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114実地棚卸し

ドキュメント内 弥生会計/やよいの青色申告 (ページ 115-119)

実地棚卸しとは、実際に倉庫や店舗にある商品の数を数えたり、保管状態を確認する作業 をいいます。帳簿への記入漏れ、重複記帳があった場合や紛失、盗難などにより帳簿どおり の在庫があるとは限りません。実地棚卸しを行えば、実施した時点の正しい在庫の数量お よび評価額を確定させることができます。

決算では、当期のもうけを確定するために、当期に販売した売上原価(=当期に販売した商 品の仕入高)を計上します。決算期に行う実地棚卸しは、その売上原価を計算するために必 要な作業です。

商品の在庫数は、帳簿と 一致しない場合がある。

盗難 破損

など

実地棚卸し 在庫を実際に数えて、

正しい数を確定する。

帳簿と異なる場合は、

帳簿を修正する。

帳簿への記入漏れ 重複記入 決算時

決算時に実地棚卸しを行うのは、期末 時点の正しい在庫数を確定して、売上 原価を算出するためです。

売上原価を差し引いて 1 年でどれだけ売上高 からもうけたかを確認 することができます。

実地棚卸しを行って、売上原価を 算出する。

<売上原価の算出例(最終仕入原価法の場合)>

期首商品棚卸高(期首の在庫) ジュース 2 個 単価:50 円

当期商品仕入高(1 回目)   ジュース 5 個 単価:50 円

当期商品仕入高(2 回目)   ジュース 2 個 単価:60 円

期末商品棚卸高(期末の在庫) ジュース 3 個 単価:60 円

メモ : 棚卸資産の評価方法には、上の例で取り上げた最終仕入原価法の他にもいくつかあり ます。具体的な評価方法については、「棚卸資産の評価方法」(P116)を参照してくださ い。

期首商品 当期仕入 期末商品 売上原価

100 円 370 円 180 円 290 円

+ + =

(5 個 ×50 円)+(2 個 ×60 円)

(2 個 ×50 円) ( 3 個 ×60 円)

期末商品の在庫金額を確定 することにより、上記の計 算式で当期の売上原価を算 出することができる。

期末の実地棚卸しで、

正しい期末商品の数量が確定する

最後に仕入れた単価を、

期末商品の単価として扱う

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 棚卸資産の評価方法

同じ商品を仕入れても、仕入れた時期や仕入先の違いによって、商品の単価が異なることがあり ます。この結果、商品を売り上げたときの払い出し単価を決定するため、棚卸資産の評価方法を 決定する必要があります。

棚卸資産の評価方法は以下のとおりです。

自社にあった評価方法については、税理士や最寄りの税務署などに確認してください。

ヒント ヒント

個別法

先入先出法

総平均法

最終仕入原価法

売価還元法 移動平均法

個々の取得単価で計算する方法

先に仕入れた商品から販売して、最も新しく仕入れた商品が 残っているとみなして、単価を計算する方法

期首と当期の取得価額と数量から平均単価を計算する方法

商品を仕入れる都度、平均単価を計算する方法

最後に仕入れた商品の取得単価で計算する方法

期末の在庫の売価に、その年の原価率をかけて原価に戻し、

単価を計算する方法

(取扱品種の極めて多い小売業などで適用される)

評価方法 内容

期首の在庫金額+当期の仕入金額 期首の在庫数+当期の仕入数

直前の在庫金額+仕入金額 直前の在庫数+仕入数 単価 =

単価 =

● 決算整理仕訳の入力

当期の売上原価を計上するための仕訳を「振替伝票」から入力します。

<仕訳例>

商品の実地棚卸しを行った結果、次の内容が確認できたため決算整理仕訳を行った。

期首商品棚卸高:1,000,000 円

期末商品棚卸高: 800,000 円

1. クイックナビゲータの[取引]カテゴリから[振替伝票]をクリックします。

振替伝票が表示されます。

2. 次の手順で仕訳を入力します。

※ やよいの青色申告では、[伝票辞書]の「棚卸期末一括洗い替え(商品)」に対応していませ ん。上記仕訳を直接入力してください。

3.[登録]ボタンをクリックします。入力した伝票が登録されます。

借方 貸方 摘要

期首商品棚卸高 1,000,000 商品 1,000,000 期首商品棚卸 商品 800,000 期末商品棚卸高 800,000 期末商品棚卸

[伝票辞書]をクリックし て「棚 卸 期 末 一 括 洗 い 替 え(商品)」を選択します。

[決算仕訳]から「決算」

を選択します。

[借 方 金 額]に 金 額 を入力します。

[貸 方 金 額]に 金 額 を入力します。

必要 に 応 じ て[摘要]

を修正します。

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ドキュメント内 弥生会計/やよいの青色申告 (ページ 115-119)