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第 5 章 参考資料

第 1 節 海外現地調査

3. Rosseti(JSC Russian Grid)

日時:3月11日13:00

面談者:Mr. Roman Berdnikov (The First Deputy Director General for technical policy)

(概要)

・ ロシア全体の送電線網の投資の方針は連邦エネルギー省が策定し、この方針に従い Rosseti が送電 線網の新設、更新計画を立てる。Rosseti はロシア国内の送電網の管理に責任を持つ。また送電線 の建設コストは送電コストで回収するのが基本。

・ 国をまたぐ電力輸出入に関しては Inter RAO が担当であり、国際連系の経済性についても Inter RAOが詳しい。

・ 極東地域での電力輸出では送電線よりもむしろ発電設備がネックになるのではないか?

(導入)

 国際連系の推進はRAO UESがやってきた。連系を始める前にストップしてしまった事例もあるが、

それはFSが十分にできていなかったことが原因であった。国際連系について連邦省のレベルで検 討が進んできている

(Rossetiのビジョンについて)

 Rossetiは、一度RAO UESという一つの会社から分割した過去があり、その時にロシアの電気事

業者発電、送電、その他に分かれていた。その上で国際連系関係を担う事業者Inter RAOとロシア 国内で統一的な送電網を管理する Federal Gridがある。また、サハリンは別のグリッドカンパニ

ーであるRAO ES of the Eastがやっている。

 ロシア本土の事業について、アジアの国としては中国とだけつながっている。接続の電圧レベルは

500kV から220kVまで多様なレベルがある。今後は韓国との連系を検討している。政府等高いレ

ベルから民間まで多様なレベルで議論している。近い将来計画が進んでいくのではないか。

 中国については現状の接続以外の議論がない。政府間でのハイレベルの議論はある。また、より大 きな単位では、サンクトペテルブルクのAPECでも議題になっていたアジアンパワーリング構想が ある。大きなリングとしてロシア、日本、韓国、中国、モンゴルをつなぐ連系構想。韓国とロシア をつなぐ小さいリングの構想もあるが、なかなか進んでいない。とはいえ、この方向で進めてFS、

調査研究を進めていきたいと考えており、必要な事項を検討していきたいと考えている。パワーリ

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ング構想には送電網事業者として興味があるが、実現には二国間協力が必要になる。

 ロシア―日本の連系については交渉をRAO UESの時代から進めている。サハリンに400MWの発 電設備の建設を検討し、南へ送電線を伸ばしていく案がある。DCの海底ケーブルを使って北海道 につなぐ構想がある一方で、北海道から本州の真ん中へ日本海を伝って800kmをつなぐ案もある。

これらについてRAO UESで議論していた。しかし、この時、発電設備のコストが問題になると考 えている。これ次第で送電網の建設の可否が決まるのではないか。

(個別論点)

 極東地域での送電線建設計画の進捗はどうか、ロシア-韓国とロシア―日本どっちが早く実現する と考えるか?

どちらが早いとは言えない。まず議論を始めるべきではないか。

 Rossetiが海外で送電網を作ることは可能か?

できる。しかし,事業の経験から言えば国際連系線を作る場合にはロシアから国境まで作り、他国 はその国の国境まで作っていけば接続に技術的な課題はない。一方で、例えばグルジアと国営企業 と共同で送電網を建設している。

 送電線の投資コストをどのようにして回収するのか?

一般的な送電線の投資は託送料金、設備リース契約によって回収されている。経済性については FSを進めて建設計画の実行を進めていこうとしている。契約の期間は5,7-10年ぐらいになるか。

実際の契約では長期の契約を結ぶことを考えている。国際連系の経済性については、Inter RAOが 電力販売を担当しているので、より詳しく判断しているのではないか。これらの検討の中で託送料 金が決まっていくのではないか。この事業分野でRossetiは経験がない。

 ロシアの隣国と国際連系線を作っていく計画、ビジョンはあるか?

東アジアでたくさんの計画がある。私見だが、関係者と JVを作って時間をかけてFSを実施し、

共同調査をやっていくことになるのではないか。ただし、時間がかかると思う。

すべての状況や特性を理解して、コストを計算していく必要がある。送電網、変電所等についての 調査は対して費用がかかるものではないと考える。共通の組織を作って各国の経済状況、技術的な 面について検討していくべきではないか。これは二国間連系でもパワーグリッド構想でも一緒。ど の国が追加的にメンバーに入れるかは、その国が興味をもっているかによる。

 ロシアは CIS 諸国と委員会を設置して国際連系運用ルールを作っていると思うが、日本と韓国と の接続でも同様のルールが必要と考えるか?

実際の交渉に至る前に、WG やアドバイザーグループを組織する。東アジアで考えるならば日本、

ロシア、韓国を中心としてそこに中国を入れていくという形になるか。CIS諸国等と実践してきた 我々の経験からはこのようなやり方になる。例えば関係する6か国が集まって、係争事項を議論す るやり方はあるのではないか。ベラルーシ、エストニアなど5か国で議論している事例がある。

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また、フィンランドとは二国間で話している。設置した委員会が課題に関連して投資計画等のポイ ントを設定し、それに取り組んでいく形をとっている。経験から言えば、委員会などを組織して責 任を持たせていくことが必要ではないか。

RossetiInter RAOで電力輸出入にかかる役割分担はあるのか?

国際的に電力売買する役割はInter RAOが担っている。送電網整備と送電所有の役割を担っている

のがRosseti。当社は発電設備を作ることはできない。極東事業の送電網についてはRAO ES of the

Eastに聞いてみるのがよい。

Inter RAOは発電設備を作ることができる。送電網の技術的な部分をRossetiは担っており、関連

情報はInter RAOとやり取りしている。例えば系統運用や送電計画等。

ロシアは中国だけなく、隣国 11 国と接続している。フィンランド、カザフスタン等、国境を接し ているところは系統が接続されている。これらの国とは今後の投資計画もある。

既存インフラはRAO UESが作ったものであり、Rosseti新会社ができてから作られたのは中国―

ロシア間で一つの計画だけである。Rosseti としては投資計画、解決策の提示がメインミッション になる。しかし、投資については厳しい枠組みがかけられている。国際的な計画を考えるときには 経済性を検討する必要がある。Rosseti は国営企業であり政府のコントロール下にある中で、国際 的な投資を考えて経済面での解決策を見つけていくのはなかなか厳しい。追加的な財政計画を検討 している。国際連系の興味は高まっているが、経済性の視点からは優先順位が下がってきている。

(その他事項)

 極東には水力発電のポテンシャルがあると聞いているが、このポテンシャルをどのようにマネジメ ントできるのか?

追加的にサハリンに発電設備を作っていくことなのではないか。発電、送電設備をパッケージで作 っていかなければならない。具体的には500kV、500km設備を作ることになるのではないか。

 ロシア全体の送電線整備計画と極東での開発計画との関係は?

極東開発のRAO ES of the Eastは国営企業であり、彼らも我々も政府のコントロールの下で考え ている。投資計画は政府の計画に沿っているので、RossetiとRAO ES of the Eastの相互の関連、

調整について大きな問題はないと考えている。

 極東におけるロシアから他国への送電網計画の課題は?

技術的な課題はないと考えている。エンジニアリング面では課題はない。DCかACか等といった ことになるが、ステップバイステップで計画を進めていくべき。

むしろ追加的な発電設備が建設されるかどうかがポイントになる。

また、サハリンはガスパイプラインでつなぐ話もありうる。ウラジオストック等の発電設備もガス 火力を作ることになる。いずれにしても実現のためにはWGを立ち上げることを考える。

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(コメント)

ご興味をお持ちの点については、InterRAO が詳しいのではないか。Rosseti も海底ケーブルの議論に なかなか入っていけない。興味があればInter RAOを紹介する。Rossetiは送電線を建設、運用し電力 を届けることがミッションの企業である。

4. En+、Skoltech