2~3 (略)
個別具体の事案で妥当な結論を導くための拡張解釈 75 は、個別類型として規定された行 為の外延を不明確なものとし、文言の無理な解釈によって個別に不正競争行為を列挙して
78 再掲「文化審議会著作権分科会報告書」(平成 18 年1月 文化審議会著作権分科会)73 貢より引用。
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【ドイツ】
著作権法の第 95a 条(2)では、「技術手段」とは著作物に関係する行為を防止又は制限す るように設計された任意の技術又はコンポーネント(アクセスコントロールや暗号化)で あると定義している。そして同法第 95a 条(1)では、そのような技術手段を回避してはなら ないとし、同法第 95a 条(3)では技術手段の回避を目的として設計された装置の製造、輸入、
配布が禁止されている。そして、これらの行為は刑事罰の対象とされている(同法第 108 条(b))。
【フランス】
技術的手段の法的保護及びその制限は知財法の第 331-5 条から第 331-13 条に規定されて いる。知財法の第 331-5 条では「技術的保護手段(Protected Technical Means) 」とは、
著作物(コンピュータ・プログラムを除く)を使用することを防止し、又は制限すること を目的とする効率的な技術的手段であると定義している。そして知財法第 335-3-1 のⅠか らⅢでは、 「技術的保護手段」を改変すること、改変を可能とするために設計された装置を 提供などすることは禁止されており、このような行為は刑事罰の対象となる。なお、 「技術 的保護手段」は、個人的な複製に対する例外規定から公衆が得ている恩恵を奪うものであ ってはならない。
②アメリカの法制度
米国においては,デジタル・ミレニアム著作権法(DMCA)において技術的手段に関 する規定が置かれている。同法第 1201 条(a)は、 「著作権法に基づき保護される著作物への アクセスを効果的にコントロールする技術的手段」の回避行為及び回避装置などから保護 している。そして、「技術的手段を回避する」とは、「著作権者の許諾なく、スクランブル がかかっている著作物のスクランブルを解除し、暗号化された著作物の暗号を解除し、ま たはその他技術的手段を回避し、迂回し、除去し、無効にしもしくは損壊することをいう」
と定義されている。このような技術的手段の回避行為などを故意にかつ商業的利益又は経 済的利益を目的として行った者に対しては、刑事罰が適用される。
(3)最近の主な媒体と管理技術
(ⅰ)映像
【DVD-Video】
映像用のDVDにはCSS (Content Scramble System)という管理技術が使われている。
これは、映像・音声データが暗号化されDVDディスクに記録されており、単純にパソコ ンでファイルをコピーしても、再生に必要な暗号鍵のコピーはできないようになっている。
また、地域ごとに視聴制限を行う Region Play Control も使われている。
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【Blu-ray Disc、HD-DVD】
いわゆる次世代光ディスクにはAACS(Advance Access Content System)という管理 技術が使われている。DVDよりも、暗号化の強度が高められており、DVDに使われて いるCSSなどでは保護の範囲が装置や媒体内にとどまっているのに対して、インターネ ットや家庭用ネットワーク、デジタル放送にも広げることができる。
(ⅱ)放送
【地上波デジタル、BS・CSデジタル】
放送波にスクランブル信号を追加するなどの方法により、特定の視聴者のみが視聴でき るようにした B-CAS(BS-Conditional Access System)という技術が使われている。有料 放送など、特定の視聴者に対してのみ放送する場合に、該当者に対してのみスクランブル 信号を解除する機器を提供する。特定の者以外はスクランブル信号を解除できないため、
放送を受信できても視聴できない状態になる。
(ⅲ)コンテンツ配信
【iTunes Music Store】
iTunes Music Store では、Fair Play という技術が使われている。これはアップルコン ピューター系の管理技術で暗号化してデータを送信するとともに、iTunes により、iPod への一方方向転送(iPod から PC への転送は不可)、台数制限された PC での視聴を可能と している。
また、 「電子すかし」という技術が多く使われ始めている。これは、コピーやアクセスを コントロールすることはできないが出所を特定する意味では有効な手段である。
(4)関係業界へのヒアリングから浮かんだ現状への課題
(ⅰ)不正競争行為のあり方
①情報の流布
技術的な制限を回避するプログラムの提供行為については、現行法違反となるが、回避 するプログラムは提供していないものの「回避の方法」や「回避するためのプログラムが ダウンロードできるサイトの照会」が雑誌やインターネットのサイトで行われている場合 がある。このような行為が規制されなければ、 回避行為はなくならないとの意見があった。
②組合せによる回避装置、プログラムの提供
汎用チップにインターネットからプログラムをタウンロードさせて技術的な制限を回避 する効果を実現させるものがある。また、一つのサイトで提供されるプログラムでは技術
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的な制限を回避できないが、複数のサイトで提供されるプログラムを統合することで、結 果的に技術的な制限を回避できるプログラムになるという場合も理論上はあり得るとの意 見があった。
③ユーザーによる回避行為
79コンテンツのユーザーによる行為については、悪いことだと言うことを認識させるため に違法とすべきとの意見と相手が子供の場合も多いため違法とすることには慎重であるべ きとる意見があった。
また、管理技術を導入する際にどの程度の強度があるのかということを調べるために、
自分たちで試験的に回避してみるといったことを行っているため、回避行為自体が制限さ れると事業に支障があるとの意見もあった。
④製造行為
技術的な制限を回避する装置やプログラムが出回ってしまっているため、製造行為も止 めて欲しいという意見があった。
一方で、第 10 号及び第 11 号の規定を設けた時の検討でも指摘されていたことであるが、
製品の開発を行う上で試験的に技術的手段を回避する装置を作ることがあるため、製造行 為を規制されると事業に支障があるという意見もあった。
(ⅱ)不正競争行為の要件
不正競争防止法においては、技術的な制限の効果を妨げる「機能のみ」を有する装置又 はプログラムを提供する行為が規制されているが、装置やプログラムによっては他の機能 も有しており「機能のみ」に当たるのか不明である。米国のような「主たる機能として」
とすべきとの意見があった。
一方で、第 10 号及び第 11 号の規定を設けた時も、どのような装置やプログラムに規制
が及ぶのかが不明確になることから「のみ」が要件とされたところであり、この要件の変
更には慎重であるべきという意見があった。また、現行法でも第 10 号と第 11 号の括弧書
き(当該プログラムが他のプログラムと組み合わされたものを含む。 )は、「機能のみ」で
ドキュメント内
Microsoft Word - 01お知らせ doc
(ページ 84-87)