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ドキュメント内 場面と場面意識 (ページ 150-155)

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場面 の友入 ②近所の親しい人 ㈹近所の膳の入 幡町内会 ㈲近所の親しくない人 ㈲地元の見知らぬ画

図5−19場面による標準語と方喬の使い分け 〔豊岡1 (学歴別)

ω地元で東京の人 鋤東京で東京の人

142 5.方言と標準語をめぐって

  5.2.標準語や方言についての意見の分析

 この節では,被疑査証が標準語や方言に対して持っている見解を引き出そう とする質悶を取り上げる。取り上げる質問は以下の3つであるが,いずれもあ る意見を提示して,その意見に賛成か反対かを問うかたちをとっている。

質問W.「標準語で話すと真実味が少ない!という人がいます。あなたはこの   意見に賛成ですか。

   (1)全く賛成   (2>どちらかといえば賛成    (3)どちらかといえば反対    (4)全く反対

質問V.「二三まるだしでも話が通じればよい」という人がいます。あなたは   この意見に賛成ですか。

   (1)全く賛成    (2)どちらかといえば賛成    ③ どちらかといえば反対    (4)全く反対

質問VI.「小中学校で,方言のよさを見直す教育をすべきだ」という人がいま   す。あなたはこの意見に賛成ですか。

   (1)全く賛成   ②どちらかといえば賛成

   (3)どちらかといえば反対    (4)全く反対

 質問IVから質問VIまでの回答の内訳を表5−6,表5−7,表5−8に示す。質問 IVから雷門暇までの回答を賛成((1)(2))か反対((1>(4))かにまとめた上で,互 いの関連について調べてみると,この3つの質問への回答は互いに独立ではな

く,一つの意見に賛成する人はほかの意見にも賛成していることがどの地域に ついてもいえる(κ2検定による)。雷い替えれば,IVからVlまでの質問はいず れも,方言に肯定的(標準語に否定的)か,標準語に肯定的(方言に否定的)

かを示す同じ指標として捉えることができる。ただし,これは独立か否かとい

       5.2.標準語や方言についての慮晃の分析  143 う観点から全体的に分析したときに言えることで,別の観点からもっと詳しく 検討するとまた違った面が現れてくる。以下では,先ず,最初の2つの質問に ついてまとめて検討を行い,質問VIはその後で単独に取り上げることにする。

 質問IVと質問Vは,1974年に国立国藷研究所のメンバーが中心となって行

  表5−6 「標準語で話すと真実昧が少ない」という意見への賛否

豊 中 宮 津 豊 岡

(1>全く賛成

(2)どちらかといえば賛成

(3)どちらかといえば反:対

(4)全く 反立寸

34 ( 8.4) 23 (10.0)

204 (50.6) iO7 (46.7)

i22 〈30.3) 73 (3L9)

43 (10.7) 26 〈IL4>

13 ( 4.3)

139 (46.2)

123 (4e.9>

26 ( 8.6)

舎  計

4e3(loo.o) 22g(leo.o) 301(loo.o)

褒5−7 「方言まるだしでも話が通じればよいjという意見への賛否

豊 中 宮 津 豊 岡

(i)全く賛成

(2)どちらかといえば賛成

(3)どちらかといえば反対

(4>全く反対

lee 〈24.2) 44 〈18.1)

196 (4T3) 109 (44.9)

104 (25.1) Bi (33.3)

14 ( 3. 4) 9( 3. 7)

57 (18.3)

149 (47.9)

95 (30. 5)

10 ( 3. 2)

合  計

414〈100.0) 243〈iOO.O) 311(leO.O)

tc5一一8 「方言のよさを見直す教育をすべきだ」という意見への賛否

宮 津 豊 岡

〈D全く賛成

(2>どちらかといえば賛成

(3)どちらかといえば反対

(4)全く反対

23 ( 9. 7)

120 (50.6)

83 (35.e)

11 ( 4.6)

36 (IL8)

156 (51.3)

99 (32.6)

13 ( 4. 3)

合  計 237(100. e) 304〈le6.0)

144 5.方言と標準語をめぐって

った東京調査と大阪調査における言語生活調査票の中の項欝をそのまま踏襲し たものである。その東京調査と大阪調査の分析単果は『大都市の言語生活 分 析編』(1981年)に報告されているので,豊中,宮津,豊岡の結果とそのまま 比較することが可能である。図5−2Gは,東京,大阪,豊中,宮津,豊岡の5 調査の結果から,無答・「どちらでもない」。「その他」を除いた残りの回答

(つまり,(1)(2)(3)(4)の回答)の中で,(1)(2)を一緒にした賛成意見が何%を占

めるかを示したものである。

80

70

60

50

40

30

9io

方溶まるだし

真実味

   東   大   難   宮   難    京   阪   申   津   【覇 騒5−20 f標準語で話すと真実昧が少ない」

   および「方言まるだしでも話が通じ    ればよい」という意見への賛成率

       5.2.標準藷や方言についての意見の分析  145  図5−20において,「標準語で話すと真実味が少ない」という意見への賛成率 を搾ると,東京とその他の4地区との間に大きなへだたりがある。これは標準 語意識の強い地域と方言地域という区分に対応するものであろう。一方,「方 言まるだしでも話が通じればよい」という門門への賛成率を見ると,東京,大 阪,豊中の大都市で賛成が多く,宮津,豊岡ではそれよりも賛成がやや少なく なっている。その理由については推測というかたちしか述べることができない が,次のようなことではないであろうか。ともに方言地域である大阪・豊中と 宮津・豊瞬との差についていえば,その地域の方書の有力性の違いとして考え ることが可能である。つまり,大阪弁は文化的にも社会的にも優勢であるため その使用に肯定的な人が多く,それに対し,豊岡弁や宮津弁ではそれほど自信 を持って「方言まるだし」に賛意を表明することができないのであろう。東京 の場合には,東京弁が有力な方言だから,ということも全くないわけではない だろうが,標準語の話し手(厳密にいえば,標準語を話すと意識している人。

これには,東京出身者だけでなく地方の出身者も含み得る)が自分のことでは なく,ほかの方奮の話し手のこととして判断した葛能性をむしろ考慮しなけれ ばならないと思われる。

 ところで,5.1.で考察した方言と標準語の使い分けの違いは質問IVと質問 Vの園答に大きな関連を持っている。図5−21は,質問IIIの中の「近所の親し

くない人」に対して,「方言」を使うと回答したグループ,「混ざる」と園答し たグループ,「標準語」を使うと回答したグループのそれぞれで,質問IVへの 賛成がどれだけの比率を占めるかを表したものである。この図には,どの地域 をとってみても,「方言」グループ,「混ざる」グループ,「標準語」グループ,

の順に標準語に対して否定的である傾向がはっきり鵡ている。これと岡じ明瞭 な傾向は質問Vとの関連を調べてみても確認することができた。これは当然と 言えば当然の結果であるが,ことばの使用意識の面とことばに対するメタ言語 的な意識の面とがよく対癒する結果を示したことは指摘しておくに足るだけの 事実であるといっていいだろう。

 質問IVと質問Vに対する,回答者の属性の要因の関わりについて述べること にする。性と年齢の要因では,全体的に言って豊中・宮津・豊岡のどの地域で

した傾向が見られなか った。唯一一の例外は質 問Vにおける豊中での 年齢の要因で,若い年 齢層に賛成派の多いと

いう特徴が見られた。

豊中の若年層特に10

代が大変方言的である

ことはこれまでにも指 摘してきたことである。

しかし,これまでは実 際の雪語使用と関連し て出てきた傾向であっ たのが,質問Vの回答 からすれば,その方言 使用がいわば信念に裏 打ちされたものである

ことが示唆されている。

 性や無齢の要因に比 べて,学歴の要因は質 問IVと質問Vの回答に 対しかなり強い関わり を持っている。図5−

22は,質問Vに対す

る学歴別の賛成率を示 したものであるが,お おむね,学歴が高くな

146 5.方言と標準語をめぐって も,どちらの回答にお

いても大きな差や一貫

       e/0        80

70

60

50

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P豊中

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