2005
年春には、新たな製品群2
品目に対し取得基準が採用され、4
品目について基準の 改訂が行われた。新たに基準が確立されたのは、キャンプ場(サービス)と潤滑油で、キ ャンプ場は4
月29
日付け官報に97、潤滑油は5
月5
日付け官報98に欧州委員会決定として 基準が発表された。改訂されたのは、ポータブルコンピュータとパーソナルコンピュータ、手洗い用食器洗い洗剤、多目的クリーナーの
4
品目で、いずれも5
月4
日付官報に発表さ れた99。多目的クリーナーには窓用洗剤が含まれることとなった。これらを併せ、
2005
年12
月末時点で、23
の製品群に対して取得のための基準が確立さ れており、うち19
製品群に対して延べ289
社、794製品がフラワー・エコラベルを取得 している。最も取得が多い製品群は繊維製品で、64企業が取得している(表 28 参照)。国別ではイタリアが最も多く、特に
2005
年に取得企業が増加し82
件となった。また新規 加盟国の取得企業も出てきており、2005
年2
月には、チェコ、ハンガリー、リトアニア、ポーランドで各国初の取得企業が出ている。
とはいえ、EU のフラワー・エコラベルは、その認知度が全般に低く、また独自のラベ ル制度を持つ国には必要とみなされていないこともあり、概して普及度が低いことがこれ までを通じ問題視されてきた。このような中、改善のための見直し、あるいは廃止の検討 といった議論も出てきている。一方で、製品のライフサイクル全般を通じて潜在的な環境 に対するインパクトを評価する包括的なアプローチによって基準が確立されるフラワー・
スキームは、持続可能な製品・消費活動の促進を目指す広範な戦略の一部と捉えられるよ
97
2005/338/EC: Commission Decision of 14 April 2005 establishing the ecological criteria for the award of the Community eco-label to campsite service
98
2005/360/EC: Commission Decision of 26 April 2005 establishing ecological criteria and the related assessment and verification requirements for the award of the Community eco-label to lubricants
99
Commission Decision of 11 April 2005 establishing ecological criteria and the related assessment and verification requirements for the award of the Community eco-label to personal computers (2005/341/EC)
Commission Decision of 11 April 2005 establishing ecological criteria and the related assessment and verification requirements for the award of the Community eco-label to portable computers
(2005/343/EC)
2005/342/EC: Commission Decision of 23 March 2005 establishing revised ecological criteria for the
award of the Community eco-label to hand dishwashing detergents
、2005/344/EC: Commission
Decision of 23 March 2005 establishing ecological criteria for the award of the Community eco-label
to all-purpose cleaners and cleaners for sanitary facilities
うにもなってきている。ライフサイクルのすべての段階を検討し製品の環境パフォーマン スを向上させることを狙った統合製品政策のフレームワークでは、経済的措置や法的措置、
自主協定など種々のツールを組み合わせた対応が必要とされており、エコラベルもこのツ ールの
1
つと考えられている。統合製品政策の目標達成に貢献するツールとして見直され る可能性が出てきた。2005 年末時点でのEU
エコラベルの取得情況については、以下の表
28、29
を参照のこと。表 28: 国別、製品グループ別に見た
EU
フラワー・エコラベルの取得状況(2005年12
月31
日時点)AT BE CY CZ DE DK EE EL ES FI FR HU ICE IE IT LT LV LX MT NL NO PL PT SE SI SK UK 計
洗濯機 0
食器洗い機 1 1
冷蔵庫 1 1
ペンキ・ニス 2 4 6 7 1 12 8 3 6 1 50
肥料・土壌改良剤 1 1 1 13 1 2 19
ティッシュペーパー 3 1 9 1 1 1 16
コピー用紙 1 5 6
自動織機洗い機洗剤 2 3 1 1 7
洗濯用洗剤 1 2 7 1 11
電球 1 1
繊維製品 1 1 1 2 27 1 3 1 7 10 1 1 7 1 64
靴類 1 1 9 11
ベッドマットレス 2 5 7
パーソナルコンピュータ 0
ポータブルコンピュータ 0
多目的/トイレ・バス用洗剤 3 1 2 4 2 5 6 1 1 1 26
手洗い用食器洗い洗剤 1 1 4 8 1 15
テレビ 1 1
床材 2 2 4
観光宿泊施設 5 2 5 1 2 1 14 6 2 1 39
掃除機 0
潤滑油 1 1
キャンプ場 3 2 4 9
計 12 4 0 1 13 53 0 14 19 3 45 1 0 0 82 0 0 0 0 11 3 3 5 15 0 0 5 289
AT:オーストリア、BE:ベルギー、CY:キプロス、CZ:チェコ、DE:ドイツ、DK:デンマーク、EE:ギリシャ、ES:スペイン、FI:フィンランド、FR:フランス、HU:ハンガ リー、ICE:アイスランド、IE:アイルランド、IT:イタリア:LT:リトアニア、LV:ラトビア、LX:ルクセンブルク、MTマルタ、NL:オランダ、NO:ノルウェー、PL:ポーラン ド、PT:ポルトガル、SE:スウェーデン、SI:スロベニア、SK:スロバキア、UK:英国
出所: 欧州委員会環境総局およびEco-labelウェブサイト(www.eco-label.com)
表
29
:EU
フラワー・エコラベルの開発・取得状況(2005
年12
月31
日時点)取得企業数 製品分類(取得基準制定年,改定年)および
取得要件 企業の国籍
国別 計 国数 取得 製品数
オーストリア 3 ベルギー 1
ドイツ 2
デンマーク 4 スペイン 2 フランス 5 イタリア 6 オランダ 1 ポーランド 1 多目的用クリーナー/トイレ・バス用クリーナー/窓用クリーナー
(2001年、2005年)
• 製品の水生環境への影響が少ない
• 生物分解性が高い
• 特定の危険物質を含んでいない
• 環境に優しい容器の設計・利用
• 使用方法(量)、安全性アドバイス、含有物の情報などの消費者への使 用説明が示されている
• 性能について、少なくとも従来の製品と同じであること
英国 1
26 10 113
デンマーク 2 イタリア 3 オランダ 1 自動食器洗い機用洗剤(1999年、2003年)
• 製品の水生環境への影響が少ない
• 特定の危険物質を含んでいない
• 藻類の成長に対する影響が少ない
• 生物分解性が高い
• 環境に優しい容器の設計・利用
• 使用方法(量)、安全性アドバイス、含有物の情報など消費者への使用 説明が示されている
• 性能について、少なくとも従来の製品と同じであること
スウェーデン 1
7 4 11
デンマーク 1 ベルギー 1 フランス 4 イタリア 8 手洗い用食器洗い用洗剤(2001年、2005年)
• 多目的用クリーナー/トイレ・バス用クリーナーに同じ
オランダ 1
15 5 23
デンマーク 1 フランス 2 イタリア 7
洗
剤
洗濯用洗剤(1995年、1999年/2003年)
• 自動食器洗い機用洗剤に同じ
• 経済的かつ環境に優しい使用方法の情報・説明が含まれている
オランダ 1
11 4 28
自動食器洗い機(1993年、1998年/2001年)
• 製品のエネルギー消費量が少ない(電力消費が約40%低下)
• 水量消費を大量に低減できる
• 騒音水準が低い
• 省エネモードがある
• 高水準の性能を保証
• 解体・リサイクルが容易
ギリシャ 1 1 1 4
冷蔵庫(1996年、1999年/2004年/改正案検討中)
• 製品のエネルギー消費量が少ない(電力消費が約60%低下)
• 高水準の性能を保証
• 騒音水準が低い
• 地球温暖化・オゾン破壊物質の使用を最少化
• 使用後、メーカーが無料で回収
• 解体・リサイクルが容易
• 補修用部品は製造中止後12年間入手可能であることを保証
韓国(英国で取 得)
1 1 1 1
テレビ(2002年)
• 使用中、スタンバイ状態でのエネルギー消費が少ない
• 環境および健康に影響する有害物質の含有が少ない
• 使用後、メーカーが無料で回収
• 環境に優しい使用方法説明書を付属
• 製品の耐用性を高め、リサイクルを容易にする設計
スペイン 1 1 1 2
家電製品
電球(1995年/1996年、1999年/2002年)
• 製品寿命が5年〜9年(1万時間)で白熱電球の10倍
• 電力消費量が白熱電球の5分の1
• スイッチを入れた時にチカチカしない
• 水銀含有量が微量
• パッケージの最低65%にリサイクル素材を使用
• 1万時間使用後、70%または90%(電球のタイプによる)の照明能力が あることを保証
デンマーク 1 1 1 1
オーストリア 1 ベルギー 1
チェコ 1
ドイツ 2
デンマーク 27 ギリシャ 1 スペイン 3 フィンランド 1 イタリア 10 フランス 7 ノルウェー 1 ポルトガル 1 スウェーデン 7 繊維製品(衣料・ベッドリネン・室内用織物)(1999年、2002年)
• 繊維生産過程で水生環境や大気に悪影響を及ぼす有害物質を制限
• アレルギーのリスクが低い
• 従来の製品以上に縮まない
• 色落ち、乾燥機の摩擦、日光による色あせに対する耐性が従来の製品と 変わらない
英国 1
64 14 113
スペイン 1 フランス 1
衣料品
靴類(1999年、2002年)
• 特定の化学物質によるアレルギーのリスクが少ない
• 製造過程の水質・大気汚染が少ない
• 耐用期間が少なくとも従来の製品と変わらない
11 3 14
• パッケージにリサイクル素材を使用
イタリア 9
フランス 1
ドイツ 3
イタリア 9 オランダ 1 スウェーデン 1 ティッシュペーパー(1994年、1998年/2001年/改正案検討中)
• 特殊リサイクル繊維を使用して製造された製品
•
• 製造過程において硫黄・CO2の大気中への排出、水質汚染が少ない
6 バージン紙ファイバーは持続可能な管理を実施している森林を源とす
る
英国 1
16 121
イタリア 5
紙製品
コピー用紙(1996年、1999年/2002年)
• ティッシュペーパーに同じ デンマーク 1
6 2 20 デンマーク 2
ベッド用マットレス(1998年、2002年)
• アレルギーのリスクが低い
• 製造時の水質・大気汚染が少ない
• 危険物質の残留が最低限
• 製品中にオゾン破壊物質が存在しない
• 耐用期間が従来の製品と変わらないことを保証
ギリシャ 5
7 2 43
ドイツ 2
デンマーク 4 フィンランド 1 フランス 12 ギリシャ 6 イタリア 8 ポルトガル 3 スペイン 7 スウェーデン 6 室内用ペンキ/ニス(1995年、1998年/2002年)
英国 1
50 10 167
• 白色顔料の量が少ないが十分に表面を覆うことができる
• 顔料が厳格な環境基準に沿って生産されている
• 製品からの溶剤放出が少ない
• 重金属、発癌性・有毒物質を含んでいない
ベルギー 1 デンマーク 1 スペイン 1 フランス 13 イタリア 1 肥料・土壌改良剤(1994年、1998年/2001年)
• リサイクルされた有機物を使用した製品
• 製品中の重金属や殺虫剤残留物が土壌を汚染しない
2
• バクテリアを含んでいない
• 悪臭を発しない
• ガラス・金属を含んでいない
• 雑草の種子を含んでいない
• 最低20%の有機物を含有している
ポーランド
19 6 20
スペイン 2
住宅・ガーデン
床材(2002年)
• 製造時の水量・エネルギー消費が少ない
• 健康・環境に危害を及ぼす危険物質の残留が最低限
• 空気・水への有害な排出が少ない
• 廃棄物管理に関する説明書を付属
イタリア 2
4 2 65
オーストリア 5
ドイツ 2
デンマーク 5 ギリシャ 1 スペイン 2 ハンガリー 1 イタリア 14 オランダ 6 ノルウェー 2
観
光
観光宿泊施設サービス(2003年)
• エネルギー消費を制限している
• 水の消費を制限している
• 廃棄物産出を制限している
• 再生可能資源と環境により害の少ない物質の利用を奨励している
• 環境に関するコミュニケーションや教育を促進している
ポルトガル 1
39 10 34