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2.湖州市の投資環境

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資直接投資実績で大きく差をつけられていた ことが要因であると思われる(図表11)。こ れは、工業総生産額や輸出高における外資依 存度にも現れている。

 外資直接投資額にこれほど大きな差がつい たのは、90年代から00年代初めにかけての 江蘇省と浙江省の外資導入政策の違い(江蘇 省は積極的であったが、浙江省はそれ程積極 的ではなかった)、上海からの高速道路によ るアクセスの整備・発展状況の差に起因する ものであろう。反面、湖州市では民営企業が 盛んなこともあり、都市住民一人当たりの可 処分所得では、他の3都市と比較し遜色ない 水準となっている点に特徴がある。

便があり、18時間かかるものの、陸上運送 より2割程度運送コストを低く抑えることが できる。ただし、当該コンテナ定期便の運行 は、主要運送品である家具・木製品の輸出が 減少したため、暫時停止されている。

(ニ)空港

 市内には空港はないため、国内便、国際便 とも、車で1時間半程度の杭州蕭山国際空港 や、同2時間程度の上海虹橋国際空港、浦東 国際空港を利用する必要がある。

ロ.工業用地

 07年1月1日施行の「全国工業用地譲渡最 低価格基準の実施公布に関する通知」(国土

資発 [2006]307号)によれば、市内各地の 最低価格基準は図表13のとおりとなってい る。今回訪問した開発区担当者からは、投資 プロジェクトの業種、投資規模により譲渡価 格の3割程度に相当する金額の補助金を供与 することも可能である旨聴取している。ま た、09年5月11日公布の「工業用地譲渡最低 価格基準の調整実施に関する通達」(国土資 発 [2009]56号)によれば、優先発展産業

図表13 市内地区別等級と最低価格

等級 地区 最低価格

(元/m2

8等 呉興区、南潯区 252

12等 徳清県 120

13等 長興県、安吉県 96

(備考  )全国工業用地譲渡最低価格基準の実施公布に関す る通知にもとづき作成

(備考)長興経済開発区提供データーにもとづき作成

図表12 湖州市の交通インフラと今回訪問した開発区位置図

上海浦東国際空港 上海虹橋国際空港

杭州蕭山国際空港 長興経済開発区

湖州経済開発区

でありかつ用地集約型プロジェクトであれ ば、最低譲渡価格の70%以上の水準で譲渡 価格を決定することができることとなった。

    ハ.電力

 中国では、電力供給能力を上回る需要によ り、03年夏から電力不足が顕在化している。

華東地域とりわけ浙江省では、急速な経済発 展により、生活用電力、工業用電力とも使用 量が急増し、電力不足問題が深刻化していた が、最近では新設発電所の稼動開始等により 状況は改善している。市内では長興県内に省 内有数の火力発電所があるほか、呉興区、徳 清県等各地に火力発電所がある。

 今回訪問した日系企業からは、数年前に電 力不足による計画停電に対応するため自家発 電装置を導入した企業もあるが、現在では電 力制限措置はなく電力供給には問題はない旨 聴取している。

(2)人材 イ.人材教育

 湖州市内には、日本語専攻も設置されてい る湖州師範学院をはじめとする4大学が所在 しており、08年末現在で3.7万人が在籍して いる。さらに、23校の中等専門・職業学校 に3.6万人が在籍している。また、長興県を 中心に毎年400人程度の人員が海外企業に労 務派遣されており、うち8割以上が日本企業 向けである。派遣が終了し日本から帰国した 人材は1,000人を超えており、ワーカークラ スで日本語ができる人材を採用することも可

能である。今回訪問した日系企業の中にも、

日本に派遣経験のある人材を班長クラスに採 用している企業があった。

ロ.賃金水準

 08年9月に月額最低賃金(社会保険、住宅 積立金を含む。)が改定され、区部では850 元、県部では780元となった。上海市や杭州 市の960元と比較すると若干低い。今回訪問 した日系企業からは、大学卒業の管理スタッ フ の 平 均 手 取 り 賃 金 が2,000元 程 度、 ワ ー カークラスの平均手取賃金は各種手当・残業 代を含め1,000〜1,300元程度である旨、聴取 している。

 社会保障費料率は図表14のとおりである。

ハ.採用方法等

 今回訪問した日系企業では人材市場・イン ターネット・日本語学校・従業員の紹介等を 通じて地元出身者を中心に募集・採用してい る。08年までは需給は若干逼迫していたが、

現在では人材集めに困難を感じている企業は なく、量的な不足感は無いとのことである。

図表14 社会保障費料率(注)1 

(単位:%)

雇用者負担 個人負担

養老保険 20 8

医療保険 7.1 0

失業保険 2 0〜1

労災保険(注)2 0.5〜2 0

生育保険 0.6 0

住宅積立金 8 8

合計 38.2〜39.7 16〜17

(注)1.行政区や開発区により若干異なる。

2.業種により異なる。

(備考  )湖州経済技術開発区提供データーにもとづき作成

また、開発区担当者からは、隣接している安 徽省からの採用も可能であるため、労働力は 十分である旨聴取している。

 (3) 生活環境 イ.住居

 日本人駐在員は100人程度である。単身赴 任する場合が多く、市内や開発区内のホテ ル、アパートに居住している。また、杭州市 と隣接している徳清県に所在する日系企業で は杭州市内に住み通勤している例もある。市 内のアパートの家賃は3LDKで月額1,200〜

3,000元程度である。

ロ.食事・買い物

 日本料理店は市内に数店ある。テスコ、大 潤発等の外資系をはじめとする大型スーパー マーケットがあり生活用品・食料品の入手は問 題ない。ただし、日本の食材を専門に扱う店は なく、上海市、蘇州市等に行く必要がある。

ハ.医療

 上海にあるような外資系クリニックはなく、

地元の人民病院等を利用する必要がある。

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