2~3 (略)
個別具体の事案で妥当な結論を導くための拡張解釈 75 は、個別類型として規定された行 為の外延を不明確なものとし、文言の無理な解釈によって個別に不正競争行為を列挙して
82 社団法人日本音楽事業者協会は会員数が約 100 社であるが、本調査においては協会が選定した4社を対象とした。
-76-
までを集計の対象とした。その結果、回答企業は718社にのぼり、回収率は約25%であった。
図1-1 アンケート回答企業の業種
件数 %
(1)建築業 19 2.6
(2)食品工業 21 2.9
(3)繊維工業 9 1.3
(4)パルプ・紙工業 8 1.1
(5)出版印刷業 39 5.4
(6)総合化学工業 12 1.7
(7)油脂・塗料工業 4 0.6
(8)医薬品工業 13 1.8
(9)その他の化学工業 29 4.0
(10)石油・石炭製品工業 2 0.3
(11)プラスチック工業 18 2.5
(12)ゴム製品工業 13 1.8
(13)窯業 11 1.5
(14)鉄工業 8 1.1
(15)非鉄金属工業 18 2.5
(16)金属製品工業 27 3.8
(17)機械工業 62 8.6
(18)電気機械器具工業 102 14.2
(19)通信・電子・電気計測工
業 29 4.0
(20)自動車工業 34 4.7
(21)その他の輸送用機械工業 11 1.5
(22)精密機械工業 21 2.9
(23)その他の工業 14 1.9
(24)運輸・公益業 7 1.0
(25)サービス業(ソフトウェ
ア業・情報処理サービス) 42 5.8
(26)サービス業((25)以外
の業) 59 8.2
(27)その他 74 10.3
無回答 12 1.7
非該当 0 -
サンプル数(%ベース) 718 -
問1-1.業種(SA) 問1-1.業種(SA)
2.6 2.9 1.3 1.1
5.4 1.7 0.6
1.8 4.0 0.3
2.5 1.8 1.5 1.1
2.5 3.8
8.6
14.2 4.0
4.7 1.5
2.9 1.9 1.0
5.8 8.2
10.3 1.7
0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0 16.0
(1)建築業
(2)食品工業
(3)繊維工業
(4)パルプ・紙工業
(5)出版印刷業
(6)総合化学工業
(7)油脂・塗料工業
(8)医薬品工業
(9)その他の化学工業 (10)石油・石炭製品工業
(11)プラスチック工業
(12)ゴム製品工業
(13)窯業
(14)鉄工業
(15)非鉄金属工業
(16)金属製品工業
(17)機械工業
(18)電気機械器具工業
(19)通信・電子・電気計測工業
(20)自動車工業
(21)その他の輸送用機械工業
(22)精密機械工業
(23)その他の工業
(24)運輸・公益業
(25)サービス業(ソフトウェア業・情報 処理サービス)
(26)サービス業((25)以外の業)
(27)その他 無回答
図1-1に本アンケートに回答した企業の業種を示す。業種としては、機械工業、電気 機械器具工業、サービス業、その他の数が多い。これは、今回の調査対象として、業務の 関係で需要者吸引力やデータベースに多く関与すると思われる協会を特に選定したためで あると思われる。以下に本アンケート配信に協力頂いた協会を示す。
<アンケートの対象とした国内の団体>
・知的財産協会 ・社団法人発明協会
・財団法人デジタルコンテンツ協会 ・社団法人日本音楽事業者協会 ・財団法人日本情報処理開発協会 ・社団法人日本印刷産業連合会 ・社団法人電子情報技術産業協会
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・特定非営利活動法人日本タイポグラフィ協会 ・社団法人日本広告業協会
・日本商品化権協会
・社団法人日本映像ソフト協会
・社団法人コンピューターソフトウェア著作権協会 ・社団法人コンピュータエンターテインメント協会
(1)5000万 円未満 10.7%
(2)5000万 円以上1億円未満
12.0%
(3)1億円以上 3億円未満 13.5%
億円以上 3%
無回答 1.5%
(4) 3億円以上 62.3%
(1)50人未満 8.9%
(2)50人以上 300人未満
30.5%
(3)300人以 上1000人未満
29.0%
(4)1000人 以上5000人未
満 20.6%
(5)5000人
以上 10.6% 無回答 0.4%
図1-2 回答企業の資本金別 図1-3 回答企業の従業員数別
企業規模としては、資本金1億円以上の会社が75%以上であり、従業員数が50~300人、
300~1,000人、1,000~5,000人の会社がそれぞれ約30%ずつで、全体の約8割を占めてい る(図1-2、図1-3)。
3.アンケート結果
(1)需要者吸引表示の不正利用について
まず、需要者吸引表示を管理、利用している企業は約25%であり、約70%が利用してい ないと回答している(図2-1)。
これら需要者吸引表示を利用している企業で、これまでに国内で第三者に無許諾で利用 された企業は約27%であるが、無許諾で利用されたことがない、あるいは分からないと回 答している企業が約70%を占めている(図2-2)。
第三者に無許諾で利用された表示でもっとも多いのは商標であり、次いで人形、キャラ クター、パッケージなどの製品、社名などの商号となっている。それら表示の利用態様と しては、製品に無断で表示を使用したり、製品そのものを偽造したりする場合、あるいは
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ホームページやパンフレット、ちらし広告に無断で掲載する場合が多い。それら無許諾の 利用を見出した場合の対応としては、警告のみ行う場合がもっとも多いが、場合によって は起訴したり、警察に取り締まりを要請したりしている。警告などを受けた場合の対応と しては、それら需要者吸引表示の利用を中止したり変更したりする場合が多いが、交渉に より契約し、使用を継続する場合もある(図2-2-1) 。
(1)している 26.3%
)していない 72.4%
無回答 1.3%
(2)していない 72.4%
(1)ある 28.0%
(2)ない 52.9%
(3)わからない 19.0%
無回答 0.0%
図2-1 需要者吸引表示の管理・利用 図2-2 所有する需要者吸引表示を 無許諾で利用されたケースの有無
①無許諾で利用された表示
商標15、人形・キャラクター5、タレント5、商号5、容器3、商品3、標章2、車両2、ハウ スマーク1、ステッカー1、マスコット1、Tシャツ1、発車メロディ1、制服1、販促物1
②利用
偽造12、HP掲載6、商号3、屋号3、パンフレット3、玩具2、商品2、チラシ広告2、販促 物2、書籍1、 「振り込め詐欺」の材料1、生写真1、取引終了後の無断使用1、キーホルダー1
③対応
警告33、侵害訴訟提起5、警察への取締要請2、使用許諾提出依頼2、断念2、刑事告訴1、
意匠権行使不可1
④先方の反応
変更あるいは利用停止26、契約4、陳謝3、損害賠償などの金銭支払3、販売中止2、反論
(実定法根拠の薄弱さを指摘)あるいは無視2、逮捕2、有罪判決1 図2-2-1 需要者吸引表示を無許諾で利用された事案
日本国内において他人の「需要者吸引表示」を無許諾で利用して、あるいは利用しよう としてトラブルになったことがあるかについては、約95%が他人の需要者吸引表示を利用 したことがない、あるいはトラブルになったことがないと回答しており、トラブルは3%
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程度である(図2-3) 。トラブルとなった表示は、商標あるいはタレントの肖像が多く、
それらを自社の商標あるいは製品として利用、カタログやパンフレットに無断掲載した場 合が多い。先方からは警告されるケースが多く、それに対して利用を中止したり、変更し たりして対応しているが、交渉したり、契約を締結したりして対応する場合もある(図2
-3-1)。
(3)利用し たことはない
90.7%
無回答 1.9%
(1)利用し たことがあっ てトラブルに なった 2.5%
(2)利用し たことはある がトラブルは ない 4.9%
図2-3 他人の需要者吸引表示の無許諾での利用
①トラブルになった表示
商標8、肖像3、標章1、パッケージ1、キャラクター1、イラスト1
②利用形態
包装・製品などに使用6、商標4、契約外の使用2、標章1、写真展1、使用期限徒過1
③相手からの対応 警告13、無効審判1
④対応
交渉6、使用中止5、変更3
図2-3-1 需要者吸引表示に関するトラブル事案
以上の状況を踏まえ、需要者吸引表示をめぐるトラブルを解決、あるいは未然に防ぐた めに、何らかの法律の見直しを行うことが必要と考えるかとの質問に対し、必要と不必要 はほぼ同数の回答数となっている(図2-4) 。
法律の見直しが必要であると回答した場合、需要者吸引表示の法的保護の具体的な案と して、約60%が不正競争防止法の改正を唱える。更にその内容としは、①行為類型の追加、
-80-
②ガイドラインなど保護要件の明確化、③罰則規定の強化が、それぞれ同程度に提案され ている。不正競争防止法以外の現行法の改正も12%程度提案されているが、パブリシティ 権などの新登録制度の設置を求める声が約25%ある。
法律の見直しが不必要であるとの回答は、特に理由の記載がないもの、他人の需要者吸 引表示は利用しない、関係ないなどの意見も含め「現行法の対応で十分である」との回答 が約95%である。しかし、その中には保護要件の明確化や教育・啓蒙、取り締まりの強化 は必要であるという声もある。また、判例の蓄積を待つべきであるという意見も見られた
(図2-4-1)。
(1)必要 38.9%
(2)不要 34.3%
無回答 26.9%
図2-4 需要者吸引表示保護のための法律の見直しの要否
(1)必要な理由
パブリシティ権などの登録制度29、不競法を明確化(ガイドライン)かつ周知させる27、
不競法の行為類型の追加などの改正25、罰則規定の強化(刑事罰)23、不競法以外の現行 法の改正14、業界の管理機関・データベース・相談窓口設置9、政府広報などの教育啓蒙4、
芸能人にも責任を持たす2
(2)不必要な理由
現行法で十分86、トラブル経験はなく問題なし56、企業コンプライアンスの問題(他人 のパブリシティを利用するつもりなし)8、当事者間で解決すべき(契約など)6、線引き が困難で権利乱用になる可能性あり(個人情報保護法の例、周知性の緩和はトラブルを増 加)7、判例の蓄積を待つべき(現実的、現状把握)5、法律より運用の見直し4、教育啓蒙 をすべき4、不可能1
図2-4-1 需要者吸引表示保護に関する法律見直し要否の理由
さらに、需要者吸引表示の法的保護の見直し要否と図2-1、図2-2、図2-3で示 した需要者吸引表示の利用・管理状況、第三者に無許諾で利用された経験の有無、トラブ ル経験の有無との関係について、それぞれ図2-4-2、図2-4-3、図2-4-4に
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28.3 30.5 29.4
71.7 69.5 70.6
0% 20% 40% 60% 80% 100%
全体
(1)必要
(2)不要
(%)
(1)している (2)していない
図2-4-2 需要者吸引表示保護の法的見直し要否と自社の需要者吸引表示の管理状況
27.9
28.2
27.5
51.9
51.8
52.2
20.1
20.0
20.3
0% 20% 40% 60% 80% 100%
全体
(1)必要
(2)不要
(%)
(1)ある (2)ない (3)わからない
図2-4-3 需要者吸引表示保護の法的見直し要否と無許諾で利用された経験の有無
-82-
示す。自社の需要者吸引表示の管理状況あるいは第三者との間のトラブルの有無に関係な く需要者吸引表示の法的保護の有無の意見は出されているようである。
2.5
2.5
2.5 5.2
4.0
6.6
92.3
93.5
91.0
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
全体
(1)必要
(2)不要
(%)
(1)利用したことがあってトラブルになった (2)利用したことはあるがトラブルはない (3)利用したことはない
図2-4-4 需要者吸引表示保護の法的見直し要否とトラブル経験の有無
さて、他人の需要者吸引表示を利用する場合を想定し、許諾を受ける際の基準や手続き を示した社内マニュアルを作成しているか否かを確認したところ、約90%がマニュアルを 作成しておらず、作成していたのは7%弱であった(図2-5)。
(1)作成し ている 6.5%
(2)作成し ていない
87.9%
無回答 5.6%
図2-5 需要者吸引表示の利用に関する社内マニュアルの有無
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