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環境税は、「汚染者負担」の原則を導入するためのコスト効果の高い手段として評価さ れており、その導入はEU加盟各国レベルで進められている。ただし、環境税についての 定義は固まっておらずEUおよび加盟国

、エネルギー製品や車両税などEU内でも多くの国で導入されているもののほか、ディ ーゼル自動車の走行によって排出されるNOX(二酸化窒素)、廃水、埋め立て税、パッケ ージ、電池などに対するものがある。

EU全体では、環境に関わる課税で規制があるものはほとんどなく、1992

年より鉱物油

に対してEU統一の最低税率が規定されていた89だけであった。しかし、これに定められた 最低税率の引き上げや課税対象の拡大などは長期にわたり協議されており、2004 年

1

月 にはエネルギー税共通枠組み指令(2003/96/EC)90が発効した。同指令は

1997

年から協

88

EU

の環境関連の法律家や政府環境担当官などにより、同指令の産業界に対するインパクトや実施上の 問題点に関して討議が行われた。

89

Council Directive 92/81/EEC of 19 October 1992 on the harmonization of the structures of excise duties on mineral oils, Council Directive 92/82/EEC of 19 October 1992 on the approximation of the rates of excise duties on mineral oils (Official Journal L 316, 31/10/1992)

90

Council Directive 2003/96/EC of 27 October 2003 restructuring the Community framework for the

taxation of energy products and electricity(2003

10

31

日付けOfficial Journal of European

Communities L 283)

議が重ねられてきたもので、2003年

3

20

日のEU蔵相理事会において政治的合意に至 っ

ネルギーについては対象外となっている。加盟国は、自国の税率が指 で規定された最低税率を下回っている場合、規定の移行期間内にその差を縮小していく こ

期間を

2007

1

1

日までとすることができる。さらに産業分野別では、加盟国は、

業、園芸業、養魚業、森林業において使用されるエネルギー製品および電力に対し、最 ゼロの税率を適用することができることになっている。新規加盟国に対する移行措置に 定された。

2004

年春に、新規加盟国へ 一時的免除もしく

たものである。同指令では、最低税率の規定対象を石炭、天然ガス、電力に拡大する一 方、石油製品に対する現行最低税率を引き上げた。より広範なエネルギー製品分野で最低 税率を導入することにより、エネルギー価格を上昇させ、エネルギー利用の効率化と再生 可能エネルギーの活用を促進することが主な狙いとなっている。

表 25には、エネルギー税共通枠組み指令で定められた最低税率を従来の最低税率とと もに示した。同指令では、従来の自動車燃料については

EU

統一の最低税額が引き上げら れたが、再生可能エ

とが求められている。ただし、差が新最低税率の

3%を超えない場合は、加盟国は当該

国の税率調整を移行期間の満了時まで待つことができる。また、加盟国に対し、再生可能 な資源から作られた燃料(自動車燃料とは特定していない)については課税を減免するこ とを認めている。

同指令では特定の加盟国や産業などに対し多くの移行措置や優遇措置が設定されてい る。各加盟国は、移行期間に加え、欧州委員会の提案を基にしたEU理事会の事前レビュ ーを条件に、2006 年

12

31

日まで様々な低減を適用することも認められている。さら に、移行措置にもかかわらず新最低税率の導入が困難な国は、価格崩壊を避けるため、移 行

農 低

ついては、加盟交渉で交渉・合意がなされ、別途規

の同指令適用の は減免措置について、指令の改正が発表されている91

91

Council Directive 2004/74/EC of 29 April 2004 Amending Directive 2003/96/EC as regards the possibility for certain member states to apply, in respect of Energy products and electricity, temporary exemptions or reductions in the levels of taxation  および

Council Directive 2004/75/EC of 29.4.2004 amending Directive 2003/96/EC as regards the possibility

for Cyprus to apply, in respect of energy products and electricity, temporary exemptions or reductions

in the levels of taxation(ともにOJ L 157 , 30/04/2004)

25

EU

におけるエネルギー

20033 までの

最低税額

01011日以降の 最低税額

製品の最低税額

自動車燃料(1) 月末 200411日以降の 最低税額

2

有鉛ガソリン(€/1000 ㍑) 337 421(2) 421

無鉛ガソリン(€/1000㍑) 287 359 359

ディーゼル(€/1000㍑) 245 302(3) 330(4)

灯油(€/1000㍑) 245 302 330

LPG(€/1000 kg) 100 125 125 天然ガス 100 (€/1000 kg) 2.6 (€/GJ) 2.6 (€/GJ)

商工業に使用され 20033 末までの 最低税額

る燃料 200411日以降の 最低税額

ディーゼル(€/1000㍑) 18 21

灯油(€/1000㍑) 18 21

液化石油ガス(LPG)(€/1000 kg) 36 41

天然ガス 36(€/1000 kg) 0.3(€/GJ)

最低税額 最低税額(事業向け) 最低税額(非事業向け)

房燃料・電力(5) (6) (7) 20033月末までの 200411日以降の 200411日以降の

ィーゼル(€/1000㍑) 18 21(8) 21

重燃料油(€/1000 kg) 13 15 15

灯油(€/1000㍑) 0 0 0

液化石油ガス(LPG)(€/1000 kg) 0 0 0

天然ガス(€/GJ) なし 1.5 0.3

石炭、コークス(€/GJ) なし 0.15 0.3

電力(€/MWh) なし 0.15 1.0

(注) ポルトガルは、アゾレス諸島およびマデイラ島で消費されるエネルギー製品および電力に対し、これら地域が離 島であり分散している地理的特性の結果生じる輸送コストを補填するため、当指令に規定される最低税率よりも 低い税率を適用することができる。

フランス200911日まで、中央政府、州政府、地方自治体や公法により管理されるその他の機関の公共機 関としての活動または取引において使用するエネルギー製品および電力に対し、全面的または部分的免除を適用 することができる。

(1) ギリシャは、レスボス島、ヒオス島、サモス島、ドデカニソス諸島、キクラデス諸島、および以下のエーゲ海諸 島(タソス、北ソポラデス、サモトラケ、スキロス)の領域で消費される推進用の軽油およびガソリンに対し、

当指令に規定される最低税率よりも最高で1,000リットル当たり22ユーロ低い税率を適用できる。

ギリシャ

(2) は、ガソリンに対する新最低税率を201011日までに決定する。

加盟国は、ディーゼル油について、欧州共同体の新たな最低水準を遵守し、商業用の税率が200311日時点 の全国レベルを下回らない限りにおいて、商業目的・非商業目的の使用で区別することができる。低硫黄燃料に 対しても同様の措置をとることができる。

フランス (3)

200511日まで、商用車に使用されるディーゼル燃料に対し、別途税率を定めることができる。

ただし、200331日以降は1,000リットル当たり€380を下回ってはならない。イタリアは200511 日までは陸上運輸業者が使用する燃料に対しては間接税率の引き下げを適用できるが、200311日以降は、

重量3.5t〜11.5tの車両については1,000リットル当たり€360を、重量11.5t以上の車両ついては€343を下回 ってはならない。200411日以降は€370を下回ってはならない。

スペイン、ベルギー、オーストリアは200711日までに、€302の税率に調整し、201211日までに

€330に達すること。ルセンブルグおよびポルトガルは200911日までに、ギリシャは201011 までに€302の税率に調整し、3ヵ国とも201211日までに€330に達すること。これら5ヵ国は、推進用に 使用される軽油の商業使用については、200311日時点の当該国の税率を引き下げないことを条件に、1,000

ルク

リットル当たりの税率が€287 センブルグおよびポルトガルは€272、ギリシャは€264)を下回らない範囲で、

20091231日まで特別低率を適用できる。またこれらの国は、201011日から201211日まで

の期間 推進用に使用されるディーゼルの商業使用については、201011日時点の当該国の税率を引き下げ ないことを条件に、1,000リットル当たりの税率が€302を下回らない範囲で特別低率を適用できる。スペイン、

ポルトガル、ギリシャについては、201211日まで、推進用に使用される軽油の商業使用に適用される特別 税率をタクシーにも適用することができる。

(4) 201311日以降の最低税率については、EU理事会が201211日までに、欧州委員会の報告書および 提案を基に決定する。

ポルトガル

(5) 201011日まで、電力に対する税率において全面免除または一部免除を適用することができる。

ギリシャは201011日まで、現 期間を設定することができる。

アイルランド

行の電力税制をインプット方式からアウトプット方式に転換するための移行

(6) 200811日まで、電力に対する税率において全面・一部免除または割引を適用することがで きる。

(7) フランスは200911日まで、現行の電力税制を当指令の規定に適合させるための移行期間を設定することが

できる。移行期間中、当指令 考慮に入れる。

で設定した最低税率について評価する際、現行の地方レベルの電力税の全国平均を

(8)

出所:  欧州委員会プレスリリース(IP/03/1456,20031027日付