阿見町立朝日中学校
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平成 28 年度 研究の全体構想
朝日中学校研究主題
ともに学び,主体的に学習に取り組む生徒の育成
〜課題の工夫と表現力を育む指導を通して〜
1 主題設定の理由
本校生徒の課題は受け身的な学習態度である。落ち着いて授業に参加することができているが,
自分の考えを伝えたり,他者の考えと比較したりすることに消極的で課題追究の意識に差が感じら れていた。そこで,自ら考え,他者と交流する中で,学びを深めていける生徒を育成したいと考え,
「ともに学び,主体的に学習に取り組む生徒の育成〜課題の工夫と表現力を育む指導を通して〜」を 本主題として設定した。本年度,研究の2年目である。
前年度は,相互授業参観や校内授業研究会を行い,自分たちの授業の課題を明らかにし,目指す 授業イメージを共有することができた。本年度は,学習活動における生徒の主体性を見とることで,
授業改善のヒントを見いだしながら,主題達成のために研究を進めていきたいと考えた。
2 研究のねらい
学習課題の工夫や表現力を育む指導を進めていくことで,自ら考え,前向きに学習活動に臨み,
また,他者の考え方を参考にしたり,自分の考えと比較をしたりしながら,自分の考えやものの見 方を広める生徒を育成する指導の在り方を究明する。
3 研究の仮説
(1)生徒の実態に応じた,明確で魅力ある課題を設定することで,生徒は課題解決のために主体的 に学習活動に取り組むだろう。
(2)表現するための基本的な方法や態度,また聴く方法や態度を身に付けることで,生徒は互いに 学び合うことができるだろう。
4 研究の内容と実践
(1)授業研究部
授業改善のPDCAサイクルを確立し,生徒が主体的・
協働的に取り組むことができる授業力向上を図り,相 互授業参観,校内授業研究会を行った。さらに,阿見 町教育委員会より岡野指導主事をお招きした要請訪問 で授業改善,研究推進のためのご指導をいただいた。
授業参観の際には,生徒が主体的に学習に取り組んで
いるかを見とるために,アクティブ度レベルシート( 資料 )を活用した。生徒の学習活動の具体 的様子を基準として,主体的レベルを把握することで,授業改善のヒントとすることにした。
① 課題設定の工夫
生徒が主体的かつ協働的に学習するには,教師が学習の目標・ねらいを明確にすることが必 要である。必ず学習課題を板書し,青で囲むようにし,課題設定の際には,以下の2点に配慮 した。
ア 生徒の意欲を高める課題
課題を設定するにあたっては,生徒にとって身近なものや,楽しく,熱中でき,追究した くなるようなものを検討し,授業実践を行った。加えて,授業のねらいとの整合性に注意した。
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授業改善の PDCA サイクル
イ 授業の見通しがもてる課題
学習課題がねらいと正対していることは必須条件である。もし,活動のゴールが見えにく いときは,課題達成に向けた活動の手順を示すことで,見通しをもって学習できるようにし,
ねらいとの整合性を保つようにした。
② 表現力を育む指導
(ウ) グッドモデルの提示
(イ) 学習形態の工夫
(ア)「考える場」の設定
課題に対して,他の生徒と意見を交流しながら考えを深めていく活動(ア)を積極的に設定し,
互いの考えを気軽に共有できる環境を作ること(イ)で表現する機会を増やした。また,複数 のグッドモデルを示し,参考,自己選択させることで,自信をもって考えを表現し,身に付け られるようにした。ICT 機器も活用した。(ウ)
(2)環境研究部よる学習環境の整備
① 学習の約束
毎月,生徒を対象に学習の約束が守れているか を調査,掲示することで,生徒の意識向上,学習 活動への姿勢の改善を試みた。
② 教室前面のユニバーサルデザイン化
学習課題や学習に必要な情報に集中するため に,前面の掲示物をすべて取り外した。さらに教 室背面も必要な情報に精選し,掲示するようにし た。
③ 学習コンテスト
木曜日の帰りの会で,自学プリントを1週間配 付。翌週木曜日の朝に学習コンテストとしてテス トを行った。前年度は4週毎にコンテストを行っ
ていたが,より取り組みやすいよう,週毎に要点を絞った学習範囲にすることとした。毎週教 科を変え,授業の復習となる基礎的な課題とした。
(3)資料調査部によるアンケート調査
全生徒対象の学習に関する意識調査【28 年 7 月】
を行い,生徒の実態を把握,意識の変容を調査し,
これまでの研究の成果や課題を考えた。事前事後の 実態調査より,「自分の意見や考えと友達の意見や 考えを比べたり,話し合ったりしています」と答え た生徒は,事前58%から事後82%になった。また,「自 ら進んで学習しています」と答えた人は,事前 57%
から事後 71%になった。
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課題に集中するための環境整備
全生徒対象の学習に関する意識調査
5 研究の成果と課題
(1)成果
前年度から主題を継続し,数多くの手立てを実施してきた成果は,さまざまに現れている。資 料調査部による生徒への実態調査によると,自分の意見や考えと友達の意見や考えを比べたり,
話し合ったりする生徒や,自ら進んで学習に取り組んでいると考える生徒が大きく増加した。学 習課題や手立ての工夫をすることにより,生徒の課題解決への意識,つまり,学習意欲が高まり,
その結果,自ら進んで学習している生徒が増えたと考えられる。
また,「考える場」の設定や学習形態の工夫は,生徒が積極的に説明したり,発表したりするこ とに結びついた。しかし,これらは一朝一夕に身に付くものではなく,日々の各教科の授業の中 で考えること,表現することが習慣化された結果である。それは,教室内に限らず,課外活動で も活かされるようになってきている。部活動では,自分たちの課題を見つけたり,その課題を解 決するための手立てを話合ってまとめたりすることが,主体的にできるようになってきている。
また,教室のユニバーサルデザイン化,学習コンテスト,ICT機器の充実は,学校が多くの学 びを得る場であることを生徒達に再認識させ,学習意欲の向上につながっていった。また,教師は,
生徒が主体的に学ぶことができるかを考え教材研究を行い,主体的に学んでいるかを見取りなが ら授業実践しようとする意識が高まっていった。
(2)課題
今後の課題としては,全ての生徒が,ともに学び,主体的に取り組む力を育成できるようにす ることである。具体的には,生徒の活動の状況に合わせた臨機応変な学習形態の指示や,個人差 やグループ格差への対応ができるようになることである。さらに,授業後の適切な評価を行うこ とで,授業の改善,指導力の向上に結びつけていくことができると考えられる。
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資料 アクティブ度レベルシート 〈主体性を生徒の姿で振り返る〉