貸倒引当金の計上とは、取引先の倒産などで売掛金や貸付金などの債権の回収ができない リスクに備えて、あらかじめ決算時に将来回収できない可能性のある金額を貸倒引当金と して費用を見積り計上することをいいます。
メモ : 個人事業者の場合は、青色申告を選択している場合のみ貸倒引当金の計上が認められ ています。
メモ : 貸倒引当金の計算方法は、債権の状態(法的に消滅、回収不能と見込まれる、回収不能の おそれがある)によって異なります。自社にあった貸倒引当金の計算方法については、
税理士や最寄りの税務署などに確認してください。
取引先
倒産
取引先が倒産してしまっ た場合、売掛金や貸付金 などの債権が回収できな くなってしまう。そんな事態に 備えて・・・
将来回収できない可能性のあ る金額を貸倒引当金として計 上してリスクに備える。
決算整理で、
貸倒引当金を見積り計上
する。
● 決算整理仕訳の入力
貸倒引当金を計上する仕訳を「振替伝票」から入力します。
<仕訳例>
決算時に、売掛金に対して貸倒引当金の計上限度額の計算を行い、貸倒引当金 100,000 円 を計上した
メモ : 貸倒引当金繰入は、法人の場合には貸倒引当金繰入額(販)などの勘定科目を使用しま す。
1. クイックナビゲータの[取引]カテゴリから[振替伝票]をクリックします。
振替伝票が表示されます。
2. 次の手順で仕訳を入力します。
3.[登録]ボタンをクリックします。入力した伝票が登録されます。
借方 貸方 摘要
貸倒引当金繰入 100,000 貸倒引当金 100,000 繰入
[決算仕訳]から「決算」
を選択します。
①
[借方金額]に金額 を入力します。
③ 必 要 に 応じ て[摘 要]
を修正します。
⑥
[貸方勘定科目]から「貸倒引 当金」を選択します。
サーチキー1:[KASHIDAO]
④
[貸方金額]に金額 を入力します。
⑤
[借方勘定科目]から「貸倒引 当金繰入」を選択します。
サーチキー1:[KASHIDAO]
②
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引当金とは
引当金とは、将来の費用または損失の発生に備えて、あらかじめ当期の費用または損失として見 積り計上するものをいい、以下の要件をすべて満たすときに計上します。
①〜④の要件に当てはまる引当金には、前述した貸倒引当金のほかにも、賞与引当金、退職給付 引当金などがあります。
<例:退職給付引当金>
退職給付引当金は、退職する従業員へ就業した期間の報酬として退職金を支払うために、準備し ておく金額です。
退職金は、退職金を支給した期間のみの費用ではなく、就業していた期間全体の費用と考えられ るため、当期に負担する金額を見積り、その見積り額を退職給付費用勘定と退職給付引当金勘定 を使用して計上します。
【仕訳例】
従業員の退職時に支払う退職金に備えて、退職給付引当金を計上する。
なお、当期の退職給付費用は 500,000 円である。
退職給付費用 500,000 円 / 退職給付引当金 500,000 円
ヒ ヒント ヒント
① 将来の特定の費用または損失であること
② 発生が当期以前の事象に起因していること
③ 発生の可能性が高いこと
④ 金額を合理的に見積ることができること
現在
1 年目
④ 退職金を合理的に 見積もることができる
② 当期以前の事象 に起因
退職金は
① 将来の特定の費用
② 発生の可能性が高い
未来
2 年目 3 年目 4 年目 5 年目 ・・・ 退職
入社 (当期)
退職金の支払い