバ機能を使用する場合に必要なソフトウェアと起動するプロセスは,使用する機能 に応じたシステム構成ごとに異なります。使用する機能に応じて必要なソフトウェアとプロセスを配置し てください。

3 システム構成の検討(J2EE アプリケーション実行基盤)

なお,SFO サーバを J2EE サーバと同じマシンに配置する場合は,次のプロセスを起動してください。

• SFO サーバ

(b) セッションフェイルオーバサーバマシン

セッションフェイルオーバサーバマシンには,Application Server をインストールする必要があります。

起動するプロセスは次のとおりです。

• SFO サーバ

• 運用管理エージェント

• PRF デーモン

なお,SFO サーバを J2EE サーバと同じマシンに配置する場合は,このマシンは不要です。

(c) 運用管理サーバマシン

運用管理サーバマシンには,Application Server をインストールする必要があります。

起動するプロセスは次のとおりです。

• Management Server (d) Web クライアントマシン

Web クライアントマシンには,Web ブラウザが必要です。

3 システム構成の検討(J2EE アプリケーション実行基盤)

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3.11 クラスタソフトウェアを使用した障害時の系切り 替えを検討する

この節では,クラスタソフトウェアを使用した障害時の系切り替えを実現するためのシステム構成について 説明します。

アプリケーションサーバのシステムでは,OS ごとに,次のクラスタソフトウェアを使用できます。

• Windows の場合

Windows Server Failover Cluster

• AIX,HP-UX または Linux の場合 HA モニタ

アプリケーションサーバで構築するシステムでは,クラスタソフトウェアを使用して,次に示す構成を実現 できます。なお,これらの構成は,Management Server を利用して運用することが前提になります。

• アプリケーションサーバの実行系と待機系を 1:1 にする構成

実行系のアプリケーションサーバマシン 1 台に対して待機系のアプリケーションサーバマシンを 1 台 用意しておく構成です。実行系のアプリケーションサーバマシンにトラブルが発生してマシンが終了 した場合,または運用管理エージェントが終了した場合に,クラスタソフトウェアによって待機系のア プリケーションサーバを起動して処理を切り替えます。トランザクションサービスを使用しない場合 と使用する場合で,共有ディスク装置の要否が異なります。なお,Windows Server Failover Cluster を使用する場合は,トランザクションサービスを使用しない場合も,共有ディスク装置が必要です。

• 運用管理サーバの実行系と待機系を 1:1 にする構成

実行系の運用管理サーバマシン 1 台に対して待機系の運用管理サーバマシンを 1 台用意しておく構成 です。実行系の運用管理サーバマシンにトラブルが発生してマシンが終了した場合,または

Management Server のプロセスが終了した場合に,クラスタソフトウェアによって待機系の運用管理 サーバを起動して処理を切り替えます。

• アプリケーションサーバの実行系と待機系を相互スタンバイにする構成

アプリケーションサーバの実行系と待機系を 1:1 にする構成の一つです。それぞれのアプリケーショ ンサーバに同じ種類の J2EE サーバを配置して,異なる J2EE サーバを起動しておくことで,それぞれ のアプリケーションサーバが実行系として動作しながらお互いの待機系として機能します。どちらか 一方の系に障害が発生すると,もう一方の系に切り替えられます。これによって,少ない台数のアプリ ケーションサーバマシンで,むだの少ない運用が可能になります。

この構成では,それぞれのアプリケーションサーバマシンで Management Server を起動して,それぞ れに異なる運用管理ドメインを管理します。

• N 台の実行系に対して 1 台の待機系を用意する構成(リカバリ専用サーバを使用する構成)

この構成は,J2EE サーバを冗長化した構成でグローバルトランザクションを使用する場合に,特定の J2EE サーバにトラブルが発生したときにトランザクションを決着するためのシステム構成です。

N 台の J2EE サーバを冗長化するためには,負荷分散機などを使用します。

• ホスト単位管理モデルの実行系と待機系を N:1 にする構成

アプリケーションサーバマシン(ホスト)の実行系複数(1〜N 台)と待機系 1 台を配置し,それぞれ に Management Server および運用管理エージェントを配置するシステムです。実行系のアプリケー ションサーバマシンに障害が発生したときに待機系のアプリケーションサーバマシンに系を切り替え て,業務を続行できます。

3 システム構成の検討(J2EE アプリケーション実行基盤)

ドキュメント内 アプリケーションサーバ システム設計ガイド (ページ 127-132)

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