(2) HBA
3.11 ボリュームグループの共有
クラスタ構成の場合に,LVMのボリュームグループを新たにホスト間で共有するとき は,次の作業が必要です。
• デバイスファイル名の対応の確認
• ボリュームグループの作成
• ボリュームグループの配布
それぞれの作業手順を次に説明します。手順は,クラスタソフトウェアにServiceGuard を使用している場合,HAモニタを使用している場合,Oracle RACを使用している場合 で共通です。
クラスタシステムを構成するための手順については,各クラスタソフトウェアのマニュ アルを参照してください。
3.11.1 デバイスファイル名の対応の確認
HDLMデバイスのデバイスファイル名は,ホストによって異なることがあります。した がってホスト間で共有するHDLMデバイスのデバイスファイル名を,すべてのホストに ついて調べてください。
host1とhost2でクラスタシステムを構成している場合の手順を例にします。
1. dlnkmgr view -path -item dn lu hdコマンドを実行して,ストレージサブシ ステム名,LU番号,ホストデバイス名を表示します。
host1での結果
host2での結果
この例では,host1のch16t0d0は,host2のch24t0d0に対応していることがわか ります。
3.11.2 ボリュームグループの作成
ボリュームグループを作成して,ボリュームグループを配布する準備をします。
次の手順は,一つのホストでだけ行ってください。
host1での実行例を次に示します。
1. pvcreateコマンドにHDLMデバイスのデバイスファイルを指定して実行し,物理 ボリュームを作成します。
# pvcreate -f /dev/rdsk/ch16t0d0
Physical volume "/dev/rdsk/ch16t0d0" has been successfully created.
2. mknodコマンドを実行して,vgデバイスファイルを作成します。
mknodコマンドにファイルのタイプにc,メジャー番号には論理ボリュームマネー ジャのメジャー番号を指定します。
# mkdir /dev/vg10
# mknod /dev/vg10/group c 64 0x040000
ボリュームグループ名は,すべてのホストで同一にしてください。
mknodコマンドに指定するマイナー番号には,すべてのホストで共通のマイナー番号
を指定してください。
この例では,ディレクトリ/dev/vg10およびvgデバイスファイル/dev/vg10/
groupを作成しています。
3. vgcreateコマンドにHDLMデバイスのデバイスファイルを指定して,ボリューム グループを作成します。
# vgcreate /dev/vg10 /dev/dsk/ch16t0d0
Volume group "/dev/vg10" has been successfully created.
Volume Group configuration for /dev/vg10 has been saved in /etc/
lvmconf/vg10.conf
4. lvcreateコマンドを実行して,論理ボリュームを作成します。
# lvcreate -L 1000 /dev/vg10
Logical volume "/dev/vg10/lvol1" has been successfully created with
character device "/dev/vg10/rlvol1".
Logical volume "/dev/vg10/lvol1" has been successfully extended.
Volume Group configuration for /dev/vg10 has been saved in /etc/
lvmconf/vg10.conf
この例では,ボリュームグループ/dev/vg10内に1000MB(メガバイト)のサイズ の論理ボリュームを作成しています。
5. vgdisplay -vコマンドを実行して,作成したボリュームグループを確認します。
# vgdisplay -v /dev/vg10 Volume groups
---VG Name /dev/vg10 VG Write Access read/write VG Status available :
Logical volumes
LV Name /dev/vg10/lvol1 :
Physical volumes
PV Name /dev/dsk/ch16t0d0 PV Status available
Total PE 446 Free PE 196 Autoswitch On
6. vgchange -a nコマンドを実行して,ボリュームグループを非活性化します。
# vgchange -a n /dev/vg10
Volume group "/dev/vg10" has been successfully changed.
7. vgexport -p -mコマンドにマップファイル名を指定して実行し,ボリュームグルー プのマップファイルを作成します。
このとき,-sオプションは指定しないでください。
# vgexport -p -m /tmp/vg10.map /dev/vg10
3.11.3 ボリュームグループの配布
次の手順は,すべてのホストで行ってください。このとき,pvcreateコマンドなどは,
配布先のホストでは実行しないでください。
host2での実行例を次に示します。
1. rcpコマンドを実行して,マップファイルをhost1から転送します。
# rcp host1:/tmp/vg10.map /tmp/vg10.map
rcpのほかに,ftpなども使用できます。
2. mknodコマンドを実行して,vgデバイスファイルを作成します。
mknodコマンドにファイルのタイプにc,メジャー番号には論理ボリュームマネー ジャのメジャー番号を指定します。
# mkdir /dev/vg10
# mknod /dev/vg10/group c 64 0x040000
ボリュームグループ名は,すべてのホストで同じボリュームグループ名にしてくださ い。
mknodコマンドに指定するマイナー番号には,すべてのホストで共通のマイナー-番 号を指定してください。
この例では,ディレクトリ/dev/vg10およびvgデバイスファイル/dev/vg10/
groupを作成しています。
3. vgimportコマンドを実行して,ボリュームグループをインポートします。
vgimportコマンドに,手順1で求めた配布元ホストのHDLMデバイスのデバイス ファイル名と対応する,配布先ホストのHDLMデバイスのデバイスファイル名を指 定します。このとき,vgimportコマンドに-sオプションは指定しないでください。
この例でのデバイスファイル名の対応関係は,次のとおりです。
配布元ホスト:/dev/dsk/ch16t0d0 配布先ホスト:/dev/dsk/ch24t0d0
# vgimport -m /tmp/vg10.map /dev/vg10 /dev/dsk/ch24t0d0 vgimport: Warning: Volume Group belongs to different CPU ID.
Can not determine if Volume Group is in use on another system.
Continuing.
Warning: A backup of this volume group may not exist on this machine.
Please remember to take a backup using the vgcfgbackup command after activating the volume group.
4. vgchange -a yコマンドを実行して,ボリュームグループを活性化します。
# vgchange -a y /dev/vg10 Activated volume group
Volume group "/dev/vg10" has been successfully changed.
5. vgdisplay -vボリュームグループ名コマンドを実行して,インポートが成功したこ とを確認します。
# vgdisplay -v /dev/vg10 Volume groups
---VG Name /dev/vg10 VG Write Access read/write
VG Status available :
Logical volumes
LV Name /dev/vg10/lvol1 :
Physical volumes
PV Name /dev/dsk/ch24t0d0 PV Status available
Total PE 446 Free PE 196 Autoswitch On
6. vgchange -a nコマンドを実行して,ボリュームグループを非活性化します。
# vgchange -a n /dev/vg10
Volume group "/dev/vg10" has been successfully changed.