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第 4 章 クリニカルパスからの文脈的知識の抽出と明示化

5.2 説明文を電子カルテで閲覧できる環境の設定

5.2.1 環境設定の検討

作成した説明文を宮崎大学附属病院で日常の業務に治療・ケアで用いられている電 子カルテのクリニカルパスに組み込む検討会議を 2008 年 7 月 29 日に宮崎市でおこな った。この会議の参加者は、電子カルテ開発ベンダーの担当者、宮崎大学医学部附属 病院医療情報部荒木検教授、同鈴木准教授、山﨑である。この会議で決められた事項 を以下に示す。

1) 説明文を付与するために既存の電子カルテを大幅に改良しない。

2) 既存の電子カルテシステムや日常業務に悪影響を与えない。

59) 新規もしくは改良したクリニカルパスの評価を病院全体でおこなう大会。クリニカルパスを利 用している病院では年に 1~2 回の間隔で開催している。

3) 説明文は日常業務でクリニカルパス利用者が必ず閲覧できること。

4) 操作性が簡易なこと

5) 説明文内容と患者に渡す患者クリニカルパスの内容が一致すること。

決定理由として、電子カルテは病院の業務に必須であり、そのシステムの大幅な改 良では業務中断やシステムダウンなどのリスク発生が高くなる。さらに、改良にとも なう費用が膨大であり、改良により新たな操作が加わることで日常業務に影響を与え ることも考えられる。ただ、説明文はクリニカルパスを用いた日々の業務で必ず閲覧 されなければ、付与する意味がない。しかし、そのために新たな業務を発生させない。

患者に渡す患者クリニカルパス内容と説明文の内容に整合性を持たせなければ、患者 に混乱を与えることになる。

5.2.2 環境設定

決定事項に基づき、説明文を電子カルテ上のクリニカルパスに付与するシステム環 境を検討し、以下に示す理由で看護指示・入力画面での看護タスクに説明文を付与す ることを決定した。決定したメンバーは 5.2.1 の検討会議の構成員であり、2008 年 8 月 8 日のネットワークを用いた検討会議でおこなった。

z クリニカルパスの看護指示・入力画面は、看護師が日々の業務で必ずみる画面で ある。

z その画面にある看護タスク項目は、ケア内容の詳細な指示を記載する予定で あったが、現状はほとんどが未記入であり、機能していない状態であった。

z 看護タスク項目に作成した説明文を表示する設定とした。

z 説明文の閲覧と終了に、新たな操作を追加しないため、マウス移動による自動ポ ップアップと自動終了(表示 30 秒後)の設定。

z 患者クリニカルパス作成に必要なデータを説明文記載内容から自動的に転機す ることとした。

看護師が日々に業務で利用する看護指示・入力画面での説明文、表示した説明文の 拡大したものを図 5-1、5-2 に示す。看護タスクでの説明文の閲覧は、看護タスクの 説明文のタイトルにマウスを移動することで可能になり、30 秒後に自動的に説明文画 面は終了する。医師の説明文閲覧は、医師がクリニカルパスを用いた日々の業務で必 ず利用する指示・オーダ画面に看護タスクと相当する項目がなく、看護師と同様に看 護タスクで説明文を閲覧する設定となった。

図 5-1 電子カルテ上での説明文の表示形式

図 5-2 説明文の拡大

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説明文を賦与した 医療項目

入力漏れはなかったが、「部分」タスクの意味が理解できていないスタッフもいた。

内容を理解するには、言葉が難しく表示時間も短い。

実施入力やフローシートの追加により、結果的に記録に時間がかかった。

利用状況

看護タスクを使用しているのは「清潔」のみでため、清潔の実施入力をする時に一緒に行った。そのため 他の作業を邪魔することはなかった。

看護タスクではなくフローシートに吹き出しをつけ、観察項目や患者への説明が一目でわかるように してほしい。

フローシートに観察や、指導の実施などを入力すると、看護タスクにも連携して実施になるシステムを 作ってほしい

吹き出しの表示時間を長く、言葉を短く、分かりやすく、誰が見ても分かるように表示してほしい 今後の期待

看護師プラス医師の分も作成し、新人看護師や研修医も知識を共有し統一した医療を提供したい 医療サービスの質と安全性の向上を図るために使用しやすいシステムを整え、

患者に活用できるよう改良を進めたい

実施入力をする際に、「観察や患者への説明の実施」と「患者がタスクを実施」のどちらに焦点を 合わせてよいか分からないスタッフもいた

・トイレ歩行指導   ・トイレ歩行の可能性判断

・臓器機能異状の把握  ・手術部位の異状の把握  ・痛みのケア