阿見町立阿見小学校
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1 主題設定の理由
平成 30 年度に阿見町立学校の再編が行われ,阿見小学校と吉原小学校の統合が決まった。平成 29 年度からは統合校間の学校交流が行われる。学校の規模では,阿見小学校の児童数が 500 人を超 えるのに対して,吉原小学校の児童数は約 50 人である。また学級数では,阿見小学校は各学年ほぼ 3学級あるのに対して,吉原小学校は単学級が基本であり,複式の学級もある。これらをふまえて,
2校が統合するにあたり,阿見小学校の児童と吉原小学校の児童が,お互いによりよい人間関係で 統合を迎えられる準備をこれからしていく必要がある。そのためには,人間関係を築く環境整備や 教育活動を実践していくことが不可欠であり,平成 28 年度,29 年度の2年間で,立場や環境に応じ た相手の様々な思いや考えを理解できる阿見小学校の児童を育成することが重要である。そして平 成 30 年度の統合時に,阿見小学校の児童が吉原小学校の児童を温かく迎えられる環境を準備してい きたい。このように,統合に向けて望ましい人間関係を育むためには,特別活動を充実させていく ことが効果的であると考え,この主題を設定した。
2 研究のねらい
話合い活動を核とした学級活動,児童会活動,学校行事などの特別活動を活性化させることで,
立場や環境に応じた相手の様々な思いや考えを理解させ,望ましい人間関係を育む。
(1)低学年
低学年において,話合い活動の基本の定着を図り,話し合う楽しさを実感できる活動を通して,
立場や環境に応じた相手の様々な思いや考えを理解させ,仲良く助け合おうとする人間関係の育 成を図る。
(2)中学年
中学年において,話合いで決まったことを実践する活動を通して,立場や環境に応じた相手の 様々な思いや考えを理解させ,お互いが協力し合う人間関係の育成を図る。
(3)高学年
高学年において,建設的な意見を述べ合い,合意形成を図る話合い活動を通して,立場や環境 に応じた相手の様々な思いや考えを理解させ,お互いが信頼し支え合う人間関係の育成を図る。
3 研究の仮説
話合い活動を核とした学級活動,児童会活動,学校行事などの特別活動を活性化させていけば,
立場や環境に応じた相手の様々な思いや考えを理解させ,望ましい人間関係を育むことができるだ ろう。
(1)低学年
低学年において,話合い活動の基本の定着を図り,話し合う楽しさを実感できる活動を実践し ていけば,立場や環境に応じた相手の様々な思いや考えを理解させ,仲良く助け合おうとする人 間関係を育むことができるだろう。
(2)中学年
中学年において,話合いで決まったことを実践する活動を実践していけば,立場や環境に応じ た相手の様々な思いや考えを理解させ,お互いが協力し合う人間関係を育むことができるだろう。
(3)高学年
高学年において,建設的な意見を述べ合い,合意形成を図る話合い活動を実践していけば,立 場や環境に応じた相手の様々な思いや考えを理解させ,お互いが信頼し支え合う人間関係を育む ことができるだろう。
4 研究の実践
(1)実践のはじめに
本校では,話合い活動の充実を図るために,要請訪問を年間で3回(6月,11月,1月)実施し,
全学級が行った。それぞれの訪問での議題は以下のとおりである。
(ア)6月の訪問における実践
学 級 議 題
1年1組 みんながもっとなかよくなれるあそびをきめよう 4年2組 4年2組の学級歌を決めよう
2年1組 みんなであそぶじかんをきめよう 5年3組 5年3組の学級旗を決めよう 3年1組 雨の日のみんなの遊びをきめよう
6年3組 1年生ともっと仲良くなる活動を考えよう
(イ)11 月の訪問における実践
学 級 議 題
1年3組 6年生とのあそびをきめよう 6年2組 6年2組レベルアップ大作戦!
2年2組 特別支援学校の友達とおもちゃまつりですることをきめよう 4年1組 『とっておきの1さつをしょうかいしようの会』を開こう 3年2組 クラスみんなが楽しい係を考えよう
5年1組 竹平先生に宿泊学習のことを教えてあげよう
(ウ)1月の訪問における実践
学 級 議 題
1年2組 わくわくなかよしの会を開こう
5年2組 「6年生を送る会」で6年生に贈る歌を決めよう 2年3組 スマイルでドッジボールをしよう
4年3組 吉原小学校の4年生にトップニュースを紹介しよう 6年1組 感謝の気持ちを伝えよう
(2)各学年における実践と課題
(ア)低学年での実践
① 授業実践
話合い活動が初めてだったため,6年生の話合いの様子を実際に子供たちが参観し,話合 いの場の雰囲気を味わった。話合いを行う1週間前には,各自意見カードにやりたい遊びを 書いておき,教師はそれにコメントを入れ,自信をもって話合いに参加できるようにした。
話合い当日は,全員が意見カードを机上に出して,話合いに参加し た。事前に意見を書いていたので,自分の考えをスムーズに発表する ことができた。司会グループは,教師と司会が一緒に進めていく形を とった。
② 成果
1年生の段階で最後まで話合いを進めることができた。意見カードを記入しておいたので,
自分の意見に自信をもって発表することができた。計画委員の児童は,迷いながらも,教師 と相談しながら意見をまとめることができた。
③ 課題
話合いのルールが守られない場面があった。ルールを守ることで,話合いが円滑に進むこ
とを確認する必要がある。司会グループについても,教師が必要に応じて支援する必要がある。
(イ)中学年での実践
① 授業実践
話合い活動の流れが身に付いていない児童が多いため,6年生の話合いの様子を実際に参 観し,話合いの流れや意見を出し合う場面,比べ合う場面,まとめる場面の流れについて確 認した。司会グループは,話合いの進め方のカードを準備し,進め方の流れがわかるように した。
話合い当日は,全員が意見カードを机上に出し話合いに参加した。意見を出し合う場面では,
事前に意見を書いていたので,自分の考えに理由を入れて発表することができた。比べ合う 場面では,めあてに沿って考えることができ,比べ合う中で,意見が変わっていった児童も いた。
② 成果
事前に意見カードを記入しておいたので,議題設定の理由やめあて をしっかりと頭に入れて,自分の意見を発表することができた。また,
話合いのルールを守って,友達の意見を真剣に聞くことができた。
③ 課題
発言できなかった児童については,感想発表ができるように,振り返りを含めた意見カー ドの工夫していく必要がある。
(ウ)高学年での実践
① 授業実践
2週間前に議題を提示し,考える時間を十分に取り,意見カードを記 入した。理由をつけて自分の意見をしっかりと書くことができていた。
話合い当日は,全員が意見カードを書いていたので,自分の意見を賛成や反対も含め,全 員が発表できた。複数の意見が出たが,子どもたちで折り合いをつけ,全員が納得して決め ることができた。
② 成果
お互いに意見を出し合い,めあてに沿った考えを自分たちで選び,合意形成を図りながら 決めることができた。お互いの意見を尊重しながら,よりよい意見にしようとする意識が多 く見られた。実践では,常に1年生のことを考えて行動し,最上級生としての意識の高さを 多く感じた。1年生の先生からもたくさん褒めてもらい,自己有用感もとても高まった。
③ 課題
多くの児童が積極的に挙手をして発表していたが,そうでない児童もいた。また発表の中で,
建設的でない意見を述べたり,自分の意見に固執したりする児童もいた。めあてに沿わなかっ たり,固執してしまったりした場合は,その都度,助言をしていくことが必要である。
5 研究のまとめ
(1)成果
学校全体で共通理解を図り,全学級 10 回以上の話合い活動を実践することで,発達段階に応じ た話合いの仕方が身についてきた。また,教師側も助言の仕方やタイミングなどもつかめてきた。
(2)課題
少数意見を生かした折り合いのつけ方については,これからも経験を積ませていくこと必要が ある。また,適切な議題を引き出すために効果的な助言も適宜必要である。