2 HDLM の機能
2.11 障害管理
HDLMでは,障害に対処するための情報をログファイルに採取します。障害情報は障害 のレベルごとにフィルタリングして採取できます。HDLMが稼働するホストで障害情報 を採取するときのデータの流れを,「図2-13 障害情報を採取するときのデータの流れ」
に示します。
図2-13 障害情報を採取するときのデータの流れ
SCSIドライバなどのHDLMの下位層でも,ログが採取される場合があります。それら のログについては,HP-UXのマニュアルを参照してください。
2.11.1 採取するログの種類
HDLMが検知した障害情報やトレース情報は,統合トレースファイル,トレースファイ ル,障害ログおよびsyslogに採取されます。これらの障害情報から,障害状況の把握や 原因を解析できます。
それぞれの障害情報について「表2-6 障害情報の種類」で説明します。
表2-6 障害情報の種類
注※
syslogにHDLMのメッセージを出力したい場合,/etc/syslog.confファイルに 定義するシステム機能名は「user」を指定してください。次にシステム機能名が
ログ名 内容 出力先
統合トレースファ イル
HDLMコマンドの動作ログが 採取されます。
デフォルトのファイル名称を,次に示します。
/var/opt/hitachi/HNTRLib2/spool/
hntr2[1-16].log
統合トレースファイルの出力先ディレクトリお よびファイルのプレフィックスは,Hitachi Network Objectplazaトレース共通ライブラリ
(HNTRLib2)のユティリティで指定します。
トレースファイル HDLMマネージャのトレース 情報が,ユーザの設定したレ ベルで採取されます。障害が 発生したときに,設定を変更 してトレース情報を採取する ことがあります。
トレースファイルの名称を,次に示します。
/var/opt/DynamicLinkManager/log/
hdlmtr[1-64].log
障害ログ 検知した障害の中で,ユーザ が設定したレベルの障害情報 が採取されます。デフォルト では,検知したすべての障害 情報が採取されます。
HDLMマネージャのログ
/var/opt/DynamicLinkManager/log/
dlmmgr[1-16].log
HDLMリモートアクセスインタフェースのロ グ
/var/DynamicLinkManager/log/
dlmwebagent[1-N].log
Nの値は,dlmwebagent.properties ファイルの設定に依存します。
HDLM構成定義ユ ティリティ
(dlmcfgmgr)ロ グ
dlmcfgmgrユティリティおよ びdlmdefpathユティリティ 実行時のログを採取します。
ログファイルの名称を,次に示します。
/var/opt/DynamicLinkManager/log/
dlmcfgmgr.log
syslog ユーザが/etc/syslog.conf
ファイルで設定したレベル以 上のHDLMのメッセージが採 取されます。※Information以 上の情報の出力を設定するこ とをお勧めします。
syslogは,テキストエディタ で確認できます。
デフォルトのファイル名称を,次に示します。
/var/adm/syslog/syslog.log syslogのファイルパスは,/etc/
syslog.confファイルで設定します。詳細は
HP-UXのマニュアルを参照してください。
「user」で,かつ優先順位レベルが「情報メッセージ」(info)以上のメッセージを /tmp/syslog.user.logファイルに出力する例を示します。
user.info /tmp/syslog.user.log
障害レベルについては「2.11.2 障害情報のフィルタリング」を参照してください。
2.11.2 障害情報のフィルタリング
HDLMが検知する障害はレベル分けされています。障害レベルを,システムに対する影 響度の高いレベルから低いレベルの順で,「表2-7 障害レベル」に示します。
表2-7 障害レベル
障害情報は,障害レベルごとにフィルタリングされて採取されます。
障害レベルは,HDLMが出力するメッセージのレベルに相当します。メッセージのレベ ルについては,「8.1.1 メッセージIDの出力形式と意味」を参照してください。
syslogには,ユーザが/etc/syslog.confで設定したレベル以上のHDLMのメッ セージが採取されます。LOG_INFO以上の情報の出力を設定することをお勧めします。
なお,HDLMがsyslogにメッセージを出力するときのファシリティはすべて LOG_USERとなります。
障害ログ,トレースファイルには,設定した採取レベルで障害情報が採取されます。採 取レベルは次のとおりです。
障害ログの採取レベル
• 障害ログを採取しない
• Errorレベル以上の障害情報を採取する
• Warningレベル以上の障害情報を採取する
• Informationレベル以上の障害情報を採取する
• Informationレベル(保守情報も含む)以上の障害情報を採取する
障害レベル 意味 syslogに出力するときの
レベル
Critical 致命的な障害です。システム停止のおそれがありま
す。
LOG_ERR
Error システムに与える影響が大きい障害ですが,フェイ
ルオーバなどで回避できます。
LOG_ERR
Warning システムは動作しますが,放置しておくとシステム
が正常に稼働しなくなるおそれがあります。
LOG_WARNING
Information システムが正常に稼働しているときの稼働履歴を示
します。
LOG_INFO
トレースファイルの採取レベル
• トレースを出力しない
• エラー情報だけ出力する
• プログラムの動作概略を出力する
• プログラムの動作詳細を出力する
• すべての情報を出力する
採取レベルの設定方法については,「3.7.2 機能の設定」を参照してください。
2.11.3 HDLM 障害情報収集ユティリティ(DLMgetras)を 使用した障害情報の収集
HDLMは,HDLM障害情報収集ユティリティ(DLMgetras)を提供しています。
DLMgetrasユティリティを実行すると,障害の解析に必要な障害ログ,統合トレース ファイル,トレースファイル,定義ファイル,コアファイル,システムクラッシュダン プファイル,ライブラリなどの情報をまとめて収集できます。収集した情報は,HDLM の購入元会社,または保守会社への連絡時に利用できます。
DLMgetrasユティリティについては,「7.2 DLMgetras HDLM障害情報収集ユティ リティ」を参照してください。