転置・異性
年 上
野
性
︵艶名︶
年上・異性
2.2.「どこへ行くのか」「京都へ行く」 43
2.2.「どこへ行くのか」「京都へ行く」
次に,宮津403(1〜7)の項目(豊eq 404の一部に対応する)について見て おこう。場面設定は,次のようである。
「駅の待合室で列箪を待っていると,あなたとは⊂===コの友人と偶然 出会いました。そこで,その人に『どこへ行くのか』と尋ねるとしたらど のように言いますか。」
そして,この状況で=に代入される相手は,次の属性をもつ7者で
ある。
12りQ45だ07
年下の同性年下の異性 同じ年頃の同性 同じ年頃の異性 年上の同性 年上の異性
あまり親しくない年上の異性
なお,これらの対者は7を除いて, 親疎 の関係における 親 に当たる 人物として設定されているわけである。ただし,7については 疎 に当たる 人物としての設定であることに留意したい。
また,宮th 4e4(1〜7)の項目における場面設定は,次のようである。
「では逆に,あなたとは〔=二==〕の人から『どこへ行くのか」と尋ねら れて,『京都へ行く』と答えるとしたらどう言いますか。」
そして,この状況で〔==コに代入される梅毒は,次の属性をもつ7者で ある。これらの対者は,1を除いて 親疎 の関係における 疎 に当たる人 物として設定されている。
1,岡じ年頃の同性で親しい人 2.あまり親しくない年下の同性 3.あまり親しくない年下の異性
44 2.場 面 一宮津・豊岡一
4.あまり親しくない同じ年頃の同性 5. あまり親しくない同じ年頃の異性 6. あまり親しくない年上の同性 7.あまり親しくない年上の異性
なお,この項図は豊岡404(1〜7)の項目に対応する。ただし,対者の設定 については次のように相違がある。
12りQ45ρ07
年下の同性で親しい人年下の異惟iで親しい人 同じ無頃の同性で親しい人 同じ年頃の異性で親しい入 年上の同性で親しい人 年上の異性で親しい人 あまり親しくない年上の異性
2.2.1場面による成分の省略
成分を省略した文を使うか,成分を省略しない(きちんとした形の)文を使 うか,蔚者は,例えば,互いによく知っている者どうしの間の会話によく出て くると予想されるし,一方,後者は互いにあまりよく知っていない者や改まっ た場合に現れることが多いのではないかと予想される。
ここでは,今回のデータを成分の省略といった観点から検討してみたい。具 体的な対象は上掲項目における「どこへ行くのか」およびr京都へ行く」の傍 線部での格助詞の省略である。
まず,ギどこへ」における格助詞部分を取り上げよう。
図2−3はその実態である。ここでは省略の少ない順にそれぞれの項をならべ ている(年齢・性については「親」のなかでの数値。親疎については「年上。
異性」の場合に限定しての数値である)。
対者の年齢に関していえぼ,「年上」,「同年」,「年下」の順で省略が多くな っていることがわかる。ただし,「同年」と「年下」との差は微妙である。次 に,性差に関しては,「岡性」に対する方が「異性」に対する場合よりも省略
2.2.ジどこへ行くのか」「京都へ行く」
対「年上」
対「醐年」
対「年下」
紺「異性」
3ユ2\ 47・4
対「耐性j
34.6 48.4
対「疎」 13,2X 31.O XN
対「親」 20ユ 43.1
國2−3 「どこへ」の「へ」の省略
聖
0 %
100 20.3 、、 41.1
、\
、、
39.2 旨 50.9
i 39.3 51.8
豊岡
一ny一一・
{津
エなど
45
¢
対「年上」
対「同年」
対「年下s
対「異性」1681 204
対「嗣性・ 16.3 22.8
対「疎・ 102228対「親」
図2−4
o 12.0 ︑︑
一
︑ 19.5一
% 10017.壕
、 223
︑︑ 20.3 23.112.0 30,7
「京都へ」の「へ」の省略
豊i瞬 一一一一 {津
がやや多い傾向が認められる。また,親疎に関しては,「親」の関係の場合が ギ疎」の関係よりも省略が多いことがはっきりと認められる。成分の省略と場 面の緊張度といったものに関して立てた予想はほぼ当たっているといえよう。
なお,以上の点については,宮津,豊:岡ともにほぼ同じ傾向を示しているこ とに注園したい。ただし,省略の度合いには,筥津と豊悶との問で歴然とした 差異が存在することが指摘される。今,図2−3におけるそれぞれの項での省略 率を総合して宮津と豊稠の平均省略率を計数すると,
宮津45.5 豊岡 30.1
46
2.場面一宮津・豊岡一
となり,明らかに宮津:での省略率が高いことがわかるのである。
次に,「京都へ」における格助詞部分を取り上げる。wa 2−4はその実態であ る。なお,このコンテクストの場面設定は宮津と豊岡とで異なる(上掲)こと に注意。したがって,年齢,性については,宮津の場合「疎」のなかでの数値,
豊岡の場合「親」のなかでの数値である。また,親疎については,宮津の場合
「同年・同性」に限定しての数値,豊田の場合「年上。異性」に限定しての数:
値である。
図2−3とec 2−4とを対照すると,図2−4における省略率が全体として低くな っていることがわかる。これは,「どこへ行くのかjというコンテクストにく らべて「京都へ行く」が具体的な場所,目的地を明示するといったコンテクス
トである点の相違であろう。ただし,「年上」,「同年」,「年下」の順で省略が 多くなること,また,「親」の関係の場合が「疎」の関係の場合よりも省略が 多いことなどは,ec 2−3と図2−4とでほほ己様の結果が出ている。
なお,図2−4においても,省略の度合いには宮津と豊岡との闘で明らかな差 異が存在する。今,それぞれの項での省略率を総合して,宮津と豊岡の平均省 略率を計数すると,
宮津 22.9 豊岡 15.6
となる。宮津での場面設定は「疎」である。にもかかわらず,その省略率が相 対的に豊隅よりも高く出ていることに注目したいと思う。
2.2.2 「工」「二」の出現の地域差
さて,表2−3と表 2−4は,当該助詞部分のバリアントを掲げたものである。
なお,格助詞ではないが,「マデ」という形式がどの場面においても現れてい る。この形式の出現率には対者による差はあまり認められない(ただし,若干
「疎jの場面にかたよる傾向はある)が,コンテクストによる差が著しい。「ど こへjの場合(表2−3)では5.3%(宮津違.3%・豊岡6。3%)の平均出現率 であるのに対し,「京都へ」の場合(表2−4)では29.6%(宮津32.6%・豊 悶26.6%)の平均出現率である。しかし,これは「マデ」の表すニュアンス を考えればある程度納得のいくところであろう。また,「その他」としたのは
2.2.「どこへ行くのか葺京都へ行く」 47
表2−3 「どこへ行くのか」 [宮津]%
親 疎
年 下 岡 年 年 上 年上
同性 異性 岡性 異性 同性 異性 異性
φ
工
イ
二
54.5 R2.4 O.3 S.5 R,王
T.1 49.0
RL7 k4
T.2 T.2 V.5
51.7 R6.9 P.0 S.5
k7
S.1 50.0 R3.4 O.7 T.5 R.4 U.9
39.0 S5.2 O.7 V.6 R.8 R.8
43.1 R6.6
ko
V.2 U.2 T.9
31.0 S4.5 O.3 V.6 U.6 P0.0
マデ その他
燈剛%
親 疎
年 下 同 年 年 上 年上
同性 異性 岡性 異性 二二 異性 異性
φ
工
イ
(ドケ)一 39.0 P5.9 J.O f.6 R1.5 R.9 X.⑪
39.6 P7.4 O.0 O.3 R0.G U.3 U.3
44.4 P7.7
O3
O.9 Q9.7 P.2 T.7
33.9 P8.3 O.G f.3