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■ 仕訳入力(給与を支給したとき)
給与支給では、給与明細一覧表などを基に仕訳を「振替伝票」から入力します。
給与支給時の仕訳は、複合仕訳となるため「振替伝票」を使用します。
<仕訳例>
5 月 31 日従業員の給与 1,520,000 円を、源泉所得税 250,000 円、住民税 100,000 円、健 康保険料 80,000 円、厚生年金保険料 140,000 円、雇用保険料 8,000 円を控除し、通勤定 期代 10,000 円とともに普通預金から振り込んだ。なお、振込手数料は 1,575 円だった。
※ 給与支給額 942,000 円と通勤手当 10,000 円および振込手数料 1,575 円の普通預金は、1 つにまとめて 953,575 円で記載しても構いません。
複合仕訳と単一仕訳
複合仕訳とは、借方または貸方の少なくとも一方が複数の勘定科目から構成される仕訳をいい ます。これに対して、借方・貸方の両方が1つの勘定科目から構成される仕訳を単一仕訳といいま す。弥生会計では、すべての帳簿や伝票から単一仕訳を登録することができます。複合仕訳は、振 替伝票から登録します。
借方 貸方 摘要
給与手当 1,520,000 普通預金 ※ 942,000 5 月分 給与 5 名分 預り金 250,000 5 月分 源泉所得税 5 名分 預り金 100,000 5 月分 住民税 5 名分 預り金 80,000 4 月分 健康保険料 5 名分 預り金 140,000 4 月分 厚生年金保険料 5 名分 立替金 8,000 5 月分 雇用保険料 5 名分 旅費交通費 10,000 普通預金 ※ 10,000 5 月分 通勤定期代 支払手数料 1,575 普通預金 ※ 1,575 振込手数料
ヒ ヒント ヒント
必要な情報
• 支給日
• 支給総額
• 預り金の合計金額
(所 得 税、住 民 税、社 会保険料など)
• 差引支給額
メモ : 源泉所得税や社会保険料は、税務署や年金事業所に支払うまで事業主が預かる金額の ため、勘定科目を「預り金」で入力します。
メモ : 通勤定期代などの通勤手当は、勘定科目を「旅費交通費」で入力します。銀行などの振込 手数料は、勘定科目を「支払手数料」で入力します。
メモ : 給与支給時に控除する雇用保険料で使用する勘定科目は、「立替金」のほかに「預り金」
や「法定福利費」を使用する場合もあります。
簡単取引入力では対応していません。
仕訳の入力は、「帳簿を中心とする入力形式の場合」を参照してください。
1. クイックナビゲータの[取引]カテゴリから[振替伝票]をクリックします。
振替伝票が表示されます。
2. 次の手順で伝票を入力します。
簡単取引入力を中心とする入力形式の場合
帳簿を中心とする入力形式の場合
[日付]に振込を行った 日付を入力します。
①
[貸 方 勘 定 科 目]か ら「普 通 預 金」「預 り 金」
「立替金」を選択します。
[普通預金]のサーチキー1:[FUTSUUYO]
[預り金]サーチキー1:[AZUKARIK]
[立替金]サーチキー1:[TATEKAE]
※ 補助科目を登録している場合は、[貸方補助科 目]に該当する補助科目を選択します。
④
[借 方 金 額]に 金 額を入力します。
③
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■ 仕訳入力(税金・社会保険料を納めるとき)
税金や社会保険料を納めたときは、通知書、給与明細一覧表などを基に「預金出納帳」また は「現金出納帳」から入力します。税金や社会保険料の支払方法に応じて「預金出納帳」また は「現金出納帳」から仕訳を入力する帳簿を選択してください。
<仕訳例 1 >
5月31日に会社負担分の社会保険料220,000円と従業員から預かった健康保険料80,000 円、厚生年金保険料 140,000 円が普通預金から口座振替で引落とされた。
借方 貸方 摘要
法定福利費 220,000 普通預金 440,000 4 月分 社会保険料 5 名分
預り金 80,000 4 月分 健康保険料 5 名分
預り金 140,000 4 月分 厚生年金保険料 5 名分
必要な情報
<通知書の場合>
• 住民税額
<給与明細一覧表の場合>
• 預り金の合計金額
(所得税、住民税、社会保険料など)
給与明細一覧表については P58 を参照してください。
<住民税決定通知書(見本)>
簡単取引入力では対応していません。
仕訳の入力は、「帳簿を中心とする入力形式の場合」を参照してください。
1. クイックナビゲータの[取引]カテゴリから[預金出納帳]をクリックします。
預金出納帳が表示されます。
2. 次の手順で仕訳を入力します。
メモ :預金勘定科目の補助科目には、あらかじめ銀行名や支店名などの補助科目を設定しておく必 要があります。補助科目の登録方法は、P37 を参照してください。
3. 次の行をクリックすると、入力した仕訳が登録されます。
簡単取引入力を中心とする入力形式の場合
帳簿を中心とする入力形式の場合
[相手勘定科目]から「法定福利費」「預り金」
を選択します。
[法定福利費]のサーチキー1:[HOUTEI]
[預り金]のサーチキー1:[AZUKARIK]
③
振込手続きをした預金口座の[勘定 科目]と[補助科目]を選択します。
①
[日付]に通帳に記載され ている日付を入力します。
② [引出金額]に支払った
金額を入力します。
⑤
[摘要]に取引が具体的にわかる ような内容を入力します。
④
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<仕訳例 2 >
6 月 10 日に従業員から預かった、源泉所得税 250,000 円、住民税 100,000 円を現金で納 付した。
簡単取引入力では対応していません。
仕訳の入力は、「帳簿を中心とする入力形式の場合」を参照してください。
1. クイックナビゲータの[取引]カテゴリから[現金出納帳]をクリックします。
現金出納帳が表示されます。
2. 次の手順で仕訳を入力します。
3. 次の行をクリックすると、入力した仕訳が登録されます。
借方 貸方 摘要
預り金 250,000 現金 350,000 5 月分 源泉所得税 5 名分
預り金 100,000 5 月分 住民税 5 名分
簡単取引入力を中心とする入力形式の場合
帳簿を中心とする入力形式の場合
[日 付]に 納 付 し た 日付を入力します。
① [摘要]に取引が具体的にわかる
ような内容を入力します。
③ [支出金額]に支払った
金額を入力します。
④
[相手勘定科目]から「預り金」を選択します。
サーチキー1:[AZUKARIK]
②